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「沖縄密約」吉野文六氏(元外務省アメリカ局長)の証人決まる!



 8月25日16時、東京地裁103号法廷で沖縄返還密約文書の開示請求を求める第2回公判が開かれた。103法廷は東京地裁で最も大きい。100人を収容できる傍聴席は超満員だった。

 沖縄返還の交渉で何が密約されたかといえば、米軍基地にかかわる全費用を日本政府が負担するという密約だ。近ごろ思いやり予算とかいわれているが、日本政府は密約を忠実に履行しているってわけだ。国民はその事実を知らされていなかったのだ。自民党政権が対米従属といわれる非民主的な性格を現している。

 原告団(団長桂敬一)は密約の交渉当事者であった元外務省アメリカ局長吉野文六氏の証人を申請していた。既に吉野氏は密約があったことを当事者としてマスコミに告白している。それでも日本政府は秘密公文書の存在を認めなかった。公文書は廃棄されたのだから確認しようがないというのが政府の苦しい弁明だった。そのため、被告政府側代理人は吉野証人阻止に必死なった。
広い法廷の後部座席からは政府側代理人の声はほとんど聞き取れなかったが、裁判長の声は澄み渡り後ろまでよく届いた。

 杉原裁判長は「公務員の証人は外務大臣の認可がいる。正式には外務大臣の認可が下って決まるが、裁判所から大臣に正式に認可を求めるので裁判所としては審問日程を入れます」と毅然として訴訟指揮を下した。これで、次回10月27日原告被告が裁判長の宿題に答えを持参して審問準備、12月1日に吉野文六氏らの証人審問が決まった。

「宿題をだいぶ出したので、よろしいですか」と裁判長
原告団の女性弁護士が「大丈夫ですが、メモが取りきれなくて」というと裁判長「それではメモをあとで双方にお渡ししましょう」
その笑顔に人柄が伝わってくる気がした。この人物なら真相を追及してくれるに違いない。

 政府があがけばあがく程、合理的な追及に追いつめられて行く。
アメリカ側の密約文書が公開されたにもかかわらず、政府側代理人は「文書は廃棄したので文書があったかどうか確認が出来ない」と主張してきたが、裁判長は「外務省に306の関連文書が残されており、発信先の米側公文書が残されていて公開されたが、なぜ日本側は受信した公文書を破棄したか。また306の関連公文書がなぜ残されたのか明らかにすること」などを次回公判までの被告側の宿題とした。(宿題の詳細は別の機会でお伝えします)

12月1日の公判で交渉当事者の吉野証言が採用されると、密約文書が存在したことを裏付けることになり、これまでの政府側の主張が崩れる。日本政府側はその公文書破棄の理由を問われ、説明が求められる。存在していたはずの公文書破棄は「誰が、いつ、どこで、なぜ」行ったかが問われることになる。
 歴史的重い扉が徐々に開かれ、日米沖縄密約の情報公開が目前に迫っている。国民の知る権利を守る民主主義の第一歩が踏み出されることになる。どうなるか。
 官僚政治打破を旗印にしている新政権の姿勢も問われることになる。新政権の外務大臣は誰れがなるか。テレビ番組としては「清純派女優ノリピーの麻薬事件」よりよりこちらの方がもよっぽど面白いと思うのだが。
非核密約問題も交渉当事者が証言し始めたが、これもメモを破棄したとかで核密約はないというのが政府見解だ。
 沖縄核密約の情報公開をせまるこの裁判の決着が待ち遠しいと皆さん思いませんか。
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by daisukepro | 2009-08-26 00:21 | 裁判

沖縄密約情報公開訴訟 第2回期日のご案内

沖縄密約情報公開訴訟 第2回期日のご案内
吉野文六氏(沖縄返還交渉の当事者)の法廷証言が実現するか?
裁判長は、国側に、今度はどんな注文をつけるのか? 乞ご期待!

沖縄密約情報公開訴訟
第2回期日のご案内

日時:8月25日(火)午後4時から 
 場所:東京地方裁判所103号法廷

地裁で最大の法廷に変更されました!多くの皆さんの傍聴をお願いします!

当日、原告側は、吉野文六氏(元外務省アメリカ局長)の証人申請と、我部政明氏(琉球大学教授)の原告本人尋問の申請をします。吉野氏が証人として採用されれば、公開の法廷で初めて、元外務官僚が「沖縄密約」について証言することになります。

記者会見:午後4時30分~ 司法クラブ(裁判所合同庁舎2階)報告集会:午後5時00分~ 弁護士会館1003号室
※報告集会はどなたでも参加できます(無料)。弁護団と原告が出席します。

問い合わせ:東京共同法律事務所
 〒160-0022 東京都新宿区新宿1丁目15番9号 さわだビル5F
電話 03-3341-3133  担当弁護士:日隅 一雄
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by daisukepro | 2009-08-22 19:14 | 裁判

布川事件の再審 最高裁へ


布川事件で検察が特別抗告 再審の判断、最高裁に

2008年7月22日 19時58分共同通信が下記の記事を配信しました。
高裁決定を誤りというなら、これまで公開しなかった、すべての目撃証言を開示、自白を再現した新証拠を検察が提出したらどうだろう。人でなしと言うほかない。


 1967年に茨城県で男性が殺害された「布川事件」で、東京高検は22日、無期懲役が確定した元被告2人の再審開始を認めた東京高裁決定に対し「判例に違反し、重大な事実誤認がある」として、同日中に最高裁に特別抗告することを決めた。
 高検は「殺害方法などに関する弁護側鑑定は再審開始の条件となる『無罪を言い渡す新規、明白な証拠』に該当しない。目撃証言や捜査段階の自白の信用性を否定した高裁決定は誤り」などと判断したとみられる。
 再審を始めるかどうかは最高裁の審理に委ねられることになったが、特別抗告が棄却され再審開始が決まると、無期懲役か死刑が確定した事件では1987年の「島田事件」以来。これまで再審となった7件はすべて無罪になっている。
 元被告の2人は、仮釈放中の桜井昌司さん(61)と杉山卓男さん(61)。高裁決定後、特別抗告しないよう検察当局へ申し入れていた。
(共同)
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by daisukepro | 2008-07-22 20:39 | 裁判

二つの歴史的な高裁判決

二つの歴史的な高裁判決


4月27日、名古屋高裁で自衛隊イラク派兵差止訴訟に違憲判決(青山邦夫裁判長)が、7月14日、東京高裁では布川事件の即時抗告棄却判決(門野博裁判長)がでました。c0013092_23454336.jpg
全国でイラク派兵差止訴訟は14回行われていますが、訴える権利がないという理由ですべて門前払いされています。
憲法9条のもとで平和的生存権があるかどうか、すべての国民は平和的に生きる権利があるか否かが重要な争点でした。平和的生存権が犯されているからそれに対して賠償せよと云うのが訴訟の目的です。しかし、これまでの判決ではこの権利がないから訴える権利がないというものでした。
しかし、名古屋高裁は平和的生存権を認め、イラク派兵は違憲であると認めた上で、賠償請求は認めませんでした。したがってこの裁判では国側は勝訴したことになります。また、同時にイラク派兵が違憲であることを認めたことになります。
国が違憲判決に抗告しようとしても、裁判に勝った方が抗告はできないので、この違憲判決は名古屋高裁で確定したことになります。
この差止訴訟は裁判には負けたが、違憲判決を確定させたということでは画期的な勝利と云う結果になります。「負けるが勝ち」という歴史的な判決だと言えます。

戦後、最大のえん罪事件のひとつ、布川事件は水戸地裁で再審判決を勝ち取りました。検察側は即日抗告をして、東京高裁で審査が行われていました。7月14日、急遽決定が出されると云うので注目していましたが、棄却が決定した。検察がさらに抗告しない限り裁判がやり直しになります。90年代から再審請求はほとんどが高裁で逆転された。東京高裁が抗告を棄却したのは画期的なことです。また、逆に高裁で抗告が棄却された場合、最高裁で抗告が認められたケースはなく、再審査が行われることは確実です。検察は抗告を断念せざるを得ないでしょう。c0013092_23395589.jpg


テレビでも布川事件は大きく報道され、その日の夕刊はトップ記事になりました。その後もNHKなどで特集が放送されるなどマスコミは高裁判決を一致して支持しました。
それでも、検察側が抗告すると、この大きな世論に逆らうことになります。
最高裁で確定した裁判の再審請求がいかに困難であるか、布川事件がここまでくるのに半世紀近くの歳月がかっていることでも分かります。
再審査するための新証拠を請求する側が提出して、証拠として採用されなければ
ならないからです。検察側は不利になる証言、証拠は隠蔽して出そうとしません。
しかし、この事件の特徴は証拠が一切なく、自白のみが唯一の証拠だったことです。弁護団は自白が真実でなく、殺害現場に残された状況と自白が一致しないことに着目して、丹念に調査追及して、新証拠として提出しました。
新証拠は3点あります、第1点は自白では被害者の首を手で絞殺したとなっていますが、医師の鑑定によると紐状のもので締められた痕跡が認められました。
2点目は自白通りに室内で行動すると必ず指紋が残るがひとつも残っていない。いかにも不自然であることが再現実験で明らかになりました。(被害者と激しく格闘しているのに毛髪ひとつ発見されていません)3点目は倒れたガラス戸の状況が自白では足で蹴って倒したことになっていますが、犯人と被害者の乱闘の結果、ガラス戸が倒れていることが再現実験で明らかになりました。
いずれも、自白が現場に残された事実と違うことが立証されました。
もの言わぬ遺体、ガラス戸などが真実を告発したことになります。

布川事件は勝ったのです。杉山さん、桜井さん、重い扉を開きましたね!

鳥越キャスターがテレビ番組で消された目撃証言につて言及していましたが、
近所に住む主婦が「殺害が行われたその日に被害者宅の前に二人の男が立っていたのを見た」と証言しています。証言によると、杉山さんとは面識があり、すぐわかるので声をかけただろう。表にたっていた男は若者だったが、杉山さんではなかった」そして、「その若者は知っている男だった」と名前を上げました。そのことは警察でも証言しているがなぜか開示されないままです。

桜井さんはテレビ番組のインタビューに答えました。
「41年もかかった。これは(国家の)犯罪ですよ」
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by daisukepro | 2008-07-17 23:31 | 裁判

西山太吉国賠訴訟裁判傍聴記と非核三原則

西山太吉国賠訴訟裁判傍聴記

非核三原則の解体をもくろむ「アベシン」閣僚の発言が続く。
一昨日7日、東京地裁277号法廷で西山さん本人の弁論があった。
傍聴席は49、100人あまりが列を作った。報道関係から動員されたバイトが30人ほど並んだ。私の整理券番号は009、抽選は割り箸でなくコンピューターで行われた。私は二人目に選ばれた。顔見知りをふくめて、席の8割はマスコミ関係者だった。冒頭2分間、ビデオカメラの撮影が許可された。
弁論に許された時間は40分、反対尋問に20分が予定されていた。
西山さんは熱弁を振るった。権力の犯罪とそれに追従したマスコミを激しく糾弾した。沖縄返還交渉でアメリカ側と取り交わした口約束を日本側は隠蔽してきた。「密約」などなかったというのが日本政府の公式見解だった。しかし交渉の当事者であった吉野文六氏(当時外務省アメリカ局長)が公表されなかった口約束があったことを認めたため、政府側の「密約」はないという根拠は崩れた。2002年、アメリカ側で公文書が公開され、交渉内容が明らかになった。アメリカにとっては「密約」でも何でもなかった。日本側は米軍用地復元費の400万ドルを肩代わりすることなどを口約束していたのだ。事実、沖縄返還で日本側が払った費用は莫大であった。だが、政府はいまだに情報公開をしぶり、事実を否定しつづけている。西山さんは国民の知る権利を守るというジャーナリストとして当然のことをやっただけなのに、職を失い、社会から抹殺されるような扱いを受け、生涯を棒に振る目に遭わなければならなかった。こんな不条理があっていいものか、これが西山さんの心の叫びなのだ。卑劣なことに被告代理人は反対尋問をいっさいしなかった。次回、原告側が論告書を提出することになり、裁判長は口頭弁論を結びとしたいという。早く、幕引きをしたいという裁判所の意向が透けて見える。
この公判でもうひとつ別の重要な口約束があったことを西山さんは言及した。
メモなしなので正確ではないが、「核抜き本土並み返還」といわれた「核抜き」は返還時のことであり、非常時にアメリカが核を持ち込むことを日本側は口約束していたと西山さんは証言した。政府は隠している。もし、これが事実だとすると沖縄返還による功績によって、佐藤栄作が得た国際的栄誉、ノーベル平和賞は返還しなければならないだろう。政府は国民の目を欺き、非核三原則の空証文を出したと云うことになる。不思議なことに、どうでもいいホリエモンの法廷場面はやたらと登場するが、西山裁判のTV報道は見当たらない。毎日新聞(8日朝刊社会面)で西山裁判を報じていると知人が知らせてくれた。なぜか他の新聞は沈黙、西山裁判を無視しつづけている。西山さんを見殺しにする司法、マスコミの腐食構造は生きている。だから、「核議論をしてなぜ悪い」という理屈で核を持ち込ませようという政府要人が続出する。無理からぬことだと思う。
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by daisukepro | 2006-11-09 09:53 | 裁判

国旗国歌:「強制は違憲」判決 


「人間として国旗国歌に敬意を表すると云うのは法律以前の問題じゃないですかね」
コイズミさんはぶる下がり会見で涼しい顔でこう答えた。
反語として「国旗国歌に敬意を払わない奴は人間じゃない。」さらに突っ込むと「そんなやつは殺せ、ゴキブリなんだから」と聞こえる。
もう少し大衆的になると「そんなに国旗国家が嫌いなら、日本から出て行きゃいいんだ。国民であらざるもの、非国民は外国へ行け」という。冠婚葬祭は世間に従う。キリスト教あり創価学会あり、神前あり仏教ありだ。オリンピックやワールドカップでは敬意を払って起立する。活躍したアスリートに敬意を表するからだ。難波孝一裁判長は「強制は違法、違憲」と判断し、起立や斉唱の義務がないことを確認したうえ、一人当たり3万円の慰謝料の支払いを命じる粋な判決を言い渡した(毎日新聞)という。裁判は「強制が違憲か」どうかが争われたのであって、国旗国家に敬意を表するかどうかが争われたのではない。
どうせ、石原都知事は上告するだろうが、教育基本法の改悪で美しい日本を作りたい「げげげの晋三」は出ばなをくじかれただろう。常識ある裁判官がまだこの日本にいましたね
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by daisukepro | 2006-09-21 23:41 | 裁判

「高崎事件」和解成立

「高崎事件」和解成立

今年3月、同好会は高崎事件の裁判傍聴の報告を連載したが、担当弁護士から和解成立の知らせが届いた。行政訴訟の厚い壁を破り、被告群馬県が裁判所の和解勧告に従い損害賠償金の支払いを認めた意義は大きい。
パトカーの無謀な追跡によって死亡する事件は後を絶たない。ほとんどの場合、警官の追跡は正当な職務履行であり、問題はなかったということで終止符が打たれる。チャップリン映画にはチャップリンを追いかけ回す警官が必ず出てくる。権力の象徴として警官は巨漢の俳優が演じている。警官は小柄なチャップリンを追い回すのであるが、チャップリンはなんとか煙に巻いて逃げ切るのだ。世界中の観客が心の底から笑った。もし、無謀な追跡をする警官が少年のころ、チャップリンの映画を見ていたら不幸な事件は起こらなかったかもしれない。司法の裁定は別として、この警官の心理を考えてみたい(続く)
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by daisukepro | 2006-07-08 08:50 | 裁判

布川事件:再審開始決定・権力の扉開く

布川事件:再審開始決定 第2次再審請求に水戸地裁支部

 茨城県利根町布川(ふかわ)で67年、大工の玉村象天さん(当時62歳)が殺害され、現金約11万円が奪われた「布川事件」で、無期懲役が確定し、仮釈放中の桜井昌司さん(58)、杉山卓男さん(59)の第2次再審請求に対して、水戸地裁土浦支部(彦坂孝孔裁判長)は21日、再審を開始する決定をした。彦坂裁判長は「殺害方法の順序が自白と矛盾する可能性が高い」など新証拠によって確定判決の有罪認定に合理的疑いが生じた。新証拠は、無罪を言い渡すべき新たな証拠というべきだ」として、有罪認定を支えていた捜査段階の自白の信用性、目撃証言の信頼性に疑問を呈した。

 第2次再審請求は01年に桜井被告、杉山被告と弁護団が申し立てた。78年に最高裁で刑が確定してから27年後に、2人に再審の道が開かれることになった。(毎日新聞)

桜井さん、杉山さん、歴史的な勝利、おめでとう!
検察側は、決定に従い、真実を明らかにせよ!
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by daisukepro | 2005-09-21 14:32 | 裁判

「高崎事件」、目撃した事実と静かな怒り

目撃者の証言はつづく

「F地点に車をとめて、事故現場の方へ車を降りて歩いて行った」
「そのとき、歩道に人が立っていて、携帯で電話をしていた。その人が警察官とはわからなかった。後日、その人が警察官であることを知った」
「事故とわかったので救急電話をしようと思ったが、その人の救急車という声が聞こえたので、やめて人々が負傷者の救護していたので事故現場に近づき交通整理をした」
「救急車はなかなかこなかった。負傷者の周りで居合わせた人々がなんとか助けようと皆さん応急措置をしていた」
「その人は黒い車の方に歩いて行って車に乗った」
「車をバックして事故現場の前で車を一時止め環状線を右折して立ち去った。5分から10分ぐらいの時間だったと思う」
「その人は携帯電話をしているときも慌てた様子は無く、立ち去るときも特に変わった運転ではなかった」
「現場検証のため警官がきたので、警察官にその場で見たことを全て話した」

反対尋問は
自転車を最後の見たのはいつか。
なぜ、ヤクザと思ったのか
警察とは思わなかったのか。
車を止めた時間はどのくらいか
事故の音は聞かなかったか
覆面パトカーの停車角度は写真が正確か
ここで裁判長が「写真は手前に金網があってよく見えないが」と発言する。
「(夜間でしたので)街灯があたっていてよく見えたのです」などやぶ蛇になるような尋問を重ねて、あっさり終わった。
原告側が父親の発言を求めたため、当初裁判官は裁判の迅速な進行、反論の余地がないなどの理由
で、渋っていたが5分間退廷して合議の後30分だけ
発言を許可した。

次回は4月20日午前11時と決まった。
後になって目撃者は現場から黙って立ち去った男が警官であったことを知った。
証言の底に人間としての静かな怒りを感じる。裁かれるのは公文書偽造ではない。保身のために、無法な追跡、業務過失がなかったことにするために負傷者を見殺しにして立ち去った行為こそ裁かれなければならない。
追跡行為の最初から最後まで逮捕するためには手段を選ばず、人権意識がまったく欠落した行為といえる。目撃者がいないからといって最後の徒歩追跡だけ、人間性に目覚めたとは到底思えない。捜査行為であっても基本的人権が尊重されなければならないことは憲法が保障している。この事件を民事法廷の世界がどう判断するかはわからないが、人道上決して許すことができない事件だ。最近、パトカーの乱暴な追跡の結果、事故死する事件が頻発している。高崎事件の公正な判決を期待したい。
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by daisukepro | 2005-03-16 09:23 | 裁判

続々続々続「高崎事件」 目撃者


前橋地方裁判所は駅から徒歩30分ほどのところにある。
法廷は午後1時30分ジャストに開かれた。裁判官は3人の合議制、被告群馬県の弁護団は6名、民事第21号、傍聴席約50の大法廷である。
裁判長から定番の証人心得と説明があり、原告側の目撃証言が開始された。
証人は弁護士の質問に淡々と答えた。誠実そうな人柄であることが口調や横顔から伺える。

「高崎市問屋町にある群馬銀行高崎支店のキャッシュコーナーを利用するため、立ち寄ったが時間が遅かったため、そこは閉まっていた」
「仕方なく、そのまま自宅へ向かった」
「裏の市道を抜けて、カフェドタイムの手前にさしかかた」c0013092_13543579.jpg(写真カフェドタイム横の市道路地)
「  ゆっくりとした20キロぐらいの速度で運転していた」 
「 そのとき右から黒い車が 侵入してきた 」 
「かなりのスピードで急カーブをきり、右折、直ぐに左折した」    
「運転が乱暴で暴走族か暴力団かと思った」
「もし、ゆっくりした速度で走行していなければ衝突したかもしれないと思った」
「そのとき前を走る自転車は見なかった」
「何があったのかと車を走らせ、丁字路に出て車の曲がった方をみるとーーーー」
「車が急ハンドル切って、反対車線に突っ込み、道路を半分塞ぐように急停車させた」
「そのとき、自転車が車に進路を塞がれ、斜めになりながら車の前を大回りでさけて逃げて行くのをみた」
「自転車は全速力で走っていたので転びそうになりながら曲がった」
「かなり速いスピードで走っている自転車の横を車はすり抜ける感じで走った」
「まるでテレビドラマのコマ落としを見ているようで危険を感じた」
「自転車の人がやくざにおわれている。危ないーーーー。自転車と車はほとんど接近していて自分ならよけられないぐらいだと思った」
「車がかなり危険な運転だったので、自分も絡まれると恐いと思い、そのまま車を直進させ、B地点で止めて様子を見た」
「そのとき車はドアが開いていて運転席には誰もいなかった」
「停車時間は5〜6秒だったと思う。小松創業倉庫の周囲を一周してもとに戻った」
「1分ほどかかった」
「停車している車を通過してゼブラ線付近に止めた」
ーー車の停車位置と角度が椎名の供述と違っているが
「黒い車の停車位置は車の間近を通過するときテールランプをみて、車の横に植え込みがあることを確認したので図面に示した通り間違いありません。」
ーーー写真を示し、B地点から見えた車のドアの開き方はこれでいいのですか
「はい、この写真はハンドルと運転席が見えて人のいないことがわかったのでこれに間違いありません」

テールランプ、植え込み、B地点から見えたドアの開き方などの証言によって、車の停車位置、角度は目撃者の証言の正確さが裏付けられた。
と同時に、少なくとも追跡行為について警察官の供述は信用できないーーということがあきらかになった。

次回法廷
前橋地方裁判所、4月20日午前11時〜11時30分、原告の父親の陳述
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by daisukepro | 2005-03-15 01:50 | 裁判