反日抗議デモと愛国心

 北京、広州などで9日、大規模な対日抗議デモが行われ、2万人ほどの学生や市民が参加した。要求は「日本の安保理事国入り反対」「日本製品をボイコット」「尖閣諸島から出て行け」など、北京では日本大使館、商店、企業、そして日本人留学生に対して危害が加えられた。c0013092_10483369.jpg感情的にナショナリズムが立ち上がると、群衆は煽動にのりやすくなり、暴力行為に発展する。我が国でもおなじ現象が起こっても不思議ではない。
ニューズウイーク副編集長のジェームス・ワーグナー氏のコラム転載。
『今年も春が来た。卒業シーズンだ。そして今年もまた、卒業式での国旗と国家をめぐる騒動が繰り広げられた。
この春、日の丸と君が代に適切な敬意を払わなかったとして東京都教育委員会の処分を受けたのは、教員など52人。教育委員会は相変わらず、思想の自由を押さえつけ、従順な国民の育成に励もうとしている。だが、もし彼らが規則に盲従的に従わせることこそ「愛国心」を育てる最良の方法だと考えているなら、残念であり危険な勘違いだ。(発見の会注平成天皇も強制は良くないと申している)私は自分を愛国者だと思っている。アメリカ国旗に喜んで敬意を表し、国歌を歌う。多くの日本人にとって「愛国心」という言葉が少しいかがわしく、軍国主義的響きさえ持つことを、私はいつも残念に思ってきた。国の歴史や国を誇るべき理由を子供たちに教えるのは、教育の重要な一部だと思う。ただし国家のためには、教育によってはぐくまれる愛国心は感情的なものであってはならない。2000年ほど前、イギリスの文人サミュエル・ジョンソンは「愛国主義は悪党の最後の逃げ場である」といった。(同好会注——愛国心はならず者の最後のよりどころともいう。ナチスの閣僚で知識人はゲッペルスのみだった)これは現代にも通じる言葉だ。権力を求める人間は、思考停止に陥った愛国心を利用する。そうした煽動家の手にかかると、愛国心は自分の国、ひいては隣国にとって危険な存在になる。必要なのは、感情だけでなく理性も伴う愛国心だ。そのためには国の功績だけでなく失敗も教えなければならない。それはアメリカでいえば、奴隷制度や人種差別への長い道のりついてなどである。(同好会注ベトナム戦争、原爆投下、アフガン、イラク戦争についてはどうか)そうした内容を教えることは、決して「自虐的」ではない。単なる史実だからだ。現実に根ざした国家への曇りなき愛こそ、本当の意味での国益になるはずだ』
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by daisukepro | 2005-04-12 10:47 | マスコミ


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