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登戸研究所資料館のご案内 生化学兵器、電波兵器開発、紙幣偽造など戦慄の旧陸軍秘密研究所の真実

登戸研究所資料館のご案内
生化学兵器、電波兵器開発、紙幣偽造など戦慄の旧陸軍秘密研究所の真実

登戸研究所資料館は広大な明大生田キャンパス(農学部、工学部)内にある。 今年4月にオープンしたばかりである。入館無料、旧陸軍登戸研究所第2科で使用されていた建物をリニュアールして貴重な資料を展示している。登戸研究所資料館のご案内 生化学兵器、電波兵器開発、紙幣偽造など戦慄の旧陸軍秘密研究所の真実 _c0013092_15271989.jpg


館長は日本軍オタクとして名高い山田朗明大教授です。展示は簡潔で分かりやすい。登戸研究所の組織は1科から3科まであった。1科は電波兵器、風船爆弾など物理学を利用した兵器の開発、2科は生化学兵器、スパイ用品などの開発、3科は偽造紙幣の製造が活動内容であった。暗室の流し台などは当時使用されていたものをそのまま残してある。偽造貨幣を製造していた3科の木造建物は老朽化しているがまだ現存している。 登戸研究所資料館のご案内 生化学兵器、電波兵器開発、紙幣偽造など戦慄の旧陸軍秘密研究所の真実 _c0013092_15281638.jpg

旧陸軍は米国の報復を恐れて、占領される前にすべての資料を廃棄したため、残された資料は少ない。引き続き資料の発掘や証言を集め資料館の展示を充実させるることが重要だ。しかし、現在の展示でもこの研究所が何を目的にして設立されたのか、戦慄の事実が充分に認識できる。戦争の史跡として貴重なものである。捕虜を細菌感染させるなどの人体実験をしたと言われている731部隊もこの秘密組織の一部に組み込まれていた。しかし、これだけの戦争犯罪の疑惑があるにも関わらず、731部隊と同じにこれらの活動関係者がなぜ免責されたのか、展示では次のように解明されている。それは研究所が徹底的な証拠隠滅を図り、占領以前に秘密組織を解散した。そのために戦後アメリカ軍が研究所の施設を接収しても何も残されていなかった。また米軍は関係者を召還して尋問したが、逆に細菌戦情報、データーの提供と引き換えに彼らを免責処分にした。その結果、登戸研究所の非人道的兵器開発の成果が米軍に引き継がれて朝鮮戦争、ベトナム戦争に活用されたのだ。石井四郎中将ら秘密組織の指導責任者は自らの命をまもるために米軍にデーターを売り渡し、二重に人類を裏切ったことになる。戦争の真実、本質を明らかにするために、徹底的な真相解明こそが求められている。

見学は団体で予約すればガイドが説明してくれる。新宿から小田急線で急行にのり向ヶ丘遊園で下車、各駅停車に乗り換えて次の停車駅生田で降りる、南口から道沿いに左折して約10分歩くと、明大生田キャンパスの裏門にでる。そこで守衛さんに資料館を尋ねると親切に教えてくれる。向ヶ丘遊園からバスを利用すると明大の正門まで200円かかる。

開館 水曜~土曜10:00~16:00
日曜10:00~16:00 (事前予約がある場合のみ)
by daisukepro | 2010-11-21 15:29 | 観光


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