人気ブログランキング | 話題のタグを見る

主張 国会会期延長強行 何が何でも悪法のごり押しか

主張

国会会期延長強行

何が何でも悪法のごり押しか

 自民・公明の与党などが、20日までの今国会会期を7月22日まで32日間延長する議決を賛成多数で強行しました。「残業代ゼロ制度」導入を盛り込んだ「働き方」改革一括法案や、刑法が禁じる賭博を合法化するカジノ実施法案などを何が何でも成立させることが狙いです。これらの法案は、どの世論調査でも「成立させる必要はない」という声が多数を占めています。悪法ごり押しのための会期延長は、民意に真っ向から逆らうものです。安倍晋三政権の暴挙を許さず、「働き方」法案もカジノ実施法案も廃案に追い込む世論と運動をさらに広げることが急がれます。

破綻した法案を力ずくで

 安倍首相は会期延長に際し、「働き方」法案ついて「『働き方改革国会』と言っているからしっかり対応したい」と述べ、カジノ実施法案も「観光立国にしていくために大事な法案だ」と強調し、両法案成立へ改めて強い執念をしめしました。とんでもない居直りです。

 最新のマスメディアの世論調査では、「働き方」法案を今国会で成立させるべきと「思わない」58%(「読売」)、カジノ実施法案についても成立の「必要はない」73%(「朝日」)、「成立反対」61・5%(「産経」)と、両法案には国民多数が反対です。この声を無視し会期延長までして悪法を推し進めることに、全く道理はありません。

 だいたいこれらの法案は、審議の中で深刻な欠陥と矛盾が噴出している破綻した法案です。「働き方」法案は、歯止めない長時間労働をまん延させ、過労死を促進する「働かせ方」大改悪案という本質がいよいよ隠しようがないものになっています。裁量労働制データのねつ造や異常値の相次ぐ発覚にとどまらず、「残業代ゼロ制度」についても労働者の「ニーズ調査」がでたらめだったことなどが明らかになり、政府も答弁不能に陥っているのが実態です。

 カジノ実施法案は、違法な民間賭博を解禁することの害悪が審議を通じて次々と浮き彫りになっています。カジノを「世界最高水準で規制する」どころか、抜け穴だらけであることが大問題になり、政府側もまともな説明ができなくなっています。

 これらの法案はきっぱり廃案にすべきものです。それにもかかわらず、衆院で採決の強行を重ねた上、さらに通常国会(会期150日間)で成立させられないからと会期を延ばすことは、まさに暴走です。会期内に成立しない法案は廃案にするのが、会期制の大原則です。与党の都合で勝手に会期延長を行うことは、議会制民主主義の乱暴な破壊に他なりません。

 自民党が突如持ち出してきた「参院選挙制度改革案」は抜本改革に程遠い、党略的なものです。こんな法案を会期延長で成立させることはとても認められません。

廃案に追い込む声を広げ

 「森友」「加計」問題では、どの世論調査をみても国民は安倍政権の姿勢に納得していません。真相解明の責任を果たそうとしない安倍政権に対する不信と憤りは高まり続けています。会期延長をせざるを得なかったことは、世論と運動が安倍政権の足元を揺るがしていることの反映です。

 安倍政権による疑惑の幕引きと悪法強行を許さず、悪法の廃案、内閣総辞職に追い込むたたかいをさらに強めることが重要です。



by daisukepro | 2018-06-21 11:35 | 政治


<< 「ジャイアントキリング」 自公 会期延長の暴挙 野党「悪... >>