カテゴリ:憲法( 83 )

沖縄・辺野古からの手紙


不当逮捕に怒り、心配して下さった皆様へ

平良夏芽


9月25日午前9時55分の名護署による不当逮捕によって身柄を拘束されていた平良夏芽です。長い拘留を覚悟していたのですが、全国・全世界の皆様からの激しい抗議が功を奏したのでしょう。昨日(27日)午後1時に釈放されました。二日半の拘留でした。
> 車に衝突した時に多少の傷は負いましたが、擦り傷・打ち身の程度ですでに回復しつつあります。疲労と断食で体重は3キロほど減りましたが良いダイエットになったと思っています。私は非常に元気です。
>
> 検察は、処分保留という判断をしました。私に足かせをつけたつもりなのだと思います。しかし、私を含めた仲間たちは、このことで弱っていません。今後は、さらに激しい弾圧が待っていると思います。それでも負けるわけにはいかないのです。私たちが負けるということは、基地が建設され、そこから発進する軍隊によって多くの人々が殺されるということなのです。
>
>  私たちは、人殺しに繋がる基地建設は絶対に止めなければならないと決意しております。今回問題になっているキャンプ・シュワブ内の文化財遺跡調査は、防衛庁主導のもので最終的には文化財を破壊し埋め立てることを前提とした調査です。私たちは、このような調査を認めず、文化庁主導の文化財を保護するための調査を求めているのです。基地建設に繋がるすべてのことは、止めなければなりません。海の上で止めてきたように、陸の上でも止めなければならないのです。名護署の警察官には、「あなた達が県民を守る覚悟をしない限り、今後、名護署は良心囚でいっぱいになるでしょう」と 伝えてきました。 今回の逮捕によって、私を非難する人もいます。しかし、
> その数をはるかに上回る人々が支持と連帯の挨拶を届けて下さいました。辺野古の闘いが、本当に多くの方々に支えられていることを改めて体感することができました。 皆様の敏速な動きに、深く感謝申し上げます。檻の中での生活をわずかでも経験すると、ともすると卑屈になって、皆様に謝罪しなければならないという気持ちも湧いてきてしまうのですが謝罪はいたしません。謝罪すべきは名護署であり、基地建設を強行しようとする勢力だと信じるからです。  しかし、動いて下さった皆様には、深く頭を垂れて感謝を
> したいと思います。ありがとうございました。今後とも、連帯をよろしくお願いいたします。 2006年9月28日
>

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平良 夏芽(タイラナツメ) 日本キリスト教団うふざと教会牧師    〒901-1206 沖縄・南城市大里字仲間96−1
>    tel:098-945-3999 /fax:098-944-3880 /mail:taira@n.email.ne.jp    

URL http://www.asahi-net.or.jp/~qg2n-tir/
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by daisukepro | 2006-10-08 00:30 | 憲法

国際ルールを守らせるための経済制裁

国際ルールを守らせるための経済制裁

北朝鮮の無法なミサイル発射以後、テレビのワイドショーにはタカ派のコメンテーターが一斉に復活登場し始めた。街頭インタビューも「日本はなめられている」「経済制裁をすべきだ」という声を並べる。その中で横田さんが記者の質問に「北朝鮮がミサイルを撃ったから経済制裁をというのは拉致家族の云うことではないと思います。私たちは拉致問題を解決するために制裁を要望しているのですから」と答えた。横田さんが経済制裁を要望しているのは戦争を望んでいるのではないのだ。横田さんは取材者側の報道姿勢に異質なものを感じたのだろう。北朝鮮の異様な会見キャンペーンとテポドン騒ぎ、連動するマスコミの動き、これらの現象に翻弄される横田さん一家の気持ちを考えると正視に耐えない、痛ましい。
「プレスリーところへ行った時にテポドンが飛んでこなくてよかった。国会が開かれていたら大変なことになっていたろうな、会期延長しなくてよかったろう」とコイズミ。帰国後の自民党食事会の会話、その話を聞いた自民党議員がすかさず間の手「そうだ、その通り。総理は運がいい」。これが人情のある人間たちの会話だろうか。欠情動物園と云うべきか。何千人の部下を国民党の軍隊に売りわたし、自分たちだけが逃げ帰ってきた卑劣な日本陸軍将校たちとイメージがオーバーラップするのだ。生きること、尊重されること、幸せをさがすことこれが人類共通の価値観と思うのだが。軍国主義、先軍政治の価値観とは180度違うものだ。
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by daisukepro | 2006-07-07 15:58 | 憲法

北朝鮮ミサイル7発、日本海に落下

テポデン音頭で夏祭り、ヨイショ!

NASAの打ち上げを横目で見ながら、イタリーとドイツ戦観中、ミサイル発射のテロップが流れた。アメリカの日米軍事再編成に刺激された北朝鮮はテポドンを発射した。軍事外交を展開するアメリカに対して力を誇示して交渉しようという誇大妄想のページェント、日本海波高し。付和雷同は禁物だ。スネークマンショーのテポドン音頭(テポドン音頭で検索できます)を聞いて笑い飛ばそう。http://www.kuwaharamoichi.com/M1/c0013092_11473471.jpg

そして、静かに怒ろう。この無法行為はアメリカに先制攻撃の片道切符を売り渡した。しかも、自国の民衆には何も知らせず。これが軍国主義のたどる道ではなかろうか。
これから起こることを想像すると笑ってばかりはいられないが、浴衣がけでブッシュ、ライス、ラムズフェルド、チェイニー、コイズミが輪になって踊っている画像を思い浮かべながらテポドン音頭を試聴すると無法行為の正体が見えてくるかも。http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/5150748.stmc0013092_13383851.jpg
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by daisukepro | 2006-07-06 11:43 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」防衛施設庁の日本国憲法

シリーズ「沖縄番外地」防衛施設庁の日本国憲法
沖縄は例年にない豪雨に見舞われて、土砂崩れや道路陥没が相次いでいる。その翌日、防衛施設庁の発注工事で官製談合が行われ、なおかつ組織的な証拠隠しが発覚したという調査報告書が15日、発表になった。

c0013092_12203586.jpgさて、再び辺野古崎にもどろう。浜辺の有刺鉄線の向こう側に奇妙な立て看板が立っている。看板は英文と日本文で次のような文章が書かれている。「ここから先は、米軍基地施設で、立ち入り禁止区域です。侵入した場合は、日本国憲法で定められた法律で罰せられますので固く侵入を禁ずる。那覇防衛施設局」英文では「THIS CONSTITUTES THE BOUNDARY OF A U.S.MARINE CORPS FACILITY UNAUTHORIZED ENTARY PROHIBITED AND PUNISHABLE BY JAPANESE LOW」
普通に訳すと「ここはアメリカ海兵隊施設の境界線です。ここから先は許可なく立ち入りを禁止する、また侵入した場合、日本の法律で罰せられます」
施設管理権が米軍にあり、土地の所有権は那覇市にあるのでこのような役人文章になると思うのだが、それにしても日本国憲法で定めたとは驚きだ。米軍基地を日本国憲法で認めているかのような印象になる。「なんかへんだな?」皆さん、必ず首を傾げて笑う。
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by daisukepro | 2006-06-17 12:22 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」国を愛する心と護郷少年隊

シリーズ「沖縄番外地」国を愛する心と護郷少年隊
c0013092_9374023.jpg名護小学校正門の左側にある小道の階段を上る。鬱蒼と茂った樹木に囲まれて石碑が立っている。「護郷少年隊の碑」を建立した理由が横の石に刻まれている。
大意、「昭和19年10月、当時17歳から19歳の少年が防衛召集令により護郷少年隊を編成した。猛訓練の末、山原各地を転戦し郷土防衛の大任を果たし散華された英霊を慰霊顕彰せんと揺籃の地に碑を名護小学校に元隊員の総意でこの碑を建立した」と書かれ、末尾に大本営直轄第一護郷隊隊長名が記されている。もうひとつの碑文では少年隊の解散までの経緯が記され左側に戦没者として95名の名前が刻まれている。大本営直轄の護郷少年隊はここだけでなく、沖縄全土で第四隊まで編成された。
生まれ育った山河、海、自然の光景、隣人家族、故郷への愛着は誰もが抱く自然の感情だ。故郷を護るということを護郷という。戦争をする国の論理では故郷を何から護るかと云えば敵からである。愛郷心はストレートに愛国心となる。
ある日、隊長が少年に声をかける。「本土決戦の日が間もなく来るだろう」「君はこの美しい故郷が好きか。」「この地を護るために少年隊を結成する。君も来ないか。」「愛する故郷、国のため命を捧げる覚悟があるか」少年たちは遊撃隊として訓練を受け、敵陣への切り込みを命じられた。

沿革史は下記のように記載されている。
「第一戦の戦闘に各隊は夫々戦闘地域に侵入せる敵に対し果敢なる挺身遊撃戦を展開し軍主力の作戦に呼応せり。4月下旬多野岳等の基地を欠陥せるも屈せず神出鬼没或は夜間爆薬を抱いて敵陣深く侵入し或は白昼堂々と特殊秘密兵器を以て攻撃し敵の心胆を寒からしめ以て遊撃戦の本領を遺憾なく発揮せり」
地元のひとの説明によると少年隊の四分の一が戦死したと云う。イラク戦争の自爆テロまがいの特攻を少年たちに命じたのだ。この碑文を見る限り隊長に反省のかけらも、苦渋の後も見られない。もうひとつの靖国神社がここにあるだけである。
愛国心を説き、教育基本法を変えようとする人々よ、あなた方に問いたい。この残酷な少年碑をもういちど重ねたいのか。
過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる。(ヴァイツゼッカー元ドイツ首相)
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by daisukepro | 2006-06-14 09:32 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」嘉数高地のいま

シリーズ「沖縄番外地」嘉数高地のいま

本日はジーコジャパン(私はアントラーズバフなのです)の初戦、短く行こう。おばあがひとつずつ丁寧に手摘みしたシークアーサーで焼酎を割って呑みながらテレビ観戦だ。

宜野湾市の嘉数高地の石段を上ると、お椀を伏せたような青色の塔が立っている。更にその塔の螺旋階段をのぼる。そこから、普天間基地が一望できる。
c0013092_2016191.jpgひどいを通り越してびっくりたまげて、腰を抜かす。なんと、市街地のど真ん中を滑走路が切り裂いている。飛行機を誘導する進路塔が民家と隣り合わせに並んでいる。飛行機が進入するたびに頭を抱えて耳を塞ぎ、人はムンクのように叫ぶだろう。かすんで見えないが、基地の反対側には国際大学や市役所などの建物が並んでいる。国際大学は米軍ヘリが墜落したことで有名になった大学だ。防衛庁との交渉中のメンバーが役人の態度に腹を立てて「さっきから聞いているとヘリは落ちないから安全だなんて言っているけど、とんでもない。基地の移転を急がないと明日にでもヘリが落ちるぞ。そうなったらどうするんだ」と叫んだ。その言葉通りに翌日ヘリが国際大学に墜落したと云う。話ができすぎて笑えない。
なぜか、普天間基地にヘリは一機も姿を見せない。しばらくすると、どこからともなく双発の輸送機が旋回しながら飛来して、私たちの頭上越しに着陸態勢に入った。着陸するのかと思ったら、直ぐに機首を上げて離陸した。タッチ&ゴーだ。輸送機は宜野湾市の上空をゆっくりと旋回して、もどってきた。そして、同じ訓練を何度も、何度も繰り返した。
そのうち、修学旅行の高校生の一団が階段を上ってきた。引率の先生が基地の説明を始めた。が、彼女たちはおしゃべりに夢中、ほとんど聞いていない。国際大学の墜落現場の写真を見せながら基地の危険性を話す先生の声は、女子学生の笑い声にかき消される。先生は突然、「ねえ、見てよ、こっちをみてよ」と指差した。「今夜、あそこが君たちの泊まるホテルだ」。そのときだけ、彼女たちは先生の指先を見た。相変わらず着陸訓練は続いていたが、彼女らは見向きもせず、次の修学、いや観光場所に移動していった。先生って職業は大変だなあ。
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by daisukepro | 2006-06-12 20:17 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」米軍再編成の見える丘

シリーズ「沖縄番外地」米軍再編成の見える丘

ベトナム戦争の頃、嘉手名基地のフェンス越しから離発着する米軍機がよく見えた。小高くなったところがあって、観光客が写真を撮りにくる。その観光客目当てに、米軍の放出物資を売る店ができた。いつのまにかそこは「安保の見える丘」と呼ばれるようになった。米軍と防衛施設庁は思案して、フェンスの内側にコンクリートの壁をつくった。いまは、反対側の道路脇に「道の駅」ができて、そこの三階テラスから嘉手名基地全体が見渡せる。

さて、辺野古の話題にもどろう。
この美しい辺野古崎の風景が物語る情報は計り知れない。

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沖縄の基地を「負の遺産」などと呼ぶ評論家がいる。世界は危険がいっぱいだなどと云う人々がいる。中国や北朝鮮がいつ攻めてくるか分からない。日本は「平和ボケ」している。とんでもない、「平和ボケ」どころか、日本には危険と恐怖の下で暮らし続けている人々がいる。戦争は戦場だけではない。出兵する拠点がいる。弾薬や燃料を貯蔵する場所がなくて戦争は出来ない。兵士や物資を輸送する船や航空機が必要だ。兵士を訓練する場所がいる。毎日、兵士に食事を届けなければならない。何よりも膨大な戦費がいる。この費用は税金から調達される。額賀長官はイラクの自衛隊派遣はイラクの人々に新鮮な水を給付するためだと弁明するが、イラク人から見れば立派な占領軍のひとつだ。アメリカのイラク戦争のためにどうして三兆円以上も日本人が払わなければならないのか。アメリカが戦費調達に苦しんでいるから援助すと云うのならまだしも、納得いく説明を聞いたことがない。2プラス2合意以前から日米の合同軍事訓練が行われ、この米軍再編成で日米合同の作戦司令部が座間に設置されるらしい。毎朝、各基地では日米両国の国旗が掲揚されている。日本はアメリカ軍とともにイラクと戦争中なのだ。アメリカ軍が先制攻撃するために理由はいらない。テロを支援しているらしいとアメリカが思えばそれで十分なのだ。この状態を中国や北朝鮮の人々が見たら、日本はアメリカと一緒になって自分たちの国を攻める準備をしていると思うだろう。

案内してくれた人は、『私はここを「米軍再編の見える丘」と呼んでいる』と苦笑いをした。
勿論、中央に横たわる岬はキャンプ ・シュワブの全景でもある。基地施設はすべて日本の税金、思いやり予算で建設された。左端にみえる島々は「長島」で灯台がある。県民の反対を無視してV字型滑走路がこの岬の鼻面と「長島」の間に建設されようとしている。防衛施設庁は海上に滑走路を作る案でどうかと住民に働きかけて、受け入れやむなしとする住民が出てくると浅瀬にボーリング用のやぐらを組み始めた。反対する人々はこのやぐらに24時間座り込み抵抗を続けた。しかし、いつの間にかやぐらと海上案は消えて、基地は辺野古崎をV字に横切る沿岸案に変更された。海上案に賛成していた人々の善意は見事に裏切られ、分裂のにがいしこりだけが残った。
日本政府は普天間基地の危険性を軽減することを口実にしているが、キャンプ・シュワブの拡張計画はもともとあったものだ。額賀長官が普天間の全面返還と引き換えに、米軍の妥協を引き出したなどという人がいる。信じる者は誰もいない。普天間住民の安全を考えてと云うが、移転を始めるのは7年後だと云う。安全は明日の命の問題だ。額賀長官は沖縄の海兵隊員の8000人をガム島に移転させることを米軍に約束させたと自慢する。そのための費用7000億円は日本が分担する。一体、民意と世論を無視してこんな不合理がおこなわれていいのだろうか。

やがて、普天間のヘリは辺野古の滑走路から離発着することになる。乗り組むのは海兵隊員だ。辺野古地区の婦女子にとって、彼らはヘリよりも危険な存在なのだ。

海の深い青色をしたところは水深60メートルあり、港を作れば航空母艦が寄港できる。画面左端のジャングルには弾薬庫があり、核が隠されていると疑われている。
北朝鮮がいつミサイルのボタンを押すかどうか、北朝鮮の脅威を語る人がいる。日米軍事一体化の後では日本の脅威は北ではなくアメリカだ。戦争の最初のボタンを押すことができるのはアメリカ軍だから。日本のシビリアンコントロールはアメリカ軍には及ばない。
日本は絶えずアメリカ軍がいつボタンを押すかどうかおびえていなければならない。公明党が賛成して、防衛庁が防衛省かわる法案が提出さえようとしている。この状態では単なる省庁の格上げにとどまらない問題をはらんでいる。
画面からはずれた右の丘にはリゾートホテルを建設するための仮設小屋が立っていた。
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by daisukepro | 2006-06-11 16:52 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」基地ゲート前に立つ人

シリーズ「沖縄番外地」基地ゲート前に立つ人

雨の中、辺野古から名護市に向かって山道を車で行く。キャンプシュワブを横切るように道路が走っている。右にメインゲートがみえてくる。
c0013092_1132967.jpg門前に初老の男がひとり立っている。サンダルばきで,野球帽にビーニールのレインコートをつけただけ、傘もささずに首からパネル下げている。車が疾走してくるたびに、運転手に向かってかれは両手でパネルをつきだす。「これをみてくれ」と云わんばかりにーーーーー。そして、にっこり笑う。時には帽子を取って挨拶もする。男は毎朝、8時から11時まで、雨の日も、風の日も遠くの岬からやってくる。パネルには手書きで「NO NEW BASE,PLEASE SAVE DUGONG 公約破った、島本前市長を裏切った、島袋市長よ、市民は合意しない」と書かれていた。
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by daisukepro | 2006-06-10 11:04 | 憲法

シリーズ「沖縄番外地」砂浜に文字を書く人

シリーズ「沖縄番外地」砂浜に文字を書く人

すでに梅雨入りしている辺野古崎の海岸、螺旋状の有刺鉄線の向こう側はキャンプシュワブがある。密林や海岸では海兵隊が毎日訓練を行っている。優美な嶺を連ねる辺野古山、その中腹は実弾射撃で赤土が露出している。ここで訓練を受け、兵士たちはイラクの戦場に送られる。オキナワで発生するタクシー強盗のほとんどが海兵隊員の犯行と云われている。タクシードライバーが三千円か四千円しか所持していないことを知っているから、沖縄の人はタクシーを襲って強奪しようとは思わない。海兵隊員はその金が欲しいのだ。彼らは奪った金を遊興費に使う。なんとも切ない話だ。c0013092_93140.jpg有刺鉄線のそばで帽子をかぶった男がひとり、棒のようなものを使って何かやっている。近づいてみると砂の上に文字を書いているところだ。初老の男は砂の上に「THE FUTENMA BASE MOVE ON USA」と大きく書いた。「普天間基地は(辺野古でなく)アメリカに移転せよ」。毎朝、男はこの砂文字を書き直しにやってくる。飛んでくるヘリから見えるようにと願いをかけて、朝に記し、夕べには消える文字を書いた。
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by daisukepro | 2006-06-09 09:03 | 憲法

シリーズ沖縄番外地/「沖縄版アブグレーブ事件」

シリーズ沖縄番外地/「沖縄版アブグレーブ事件」

お待たせしました、本日より「沖縄番外地」を連載致します。

夕方、那覇空港は雨、JALは5分ほど遅れて羽田に向かって離陸した。
4日の滞在期間中、3日は悪天候、最終日にようやく晴れた。
ジュゴンの住む海は溶けるように青い。辺野古崎、キャンプハンセンとシュワブはここにある。

c0013092_1162616.jpg朝八時、有刺鉄線が隔てている浜辺の向こう側では米兵と自衛隊員が整列して儀式を行う。「星条旗よ永遠なれ」、続いて「君が代」が吹奏される。何かの記念日には空砲が轟くこともある。いつの間にかマスコミ報道では「日米同盟」と表示するようになった。この浜辺に立つと「日米同盟」の実体は日米軍事同盟であることがわかる。毎朝、憲法九条違反のトランペットが高らかに流れるからだ。150メートルはあるだろうか、螺旋状の有刺鉄線が海に向かって敷設され、その先端は海中に消える。色とりどりのリボンが鉄線に結ばれ、風にはためく。「ジュゴンと平和をまもれ」、「新基地建設反対」など手書きの文字が読み取れる。抗議する人々が残していったものだ。

沖縄版アブグレーブ事件はここで起こった。

沖縄のジャーナリスト森口さんはこの事件を次のように伝えた。「信じられないようなことが辺野古で起きた。本土(広島)から辺野古の浜を訪ねた一人の青年が、3人の米兵に小突き回されたり、四つん這いにされたうえ、浜を断ち切る有刺鉄線に結わえつけられた平和を願うメッセージを取り除くよう強要されたという。1月22日午後7時頃のことだ。」
被害者Hさんは次のようなメッセージを書いている。
「今回、私が被った事件は絶対に許せないものです。私は沖縄のことを知らずに旅をしていたものです。那覇に立ち寄った時に辺野古に関連するチラシをもらいました。そして、辺野古まで来ました。辺野古に着き、辺野古の浜辺に有刺鉄線が引かれ、砂浜が基地に奪われているのを見てとてもショックでした。そして、それを知らない多くの人達に知って欲しいと思いました。その有刺鉄線には「基地は要らない」というたくさんの人達のメッセージや思いがリボンに書かれてしばってありました。米兵は私に対してそのリボンを引きちぎるように命令し、強要しました。私は多くの願いが込められたリボンを引きちぎる行為を許すことは出来ません。そして私自身がその行為を強要されたことに強い怒りを感じています。 私は私が米兵にされたことを皆さんに訴えます。TVには写らない沖縄があるということを、沖縄の現状は60年続く戦争状態にあることを、日本中が戦争状態にあることを。このことを知らない多くの人達に知って欲しい。 沖縄は(日本に)返還されたと聞きました。しかし、私が見た沖縄はいまだに植民地状態にあります。こういう状態を多くの人々が知らなければとこのようなことが起こらないために」

米兵はリボンを引きちぎる行為を犬のように四つん這になってやれと青年に強要した後、砂地に「SORRY」と書かせてやっと解放した。私たちは「有刺鉄線に絶対にひとりで近づかないでください」と忠告を受けた。2+2合意に白紙委任状を与えた閣議決定後、キャンプシュワブ基地周辺では苦渋に満ちた緊張関係が走っている。日米軍事新体制に抗議して、名護市周辺の住民は24時間体制の座り込みを続けている。

浜辺は静かな波音だけが聞こえる。遠い雷鳴が徐々に大きくなり、突如、上空からヘリコプターが舞い降りてきた。海兵隊の軍事訓練が始まった。
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by daisukepro | 2006-06-08 11:07 | 憲法