「郵政民営化法案」を廃案にしよう。

「郵政民営化法案」を廃案にしよう。

郵政民営化法案は衆議院を5票のきん差で通過した。参議院では否決される可能性が出てきた。小泉首相はなぜ郵政の民営化にこだわるのか。土曜朝の日テレのニュース番組で反対派の小林興起議員が「アメリカの資本を利するだけだ」と発言したことに対して、小泉親衛隊、御用評論家の猪瀬氏が「それはあまりにマンガチック」と揶揄した。しかし、アメリカ大使館のホームページを開いてみるといい。マンガどころか、いかに米国系企業と日本大企業が郵政の優遇処置(規制)を長年にわたり懸念してきたか、アメリカがブッシュ大統領を先頭に、郵政の規制緩和に最大の関心を寄せ、いかに郵政民営化法案成立を切望しているかがわかる。郵便局が民営になれば莫大な郵貯(340兆円)を米国系企業が自由に利用できるからである。
アメリカ政府は日米共同の報告書という形で毎年、小泉首相(日本政府)に年次改革要望書を提出、約束の履行、郵政民営化を督促しているのである。
銀行の護送船団方式や道路公団の談合が企業や行政の腐敗を生み、その腐食構造が日本経済の発展を阻害している。これは、テレビで毎日のように報道されているから誰でも知っている。道路公団の悪行について追及する猪瀬氏は正義の人のように振る舞っている。米国が提言している自由競争原理の徹底とは「強い者が勝つ」という弱肉強食のアメリカンな価値観の強制である。これを日本に持ち込み、米国系企業と大企業が益々横暴にふるまうことができるような社会にする。日本をかれらの天国、自由にできる国にすることである。

以下、郵政民営化提案にいたるまでの日米間交渉の経過をホームページから見てみよう。

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2001(平成13)年6月に行われた日米首脳会談(小泉首相=ブッシュ大統領)において、日米間の対話を通じて持続可能な成長を促進することを目的とした「成長のための日米経済パートナーシップ」が合意された。

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これまでも日米間で経済協力関係について話合われてきたが、問題の焦点は規制緩和で自由競争原理を導入して日本市場を開放することである。しかし、協議はするが一向に規制緩和が具体化しないことにアメリカは業を煮やし日米首脳会談を開いて実行をせまる基本合意を取り付けたのがこの「成長のための日米経済パートナーシップ」なのである。
これを受けて日本政府は2002年3月29日に規制改革推進3か年計画(改定)を閣議決定する。
そして、半年後、2002年6月、カナダの日米首脳会談でさらに踏み込んで、「日米間の規制改革および競争政策に関するイニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)の設置に合意することになった。当然、このなかには郵政民営化も含まれているのだ。日米間の報告書という形はとっているものの、アメリカはそれが「規制改革と競争原理導入」の誓約であることを歓迎するというのだから、事実上の協定合意書なのである。内政干渉にならないように言葉を選んでいるに過ぎない。実体はブッシュ大統領と規制緩和、郵政民営化を約束したと同じなのだ。
以来、小泉首相はやたら「改革、改革、改革なくして経済発展はない」とお題目を唱えるようになった。

以下、ロバート・B・ゼーリック米国通商代表は報告書が誓約になることを歓迎すると述べて、小泉首相に釘をさしている。
第1回規制改革、競争政策報告書「規制改革イニシアティブ」のさわりの部分に目を通そう。
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ゼーリック米国通商代表、規制改革報告書で日本が誓約する進展を歓迎

米国通商代表部
2002年6月26日、ワシントンDC

 ロバート・B・ゼーリック米国通商代表は本日、日本が自国の経済を強化し、米国の投資家と製品・サービス輸出業者に対する市場障壁を撤廃するために実施すると同意した規制改革措置の概要が述べられている新たな報告書を歓迎した。こうした措置は、「日米間の規制改革および競争政策に関するイニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)に関する両国首脳への第1回報告書に含まれている。この日米両国政府による共同報告書は、6月25日にカナダのカナナスキスで行われたブッシュ大統領と小泉首相の首脳会談の直前に完成した。

以下、第1回「規制改革イニシアティブ」報告書のさわりの部分です。


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日米間の「規制改革及び競争政策イニシアティブ」に関する日米両国首脳への第一回報告書(仮 訳)
2002年6月25日


 2001年6月30日、小泉総理大臣とブッシュ大統領は、「成長のための日米経済パートナーシップ」(パートナーシップ)の重要な構成要素となる「規制改革及び競争政策イニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)を設置した。過去1年間にわたり、日米両国政府は、規制改革及び競争政策に関する分野別及び分野横断的な問題に焦点を絞ることにより経済成長を促進するという、このイニシアティブの主要な目的を達成すべく集中的に取り組んできた。

 具体的な進展の達成という目的及び双方向の対話の原則に則り、日米両国政府は、2001年10月、規制改革についての詳細にわたる要望書を交換した。これらの要望書は、上級会合及び作業部会における両政府間の広範にわたる議論の基礎を提供した。作業部会は、過去1年間にわたり、電気通信、情報技術、エネルギー、医療機器及び医薬品、競争政策、透明性、法制度改革、商法改正、流通を含む主要な分野における改革について議論を行ってきた。いくつかの作業部会では、民間部門の代表からのインプットとして、このイニシアティブの下で取り上げられた重要な問題についての価値ある専門知識、所見及び提言が提供された。

 日本政府は、一連の規制改革措置をとってきており、その中には、2002年3月29日に閣議決定された規制改革推進3か年計画(改定)が含まれる。米国政府は、日本における構造改革/規制改革特区の設置に関する最近の議論に留意し、今後の進展を踏まえ、日本政府と意見交換を行うことを期待している。

 今回の両国首脳への報告書には、規制改革イニシアティブの下での作業に関連する日米両国政府による主要な規制改革及びその他の措置が列挙されている(財務金融対話において取り上げられた金融サービスに関する措置も含まれる。)。両国政府は、この報告書に明記された措置を歓迎し、これらの措置が、競争力のある製品及びサービスの市場アクセスを改善し、消費者利益を増進し、効率性を高め、経済活動を促進するとの見解を共有する。(共有する=合意する)
———————————————次回に続く

何を言っているのか分かりにくい文章だが、要するに規制改革及び競争政策イニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)が「成長のための日米経済パートナーシップ」(パートナーシップ)の重要な構成要素だということを確認しているらしい。
これこそが規制改革の目玉、郵政民営化(郵貯、簡保340兆円の自由競争市場への流出)なのだ。ブッシュ大統領が小泉首相にお愛想を振りまくわけだ。もし、民営化法案が否決されるようなことがあればブッシュ大統領はさぞ落胆することだろう。さらに、親米的な民主党の政権を望むようになるかもしれない。

国会ではさしたる議論もせず。日米政府間では詳細に市場開放(郵貯簡保340兆円の使い道)の措置と手順を議論しているのである。こんな売国的な郵政民営化に賛成しようがない。
   
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by daisukepro | 2005-07-10 00:04 | 政治


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