イラク戦争、サマーワ「キャプテン翼」大作戦

共同通信の報道 以下転載
また、長文になりましたが、
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サマワ、日本友好協会前会長の店爆破・2人負傷
友好協会前会長の店爆破 サマワ、脅迫で解散後
 【サマワ25日共同】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワ中心部で24日深夜、日本友好協会のアンマル・ヒデル前会長が経営する宝飾店が爆破され、建物の一部が被害を受けた。近くの店舗数棟も一部が破壊され、近くにいた2人が負傷した。
 アンマル氏は22日、停電などの改善を求めるデモ隊の一部に「日本人との付き合いをやめなければ店を爆破し、おまえを殺す」などと脅迫を受け、23日に協会の解散を決めたばかり。
 アンマル氏は23日のテレビ放映で、デモ隊を「子供じみた下層階級」などと批判。これに反発したデモ参加者による犯行の可能性が高い。
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サマーワではなぜデモが頻発するのだろうか。
報道によるとデモ隊は停電などの改善を要求しているようだが、このなどの中に秘められている仕事よこせの要求がデモ隊の主題なのである。デモ隊は自衛隊の基地に向かって行進する。なぜだろうか。共同通信の記事の裏側を覗くとこの疑問の答えが見えてくる。
政府開発援助(ODA)ホームページはイラクの復興支援についての報告をのせている。小泉首相が国会で何度も答弁しているから、みなさん知っての通り、自衛隊イラク派遣の名目は人道支援である。では自衛隊はサマワでどんな人道支援を行ってきたのだろうか。
最初は給水支援だった。人道支援の目玉は給水車が配る夢と希望、サマーワ「キャプテン翼」大作戦とよばれている。(写真)
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一本のペットボトルの水を自衛隊派遣費で割ると夢のような高価な水になるので、この作戦名が付けられた訳けではないと思うが。その夢の作戦も宣伝効果がなくなり、いつの間にか作戦は終了している。もう一つの人道支援は公共事業への投資と援助である。この支援で修復された橋の落成式に向かう自衛隊の車列が道路わき爆弾の標的になったことで、小泉首相を始め外務省と政府首脳は青ざめて官邸に駆けつけた。
それも、そのはず、狙われた車には外務省のODA担当官が搭乗していたのだ。さて、このODA担当官が供与してきた人道援助の案件と供与額はどうなっているか。知りたくなる。「日本人との付き合いをやめないとお前を殺す」と脅迫されてあわてて、宝石店主は友好協会を解散した。そして、テレビに出演して「子供じみた下層階級」などというデモ隊に対して不穏当発言をする。ODAにかかわる彼の役割がおぼろげに推測できる。イラク派兵を強行した日本政府としては人道支援と認定できる案件が求められる。しかも、イラクの要請が第一に求められる。米軍の占領下ではフセイン時代の行政機構は破壊されている。そこで日本語ができ、多少なりとも日本の事情を知っている協力者を探すことになる。アンマル氏に白羽の矢がたったのだろう。この宝石店主の善意はともかくとして、供与は平等にできない。この援助資金の配分をめぐって部族間の利害関係が絡む。アルマン氏が何らかの恨みを買っていることは間違いない。サマーアの人々が自衛隊に対して比較的穏健に対応していたのは援助資金が供与されていることを知っていたからである。以下の表を見て下さい。

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案件 供与額 日付
警察ポスト用機材の供与 2,700 (平成17年3月15日
電力局への発電機の供与 15,000 (平成17年3月14日)
保健局への救急車の供与 14,900 (平成17年3月13日)
教育局へのスポーツ機材供与 1,000 (平成17年3月13日)
マージ・サワ道路修復計画 22,000 (平成17年2月23日)
アル・クワシ道路改修計画 2,000 (平成17年2月23日)
道路・橋梁修復機材整備計画 9,800 (平成17年2月17日)
サマーワ総合病院医療機材供与計画 7,500 (平成17年2月9日)
ブサイヤ井戸整備計画 2,400 (平成17年1月18日)
浄水装置の供与 34,500 (平成17年1月18日)
サマーワ市ゴミ処理機材供与計画 65,800 (平成17年1月13日)
プライマリー診療所整備計画 86,600 (平成17年1月13日)
サマーワ母子病院への機材の供与 4,980 (平成17年1月4日)
合計                                      269,180万円
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今年の1月から3月までにODAは約27億円を供与している。しかし、この人道支援も最近打ち切りになったという。デモ隊は生活のために、生きるために公共事業への支援供与を要求して立ち上がったのではないか。アルマン氏はこのやり方で占領軍の自衛隊から援助金を引き出せないと考えているので不穏当な発言をしたと考えられる。
人道支援がなくなり、自衛隊がこのまま駐留を続ければ、アルマン氏いうところの子供じみた人々も自衛隊の駐留目的を理解して敵意を現す日は近い。アルマン氏の店で爆発した爆弾がそのことを物語っている。
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マガジン9条
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by daisukepro | 2005-07-26 00:27 | イラク戦争


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