人気ブログランキング | 話題のタグを見る

きょうの潮流

きょうの潮流

 「戦争のとき、まず犠牲になるのが真実だ。とにかく言論・表現の自由をまもろう」▼「忖度(そんたく)が奪う表現の自由」と題した集会。主催した日本ペンクラブ会長の吉岡忍さんは、第1次世界大戦を敵味方でたたかった欧州の小説家や詩人たちが1921年、国際ペンクラブを結成した思いと重ねました▼「幕末から昭和までを舞台に小説を書いている身からすると、忖度は“和を以(もっ)て貴しとなす”という日本文化のなかで大事な言葉です」。こう話したのは、前会長の浅田次郎さん。それが、森友・加計学園疑惑で首相(夫人)の意向を推し測る意味に。「言葉の意味がかわってしまい、小説に使いづらくなった」と▼自衛隊員を2年間続けた浅田さん。「国家が戦争をするかどうかは、個人の言論・表現の自由と不可分です」。例に挙げたのは、政府が戦争遂行のため、すべての人的、物的資源を統制・運用した国家総動員法です。「九条にある戦争放棄は大事です。(改憲に)神経質にならないといけない」▼吉岡、浅田両氏の共著『ペンの力』では「文学者の社会的発言の拠点」としてのペンクラブの役割を語ります。報道の自由では「記者や編集者や製作者は周りを忖度しないで、自分で考え、ひと言でも違う事をいって頑張る人こそ称賛される産業風土を」と提言▼国民の耳、目、口をふさごうとする政府の動きが急です。メディアの権力チェック機能が問われている中、何者にも忖度せず“同調圧力”に屈しない「赤旗」の役割もまた大きい。


by daisukepro | 2018-02-13 14:04 | 潮流(赤旗)


<< アメリカ、10年間の赤字総額は... “9条に自衛隊書いても変化なし... >>