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ビルマ(ミャンマー)軍政の正体

ビルマ(ミャンマー)軍政の正体

軍事政権ほどいやなものはない。とりわけミャンマー軍事政権ほどひどいものはない。シクラメンの歌の替え歌につかえそうだ。災害はお互いさま、世界中からサイクロン被災者を支援したいと呼びかけているのに「こないでくれ」はないよ。国民の命より政権維持を優先させるといわれても仕方がない。軍政の対応にしびれを切らした潘基文国連事務総長がミャンマーを訪問、トップ会談で説得した。それで軍政は外国の支援を受け入れることになった。その間、何人の犠牲者がでたのか。許せない。
ミャンマー軍政は都合のいいように憲法をつくり、強引に新憲法を成立させる。賛成に投票を呼びかけるCMまで流して国民投票を強行した。政権に反対する野党指導者サンスーシーさんの自宅軟禁をさらに1年延長する。僧侶たちのデモは武力で弾圧する。数千人のデモ参加者は拘束されたまま、いまだに生死すら不明だ。ビデオカメラで撮影中の日本人ジャーナリストを治安部隊が背後から射殺する。こんな独裁政権が支配する国の取材は命が幾つあってもたりない。ミャンマーで取材ビデオカメラを回すのは命がけだ。ビルマ(ミャンマー)軍政の正体_c0013092_20512899.jpg
BBCの記事には緊張感が走っていた。写真はサイクロンで倒れかけた家に残されたまま、救助を待っている農村の女性です。軍政は災害地から外国人を遠ざけようとしている。
ラングーン(ヤンゴン)からデルタ地帯に入る道には有刺鉄線でバリヤーがはられ、あちこちに検問所がある。ここで外国人記者はパスポートを取り上げられ、警備員が本部と連絡を取っている間,1時間ほど待たされる。その挙句、「申し訳ないが、お帰り下さい」と云われる。
やむなく、取材記者は別のルートで観光ビザを使ってデルタ地帯の農村に入った。人びとは避難する場所もなく吹き飛ばされた家屋の前に黙って座っていた。写真の女性もその一人です。子供たちがのむ水や食べ物がない日々、それがもう2週間も続いているという。それでも、軍政は軍艦からの荷揚げを拒否した。軍艦はヨーロッパから集められた支援物資を積んでいたが、食糧は飢えた子供たちに手元に届かなかった。軍隊は治安の維持はするが、救助活動には消極的だったと人びとは訴えていた。
by daisukepro | 2008-06-01 20:54 | クイズな人


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