海賊退治に飛び立ったオライオン

平成21年度補正予算が衆議院を通過、参議院で否決されたが60日ルールが適用されて予算案は成立することになった。
一般会計の中にはソマリア海賊対策費、182億3800万円が計上されている。5月15日、浜田防衛大臣はロキード社製哨戒機P3C、2機のソマリア派遣を命じた。
6月中旬から4ヶ月間、飛行隊はソマリア海域で哨戒の任務に就く。派遣航空部隊の編成は海自隊員100名(飛行隊40、整備補給隊30。基地業務隊40、警衛隊30)、陸自隊員50名、約150名っである。最高司令官は自衛艦隊司令官である。旧海軍の軍令部に相当するのだろうか、山本五十六連合艦隊司令長官の名が思い浮かぶ。
ソマリア対策費のうち自衛隊海賊対策費は145億500万円(含む 艦艇の諸経費45億円、P3C派遣の諸経費95億円)であるという。もちろん、兵士が使用するであろう武器弾薬の経費はこの中に含まれている。
P3C、その名をオライオンという。
c0013092_23593872.jpgギリシャ神話の神の名をつけた、2機の「オライオン」はジブチをめざして5月28日、雨降る厚木基地から飛び立った。そこで米軍と合流して、ソマリア沖で米第7艦隊との共同作戦に組み込まれる。何が起こるか。政府にとって都合の悪い事件は軍事機密としてベールに包まれることになる。武器密輸、麻薬ルートのソマリア近海における取材は命がけにならざるを得ないだろう。現在参議院で審議中の海賊対処法案は参議院で廃案にならない限り成立する見込みだ。海賊退治は警察行動だから憲法が禁止している軍隊の武力行使ではないという乱暴な解釈で武力行使が可能になる。すでに補正予算が成立する数ヶ月前から自衛隊は準備と訓練を実施して、国会審議を横目で見ながら、艦隊はソマリア沖で活動している。大量の武器弾薬を搭載していることは言うまでもない。この法案成立と同時に、いつでも現地実行部隊が海賊退治と判断すれば交戦することができる。兵士は遭遇した相手が、難民か、漁民か。それとも海賊か、敵かそうでないか、瞬時に決断しなければならない。世界中いたるところで闘うアメリカ特殊部隊の活動を描いた米国テレビ番組(「ザ ユニット米国特殊部隊」「24」など)が若者たちに人気だ。21世紀は国家と国家間の戦争はなくなったが地域紛争は激増し、超大国の目線で見た山賊、海賊、テロリストはいたるところに潜在している。テレビ番組の素材に事欠くことはない。アメリカ軍は世界中に基地を置き、軍事力でこの国境なき敵に対処しようとしてる。日本は国際紛争の解決に集団的自衛権と武力を行使しないという誇り高き憲法をもつ。「戦争をしない国」日本を「戦争をする国」、「終わりなき戦争をする醜い国」にしてはならないと思う。戦争は始めたら歯止めが利かない。日本が「戦争する国」になりたいなら、闘う価値のある敵はいたるところにある。海賊退治、テロ退治を選ぶ必要はない。ガン細胞退治、疫病退治、貧困退治、温暖化退治戦争に挑戦したらどうだろう。
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by daisukepro | 2009-06-04 00:03 | 憲法


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