視聴率戦争

編成局はテレビ局の頭脳、心臓部である。
局によって掲示の仕方はさまざまだが、室内にはいると「月間三冠王達成、四冠王達成」など壁の張り紙に筆で大きく書かれた文字が目に飛びこむ。プロ野球の選手成績ではない。視聴率を稼ぐために日夜奮闘しているテレビマンたちを激励するために行っている長年の風習、だから誰も何ともおもわない。c0013092_105444100.jpg外から見るとかなり異常だ。テレビ局に知り合いがあればたずねて、そのついでに見学してくることをおすすめします。


まず三冠王の三とはなにか説明しましょう。テレビ番組は時間帯によって区分されている。ゴールデン(午後7〜10時)、プライム(午後7〜11時)、全日(午前6時〜深夜0時)の平均視聴率をテレビ局はきそっている。視聴率が高ければ たかいほど宣伝効率がよいという理屈で料金も決まる仕組みだ。この三区分ともに視聴率でトップに立てば三冠王達成となる。
ちなみに、今年は10年間三冠を独走していた日本テレビがフジテレビに主の座を奪われる見通しとかーーーーー
スポンサーが商品を売るために宣伝が必要だ。テレビは広域宣伝媒体としもっとも有効な手段である。しかし、自社のコマーシャルを放送するためには莫大なコストがかかる。
まず、放送する時間帯を購入する。次いで、番組をつくるための制作費を負担する。その上にコマーシャルを制作しなければならない。数社で経費を分担する場合もある。これが商品のコストに加算され、その商品を視聴者が購入して負担することになる。NHKは有料で、民間放送は無料とというのは錯覚でどちらも視聴者がはらうのである。
仕組みはこれだけでは終わらない。広告代理店というのが存在する。もちろん広告業務を代行するのであるが、たいていの時間帯は大手の広告代理店が事前に買い占めているのである。代表的なのは電通である。中小企業が入り込む余地はすくない。
いささか前置きが長くなったが、一昨年の秋、おどろくべき事件が発覚した。
「視聴率をあげることは至上命令だ。半端ではできない、なんでもやれ」という社長訓示を真に受けた日本テレビの社員がその言葉通りに、興信所をやといビデオリサーチのモニターを割り出し事前に買収してセットインを頼んだという事件である。
当人の懲戒解雇は当たり前だが 教唆した社長は降格減俸で公正厳格な処分はおわった。BPO [放送倫理・番組向上機構] (清水秀夫理事長)は、記者会見を行い、下記の事項を提言した。
「・量的な視聴率調査だけでなく、番組の質を測定する視聴質調査の導入も検討すること。
・広告界も新しい評価基準づくりに向けて、積極的に協力してほしいこと。
・放送人のモラルを高め、自律を強める倫理研修の必要性。
・視聴者(市民)の番組に対する積極的な発言を期待する。
・新聞や雑誌が視聴率至上主義の増幅に加担しないでほしいこと。」
憲法の権威、清水先生にしてはずいぶんとなげやりだな。やりきれない気持ちはわかります。
視聴率は現在ビデオリサーチ社が独占、関西地域のリサーチをメインにしていた外資系のニールセンは撤退した。ビデオリサーチは電通が支配している。完全に信頼していいかどうかわからない。
人の噂も75日、いつものように幕があきーーーーー三冠王争い、視聴率戦争はつづく。

日本テレビの氏家斉一郎会長は先月、「2位以下の皆さんが努力されたということ」と感想をのべた。フジの村上光一社長は「日テレさんのスピードが落ちたこともある」と控えめながらも、「昨年から人気番組が途切れずにつづき、10年間ためてきたパワーを爆発できた。来年に向け悪い材料はない」と自信をみせた。」(毎日新聞)
よしもわるしも巨大な怪獣テレビをもっとしりたい。
我が家の愛犬はテレビの前が好きだ。ソニーの音声を聞きながらよくねむる。
私は犬になりたいーーーーーー
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by daisukepro | 2005-01-08 00:08 | マスコミ


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