任期満了に伴う沖縄県南城市長選は21日投開票され、新人で元衆院議員の瑞慶覧長敏(ずけらん・ちょうびん)氏(59)=無所属、社民、共産、社大、自由、民進推薦=が1万1429票を獲得し、現職の古謝景春氏(62)=無所属、自民、公明、維新推薦=を65票差で破り、初当選を果たした。当日有権者数は3万4328人。投票率は66・92%で前回を7・55ポイント下回った。

当選確実となりバンザイして喜ぶ瑞慶覧長敏氏(中央)=22日午前0時11分、南城市大里高平の選挙事務所


 2006年の旧4町村合併後12年の古謝市政の評価や、子育て支援の在り方などを争点に8年ぶりに選挙戦が繰り広げられた。

 瑞慶覧氏は子育て世代の支援拡充や公平公正な行政の実現を訴え「市政刷新」を主張してきた。翁長雄志知事も応援に入るなど「オール沖縄勢力」の支援を受け、古謝氏の多選や行政運営への批判の受け皿ともなった。

 古謝氏は自民、公明、維新など県政野党や国会議員らの支援を受けて選挙戦を展開したが及ばなかった。

 瑞慶覧氏は「立候補から短い期間の戦いとなったが、手弁当で市内外から駆け付け、頑張ってくれた支持者の皆さんに感謝したい。3期12年を務めた現職の築いた礎の上に、市民一人一人の声を聞いて地域バランスよい発展を図り、すてきな市をつくりたい」と話した。

 【瑞慶覧長敏(ずけらん・ちょうびん)】 1958年生まれ。93年から英語教室経営。2009年から衆院議員を1期務めた。琉大卒。旧大里村仲間出身。

当 瑞慶覧長敏氏 11429票

  古謝 景春氏 11364票

(選管最終 投票率66・92%)