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アブグレイブ刑務所が再開されたがーーーー

アブグレイブ刑務所再開 2009.2.22 00:53

あのいまわしい旧アブグレイブ刑務所はイラクに返還されたが、21日バクダット中央刑務所と名をかえて再開された。(ロイター共同)c0013092_16241351.jpgイラク政府は「内部と外観を大幅に改装して医療設備やモスク、面会者のための設備を備えた」と発表した。収容人員は1万5000人、刑務所がイラクに返還されたといってもイラクは米軍占領下にあることは変わらない。アフガンやイラクの刑務所の統合管理責任者は誰か、そこが問題だ。詳細はロイター報道だけではさだかではない。刑務所の名を変え、装いを改めても残酷な管理者がかわらなければ過ちは繰りかえされる。人権侵害があるかどうかは闇の奥の奥になる。しばらくは、バクダット中央刑務関連情報を監視するとしよう。
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by daisukepro | 2009-02-23 16:27 | イラク戦争

200億ドルの微笑、「在沖縄米海兵隊のグアム移転に関する協定」の調印

ヒラリークリントン訪日の最大目的は「在沖縄米海兵隊のグアム移転に関する協定」の調印である。c0013092_23295048.jpgしかも、その内容は日米安保条約を日米軍事同盟にチェンジするものだ。報道編成としてはトップに取り上げるニュースであるはずだ。アメリカはクリントン訪日の日程を日本のマスコミを研究して組み立てている。まず、ヒラリークリントン国務長官の最初の訪問国に選んだ。そして、中曽根外務大臣との会談後の記者会見で、日米首脳会談を発表した。さらに明治神宮参拝、皇后訪問、拉致家族との面談、東京大学での学生との対話、小沢民主党代表との会談など分刻みのスケジュールを編成、協定書の調印はその構成の一部に組み込まれた。まるでワイドーショーの番組構成台本のようだ。皆さん知っての通り、日本のニュース報道番組はワイドショー化している。分刻みに細分化された情報を流し、その間に感想とも解説とも分からないコメンテーターの対話が入る。そしてまた情報を流す。視聴者は論理的に考える余裕もなく、分かったような気分になっていく。しかもニュースに音楽や効果音が入り、至れり尽くせりである。外国人記者から見ると不思議な感じがするらしい。こうした特性を持っている日本のニュース番組では素材が断片化すればするほど編集しやすい。クリントン訪日を演出したスタッフはこのことをよく知っている。行動を断片化すればするほど、訪日の目的から国民の目をそらすことが不自然でなくできるからだ。
性格のねじれたぼくにはクリントン長官の微笑を素直に見ることができない。悪魔の微笑みに見える。
思い返せば、2006年から日米外務、防衛閣僚が協議を重ね、日米軍再編成のロードマップを策定した。ほとんど米軍の意向通りのものである。これをクリントン国務長官が慌ただしく来日して条約に署名して仕上げたのである。これでロードマップの推進は法的効力を持つことになる。オバマ大統領のアジア外交の初仕事をクリントン長官は無事つとめた。
これほど歴史的な大転換を日本のメディアは長官の訪日日程の一つとする報道として扱った。それに中川財務大臣の泥酔記者会見の付録がついたので、ますますベタ記事のようになった。アメリカは米軍基地建設費を日本の税金からわしづかみにすることができる。何万人の労働者が失職して路頭に迷い、高齢者が見殺しにされているにも関わらず、アメリカの軍事費に税金をばらまく。これほどお人好しの国は世界にたったひとつ、日本しかないだろう。クリントンは200億ドルの微笑を残して、あっという間に春一番のように去っていった。けれども春は来ず、春は遠のき、人心が枯れた荒野が続くだろう。顔は笑って、目は笑わず、「日本の歴史と文化を尊敬します」には恐れ入った。数年後、僕ら有権者が気づいた頃には5000億ドルの税金がアメリカ軍事戦略のために使われることになるだろう。確かにアメリカ海兵隊が沖縄からグアムに移転して、沖縄県民の負担軽減が目的のように記載されているが、完全撤退ではない。しかも、都市の中心地にある普天間基地を移転するために、同じ沖縄の辺野古沖に基地を移転することが条件になっている。わずかばかりの海兵隊を沖縄の大地の中で、たらい回しするために高価な立退料を払わされているのと同じことではないか。しかも、アジア諸国にいつでも先制攻撃可能な戦略拠点を2014年までに沖縄とグアムに建設することができる。これにプラス、厚木基地に日米共同の戦略司令部が機能すれば日本全土が米軍の前線基地となるではないか。国民は協定の全文を知らず、有権者が欺かれたと分かったときは手遅れなのである。協定の全文を紹介したのはたぶん「しんぶん赤旗」だけだ。2月17日は日米安保条約がチェンジ、日米軍事同盟になった歴史的記念日になるだろう。署名した日本側代表の外務大臣は日本を不沈空母にすると言い放ったあの中曽根ジュニアである。ヒラリー長官の不吉な微笑とともに決して忘れない。日本の外務省は地獄に堕ちた。
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by daisukepro | 2009-02-18 23:32 | 政治

ヒラリー来日をどう報道するか。マスコミの姿勢が問われている。

明日、ヒラリークリントン国務長官が来日する。c0013092_1841886.jpgアジアでは日本が最初の訪問国となる。報道によれば小沢民主党代表、拉致被害家族との会談が予定されているという。しかし、もうひとつ別の訪日目的がある。「在日沖縄海兵隊のグアム移転協定」の調印である。在日米軍再編は2014年達成を目処にロードマップが策定(2006年5月2プラス2合意)されている。沖縄海兵隊の移転はその重要な道標のひとつである。しかも、この協定書にはロードマップの順守が盛り込まれることになっている。調印によってロードマップは政治的文書から条約と同レベルの拘束力を持つことになるのだ。
俗に言えば、クレジットカードと暗唱番号を渡すようなものだ。ここにヒラリー氏が来日して調印を急ぐ理由があるのだ。報道はもっぱら小沢代表、拉致家族会談がスペースを埋めるのではと疑念が生まれる。国会での十分な議論と検証もなくロードマップは国民の目の届かぬところで推進されている。
イラク戦争でアメリカの軍事予算は6000億ドルに達し、これからアフガン戦争を継続となるとさらに莫大な軍事費がかかる。
日本の防衛費は概算要求で4兆4726億円であるが、別枠でSACO関係費(沖縄における施設および区域に関する特別行動委員会)180億円、米軍再編経費191億円などを加算すると5兆6755億円にも上る。グアム移転1兆2000億円と普天間基地代替施設建設費1兆円が見込まれ、このまますすめば基地移転費とミサイル防衛予算が肥大化して総額10数兆円にも達する。また去年4月特別協定の3年間延長を自公の賛成多数で議決したため、在日米軍駐留費の日本側負担、思いやり予算は2083億円が来年度も計上される。このまま予算が通れば、国民は失業で苦しんでいる上に、さらに福祉が切り捨てられ、苦痛を強いられる。この自公政権が続く限り、オバマ米大統領になっても対米従属の仕組みは、恒久的に続く感じだ。小沢民主党代表会談の狙いはどこにあるのか。ヒラリー来日をどう報道するか。マスコミの姿勢が問われている。
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by daisukepro | 2009-02-15 18:44 | 政治

映画「チェ38歳の革命」 鑑賞のすすめ

「チェ38歳の革命」を見た。「ゲバラが何を考え、何をしたか。できればゲバラはどんな人だったかを知りたい」がこの映画を見たいと思う人の共通の認識だろう。今、私たちはグローバル資本主義が崩壊して行くのを目の当たりにしている。ゲバラはアメリカ資本主義と生涯かけて闘った。映画は観客の期待に応えることができるだろうか。c0013092_93236.jpg
この映画はエルネスト チェ ゲバラが殺された直前の2年間を題材に選んだ。ゲバラはボビリア日記を残していた。
映画前編の原題は「アルゼンチーナ」である。 ゲバラは1928年アルゼンチン生まれのアルゼンチン人である。医学(ハンセン氏病)を学び、友人と二人バイクで南米縦断の旅にでた。ブエノスアイレスからアンデス山脈を越え、ベネズエラまでの1200キロの旅であった。ゲバラの思念が南米縦断旅行で培われていたことは映画「モーターサイクルダイアリーズ」で描かれている。ゲバラは貧困の敵がアメリカ資本主義であることをみぬいていた。旅の終わりにゲバラは言った。「僕はもう僕でない。少なくとも昔の僕ではない」と。大学を卒業後、ゲバラはグアテマラで医師を続けるが、グアテマラの社会主義政権がCIAの支援を受けた勢力に政権を奪われ崩壊すると、失望してメキシコに渡った。そこで亡命中のカストロと出会い、共にキューバ革命を闘うことになる。そしてバチスタ軍事独裁政権を倒した。そのご、カストロにあの著名な「決別の手紙」を送り、キューバを去って、単身コンゴ、そしてバリエントス軍事政権が支配するボビリアにわたり、反政府ゲリラ戦に加わった。
ベトナムではアメリカ軍の北爆が続いていた1967年10月9日、ゲバラはボビリア政府軍によって逮捕、銃殺された。CIAが関与したと言われている。ゲバラは「第二、第三のベトナム戦争を」と叫び、南米同時革命を主張していた。「中南米諸国は議会制民主主義による革命の条件はない、武器をもって闘うしかない」というのがゲバラの考えだった。けれども、ゲバラはベネズエラ民衆が反革命を打倒し、チャペス大統領のもとで社会主義国家を目指していることやベトナム人民の勝利をついに見ることはできなかった。60年代、日本でもその端正な風貌から革命家として全共闘世代のヒーローであった。「祖国か、死か」「政権を取ることが目的ではない。その後に何をやるかだ」
キューバ革命の果実はカストロが記者の取材に答えている。「キューバでは教育は大学まで無料、医療、介護、地代は無料だ。キューバには字のかけないものはいない」
しかし、アメリカはカストロ政権を敵視して経済封鎖を始めた。ソ連崩壊後、キューバに投資を始めた外国資本を制裁するために国際法違反の法律(ヘルムズ パートン法)を作り、いっそう経済封鎖を強化した。そのために、キューバは経済危機が深まった。特に食糧不足はキューバ人民に深刻な打撃を与えている。
これから「39歳別れの手紙」を見に映画館へ行こう!銀座では日劇3で17日まで  全国上映中

38歳(前編)はシャンテシネで上映中です。
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by daisukepro | 2009-02-09 09:32 | 映画

かみかけて歌舞伎讃歌   鶴屋南北「盟三五大切」(かみかけてさんごの大切)

かみかけて歌舞伎讃歌   鶴屋南北「盟三五大切」(かみかけてさんごの大切)をBSで

土曜日の夜はろくな番組がない。ぼんやりと新聞の番組表をながめる。と、11時30分、歌舞伎通し狂言「盟三五大切」の文字が目に飛び込んできた。
NHKBSハイビジョンだ。「鶴屋南北だから見てみるかーーー」。すでに放送は始まっていた。子供の頃は親につれられて歌舞伎を見ることがあったが、表を通ることがあっても歌舞伎をみたいとは思わなかった。演目「盟三五大切」はかみかけてさんごのたいせつと読む。去年の11月公演昼の部で上演された。c0013092_21402375.jpg
序幕は船頭の三五郎が芸者小万をのせて川を下ってくる。実は芸者小万は三五郎の妻である。金のため三五郎が遊郭に身売りしたのである。しかし、なぜか二人は仲睦まじい。沖に向かって三五郎は人目を避けるように船を漕出して行く。舞台全面、青の世界、二人は抱き合って舟底に倒れ込むのだ。
これほど見事なエロティズムを表現した舞台を見たことがない。ドラマの大詰め、その謎が明らかになる。
劇の筋書きに無駄がなく、ユーモラスな南北流儀の人間模様をスピーディな演出で展開して行く。主役は浪人薩摩源五郎、真っ黒な衣装に白塗りのメーク、かっこ良く登場するのだ。片岡仁左衛門(片岡孝夫)が熱演している。c0013092_21331655.jpgできるだけ鑑賞の妨げにならないように筋書きの一部を紹介することをご容赦下さい。
浪人源五郎の家屋は借金取りに畳まで取り上げられ、家財道具、何一つ残っていない。芸者小万に入れあげたからだ。さらに、小万は源五郎に身請けを迫るのだ。まくってみせた小万の腕には「五大力」と入れ墨が入っていた。仕組まれた芝居とも知らず、源五郎は高級武士と張り合って小万の身請金百両を出してしまう。百両は叔父から預かったものだ。このあたりは近松門左衛門の冥土の飛脚、内田吐夢の浪花の恋の物語が思い浮かぶ。

そして、裏切られたと知った源五郎は殺人鬼に変身、舞台は一転、凄惨な復讐劇が一気呵成に展開されるのだ。あっという間に、大詰めを迎える。まさに、これこそ鶴屋南北の世界だ。気がつけば真夜中の2時15分を過ぎていた。歌舞伎の表現形式は世界に類をみない演劇芸術として完成され、現代に引き継がれている。見事と言うしかない。源五郎は5人を斬り殺し、番傘をさして雨の中を立ち去って行くーーーー。源五郎の花道は観客に強いインパクトを与えるだろう。通し狂言こそ歌舞伎の神髄を伝えるものだ。
いま、歌舞伎座は4月公演を最後に改築されることが報道されているが、8月に延期されたという話もある。大船撮影所を裏切った松竹の経営者が歌舞伎までも裏切らないよう祈っている。
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by daisukepro | 2009-02-03 21:36 | 演劇