カテゴリ:地球温暖化( 8 )

国別目標引き上げへ COP23閉幕 来年から対話を開始 宣言採択

COP23inボン

 【ボン(ドイツ西部)=伊藤寿庸】当地で開かれていたCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)は18日未明、2020年からの温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の実施に向けて、各国の国別目標の引き上げを目指して来年1月から「対話」を開始することなどを盛り込んだ宣言を採択して閉幕しました。

 この対話は、「語り、体験の共有」を意味するフィジー語を冠して「タラノア対話」と名付けられ、フィジーと前回COPの議長モロッコが主催。専門家協議などを経て、来年12月にポーランドで開かれるCOP24の中で、閣僚級の「円卓会議」を開きます。

 15年に採択されたパリ協定は、各国の自主目標を積み上げる形で出発しましたが、現状では世界の気温上昇を「2度を大きく下回り、1・5度に抑えることを目指す」という目標にははるかに及びません。

 今回の会議で、パリ協定の目標見直しのプロセスがまがりなりにも開始され、「パリ協定の自己改善の仕組みにスイッチが入った」(日本のNGO)ことになります。

 世界第2位の温室効果ガス排出国である米国がパリ協定離脱を表明して初めて開かれたCOP。会議では、パリ協定が実施段階に入る20年までに、歴史的な温暖化ガス排出責任を負う先進国に対し、排出削減や途上国への資金・技術支援を強めるよう、途上国が強く要求。消極的な先進国との間で大きな対立となりました。最終的に「宣言」で20年前目標の引き上げへ向けた一定の取り組みが盛り込まれましたが、強制力はない妥協の産物となりました。



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by daisukepro | 2017-11-19 10:41 | 地球温暖化

国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)

 【ボン(ドイツ西部)=伊藤寿庸】「パリ協定の体制は守られた」。18日朝に閉幕したCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)について、気候行動ネットワーク・インターナショナルのモハメド・アドウ氏は、こう評価しました。


 太平洋の島国フィジーが初めて議長国となったCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)。気候災害の深刻さを最もよく知る同国が、パリ協定実施へ積極的なイニシアチブをとることが期待されていました。

米国の逆流ぶり

 他方、会議では、世界で唯一パリ協定に背を向けた米トランプ政権が、化石燃料推進を主張し、途上国の気候災害への資金援助に強硬に反対するなど“逆流ぶり”を見せつけました。

 会議を前に進めたのは、途上国や市民社会の力でした。

 ドミニカのスケリット首相は、「ハリケーンの被害で、建物の9割が破壊され、国内総生産(GDP)の224%が失われた。地球を汚染し続けている諸国の中に、こんな国がいくつあるのか」と厳しく問いかけました。

 また開催前にボンで行われた「気候を守れ、石炭を止めろ」の4万5000人のデモなど、市民社会が会議の内外で存在感を発揮。米国から、先住民を含む「人民代表団」が参加し、パリ協定の推進を目指す自治体、企業、大学などの連合体も大きなパビリオンを設置して精力的に活動。米国の孤立は、NGOによる「化石賞」の常連だったカナダ、産業革命の発祥の地・英国なども含めて、脱石炭の世界的な連盟発足にも示されました。

道筋作りが焦点

 今後、フィジーの提唱した「タラノア対話」を通じて、各国の排出削減目標の引き上げの道筋が作れるかどうかが焦点。途上国が緊急に求める資金・技術援助、従来の枠組みでカバーされていない「損失と被害」への資金援助などが実現するかも問われます。

 日本は、中川雅治環境相が参加し、「議長国フィジーの取り組みを全力でサポート」などと発言。しかし「2030年度比26%減」(1990年比で18%減)という低い排出削減目標を引き上げる方針も表明せず、気候変動の緊急性への認識の欠如を露呈しました。


日本のNGOが評価発表

政府に批判の声も

 【ボン=岡本あゆ】閉幕したCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)について、日本の各NGOが評価を発表しました。日本政府に批判の声が上がりました。

 WWF(世界自然保護基金)の山岸尚之・気候変動・エネルギー室長は「ほぼ予想通りの進展具合。パリ協定の運用ルールづくりの期限は18年までで、さらに議論を加速させていかなければならないが、着実に進めば完成できる」と評価。「各国の目標を引き上げるために18年に開かれる『タラノア(促進的)対話』に向けた合意も進んだ」としました。

 CASA(地球環境市民会議)の早川光俊専務理事は「米国内の州・企業などの非国家グループの存在感は大きかった。トランプ政権は国外でも国内でも孤立している」と。

 気候ネットワークの伊与田昌慶研究員は、石炭火力問題で日本が非難を受けたことを強調。「COPで脱石炭が注目される中、日本は開き直るように海外の石炭火力発電所への貸し付けを行った。まるでCOPなど開催されていないかのようだ」と批判しました。

 公益財団法人・自然エネルギー財団の大野輝之常務理事は「日本と世界のエネルギー政策の違いを感じた」と指摘。「世界は50年までに再生可能エネルギー100%を実現するのは当たり前という雰囲気。一方、日本はまだ原子力と石炭という古い技術にしがみついている」と語りました。





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by daisukepro | 2017-11-19 10:38 | 地球温暖化

カナダと英国の主導で「脱石炭に向けたグローバル連盟」が発足しました。

ボン(ドイツ西部)=岡本あゆ】開催中のCOP23(国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議)で16日、カナダと英国の主導で「脱石炭に向けたグローバル連盟」が発足しました。

 フランスやイタリア、北欧諸国などに加え、米ワシントン州なども含む25の国や州などが参加。▽石炭からの段階的な撤退▽クリーンエネルギーの推進▽石炭火力への投資の規制―などを進めます。

 世界の脱石炭の流れを象徴する動きです。

 会見で、カナダのキャサリーン・マッケナ環境・気候変動相は「気候変動とたたかうため、緊急に石炭火力から撤退する必要があります」と発言。「再生可能エネルギーのコストは劇的に下がっており、これ以上代償を払い続ける必要はありません。子や孫の世代のために、よいエネルギーを選ばなければ」と語りました。

 クレア・ペリー英政務次官は「かつて英国は石炭で産業革命を迎えましたが、脱石炭の流れは大きな勢いを得ています。他の国にも同じステップを踏むよう促していきます」と述べました。

 マーシャル諸島代表は「島しょ国にとって、連盟の重要性は強調しきれません。多くの国に結束してほしい」と訴えました。

 日本のNGO関係者は「非常に評価しています」と発足を歓迎。「石炭推進の方針を変えない日本政府とは次元が違う。この(発足会見の)場に日本がいればいいのですが」と話しました。



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by daisukepro | 2017-11-19 00:12 | 地球温暖化

人類は未来を危険にさらしている。残された時間は少ない

地球温暖化や自然破壊による破滅的な被害を防ぐため、人類は一刻も早く持続可能な暮らしに転換する必要があるとする声明に、ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章さんを含む世界の科学者1万5千人以上が署名し、米科学誌に14日発表した。

 声明は「人類は未来を危険にさらしている。残された時間は少ない」と警告。化石燃料から再生可能エネルギーに切り替え、豊かな生態系を保全するよう政府や市民に求めた。

 梶田さんは「気候変動は非常に厳しい状況にある。多くの人に問題の深刻さを知ってもらいたい」と話している。

 声明によると、過去25年間に気温は約0・5度上昇した。

(共同)

 梶田隆章さん

 梶田隆章さん


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by daisukepro | 2017-11-14 13:44 | 地球温暖化

日本は途上国の石炭火力発電所への投資をやめろ(赤旗)

 【ボン(ドイツ西部)=岡本あゆ】ドイツ・ボンで開催されているCOP23(国連気候変動枠組条約第23回締約国会議)で、石炭火力への批判が高まる中、国内外で石炭火力を推進する日本が名指しで非難されています。

 9日、海外での日本の石炭投資を批判する行動が、会場前で行われました。

 インドネシアやフィリピンなどの参加者が「日本は途上国の石炭火力発電所への投資をやめろ」と訴えました。温暖化対策に逆行し、発電所建設の強行による、住民への人権侵害にも加担していると厳しく指摘します。

 フィリピンのゲイリー・アランセスさんは、「世界の石炭関連開発の80%はアジアで行われています」と強調。「日本の姿勢は、アジアをもう一度破壊しているようなものです。東南アジアの人々の命を、今度は間接的な形で奪っている」と訴えました。

会議の「裏テーマ」

 日本は同日、温暖化対策に消極的な国に与えられる「化石賞」も受賞。今月6日、途上国での石炭火力・原子力発電所の建設推進をうたう覚えがきを米国と交わしたことが理由でした。

 NGO関係者は「脱石炭は、今回のCOPの裏テーマです」といいます。「このまま石炭火力を使い続ければ、世界の気温上昇を2度未満に抑えるという、パリ協定の目標が達成できないからです」

 交渉議題にこそなっていませんが、会場ではほぼ毎日、脱石炭のシンポジウムが開かれており、大きな注目点となっています。

 国内外で石炭火力を推進する日本。海外の石炭関連事業に突出した投資をしており、支援額では主要7カ国(G7)でトップです。国内でも42基の火力発電所が建設計画中です。

 日本政府は、日本の石炭火力技術は高効率でクリーンだと主張しています。気候ネットワークの伊与田昌慶研究員は、「どんな高効率の石炭火力でも、使い続ければパリ協定目標は達成できないと、科学者がすでに報告しています」といいます。

 「日本国内では設置されている汚染除去装置が、支援した途上国の発電所にはついていないなど、クリーンとの主張も疑問です」

脱石炭にかじ切れ

 10日、脱石炭を掲げるNGOが米国パビリオンで講演。草の根NGOの活動によって、米国内の半分以上の石炭火力発電所が運転を止めたと報告しました。NGOの代表が「米国内で起きている動きは、ひとりの大統領が覆せるようなものではありません」と述べると、会場から拍手が起こりました。

 FoE Japanの深草亜悠美さんは、「米の市民社会も含め、先進国は脱石炭に動いていて、米政権が孤立している状況。そこに日本がついていってしまうのは、とても残念です」と語ります。

 「地球温暖化に歴史的責任のある先進国として、日本も脱石炭にかじを切るべきです」



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by daisukepro | 2017-11-13 09:06 | 地球温暖化

日本、不名誉な化石賞のダブル受賞

 【ボン共同】世界の環境保護団体で組織する「気候行動ネットワーク」は9日、地球温暖化対策の前進を妨げている国を指す「化石賞」に、日本と、「先進国」をそれぞれ選び、ドイツ・ボンの気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)会場で発表した。日本は先進国にも含まれるため、不名誉な化石賞のダブル受賞となった。

 日本が単独で選ばれた理由は、トランプ米大統領が来日した際、2017~18年に米国と協力して石炭火力発電所と原発の建設を世界に広げることに合意したため。先進国は、歴史的に温室効果ガスを大量に排出してきたにもかかわらず、削減目標の引き上げに消極的なため。

 COP23の会場で開かれた「化石賞」の授賞式=9日、ドイツ・ボン(共同)

 COP23の会場で開かれた「化石賞」の授賞式=9日、ドイツ・ボン(共同)


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by daisukepro | 2017-11-10 15:53 | 地球温暖化

COP23の議論 温暖化対策の実効性を高めよ(赤旗主張)

ドイツのボンで国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)が、17日までの日程で始まりました。地球温暖化対策の新しい国際的枠組み「パリ協定」の発効から1年―。2020年に開始する同協定の実効性を高めるためのルールづくりの促進や、各国の温室効果ガスの削減目標を引き上げる仕組みの議論が焦点です。世界各地で気候変動による被害が相次ぐもとで、温暖化の進行を抑えるために参加国が役割を果たすことが求められます。

「迅速な行動」が課題

 COP23が開幕した6日、国連の世界気象機関(WMO)は、今年の世界の平均気温が観測史上3番目に高くなる見通しだと発表しました。命を奪う可能性がある熱波にさらされる人の数は2000年以降、1億2500万人増加したことも明らかにし、警鐘をならしました。

 会議では海面上昇による海岸浸食や塩害の被害を受けてきた南太平洋の島国フィジーが初めて議長国を務めます。同国のバイニマラマ首相は開会あいさつで「世界は、破壊的なハリケーンや火災、干ばつ、氷の溶解、農業を見舞う変化といった、食料安全保障を脅かす極端な気候変動の渦中にある」「世界に訴えたいのはパリで定めた方向性を維持することだ」と力説しました。温暖化に歯止めをかける「迅速な行動」は切迫した課題です。

 パリ協定は2020年以降の温暖化対策の国際条約で、平均気温の上昇を工業化前(1850年ごろ)に比べて、2度より十分に低く抑え、1・5度に抑えることをめざす目標を掲げました。今世紀後半の早い段階で温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にする―森林や海などの吸収分を上回る温室効果ガスを排出しない―ことを決めるなど「歴史的合意」と評価されています。

 「先進国」だけでなく途上国を含むすべての国が削減目標をもって取り組む合意をしたこともパリ協定の特徴です。批准国の数は約170カ国にのぼります。

 今回の会議の任務は協定にもとづいて各国の主張を集め議論しながら、18年にルールの文書を策定する作業を進めることです。過去の工業化で温室効果ガスの排出を続けてきた日本など先進国が歴史的責任を踏まえ指導性を発揮し、すべての国が取り組みを強化できる仕組みを作る必要があります。

 6月にトランプ米政権がパリ協定脱退を表明しましたが、規約上脱退が可能になるのは2020年です。離脱表明に対抗し米国内の州政府、都市、大学、企業などがパリ協定の約束を守る意思を表明しています。米国の離脱に追随する国もなく、孤立するトランプ政権の立場も問われます。

削減目標の引き上げを

 日本の後ろ向きの姿勢は問題です。安倍晋三政権の温室効果ガスの削減目標は、30年までに「13年比26%減」です。これは国際的な基準である1990年比に直すと18%減にすぎません。抜本的な引き上げが求められます。

 パリ協定に逆行する石炭火力発電所の建設ラッシュを中止することは急務です。原発と石炭火力発電を「重要なベースロード電源」と位置づけた14年の基本計画の撤回など、エネルギー政策の根本的な転換にふみきるべきです。



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by daisukepro | 2017-11-09 11:11 | 地球温暖化

気候守れ 世界から2万5000人 独・ボンで集会・デモ


【ボン=伊藤寿庸】国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の開幕を控えたドイツのボンで4日、「気候を守れ、石炭を止めろ」をテーマに世界各地から集まった約2万5000人が集会を開き、市内をデモ行進しました。

 南太平洋の島国フィジーが議長国を務める今回のCOP23は、世界有数の二酸化炭素排出国であるドイツの炭鉱地帯のすぐ近くで開催されます。デモは、南太平洋から参加した活動家たちが先頭に立つとともに、石炭などの化石燃料の急速な使用中止を強く求めました。

 集会でセネガルのママドゥ・ブジ氏が、「政府はCOP23で外交交渉に明け暮れているが、いますぐ行動してほしい。明日では手遅れだ」と訴えました。

 民族衣装でデモ行進していたトンガのジョセフ・セキュルさんは、「太平洋で生き残ろうとしている人たちのことを(政府の交渉で)きちんと位置付けてほしい」と語りました。

 参加者は、赤い服、赤いリボンで、「レッドライン」(越えてはならない一線)をアピール。気候変動が食料生産を脅かしていると10台のトラクターも参加。3500人の自転車デモも行われました。


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by daisukepro | 2017-11-06 22:49 | 地球温暖化