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シリーズ「沖縄番外地」砂浜に文字を書く人

シリーズ「沖縄番外地」砂浜に文字を書く人

すでに梅雨入りしている辺野古崎の海岸、螺旋状の有刺鉄線の向こう側はキャンプシュワブがある。密林や海岸では海兵隊が毎日訓練を行っている。優美な嶺を連ねる辺野古山、その中腹は実弾射撃で赤土が露出している。ここで訓練を受け、兵士たちはイラクの戦場に送られる。オキナワで発生するタクシー強盗のほとんどが海兵隊員の犯行と云われている。タクシードライバーが三千円か四千円しか所持していないことを知っているから、沖縄の人はタクシーを襲って強奪しようとは思わない。海兵隊員はその金が欲しいのだ。彼らは奪った金を遊興費に使う。なんとも切ない話だ。シリーズ「沖縄番外地」砂浜に文字を書く人_c0013092_93140.jpg有刺鉄線のそばで帽子をかぶった男がひとり、棒のようなものを使って何かやっている。近づいてみると砂の上に文字を書いているところだ。初老の男は砂の上に「THE FUTENMA BASE MOVE ON USA」と大きく書いた。「普天間基地は(辺野古でなく)アメリカに移転せよ」。毎朝、男はこの砂文字を書き直しにやってくる。飛んでくるヘリから見えるようにと願いをかけて、朝に記し、夕べには消える文字を書いた。
by daisukepro | 2006-06-09 09:03 | 憲法


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