人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アメリカ映画「ユナイテッド93」と情報操作

アメリカ映画「ユナイテッド93」と情報操作

この映画の製作意図は明確。旅客機ハイジャックテロに遭遇した時の恐怖を観客に追体験させ、忘れかけているテロの恐怖を思い起こさせる。そして、指定航路をはずれた旅客機は直ちに撃ち落とさないと空の安全は守れない。「いつかはこんなめにあいますよ。大変なことになりますよ、いいですか!」という完全プロパガンダ映画、ブッシュ大統領賞、FBI推薦映画である。
アメリカ映画「ユナイテッド93」と情報操作_c0013092_23324234.jpg
その線では良く出来ている。臨場感もたっぷり楽しめる。本当にあったことのように見えてくる。しかし、機内の出来事は真実だろうか、だれも観たものはいない。全員死亡したのだから。なぜかボイスレコーダーから3分間が消えている。そこにはFBIに都合の悪い音声が入っていたのだろうか。スクランブルをかけた戦闘機ははるか離れた別の空を飛んでいたというナレーションをラストにわざわざ入れているが事実だろうか?戦闘機が93便の至近距離に飛来したのを目撃したという証言もあるそうだ。まさか、空の安全は航路をはぐれた航空機を撃ち落とさないと安全は守れないとでも云うつもりだろうか。ハイジャック犯はFBIが公表した写真に似せて配役されているが、写真の人物が生きているという証言もある。創作劇ならともかく、事実らしく見せているが入り口と出口は本物で中身はまったくの造り話かもしれない。
アメリカ映画「ユナイテッド93」と情報操作_c0013092_8263271.jpg
映画にだまされるのはいいが世論をミスリードするために真実をゆがめるだけの映画は鑑賞する価値がない。映画「ワールドトレードセンター」の試写会にはアメリカから奇跡的に救出された消防士が来日した。「テロを傍観するな、テロと闘うために立ち上がろう」とへたなアジをやったので、この映画がなぜ作られ、いま、アメリカや世界中で上映されるのか、ハッキリした。会場は一瞬、我に返ってしらけ鳥がとんだ。(小松政夫のギャグで古いかな)
近頃、この種類の映画が多すぎると思いませんか。この映画に賛辞を送っているジャーナリストは勉強不足のように思える。お金を払ってブッシュの宣伝映画をみたとなると「くそったれ!」である。プロパガンダ映画を知るための教科書にはなる。その意味で「発見の同好会」は推薦する。(写真上はディスカバリーチャンネルで911を記念して放送された番組のタイトル)
by daisukepro | 2006-09-13 00:08 | 映画


<< アメリカ映画「ワグザドッグ」と... 洗脳映像「NYテロ5年目の真実... >>