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チベットに自由を!

今週のクイズな人はインドの首都デリーからです。

写真の青年はインドの中国大使館前で抗議行動を行った活動家のチベット青年です。
c0013092_144411100.jpgインドの警官は「チベットに自由を!」と叫ぶ青年を拘束しました。抗議行動はチベットのラサでラマ僧のデモ行進から始まりました。中国の国家公安警察はデモの鎮圧に武力介入しました。デモは暴動になり、中国南部各地で発生しました。死者数も十数人から100数十人と伝えられていますが、報道規制が行われているので正確にはわかりません。逮捕者は数千人ともいわれています。YOUTUBEのチベットの画像は黒く閉鎖されています。世界中の中国大使館前でチベット人の抗議行動が起こっています。中国はインドに亡命しているダライラマの組織的陰謀と発言していますが、真相はわかりません。昨日もラサで大規模な抗議デモが行われました。
しかし、抗議デモと暴動は違います。デモは規制すれば混乱が起こり、警官や軍隊との摩擦が起こり、暴動になります。
日本でもかつて岸内閣のとき岸首相は安保反対デモを規制するために自衛隊の出動の閣議決定を求めました。当時の防衛大臣であった赤城宗則(あの絆創膏大臣のおじいさんです)さんは自衛隊の出動を拒否しました。
そのとき赤城さんは次のように発言しました。「デモは放っておけば必ず家にかえる。軍隊など出して日本が東西に二分される事態になったらどうする」権力による弾圧という手段ではなくデモの指導者と話し合いによる問題解決を中国政府に要請したい。
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by daisukepro | 2008-03-30 14:46 | クイズな人

続・ドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」を見に映画館へ行こう

続・ドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」

先日(24日)、松竹本社でプレス試写を見た。その感想である。
映画は約2時間、小泉元首相の最後の靖国参拝と8月15日の靖国神社で何が起こっていたかを冷静に記録したドキュメンタリー映画である。お花見に靖国神社を訪れる戦後育ちの人びとにみせたい映画である。靖国神社が東の伊勢神宮でないことがよくわかる。

映画は靖国神社で日本刀8100振りを作ったという90歳の刀鍛冶を重奏低音のように配置する構成でまとめられている。ナレーションを抑え、黙視の中から情報を伝えようとする手法に李監督のひらめきを感じた。

何はともあれ、この映画のメイン舞台が靖国神社で、しかも8月15日という特別な日なので、画面はナショナリズムのノスタルジックな狂騒の連続である。この人間模様を正視し続けるには忍耐と努力が求められる。第二次世界大戦で日本はアメリカや中国の連合軍に破れたのだが、日本のマスコミはこれを敗戦記念日といわず、終戦記念日と記述している。これではアメリカと日本が戦争していたことを知らない青年がでてくるのも不思議ではない。かつて、天安門事件が起こる前の年、呉天明監督(古井戸の監督)が来日したことがある。彼は夕暮れの銀座四丁目の交差点にたって思わず叫んだ。「戦争に負けた日本がこんなに繁栄しているのに、戦争に勝った中国がなぜ貧しいのだ」

アメリカは戦後すぐ対ソ戦にそなえて、日本をアメリカに従順な「戦争をする国」にするために、社会体制をかえようとしていろいろと画策してきた。しかし、アメリカ占領軍がその制定に関与した日本の平和主義憲法は軍隊の交戦権を永久に放棄しているのだ。九条が基本なのだ。その結果、日本は軍需産業に頼らず、60年かけてここまで繁栄してきたともいえる。しかし、ソ連が崩壊したにも関わらず、アメリカは日本の保守政権に憲法改正を要請し続けている。

稲田議員たちがナショナリズムを煽り、読売新聞の社主が「アメリカ軍がいるから日本は守られているんだ、そうでないと中国や朝鮮にやられちゃうぞ」などと叫び、「平和ボケ」とののしられても、平和の価値観を知っている日本人に「この映画に登場するような日本人に再びなりたいか」と問えば、半数以上は「望まない」と答えるだろう。

去年、参議院選挙で自公政権が破れた。それでも首相の座に座り続けた安倍元首相が突如辞任した。その年の8月15日、靖国神社はこの映画が撮影された時とはすっかり様変わりしていた。軍服姿の老人たちもコスプレ化して、記念式典で挨拶を予定していた国会議員も姿をみせなかった。軍隊ラッパも盛り上がりに欠けていた。

なぜ、小泉元首相は靖国参拝をしたのか。「国のために命を捧げられた方々を追悼し、不戦の誓いをするため」(平成14年4月21日所感)だという。隣の武道館では戦没者追悼式典が天皇も参列して毎年行われている。靖国神社の門には大きな菊のご紋章が輝いている。天皇家の象徴である。しかし、いまは天皇の参拝はない。戦没者といえば戦死者も含まれる。しかし、ごく例外を除いて戦死者の中には民間人はカウントされない。戦死者は軍人だけなのである。靖国神社はその戦死者のみを追悼するための神社なのだ。だから、日本国のために従軍して戦死したものは、国のために命を捧げた者と国の機関が認定して名簿に記載する。その魂を靖国神社が合祀する仕組みである。たとえ戦争責任者であっても、軍関係者であっても、国が認めれば合祀される。「生まれ変わったら戦争のない国に生まれたい」と殉死した特攻兵士も、俺は戦争責任を感じて合祀されたくないと主張する兵士も、合祀されるのである。戦死者に同意はいらない。はたして、これが宗教に値するだろうか。

始めて遊就館を訊ねた時のことを思い出す。4年ほど前になる。そこには見たこともないもうひとつ別の昭和史が展示されていた。それは軍人からみた昭和戦争史だった。疲れて出口のロビーにすわる。そこでビデオを上映していた。何気なく見ていると、次第に気分が悪くなり,吐き気をもよおした。「お前がこれまで教わってきた歴史は間違っている。それはお前が悪い訳ではない。教育が悪かったのだ。しかし、この展示をみて、このビデオまでみてまだわからないならば、お前は犯罪者である」。ものすごいナレーションでビデオは締めくくられた。
侵略も虐殺もまぼろしのごとく消え去っていた。被爆者や他国の犠牲者は軍外の出来事なのである。

「平和靖国議連」の国会議員から見るとこの映画はどう見えたのか。
日本国憲法は無効。侵略戦争はなかった。南京事件はまぼろしだ 。そしてこの映画もゴム消しで消そうとするのだろうか。

菊タブーに挑戦した李監督とスタッフの情熱に謝意を表したい。
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by daisukepro | 2008-03-27 10:55 | 映画

ドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」を見に映画館へ行こう

ドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」を見に映画館へ行こう

中国人監督・李纓が10年の歳月をかけて製作したドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」が4月12日から公開される。c0013092_22582316.jpgすでに、12月からプレス試写がおこなわれているが、3月12日、異例の国会議員試写が行われた。
自民党の稲田朋美衆議院議員の強い要求で文化庁が開いたものである。
去年、週刊新潮が「反日映画」が文化庁の助成金で作られたという記事をのせた。


待っていたかのように、稲田議員が文化庁に事前試写会を強硬に求め圧力をかけた。「反日映画」に助成金を出すとは何ごとか、公開前に見せろ」というわけである。申し込んだのは「伝統と創造の会」(41名)と「平和靖国議連」、いずれも稲田議員が主催する若手議員連盟である。

では,稲田議員はいかなる人物か、近頃、旬なYOUTUBEに登場をお願いしよう。

その前に稲田議員のプロフィルをおさえておこう。福井県出身、昭和34年生まれ、早稲田大学卒、大阪弁護士会所属の弁護士、尊敬する人西郷隆盛、政治理念のなかでは渡部昇一先生を尊敬しているそうだ。自由主義史観研究会会員、日本「南京」学会会員

皆さん知っての通り、渡部さんはフルブライト留学生であり、「南京虐殺はなかった」「盧溝橋事件は中国共産党の陰謀」などと主張している著名な学者なのである。
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YOUTUBEだから、ものの10分程度なのだが、お二人の対談を送信している。これがすこぶる痛快な映像なのだ。鑑賞の妨げにならないようにさわりの部分を一部だけチラッと紹介しよう。渡部「私は憲法改正に反対である。下手に中途半端に改正するとアメリカが作った憲法を認めたことになる」「私は現憲法を認めない。ぼくは今の憲法は無効にすべきだと思うんですよね」稲田「そうですよね」渡部「一度無効にしてからなら、何をしてもいいが、憲法改正もこの憲法のルールでやるんだから間違っている」稲田「そうですよね。理論的にはそうですよね。あの前文からしてウソで間違ってますよね」—————。お気に入りに登録しておこう。http://www.youtube.com/watch?v=fWubf2UVMCA

さて国会議員試写会には自民、民主、公明、社民の各党派の議員40人と、代理出席で自民、民主、共産、国民新党秘書約40人が出席。計約80人が出席して、自民党関係者が50人以上だったと伝えられている。
試写会後の記者会見で稲田議員はこう述べた。「侵略戦争の舞台装置としての靖国神社という描き方でイデオロギー的メッセージを感じた。ある種のかたよったイデオロギーを持った政治的中立でない映画が助成するにふさわしいかどうか」
イデオロギーなしに映画ができるのかなあ、難しいと思うよ。この特殊である種の偏ったイデオロギーらしきものをお持ちの国会議員は憲法を無効にしたいだけでは不足で、映画までも無効にしかねない鼻息である。
さすがは、「日本の侵略戦争はなかった、南京事件はまぼろし」学会の有力メンバーだけのことがある。
4月に都内で上映を予定している映画館は銀座シネパトス、新宿バルト9、渋谷Q-AXシネマなど4館だった。そのうち、何におびえたのか、東映のバルト9は上映を取りやめた。上映館は3館になった。
こりゃ大変、封切りを待っていられない、発禁されないうちに試写へ出かけるとするか。
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by daisukepro | 2008-03-22 23:03 | 映画

東アフリカのケニヤでは

チベットの反中国暴動は広がりを見せているが、治安部隊が出動して、80人以上の犠牲者が出ている模様だ。

今週のクイズな人はケニヤからです。c0013092_2282760.jpg東アフリカの大国ケニヤの人口は3700万人。キバキ大統領は最大の部族キクユ出身、それでも22%を占めるにすぎない。ケニヤには42の民族がいるという。去年、大統領選をめぐる不正疑惑から紛争が起こり、1500人以上の犠牲者をだした。元国連事務総長アナン氏の仲介によって再選されたキバキ大統領とオディンガ(オレンジ民主党)の間で和解協定が結ばれ、国家再建が始まろうとしている。
オディンガ氏は「キバキ氏を大統領と認める変わりにオディンガ氏が首相になり、オレンジ民主党と連立他党が新しく二大政党をつくり、それぞれ副大統領ポストとその他の閣僚ポストを等しく配分して,権力を分担すること」で取引したといわれている。ようやく、ケニヤ国会で土地の所有、農地改革、憲法改正など再建のための議論がはじまった。多民族国家ケニヤが再びルワンダのような悲劇を起こさないことを祈るばかりだ。
写真は紛争を逃れて、いまだに隔離キャンプで生活している女性です。彼女は「平和、平和、平和というけれど、いつも平和の後に炎を見てきたのよ」とBBC記者に語り、不安と疑念を隠そうとはしない。「あなたは2人の恨み重なる敵が一緒に働くことができると思うか」と皮肉な目で政治的和解を見ている人びとも多いという。
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by daisukepro | 2008-03-16 22:10 | クイズな人

なぜ、アメリカは広島、長崎に原爆を落としたか

3月8日、東京渋谷のCCレモンホールで「九条の会講演会」が開かれ、取材に行った。2000人を収容するホールは満席、2300人が会場にあふれた。
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会場外では右翼が街宣車で「九条の会は解散せよ」と叫び緊張感のある集会であった。国会では自公民の新憲法制定議員連盟が「九条の会」を改憲に反対する社会的勢力として結束を呼びかけるなど再び、憲法九条をめぐる動きが蠢動を始めた。「九条の会」はこの節目の時に東京を皮切りに全国各地で講演会を継続的に開く予定である。また、講演会は昨年7月に亡くなられた小田実さんの志を受け継ぐ集いでもあり、市民運動家として小田実の考え方を問い直す機会になった。集会の結論は「小田さんは亡くなったけれども、私たちと一緒にいる。小田実は死なない、これからのポスターからも消えることはない」であった。加藤周一さんは「小田実は戦争がなし崩し的に始まり、拡大していくものだということを見抜いた。生きていたらその転換点を指摘したろう」と語り、私たちひとりひとりが歴史の転換点にたっていることを言外に呼びかけた。
小田さんの親友である鶴見俊輔さんは「小田実は(フルブライト)でアメリカに留学したが、自分が受けた空爆を上空からの目線にすり替えることをしなかった、地上からの目線を決して崩さなかったことが他の留学生とは違っていた」と述べた。
翌、日曜日の朝、時事放談(TBS)が鶴見俊輔と筑紫哲也と対談を放送した。この集会の前に録画したものだろう。鶴見さんは好物の焼きおにぎりを頬張りながら大切な印象に残る発言をした。3月9日の夜間から10日の早朝にかけて東京はB29編隊の空爆を受けて約10万人が焼き殺された。その後、日本各地の大都市が空爆を受けた。小田さんもその爆撃のしたに生きていたひとりだ。それから、広島、長崎の原爆投下に至るのだが、アメリカがなぜ原爆を投下したか、その真実はいまだに明らかにされていない。アメリカ政府、日本政府も、真実を語ろうとしない。
アインシュタインはナチドイツが原爆製造を計画していることを知って、原爆製造に協力した。第二次世界大戦末期、アメリカはすでに日本の連合艦隊は壊滅、アメリカを攻撃する兵器の生産も出来ない状態であることを知っていた。アメリカは原爆投下を「戦争を早く終わらせ、これ以上アメリカ軍兵士の犠牲を阻止するため」と説明しているが、日本は既に抵抗力がなく、敗戦は時間の問題だった。すでにナチドイツは降伏し、原爆を使用する理由はどこにもなかったのだ。
鶴見さんは一枚のDVDを取りだした。「二度、被爆した人」の証言が収録されているものらしい。まず、その日本人は広島で被爆して、故郷の長崎に避難して,そこでまた被爆したのである。彼は次のように語った。「なんだか、弄ばれたような気がする」。鶴見さんは「この言葉こそ被爆がなんであったか、被害者側の真実を現している」と述べた。(記憶で書いているので正確ではないがーー)。では、なぜアメリカが二つも原爆を落としたのか、その真実はアメリカが、原爆を二つ生産して所有していたからなのである。
「アメリカの将軍の中にも原爆使用に反対する人がいたが、大統領になったばかりのトルーマンは国家が高い経費をかけて製造した原爆を使用しないという決断がつかなかったのではないか」と鶴見さんは語った。
重慶、上海で始まった日本軍の都市空爆によって、戦争はその様相を転換、空爆による市民の無差別大量殺戮が行われるようになった。そして、いま、私たちはアメリカ軍の原子力兵器使用によって、核兵器が世界中に拡散する時代に生きているのだ。戦争はぜったいしてはならない、いまこそ、世界にとって憲法九条が必要な時代になのだ。小田実の「今こそ旬、憲法九条」という言葉を噛みしめながら、土曜日の繁華街を駅まで親しい友と一緒に重いカメラを担いで歩いた。渋谷駅前は青年男女が群がっていた。
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by daisukepro | 2008-03-09 20:38 | 憲法

沖縄米軍のレープ事件、ロス疑惑より幕引き疑惑

3月1日土曜日、読売新聞朝刊は突然、強姦容疑で送検されていた沖縄米兵釈放のニュースを一面にのせた。記事は被害者が告訴を取り下げたためとだけ説明をしている。容疑者の身柄は米軍に引き渡された。米軍関係者は「米軍としても取り調べる」というコメントを載せているが、これまでのケースからみて、立件するわけがない。3月23日、沖縄県民抗議集会が計画されているが、影響はまぬがれない。日曜のワイドショーではアメリカロス市警に拘束された三浦事件にスペースをさき、沖縄米兵事件はかるく扱い、被害者の軽率さを臭わせ、外出禁止令が長引けば商店が困るというコメンテーターまで登場させている。新聞もテレビも幕引きのために水を引こうとする報道姿勢が露骨にみえる。沖縄が日本に復帰(1972年)してから30年間に沖縄で米軍によるレイプ事件が100件以上も発生し、幼児を陵辱するおぞましい事件が何件も起こっているのだ。そのことを沖縄県民以外の日本人はあまり知らない。沖縄新聞以外はマスコミが取り上げないからだ。
日本の行政やマスコミの卑屈な態度があるかぎり、沖縄米軍のレイプ事件は繰り返されるだろう。ご存知の通り、新聞紙面や放送時間には物理的な限界がある。放送局や新聞社には編成権があるが、政府や行政がこれに直接的に介入しなくとも、別な事件を取り上げることで時間を占有し、知られたくない事件を隠蔽することが出来る。三浦事件はその典型的なケースだ。
BBCニュースは事件がおこれば、現地の人びとの声を出来るだけ取り上げて報道している。日本のテレビはどうでもいいアンケートはやるが、取材記者が問題をほりおこすインタビュー記事はあまりみかけない。時々、特集記事を組むがチェックをくぐり抜けるのは神風特攻隊よりも成功率は低い。
三浦事件に裂く時間があるなら、一人でも、二人でもいい沖縄県民の直接的な声をトップニュースでとどけて欲しいものだ。
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by daisukepro | 2008-03-02 21:58 | マスコミ