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文学座公演「最果ての地よりさらに遠く」

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六本木の俳優座劇場で1月28日から2月6日まで上演中(地下鉄日比谷線六本木駅下車1分)
イギリスの新進劇作家ズウイニー・ハリスの作品(31歳)、本邦初演ー
ドラマの舞台は南大西洋の火山島、トリスタン・ダ・クーニャ(Tristan da Cuhna)実在する絶海の孤島である。面積は伊豆大島ほど、イギリス領だが南極に近く、人口300人、ペンギンが住む。ーーー写真は島発行の郵便切手ーーー
 この小さな島に、ひとりの若者が帰ってくるところから物語は始まる。自然災害、戦争と人間との葛藤にドラマの軸足が置かれている。舞台は効果音にこだわりをみせ、成功している。
火山の胎動、機械音、雑踏、そして連絡船の汽笛が文明社会との架け橋として効果的に使用された。
特に水音、土を掘る音は舞台上でなま音を聞かせる。視覚効果とともに心理的臨場感をねらった。粟野史浩、鬼頭典子の若い二人が好演。翻訳劇のため、方言や台詞に制約があるが、演技者が的確に動いて、ドラマを盛り上げている。
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by daisukepro | 2005-01-31 09:04 | 演劇

布川事件・毎日放送「37年目の真実」

布川事件の弁護団から一本のVTRが送られてきた。毎日放送制作のドキュメンタリー番組「37年目の真実」、04年11月21日深夜オンエアーされた。
現場に残された8本の毛髪鑑定書、目撃証言の信憑性の再確認、検面調書作成の技法、そして被害者とその家族の喜びと悲しみに焦点をしぼった番組は冷静にまとめられている。インタービューにこたえる偽証者の声から心の苦悩がにじみでる。支援集会などでの活用が期待される。
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「布川事件」は、今から37年前の昭和42(1967)年8月30日茨城県北相馬郡利根町大字布川でおきた強盗殺人事件について、全く関係のない両氏が逮捕されて裁判にかけられた事件である。両氏は一貫して無実を訴えたが、警察・検察・裁判所に容れられず無期懲役の判決を受けた。両氏は、昭和58(1983)年獄中から第1次再審を申立てたが、これも棄却された。
両氏は、8年前の平成8(1996)年、獄中29年にしてようやく仮釈放され、その後結婚、現在会社勤めをしているが、なお無罪判決を求めて第2次再審を申立てた。
昨年11月30日、弁護団は水戸地裁、土浦支部に再審請求理由補充書、弁護団意見書、被害者桜井、杉山両名の意見書を提出した。今年の春までに裁判所が再審を開始するかどうかの決定を出すことが予想される。

えん罪はもっとも憎むべき犯罪である。人権を侵害する国家権力でなければできない組織犯罪だからである。究極の人権侵害、戦争犯罪と同類である。
いかに国家権力が真実を隠蔽しようとも、思わぬところから真実はこぼれ落ちる。人生をかけた弁護団の表情は確信に満ちている。えん罪がはれる日はすぐそこにある。
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by daisukepro | 2005-01-30 11:52 | 裁判

再々NHK改革

雲ひとつない空、日は東、月は西、北風にパトカーのサイレン、寒さが首筋から入り込む。
アメリカ占領軍の指令でイラクでは戒厳令下の選挙が行われる。銃口にかこまれた民主主義、戒厳令下の投票、これで民意が反映するものかどうか。

さて、みなさん、NHKの釈明番組はご覧になりましたか。想像通りのできばえでしたね。笑いの取れない「エンタの神様」のコントのようでした。民間放送はやたらと海老沢会長をたたく特集をくみこんでいる。けれど、民放の報道もまた信用できない。
どの局もおなじネタ、横並び報道、特集は制作会社に発注、取材は他人にまかせ、リスクは制作会社に負わせる。
局プロ(業界用語でTV局の担当プロデューサーのこと)は昼からでてきて、5、6本担当しているため、会議やチェック試写で発注先にだめ出しをする。取り直せば番組会社の利益はけずられる。局が負担する場合もある。裁量で上手にさばけば双方一両得、私がすこしばかり得をしても文句はないはず。ーーーと考える。ストレスがたまって、よるは銀座や六本木のクラブに繰り出すーーー。請求書は下請け会社にまわされる。次第に手口はエスカレート、NHKの事件が起こる。時にはそうでない立派な人を見かける。それはまれである。NHKで制作費を詐取した紅白プロデューサーとどこが違うのか。

読売、巨人軍、NTVの支配者、ナベツネが自分の局の時間を使って、改憲派の中曽根を呼び、人気タレントのテリー伊藤を司会者に起用して抜け目なく憲法改正を語る。(「本音論」NTV1月29日13時30から1時間)
ナベツネはテリーの帽子をとり自分でもかぶって見せるようなサービスまでする。これと比べるとNHKの方が正直でいいのかもしれない。
あのNHK釈明番組は誰も見て欲しくないという作り方をしているのではないかと疑いたくなる。
さて、新会長は「視聴料収入が減ったので番組制作費を削減するが質は落としません」というーーーー
現在もNHKの番組制作構造は民放化してるというのに、どういう神経なのか、発注額の削減で苦労するのは制作会社だ。
NHK独裁者は報道番組支配介入の共犯者であった。最も肝心なことを追及する姿勢は次第に薄められて行く。
ナベツネは「海老沢君はやめる必要はないよ。何もわるいことはしていないんだから」と笑う。二人は親友なのだ。
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by daisukepro | 2005-01-29 16:04 | テレビ

再NHK改革

視聴者を逆なでするような独裁者トリオの顧問就任、日放労の撤回要請、そして管理職の反発。6500の抗議電話FAXがとどめを刺す。NHKは経営民主化の石段を登りはじめた。
25日にNHKが発表した改革施策がある。これは独裁者の意向が反映された作文と推測できる。「1)経営委員会の強化、2)公共放送のサービスの強化、3)視聴者との結びつきの強化、4)体制組織の改革、5)受信契約と受信料収納の確保、6)役員報酬職員給与の削減、効率的な業務運営による経費削減」の6項目である。検討してみよう。
NHKの独立についてなんら言及なしで、何が改革かと言いたいところだが、本日9時55分と明日30日5時30分から「NHKの再生をめざしてー予算と改革への決意」というNHKTV特番を放送する。まずは見てから「発見の同好会」として所感を述べるとしよう。みなさん、お腹立ちのことと思いますが、ぜひこのNHK特番をみて、また怒りを新たにしてください。
昨日(28日)の「予算委委員会」で民主党の議員がNHK会長の退職金と顧問料の公開を求めていた。総務相の答えが傑作、放送法に定められた退職金の算定基準をのべ、「顧問料はそのときの会長が定めるので知らない。うっかりNHKに聞くと介入にあたるのでそれもできない」と人を食ったお答えでした。
独立法人、特殊法人は経理公開をすることになっているが、NHKは報道機関ということで適用除外された。そのため、現行では公開の義務はない。
しかし、海老沢会長の退職金は皆がしっている。それでも、政府は金額をこたえない。NHKを手厚く擁護してますね。なんと、退職金は約1億2000万です。ーーーーー憤怒!
民主党もTVの視聴者数を意識してちゃんと追及しないと、手心を加えたと視聴者に誤解されますよ。
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by daisukepro | 2005-01-28 20:47 | テレビ

アメリカ映画「ターミナル」


典型的なハリーウッド映画、なんてったってターミナルがオールセットだからね。スタンリ−・トウッチの確かな演技もハリーウッドのレールの上にのっている。
監督スピルバーグ、すばらしきかな人生、すばらしきかなアメリカ人、除くブッシュ
現在全国ロード上映中
食べ物の好き嫌いは神に任せろ

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by daisukepro | 2005-01-28 00:03 | 映画

香港映画「カンフーハッスル」

c0013092_12242873.jpg「少林サッカー」のチャウ・シンチー監督の最新作、痛快
薄汚いおじさんおばさんが活躍するところがなんともたのしい。貧民窟マンションを舞台に4次元アクションを繰りひろげ、見飽きることはない。CG技法は手慣れている。
劇画の映画化ではなく映画の劇画化である。登場人物のイメージはどこか山上たつひこの「喜劇新思想体系」(残念なことに絶版か)ににている。
松竹、東急系で全国ロード中c0013092_2332925.jpg
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by daisukepro | 2005-01-27 12:23 | 映画

NHK改革

「赤城の山も今宵限りと思ったが、かわいい子分が止めるので顧問で残っちゃおう」
独裁者はしぶといものだ。
告発者長井プロデューサーは公安と思われる人物に尾行されるなど自宅にもどれず、弁護士の忠告に従って今もホテル住まいであるーーーーという。
あるNHK職員の年頭所感の一部を紹介しよう。原文のままーー

▽真の公共放送に生まれ変わるために
「 不祥事とその後に対する視聴者の厳しい声の中には、「もはやNHKは不要」というものもあるが、多くは、NHKのこれまでの番組の質の高さを認めた上で、そうした放送を出し続けるためにこそ、改革を進めてほしいという叱咤激励の声である。
 「公共放送」は、きわめて理念的な制度に支えられているだけに、その理念をないがしろにするようであれば、たちどころに成り立たなくなる。であるならば、あらためて、権力から独立する仕組みを、予算審議の場や経営委員会の改革も含め、早急におこなう必要があろうし、仮に経営者が権力の介入を受けても、制作現場に影響を与えない内部的な仕組み、つまり内的自由を担保する制度を作り上げなければ、理念は現実に簡単に吹き飛ばされてしまいかねない。
 しかも、今の日本では、公共放送を必要とする「公共(=public)空間」が狭まっているように感じられるし、進行する社会の二極分化は、所得や視聴時間に関わらず同額という平等性の高い受信料制度の存続を揺さぶろうとしている。
 こうした中で、私たちNHK内部にいる者が、常に公共放送とは何か、なぜ受信料で運営されるのかを自問し、時代の趨勢に合わせて、常に市民と議論し続けなければ、今回のような危急の際に馬脚を現わしてしまうということを痛感した。この点は、単に会長の進退や、外からそう見えがちな労使の対立という図式を超えた、日本に住まう人たち皆で民主主義社会の言論を守るためにも、大きな課題でもあるのではないだろうか。
 問われているのは、会長の決断だけではなく、市民との開かれた議論を躊躇しない私たち職員の意識と見識だと思う、年の初めである」
NHK職員と視聴者が二人三脚をくみ、NHKを視聴者と職員の手に取り戻すための長いながいたたかいがはじまる。
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by daisukepro | 2005-01-27 00:38 | テレビ

続々続々続NHKとBBC


c0013092_11345336.jpg写真はBECTU(放送・エンターティメント・映画・演劇産業労組)の本部ビル、南ロンドンーーーー。
日本にも似たような名称の産別組織がある。
BECTUのBBC部門専従役員はしんぶん赤旗特派員のインタビューに次のように答えた。
「イラク脅威を誇張脚色したというBBCの報道を政府はまったく嫌いました。ブレア首相の側近の報道局長はBBCに対して、報道内容を変えるように公的かつ私的に圧力をかけつづけ、 全面謝罪を求めるなど異常な行動をおこないないました。しかし、BBCは強固に抵抗しました。しかし、ハットン報告が出され、幹部が辞任に追い込まれました。BBCの意思決定機関の理事会メンバーは首相の助言を受けて女王が任命するので、政府の影響を完全に排除することは困難な状況にあります。ギリガン報道で会長や理事長は政府と対決姿勢をとりましたが、理事会が消極的だったことがBBCの立場を弱めました。イラク戦争が始まってBBCは米軍に組み込まれた報道だけでなく、独自にジャーナリストを送り、異なった角度から情報を伝えようとしました。これはは非常に危険が高く困難だったのですが。ジャーナリズムが政府から独立するのは非常に大事です。政府から独立したジャーナリズムは社会全体にと必要です。国民が独立したメディアをもたなければ、政治的な選択の幅が狭まるでしょう。結果として同じ政党が選ばれることになってしまいます」
衆院本会議で代表質問にたった日本共産党の穀田議員は「NHK番組に対する安倍氏らの行為が憲法21条が禁止している事実上の事前検閲にあたり、放送法第3条の放送番組は何人からも干渉され、または規律されることがないに反する」と追求した。しかし、小泉首相は「NHKが政治的圧力を受けて番組の内容が変更された事実はないと言っているので憲法、放送法の規定に抵触することはないと承知している」と答弁した。
結局この問題を憲法違反として今国会で真っ正面から追求したのは日本共産党だけであった。
次回はその後、NHK内部で何がおこっているか、可能な範囲でお伝えします。
尚、イギリスの映画演劇放送労働者はBECTU(25、000)NUJ(35、000)など6労組がFEU(エンターテーメント労連)を結成してたたかっている。日本にはプロ野球選手の労働組合があるが、そこはイギリス、野球はないがプロサッカーの労働組合がこの組織に参加している。
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by daisukepro | 2005-01-26 00:03 | マスコミ

続々続々NHKとBBC

————「ニール・レポート」について
「BBCと政府との対立を招いたアンドリュ・ギリガン記者のイラク報道を事実無根と結論づけたハットン報告書以後、BBCは、レビュー・チームを設置し、BBCの報道のあり方の検証に取り組んできました。その調査報告書「ハットン以後のBBCのジャーナリズム(The BBC's Journalism After Hutton)」去年の6月23日に発表されました。この報告書は、レビュー・チームを率いたロナルド・ニール氏(元BBC報道局長)の名前から、ニール・リポートと呼ばれています」

NHKが発行している月間「放送研究と調査」2004年8月号の記事を紹介します。

「ニール・リポートは、BBCの報道の価値を、

「真実の確立と正確さ」
「公共の利益への奉仕」
「不偏不党と意見の多様性の反映」
「政府やさまざまな利害からの独立」
「視聴者への説明責任」
と規定し、

こうした価値を守る者として、各現場の編集責任者の指導力の重要性を強く指摘しました。また、ニール・リポートは、ギリガン事件からの教訓として、匿名情報源の扱いや、記者としての正確な取材メモの作成、など、いくつかの重要な勧告を行いました。中でも、匿名情報の信頼性を編集責任者が保障しなければならないとして、原則的に編集責任者に、その情報源の名前を知る権利があると勧告しました。また、BBCの報道を強化するために、各報道現場で実施されてきたジャーナリズム研修を統合して、継続的な研修を実施するプログラム「a College of Journalism」の創設を提言しました。
 
BBCを監督する役割を持つ経営委員会は、ニール・リポートの勧告が全面的に現場で取り入れられ、勧告に沿って、放送の手引きであるプロデューサーズ・ガイドラインを改訂すると発表しています。

ギリガン事件を乗り越えて、BBCは今、特許状更新と言う新たな課題に取り組んでいます。今回の勧告が、今後のBBCの調査報道の抑制につながるのか、発展につながるのかは、BBCの存続に大きな影響を与えるものと考えられます」———2004年08月「放送研究と調査」

「ニールレポート」はNHKの今後を考えるときに参考になると思います。
海老沢会長は今日の経営委員会で辞意を表明した。
NHKは番組制作のあり方についての、委員会を設置して検証する必要があると思いますが、
NHKにその気がないなら、NHK労組が提言したらどうでしょう。
「赤城の山も今宵かぎり」と会長がやめてーーーーーーーすべてが終わり、とはいきませんよね。
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by daisukepro | 2005-01-25 00:02 | マスコミ

続々続NHKとBBC

c0013092_0443128.jpgBBCラジオ(2003年5月29日)に「TODAY」という早朝番組がある。ことのおこりはアンドリュ・ギリガン記者がこのラジオ番組に電話で出演して「ブレア政権はいわゆる“45分情報”が間違いだとしりながら、それを2002年9月の政府報告書に盛り込んだ」とスクープした。「45分情報」とは「イラクは45分以内に大量破壊兵器(生物、化学兵器)を実戦配備出来る」という内容で、イラク参戦に反対の強かった英国議会と世論を参戦へとリードする重要な情報であった。
このスクープで窮地に立ったブレア政権は「イラクの脅威をでっち上げて戦争を強行した」とのBBC報道の情報源は英国防省顧問のケリー博士だとあきらかにした。そのあと博士は自殺した。この自殺をめぐって独立調査委員会がもうけられた。2004年1月28日、同委員会が提出した最終報告書が通称「ハットン報告書」である。
同報告書 の要旨は「(1)アンドリュ・ギリガンBBC記者の「政府に対する極めて重大な批判」は根拠がない。 (2)BBCニュースの編集体制には欠陥がある。(3)BBCの経営委員会は適切な調査をおこなわなかった。(4)政府にはケリー博士名前を明らかにする裏工作めいたことはなかった 。(5)ケリー博士の死は自殺と断定した上、BBC報道に非がある」と結論をくだした。そのため、首相の責任は否定され、ブレアは窮地をだっした。同月29日、BBCはデービス経営委員長が辞任、ダイク会長は罷免された。30日、ギリガン記者はBBCを辞職した。BBCは大きなダメージを受け、メディア史に残る大事件となった。ブレア首相の窮地を救ったのが他ならぬこの「ハットン報告書」であたった。しかし、英国民はこの報告書を疑問視して、世論の70%はBBCを支持した。
同じ頃(同月28日)アメリカでは米大量破壊兵器調査団前団長のデビッド・ケイ氏が上院軍事委員会公聴会で証言して、「開戦時に、イラクが大量破壊兵器を保有していた証拠はなかった」と断言した。「米国や英国の情報機関の分析は誤っていた」と明言、イラク戦争をめぐる正統性への疑問は、確定的になり、米英両政府の報告がずさんなものだったことがあきらかになった。
ギリガン記者の報道は結果的に正しかったのだ。今、英国民はBBCに深い信頼をよせている。(写真はハットン委員長)ーーニールレポートは次回
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by daisukepro | 2005-01-24 00:12 | マスコミ