ハリケーンカトリーナと小さな政府

ワイドショー選挙報道もネタが淋しくなり、あなたはどんな基準で政治家を選ぶかというのを始めた。これが誠に単純な選択基準を並べるのだから、選挙民は益々混乱することになる。人柄か、政策か、政党かの三択をせまる。コイズミは相変わらずCMで「郵政民営化に賛成か反対か」、「改革に賛成か反対か」、つまり、「お前の明日を俺に任せるか、任せないのか、どっちにする。俺は命をかけている」とお題目を繰り返している。ウソ百回、本とうに聞えてくるからあら不思議。これほどの個人主義者はいないだろう。だが、個人主義者が総理大臣とかになるとたちまち独裁者に変身するから困ったものだ。
選挙になると各政党が一列に並ぶ。しかし、どの政党も同じ条件ではない。政党には与党と呼ばれる政権担当政党と野党と呼ばれる政党に大別される。与党は前の選挙で多数党になり権力を委託され、内閣総理大臣を選び、内閣をつくり、最高責任者として行政を執行し、権力を行使してきた。今行われていることはあなたが選んだこの政権政党がやったことなのだ。何をやったか。調べてみたらどうだろう。この政権がやったことでひとつだけ歴史的なことがある。それはイラクへの自衛隊派遣だ。コイズミが多数を握れば、イラクだろうがイランだろうがアメリカの行くところに軍隊を派遣するだろう。この政権のやったことに満足して、続けてもらいたいと思う人は政権政党を信任したらいい。日本の近未来はその政権政党が過去、現在やったことを基準にして判断すれば予測が可能だ。野党は議会やマスコミの言論でどれだけ政権政党の悪政を批判し鋭く追及し、運動を展開してきたかが選ぶ基準となることは指摘するまでもない。
もうひとつ、近未来を予測する基準がこの国にはある。それはアメリカ。アメリカで起こっていることは必ず日本におこる。だからアメリカの政治と社会を観察すると近未来の日本が見えてくる。
規制緩和というのもアメリカの用語だ。いまではコイズミ用語で改革と翻訳されてつかわれているが、実際にアメリカ航空業界の規制緩和を推進した委員が後に「規制緩和と聞いたら用心しなさい。国民にいいことは何一つない」と書いている。
小さな政府、小さな政府と政権政党の人たちがやたら発言しているが、これって何だろう。
台風14号は1000ミリを超える集中豪雨で九州地方を襲った。アメリカのニューオリンズを襲ったハリケーンカトリーヌの被害は数万人の死者が出ると予測している。しかし、ハリケーンは地震ではない。あらかじめ予測できたことである。それはニューオリンズに在住の裕福な白人は事前に避難していることで証明されている。
4年前、同じくニューオリンズを襲ったハリケーンで市街が水没したことがあり、新聞報道で護岸工事をやらなければニューオリンズ市は壊滅的な被害を受けると警告されていた。なぜならば、住民は黒人で貧困層が多く、危険を察知しても移動することができないからである。
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(写真は4年前に水没したニューオリンズの市街)しかし、ブッシュ政権は小さい政府を提唱し、9.11を口実に護岸工事のための予算を削減した。イラク戦争の戦費に使うが、護岸工事には税金を配分しなかった。
ブッシュはテキサスで休暇中、ライスはニューヨークで高価なショッピングを楽しむ。その間、逃げ遅れた黒人は4日間、呑まず食わずのまま放置されたのだ。これが小さな政府の正体だ。
新保守主義(ネオコン)活動の中心人物であり、全米税制改革協議会(Americans for Tax Reform)の創立者、及び全米ライフル協会役員としても知られ、ブッシュ政権の経済政策に重大な影響力を持つ保守活動家グローバー・ノーキストは、「私の目標は、今後25年間で政府機関のサイズを半分に削減して(=小さな政府)、ちょうどバスタブに沈めておけるくらいのサイズにすることだ」と語った。

(My goal is to cut government in half in twenty-five years, to get it down to the size where we can drown it in the bathtub.)

「 今、ニューオリンズはまさしくネオコンの望みどおりになった」とアメリカのジャーナリストはツッコミを入れた。
小さな政府が実現すると日本全体がニューオリンズのように水没することは間違いない。
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by daisukepro | 2005-09-08 00:30 | マスコミ


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