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配管工ジョー

今週のクイズな人はアメリカからです。

写真の男性はサミュエル・ジョセフ・ワーゼルバッカー(34)さんです。配管工ジョー_c0013092_14451472.jpg配管工のジョーと云えば知る人も多いと思います。アメリカ大統領選挙の公開討論でジョーの名が全米に脚光を浴びて、一躍マスコミのヒーローになりました。取り上げたのはマケイン候補です。10月12日、オハイオ州ホットランドで遊説中のオバマ候補に配管工ジョーは質問をぶつけました。「私は長い間、配管工として働いてきた。やっと小さな会社を買い取りたいと思っているが、あなたの税制で私は増税になるのか。いくら税金を払うことになるのか」
これに対してオバマ候補は「25万ドル以下の人はすべて減税になる」と答えた。
これをマケイン氏は16日のペンシルバニア遊説で取り上げ、「ジョーこそ男だ。増税しようとするオバマを阻止した。ジョー、私なら減税出来る。会社買収を支援出来るし、医療保険も提供出来る。オバマ候補では白人の中間層は増税になり、配管工のジョーのようなささやかなアメリカンドリームさえも持てなくなる。オバマ候補の税政策は社会主義的であり、自由主義とは違う。」と話したそうです。テレビ討論でもこの配管工ジョーが話題になりました。マッケイン候補は公開討論後の夕食会で「私の選対スタッフを全員解雇して、配管工ジョーを選対本部長に任命する」というジョークを飛ばしたほどだったという。
たちまち、ジョーはマスコミに押し掛けられ一躍脚光をあびた。ところが、ニューヨークタイムズ紙の調査でジョーの計画している配管会社の事業規模は増税対象にはならないことが明らかになった。BBCニュースの報道でも「ジョーは配管工のライセンスは持っておらず、税金も未納であったこと」が暴露された。一転、マスコミから袋だたきにあい、ニューヨーク株の乱高下のように、あっという間に、配管工ジョーは落ちた偶像になった。
白人中間層の票獲得をねらったマケイン候補の意図は裏目に出た。選挙戦も終盤になって語るに落ちるとはこのことを指すのでしょうか。オバマ候補の当選の可能性がますます高くなってきたといえる。今日もウオールストリートでは「緊急援助は銀行や証券会社ではなく俺たち労働者を援助せよ」と抗議する集会やデモが続いている。なにせ、マケイン候補はイラクが核を保有しているとウソをついて、イラク戦争を始めたブッシュ大統領と同じ共和党の候補者のことだから、アメリカ国民の眼は二度騙されない。決着の日がせまっている。
日本の選挙も11月30日投票に動いている。イラク戦争、アフガン戦争を支援してきた自公政権に騙されないようにしよう。犬は吠えても歴史は進む!
by daisukepro | 2008-10-19 14:47 | クイズな人


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