続「自衛隊民営化論」

続自衛隊民営化論
フジの24時間テレビの社員公募企画で日米軍合同運動会をやっていた。軍楽隊がマーチを演奏する中、日米両軍が登場、紅白に分かれてゲームをやるだけの内容で面白くも可笑しくもない。沖縄地上戦で激しく交戦した両軍の勇士が紹介され握手を交わす演出など何を考えて番組をつくっているのかディレクターの頭の中を覗いてみたい。なんでもありのフジテレビらしいが、勘弁してよ。
最近、やたらと日米合同訓練が陸海空至る所で行われるようになった。訓練といってもタダではない。経費は思いやり予算ですべて日本持ち、一回の訓練で1億円が消えいて行く。米軍の車列が沖縄の一般道をUターンして民間車両と衝突するなど事故報道が絶えない。ひさしを貸して母屋を取られると昔の人はいいことをいう。ブッシュ政権と価値観を共有するコイズミ傀儡政権になって遠慮会釈がなくなった。お尻丸出しで走り回るのは犬なら可愛いが人間のやることではない。

さて、自衛隊の装備は世界第三位という。朝霞駐屯地の横に陸上自衛隊の展示場があり、最新型の戦闘機、戦闘車両、重火器などを展示している。陸上自衛隊が誇る120ミリ砲を装備した国産戦車90型は迷彩色に彩られて一階の広間奥に置かれてあった。c0013092_16593536.gif
(写真は90型戦車)
従来のナナヨン型戦車では125ミリ砲を装備したソ連戦車に対抗できない。そこで、120ミリ砲を装備した国産戦車の開発計画が急浮上することになった。ドイツなどの120ミリ砲戦車の重量は70トンある。改良を重ねて軽量化につとめたが、それでも50トン、かなり重い。開発が始まったばかりの頃、新型戦車の価格は一両10億円した。90年ごろから、年間20両の量産がはじまった。仮想敵国ソ連が上陸するのは北海道だろうと想定してキュウマル戦車は富士演習場と北海道に配備されることになった。
ここまではいいとして、92年には仮想敵国のソ連が崩壊してしまったのだ。戦う相手は消えたが戦車
の量産は中止しなかった。現在の価格は一両8億円、約300両、すべて北海道の平野を走り回っている。
仮想敵国は中国や北朝鮮になったのに、「北海道だけに戦車があるのはいかがなものか」という軍事評論家が出てくる。それでは「九州に戦車を移動すればいいじゃん」と作戦司令官は地図をさして、指揮棒先を北海道から九州に移動した。
そこで、司令官はとんでもない事態に気がついた。
キュウマル戦車を九州まで輸送するには鉄道を利用する方法がある。しかし、その場合車両幅が線路幅より大きくては運べない。電柱をなぎ倒すことになる。橋があればその橋脚が戦車の重量に耐えられるかどうか、もっぱら人員輸送を目的としている現在の新幹線規格では想定外に重すぎる。戦車が無理して通れば橋はみんな壊れてしまう。トンネルの穴の大きさも問題だ。トンネルも掘り直して穴を広げないと運べない。
新幹線側の搬入設備や専用トランスポーター貨車開発をしなければならない。
こんなことに予算を出せといえば(今はくのいち忍者になっているが)、東大の百恵ちゃん、「おたく、何言てるの!」と目を吊り上げるに違いない。何しろ、情報筋によると「自衛隊の災害出動は任務じゃありません」予算折衝で東大のアイドルは叫んだとかーーーー。
陸がだめなら空があるさ
司令官は航空自衛隊に電話をかける。「私どもの最大の輸送機C-130には搭載重量の制限があり、最大でも89式装甲戦闘車一両輸送するのが限界です」とつれない返事。
「航空機輸送もだめ。鉄道も空もだめなら道路を使うのはどうだ。ルート設定を慎重にやればできないことではない。陸自のトランスポータを使って運ぶ。これだね」
「でも、司令官——」副官が顔色をうかがいながら口を挟む
「実際問題として極めて困難ではないでしょうか」
「なぜ?」
「えーと、一般道はですね、戦車をのせたトランスポーター車両の重量を考慮して建設されていません。」
「道路だろ、深夜に移動すればいいじゃないか」
「通るには通れますが再整備しないと使えなくなります」
「じゃ、自走させろ、自走」
「一般道を自走させると故障を誘発します。燃料消費やディゼルエンジン、音響が環境に与える影響を考えますとーーーー
戦闘以外では好ましくありません。道路の面を戦車のキャタピラで耕すつもりならできますが、橋だって通行中に落ちちゃいますよ」
「主要道路は主要道路・橋梁には重量数十トンの大型車両が日夜走っているではないか。しかも複数同時にーーーーー。」
「絶対できないとはいえませんが、好ましくありません。橋梁や道路の補強はしないとーーー。第一、奇跡でも起こらない限り、あの百恵ちゃんがーーいいわよってーーー予算を認めないでしょう。」
「待てよ、じゃ、海はどうかね、海——」
「それがですね、輸送艦おおすみには最大10数両の戦車はつめるが限度があります。一定規模の部隊を輸送するとなると相当数の輸送艦が必要ですが、海自はそれを一度に運ぶに充分な輸送艦を保有していないというのが現状です」
残念!キュウマルの九州移送計画は中止になった。
それで、一度も交戦することがなく、これからもないであろうキュウマルくんは今も北海道の大平原を元気に自走している。平和の象徴のように、はばたけキュウマルくん、ーーーーー平和憲法がある限り、誰に遠慮がいるものか!

マガジン9条
2004年9月14日、90式戦車の調達を防衛庁が2,3年後に停止する方針であるという報道がなされた。
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by daisukepro | 2005-08-25 16:55 | 憲法


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