【ストックホルム共同】今年のノーベル文学賞に決まった長崎生まれの英国人作家カズオ・イシグロ氏(63)が6日、スウェーデンのストックホルムで記者会見し、世界には「大きな分断」があるとし、今後の創作活動を通じて修復に貢献したいと意欲を示した。母親が長崎への原爆投下で被爆したことを紹介、非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の平和賞受賞は「核の歴史の重要性に光を当てることで、大きな喜びだ」と語った。
世界が分断され「暗い雰囲気」に覆われていると指摘。「私たちをまとめ上げる何かが必要。その前向きな象徴になれるとしたら光栄だ」と述べた。