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ブクロ量販店戦争異聞、「本日、乗客1名なり」

ブクロ量販店戦争異聞、「本日、乗客1名なり」

首都圏の駅前は家電量販店がしのぎを削っている。池袋東口も例外ではない。ビッグカメラ、
サクラヤ、最近、ヤマダ電機がビッグカメラと軒を並べた。LABI、これがヤマダ電機のいまの名だ。

LABIの方が安値であることが多く、まず、ヤマダで値踏みをして、それからビッグに出かける。「お隣ではこの値段だけど」というとビッグは値引きしてくれる。「他店よりも一円でも高いものは売りません」がビッグのキャチフレーズだから。

私の居住地は文京区の外れにあり、豊島区に隣接している。巣鴨刑務所跡地には60階だてのビルが建ち、サンシャイン60と名付けられた。まだ、高層ビルが珍しい時代のことだ。家の窓から夕日に浮き出たサンシャインビルの先端が見える。池袋駅まで歩いて10分ほどかかる。パソコンのマウスが壊れたので、散歩がてらビッグカメラに向かう。池袋駅にはサンシャインビルを通り抜けるのが便利だ。修学旅行のバスなどが離発着するサンシャインビルの駐車場にはいると、一台のマイクロバスが停車している。

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「シャトルバス乗り場」と書いてある。中年の女性がひとり座席に座っていた。
運転手に聞いた。
「行く先がビッグカメラでもいいの」
「どうぞ、あと3分ほどで出します。無料です」と運転手はぶっきらぼうに答えた。
その日から、池袋へ出かける時はもっぱらこのバスを利用している。

時々、手の届きそうにない薄型テレビの値踏みをしたり、パソコンやデジタルカメラの新製品などを冷やかして回ることがある。そんなときこの送迎バスは役に立つ。
それにしても、最近の値札表示の仕方はどうだろう。新製品がでる前は在庫品一掃とか工場生産中止とかで安値のPCがでたものだ。しかし、いまはすぐ新製品に変わり、値段はあまり変わらない。

10万円未満のPCを探すのは至難の業だ。たまたま、98000円の値札をみつけて近づくと「OCN同時加入で」と書いてある。同時加入すればPCは安くなりますと云うことなのだ。PCだけが欲しいので加入したくなければ、価格は13万円なのだ。値札には特価13万円と小さく表示されている。
OCN同時加入を条件に3万円割り引かれても、加入によって毎月数千円の使用料が預金から天引きされる。実質価格の方を見やすく大きく表示して、購入する客に
「OCNに加入すれば、これだけ割引かれます」と説明すべきだと思う。
モバイル会社の客引きには役に立つが、量販店にメリットがあるのだろうか。

デジタル一眼レフカメラ売り場へ行った。
「最近のデジタルカメラ本体はよくもって3年ですよ。でも、レンズは残るから、壊れても本体だけ交換すれば損はない」と店員は説明する。
これからカメラを購入したい客に、なんで売るべき製品の寿命をいうのかと疑問を感じる。
「なぜだろう」
「もしかすると5年間の保証金を払わせようとするための伏線かもしれない」などと勘ぐりたくなる。

商品の横に「5年間保証」、
だがよく見るとその文字の下に「加入OK」と表示してある。
5年間保証と書いてあっても無料で長期間保証されるわけではない。それなりの保証金を払って加入すれば保証しますと云うことなのだ。
「購入時のポイントで加入料金の支払ができるか」と聞くと、店員は電卓を示し、
「ポイントの場合は年度によって保証される金額が減額されます。初年度は全額、5年目は保証の上限は7000円になります。でも平均修理代は7000円前後ですから、修理代には十分です」。
取るものは確実に、支払うものは出来るだけ削減する仕組みになっているのだ。

生命保険会社は保険金支払いの免責条項を小さい活字で記載して、勧誘時にはなるべく説明をさけ、いざ請求されると、支払い要件を持ち出して支払いをしぶるのが常套手段だ。

各家庭に黒電話があったころ、これが電電公社の月極レンタルであったことを知る人は少なかった。何十年も受話器のレンタル料が天引きされていたのだ。レンタルを解約して新しい電話機に買い替えた方がどれだけ節約になったことか。気付いた頃にはもう遅い。高い受話器を買わされた。後の祭りだ。
 民営化された後も、勝手に黄色い電話帳などを軒先に置いて行く。ただと勘違いして、受け取ると、とんでもないことになる。これも毎月の電話料金と一緒に天引きされているのだ。

ドコモなどは携帯0円などと販売していた時期があった。いざ契約する段階になるといろいろな月極サービスをセットで購入させられる。あるとき気がつくと通信使用料金以外に受信機の料金が天引きされているのだ。携帯はただじゃなかったのだ。

「サブプライムローン、後期高齢者制度は弱き者、貧しき者から金を召し上げる仕組みだ。精神構造は家電量販店の世界とさして変わらないが被害の度合いは比較にならない」などと考えながら帰路につく。

また、遠慮なくマイクロバスを利用した。
始めは開店で無理を承知の住民サービスだろう。利用者が少ないから直ぐに終わるのではないかと思っていた。だが、それから数ヶ月、まだ送迎バスは運行している。
たまりかねて、運転手に聞いた。
「この送迎バス便利でいいけど、宣伝効果はあるのかい。毎日、バス2台のレンタル料、運転手2名、係員2名の人件費、時給にしても馬鹿にならないじゃないの」
ところが運転手の口からは飛びでたのは、意外なことばだった。要約すると下記のようになる。
「池袋に出店するためにビルを買収し、改築を始めたが、行政は建築認可条件に一定の広さのある駐車場を所有しないと出店を認めることはできないと言いだした。繁華街なのでビルの近くに駐車場を確保することは無理だ。そこで、すこし離れているが、サンシャインの駐車場を借りることにした。借りたとしても利用価値がない。試行錯誤の結果、サンシャインの駐車場と店近くの有料駐車場間の無料バスの運行を始めることにした」というわけだったのである。

ある日、背広姿の正社員風の男がこのシャトルバスに同乗してきた。
「いらっしゃいませ、ご利用有難うございます」と深々と頭を下げた。「そうだ、私はLABIの経営のために送迎バスを利用しているのだ」
「それにしても、なんかへんだなーーーーー」

今日もまた、客1名をのせて送迎バスが行く
「乗客1名です」
行きも帰りも、運転手は無線マイクに報告した。
この客、LABIで買い物したことは一度もない。
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by daisukepro | 2008-05-29 20:53 | 文化

アフリカの大統領選挙 ジンバブエ


アフリカの大統領選挙 ジンバブエ

今週のクイズな人は先週に続き、ジンバブエからです。写真の男性はMDCのリーダー、モーガン ツバンギライ大統領候補です。c0013092_16303710.jpg6月27日に決選投票が予定されていますが、MDCのスポークスマンは「暗殺計画があるという信頼出来る筋からの情報があったので、予定していたブラワヨ(ジンバブエの第2の都市)での演説を中止する。MDCの集会は行われるが、ツバンギライ候補の演説は無期限延期する」と発表しました。
昨年、ツバンギライ氏は警察に襲撃され、病院に強制入院させられたことがあります。第一ラウンドの選挙でもツバンギライ支持者に対する脅迫や暴力が全国に拡大して、多数の死傷者が出ています。これらの暴力が警察や軍隊の関与が疑われている状況で、決選投票が公平に行われるかどうか、国際的に監視することが求められています。
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by daisukepro | 2008-05-25 16:32 | マスコミ

誰でも,どこでも、いつでもライブ配信できるよ!

日本国憲法とライブ配信 九条世界会議が大成功


九条世界会議が幕張メッセで5月4日から開かれた。初日の全体会議では1万2000人が参加、3000人が会場に入れなかった。5日には広島、6日には仙台、大阪で会議が開催されて、全体で3万人以上の参加者があった。会議の目的は日本の憲法九条は孤立した理想論ではなく、世界中で支持が広がっていることを確認すると同時に国際的な交流を深めることである。c0013092_20274546.jpg私は5日の自主企画分科会「憲法九条とメディア」に参加した。パネリストはいま人気急上昇中の伊藤千尋朝日新聞記者、桂敬一、韓国記者協会を代表して李成春元会長、司会を作家小中陽太郎が努めた。ここで発言の要約はしないが、日本の平和主義憲法が世界の良識の中に生きていること、憲法を生かす運動を広げることが求められていることが共有できた。この分科会には120席の会場に200人が参加、椅子席からあふれた人は床に座ってパネリストの発言に聞き入った。熱気にあふれた集会であったと思う。さて、会場では気がつかなかったが、明治学院大学の学生さんがSTICKAMJAPANを利用してライブ中継を行っていたことが後でわかった。中継中にピーターバラカンさんとバッタリ、貴重なインタビューが収録されています。今後は「発見の同好会」でもこの手法を取り入れクイズなどをやるかと妄想をしているところです。ピーターさんはインタービューに答えて、「国民投票法の危険な狙い、政府はネット通信を放送と一緒にして規制しようとしている。闘って権利を守りましょう」など学生たちにやさしくメッセ−ジを送っています。録画を貼付けておきます。お薦めします。(と思ったがセキュリティ上の理由で削除されましたのでsticamjapanのアドレスを下部にのせておきます。お手数ですが検索してみてください)最初は歌声集会の映像が入っていますが、WEBカメラは直ぐに会場を出ます。PCとWEBカメラがあれば誰でもライブ情報を発信することができ、録画も出来ます。夢が広がりますね。

スティッカムジャパン(http://www.stickam.jp/)の動画検索の32のところにある吉原ゼミ1の画像です。
スティッカムジャパンのサイトのページを開き、右上にある動画というアイコンをクリッックするとライブ動画の保存映像のリストが出てきます。1から800までありますがその32番目のページにのっています。

http://www.stickam.jp/
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by daisukepro | 2008-05-18 20:39 | マスコミ

アフリカ、ジンバブエの総選挙と大統領選挙

今週のクイズな人はジンバブエからです。

悪性インフレに苦悩するジンバブエで総選挙が行われました。男性の指には赤インクで印がつけられています。投票済みのサインです。
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ジンバブエは80年前にイギリス植民地から独立して以来、政権交代がありません。総選挙が行われたのは3月末ですが、ムガベ現大統領の与党の敗北がようやく確定したのは4月26日のことです。
しかし、同時に行われた大統領選挙の結果は5月3日に公表されました。
野党民主変革運動(MDC)のツアンギライ議長が47.9%、ムガベ現大統領が43.2%という結果で両氏ともに過半数に満たず、決選投票が行われることになりました。
決戦投票日は未定です。いま、中南米、アフリカは変革に燃えています。
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by daisukepro | 2008-05-17 22:20

NHK「クローズアップ現代」映画「靖国」特集と報道の自由

NHK「クローズアップ現代」映画「靖国」特集と報道の自由

シネ・アミューズでの上映はつつがなく終わったようだ。右翼の街宣車は来なかったが、電話による陰湿な嫌がらせは続いているという。けれども、全国上映が続く。すばらしいことではないか。右翼だけの試写会が行われ、その後の討論では映画「靖国」が反日映画かどうかで意見が分かれたと云う。
ともかく、この映画を見れば、靖国で何が起こっていたか観客は知ることになる。観客は作品のテーマとは別に、圧倒するファナティックな群像を見続けなければならない。かなりの忍耐が求められる。しかし、見る人の立場によって印象は180度異なるだろう。けれども、まぎれもなく、靖国神社で起こったことなのだから、2時間強、目をつぶらずにスクリーンを見続ければ、それなりの対価を獲得出来る。

去年、8月15日、靖国神社を取材した。この映画の撮影が行われていた頃に比べて、靖国は盛り上がりに欠けていたように思える。それも、そのはず総大将の安倍元総理大臣が自滅的に退陣した直後だった。恒例の式典に参列する予定の国会議員は交通事情を理由に姿を見せなかった。全国から靖国参拝をする地方議員の会の参加者も、靖国参拝国会議員も激減していた。小泉前首相や安倍元首相が権力の座につくと靖国派は元気づく。総理大臣が変われば消沈する。皆さん、潮の流れを読むのだ。
安倍元首相なき靖国神社では懐古的な軍服姿もすっかりコスプレ化していた。私は水兵服の若い女性に聞いた。「それどこで手に入れたの」「アキバの店で売ってるよ」とあどけなさの残った少女は答えた。一時間おきに行われる帝国陸軍姿の行進を見ていると、まるで秋葉原の街頭パホーマンスを見ているよなうな気分になった。
靖国神社はいつも同じとは限らない。季節によって変化するのだ。遊就館の陳列でさえ、アメリカに気兼ねして、表現が修正された。

ともかく、これで助成金を口実にした稲田朋美議員らの検閲のもくろみは崩れ、映画は全国で公開されることになり、映画を見る機会は守られた。

5月6日、NHK「クローズアップ現代」が靖国問題の特集を放送した。あの古森体制の中で制作した努力は認めるが、内容はいまひとつだ。
番組には稲田議員が登場して、弁明の機会を与えられた。「検閲意図はなかった」と繰り返し述べた。表現の自由に介入するつもりはなかたというのだ。阿倍元首相はNH番組に介入したことを追及されると「私は公平にと言っただけだけです」と弁明したが、稲田議委員発言はそれと類似している。

しかし、NHK番組の制作意図とは違って、もう一つ別の表現の自由をめぐる問題が残された。番組ではNHKの取材記者の口を通して語られた。「刀匠が出演を取り消せと求めている。靖国神社が無許可で撮影したことを抗議している。いずれも、映画は修正しないでそのまま上映している」と言うのである。
この問題はスタッフ側の経過認識と食い違いがあり、その説明抜きで語れば誤解を招く。異例の国会議員試写会以後、何が起こったか。総務委員会の議記録を読めば分かる。この映画に対する露骨な敵意をもった議員たちと文科省のやり取りが記録されている。議員たちは文科省に刀匠などの了解や靖国神社の許可申請がなされたかどうか文部省に調査を要求していた。文科省は議員からの要求があったので製作者に対して、電話をして事実確認の報告することを求めていたのである。スタッフは靖国神社では撮影の許可を得ていたし、刀匠には事前に映画を見てもらい了承を得ていたと報道機関に述べている。

しかも、議員たちが当事者と直接、対話してから、これら関係者の異議申し立てが始まったのである。NHKの番組ではこの事実関係を掘り下げて問題提起をして欲しかった。
記録映画なら何でも許されると云うつもりはないが、映画完成後にこのような権力の介入が記録映画に許されるならば、やらせ以外に記録映画の上映はもとより、製作そのものが官許作品以外に不能になるではないか。
作る前から、自主規制しているようでは価値のある記録映画は生まれない。タブーに挑戦することが記録映画の血と汗なのだから。これこそ、表現の自由に対する介入そのものに他ならない。

個人情報保護法の成立以後、取材現場での規制が強化されている。首なし映像やモザイク映像が美しい地デジ画面でやたらと目につきませんか。国民は曇りガラスとブルーシート越しでしか真実を見ることができない。小学生はいつも後ろ姿で登校して行く。顔が出ると父兄からクレームがつくので、あらかじめ学校が規制してくると云う。報道画面のモザイクは伏せ字と同じ、いやな感じだ。政府に都合の悪い新聞記事がどれだけ没になっていることか。日本に表現の自由があるかどうか疑わしい。
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by daisukepro | 2008-05-11 00:46 | 映画