2018年 01月 31日 ( 6 )

裏庭の園芸12ヶ月冬−13 皆既月食 


裏庭の園芸12ヶ月冬13 皆既月食 日陰者の月 裏庭の月 赤い月

265年目の月、スーパーブルーブラッドムーン(Lumix200)


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by daisukepro | 2018-01-31 23:49 | 裏庭の園芸12ヶ月

 参院予算委員会 安倍総理が森友学園の籠池泰典前理事長とは一度も会ったことがないと主張

 参院予算委員会は31日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、2017年度補正予算案の総括質疑を行った。首相は、森友学園の籠池泰典前理事長とは一度も会ったことがないと改めて主張し、国有地売却問題と自らとは無関係だとの認識を示した。質問に立った民進党の小川敏夫氏は、学園との関係を聴取する必要があるとして昭恵首相夫人の国会招致を求めた。

 首相は、学園が「安倍晋三記念小学校」を校名に記した小学校の設置趣意書を財務省に提出したとした昨年5月の朝日新聞報道について、事実無根で学校名は「開成小学校だった」と説明した。

(共同)

 参院予算委で答弁する安倍首相=31日午前

 参院予算委で答弁する安倍首相=31日午前


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by daisukepro | 2018-01-31 12:39 | モリカケ事件

「航空法特例法を廃止して、米軍に航空法を適用せよ」赤嶺政賢議員(赤旗より)

 日本共産党の赤嶺政賢議員は30日の衆院予算委員会で、沖縄県で相次ぐ米軍機事故について政府を追及しました。赤嶺氏は、米軍機が小学校や保育園に部品を落としても日本側がまともに調査もせず、飛行が野放しにされている背景に、航空法の安全規定が米軍だけ特例法によって適用除外とされている問題があるとして、「航空法特例法を廃止して、米軍に航空法を適用すべきだ」と主張しました。

(関連記事)


写真

(写真)質問する赤嶺政賢議員=30日、衆院予算委

 航空法には、離着陸のときに管制の指示に従うことや通行秩序の維持のための規定が盛り込まれており、米軍にも適用されています。しかし、「飛行禁止区域」「最低安全高度」など安全のための規定(航空法第6章)は、米軍の特権を定めた日米地位協定に基づく特例法によって丸々、米軍には適用されていません。

 赤嶺氏は「(適用除外によって)米軍がどんな危険な低空飛行訓練をやっても、無灯火でヘリが飛び回っても、部品を落下させても、(日本政府は)米軍の責任を問えない」と指摘。安全を担保する航空法第6章を適用除外とする限り、米軍機による事故は繰り返され、日本側は原因究明も再発防止もできないとして、「特例法を撤廃すべきだ」と迫りました。

 石井啓一国交相は「米国との調整を要する」などと主張。赤嶺氏が日米地位協定の合意議事録では、日本国内で米軍が移動するときには「日本の法令が適用される」と書いてあるとして、「地位協定の下でも航空法第6章が適用できる」と指摘しました。

 赤嶺氏は、特例法が制定されたのは日本の空の主権が事実上、米軍に握られていた1952年のことだと指摘。それ以降一度も改正されていないとして、「(日本は)いまも事実上の占領状態が続いている」と批判しました。


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by daisukepro | 2018-01-31 12:29 | 米軍基地

岩波ホール(東京・神田神保町)が来月九日で開館五十周年

全国のミニシアターの草分けとなった岩波ホール(東京・神田神保町)が来月九日で開館五十周年を迎える。隠れた名画を発掘してファンを魅了し、映画文化の灯を守り続けてきた。同三日からは記念上映の第一弾「花咲くころ」を公開。支配人の岩波律子さん(67)は「今年も他では見られない映画をそろえた。映画は心の栄養になるということを若い人にも伝えていきたい」と意気込む。 (猪飼なつみ)

 ホールの入り口付近には、これまで上映した二百四十五作品のチラシがすべて張り出されている。場内は二百二十の赤い座席が並び、七角形の天井が歴史を感じさせる。

 ホールは、律子さんの父親で、岩波書店元会長の雄二郎さん(一九一九~二〇〇七年)が私財を投じて、一九六八年に多目的ホールとして開館。「いいことなら何をやってもいい」という方針で、義妹の高野悦子さん(二九~二〇一三年)に総支配人を任せた。

 映画に特化するようになったのは一九七四年二月。外国映画の輸入と日本映画の海外普及に尽力した川喜多かしこさん(〇八~九三年)が、インドの名匠サタジット・レイ監督の「大樹のうた」を上映する劇場を探していて、高野さんと意気投合。二人で名画を上映する運動「エキプ・ド・シネマ」(フランス語で「映画の仲間」の意味)を立ち上げた。

 この運動は「日本では上映されることのない第三世界の名作を紹介」「欧米の映画でも大手が取り上げない名作の上映」などを目標に掲げ、数々のヒットも生み出す。テーマごとの特集上映などを除いて、これまで公開された作品は五十五カ国・地域に及ぶ。

 律子さんは「迷ったとき、いつもこの目標に照らして考える」と話す。今も、なるべく社員十人全員が作品を見て話し合い、動員を見込めるかどうかよりも「この作品が良かった」という純粋な感覚を大切にしているという。

 高野さんについては「情熱的でおしゃべりで、ほかの人がやらないような難題に獅子奮迅する人だった」と振り返る。そして、今も高野さんの存在を感じている。「女性の視点で描かれているものや、戦争や暴力に反対する作品は、高野が喜ぶだろうなと思いながら選んでいる」

 記念上映第一弾の「花咲くころ」もそうした視点で選ばれた。一九九一年にソ連から独立したジョージア(旧グルジア)の首都トビリシを舞台に、暴力の不毛さや内戦後の混沌(こんとん)、未来への希望が描かれている。

 七五年から同ホールに勤め、企画と宣伝を担当する原田健秀さん(63)は「ネットの発達やグローバル化で映画のつくりが均一になっている今、映画の世界の多様性を示したい」と話す。「単館にとって厳しい時代だが、これまで通りに続けることが時代への抗議。これからも信念を持って作品を選んでいきたい」

<花咲くころ> 監督はジモン・グロスとナナ・エクフティミシュヴィリの夫婦。ベルリン国際映画祭国際アートシアター連盟賞受賞のほか、世界の映画祭で高く評価された。1時間42分。

◆マイノリティー支える存在

 ミニシアターがブームになったのは一九八〇年代。映画産業に詳しい城西国際大の掛尾良夫教授は「岩波ホールの成功が、芸術性の高い作品の上映がビジネスになりうることを示した」と説明する。

 しかし、九〇年代になると複数のスクリーンを持つシネマコンプレックスが普及。日本映画製作者連盟によると、全国の映画館のスクリーン数は年々増加しているが、増えているのは五スクリーン以上を持つ映画館のもの。四スクリーン以下の映画館に限ると、二〇〇〇年の千四百一スクリーンから昨年は四百二十九まで減っている。

 最近ではインターネットでの動画配信も普及し、スマートフォンやタブレットで映画を見る習慣も広がりつつある。全国で歴史のあるミニシアターの閉館も相次いでいる。

 全国のミニシアターなどでつくる「コミュニティシネマセンター」代表理事で、大分市の映画館「大分シネマ5」代表の田井肇さん(62)は「多くのミニシアターが岩波ホールのようにありたいと思って始まった。今も果敢に挑戦し、孤高の存在ともいえる岩波ホールに引っ張られている映画館は多い」とたたえる。

 「商業的に成功する映画だけが残っていくのは、マイノリティーや個性のある人がどんどん居場所を失う社会と同じ。岩波ホールが在り続けることは、他の映画館にとってだけでなく、人知れず日本にとっての安心感にもつながっている」と話した。


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by daisukepro | 2018-01-31 09:55 | 映画

米海兵隊普天間基地(宜野湾市)からはオスプレイなど米軍機に加え、約3200人の米兵・軍属(家族を除く)(赤旗

 沖縄県名護市長選(2月4日投票)で最大争点になっている辺野古新基地建設が強行されたら、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)からはオスプレイなど米軍機に加え、約3200人の米兵・軍属(家族を除く)が移転し、多くが名護市やその周辺に居住します。27日には普天間基地所属の海兵隊員がホテルの従業員を暴行するなど、犯罪や事故の増加は必至。市民の安全にかかわる重大問題です。

 現在、沖縄防衛局は独身兵士用の兵舎をキャンプ・シュワブ陸上部に建設。その多くは6カ月ごとに米本土から交代されるため、教育の徹底が困難です。犯罪の多くは独身兵が引き起こしています。

 加えて、家族住宅が建設される危険もあります。米政府が2008年に作成した内部文書には、辺野古ダムから埋め立て用の土砂を採取した後、そこに家族住宅を建設する計画が示されています。

 米兵や軍属の数が増えれば、それに比例して犯罪が増えます。キャンプ・シュワブに接している辺野古では、3人の住民が米兵に殺されています。

 こうした悲劇が名護市全域に広がる危険があります。若い女性の間には「夜、安心して外を歩けない」などの懸念が広がっています。

 それには理由があります。16年4月、当時20歳のうるま市在住の女性が元海兵隊員に暴行・殺害されるという悲惨な事件が起こりました。この女性は名護市出身で、今も家族や友人・知人が名護にいるからです。

自民の市長候補 反対せず無責任

 安倍政権丸抱えの自民党候補は、「子どもたちの未来のため、エネルギーを注いでいく」と力む一方、辺野古新基地建設については「裁判の行方を見守る」という態度です。「子どもの未来」を言いながら、子どもたちの未来を奪う危険な米軍基地に反対しない無責任な態度です。普天間基地の閉鎖・撤去と、「辺野古の海にも陸にも基地を造らせない」とがんばる稲嶺ススム市長の勝利でこそ、安全で平和な未来が開かれます。



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by daisukepro | 2018-01-31 09:39 | 米軍基地

オレゴン州マルトノマー郡ポートランド視察」保坂展人 世田谷区長、ジャーナリスト

2017年4月。アメリカ・オレゴン州ポートランド州立大学(PSU)での講演を終えた翌日の朝、私は、「児童福祉ホットライン」(Child Welfare Hotline)の事務所に向かいました。世田谷区では、これまで東京都が運営してきた児童相談所を2020年を目処にして、区に移管しようとしています。 ポートランド州立大学(PSU)の講演準備をしながら、私は児童福祉分野で児童相談所を含めた社会的養護の仕組みに詳しい専門家に世田谷区役所に集まってもらって、夜遅くまで意見を聞き続けていました。

「せっかく、世田谷区が児童相談所を新たにつくるなら、『通告窓口の一元化』は課題ですよ。世界には、先進的な方式を取っている事例があるから、現在のシステムにとらわれずに『世田谷方式』でスタートすることも一案じゃないでしょうか」と、小児科医の奥山眞紀子さん(国立成育医療研究センター副院長)が言いました。

奥山さんとは、2000年に児童虐待防止法を議員立法で作った当時から専門家として意見を聞いてきた旧知の間柄です。会議が終わってから「世界の先進事例」という言葉が気になったので思い切って質問してみました。「奥山さん、『世界の先進事例』ってどこの話ですか?」

「私が言っているのは、アメリカのオレゴンですよ」との回答には驚かされました。なんと、奥山さんの紹介してくれた窓口一元化を実践している「児童福祉ホットライン」がポートランドにあったからです。「2週間後にポートランドに行くんですが」と言うと、「ぜひ見てきた方がいいですよ」と勧めてくれました。

2016年9月6日から9日まで日本の児童相談所・医療関係者・弁護士等の児童福祉の現場にいる人たちが、「オレゴン州マルトノマー郡ポートランド視察」を行っていました。中心となった山田不二子医師(認定NPO法人チャイルドファーストジャパン理事長・一般社団法人日本子ども虐待医学会事務局長) を紹介してもらい、資料を送ってもらうと共に、現地と連絡を取っていただくようお願いをしました。山田さんたちの報告書によると、オレゴン州の「窓口一元化」システムは、日本の児童相談所にあたるオレゴン州福祉局(Department of Human Services・DHS)の一部門にあります。DHSの中に「児童福祉ホットライン」(Child Walfare Hotline)が置かれているとのこと。そこで、訪問取材をお願いしました。

当日は、風が強くポートランドのあちこちで街路樹が倒れたり、家屋に被害が出るほどの悪天候でしたが、何とか静かな住宅街の中にあるMDTセンターに到着しました。このMDTセンターこそが、「子どもの虐待防止」で組織の相違を超えて関係機関が同一の建物の中に入り、情報共有して、互いに連携しながら活動しています。私たちを迎えてくれたのは、虐待通告の窓口となっている福祉局の児童福祉ホットラインの責任者と、スタッフ、そして地方検事でした。私は、訪問目的を次のように話しました。

「広域自治体の東京都、その中に世田谷区があります。世田谷区には、東京都が運営する児童相談所がある一方、児童虐待や児童福祉の相談窓口として世田谷区の運営する5カ所の子ども家庭支援センターがあります。措置権限と言って、都の児童相談所の方は強い法的権限を持っています。虐待の通告があった時に、子どもを親から分離したり、また子どもを親のもとに戻す権限も児童相談所長にあります。

世田谷区には、区民からも学校・幼稚園・保育園からも情報が入ってきます。世田谷区は身近な地域コミュニティと密接につながっているので相談しやすく、また区の子ども家庭支援センターも子どもと家庭のバックグラウンド等を把握し、理解しているという特徴があります。児童虐待について、都の児童相談所と区の子ども家庭支援センターが別々にある欠点もあります。児童相談所に来た重要な情報が、区に共有されないこともあります。

これから、都の児童相談所は区に移管され、子ども家庭支援センターとつないで、区がコントロールすることになります。近い将来、たくさんの窓口を同時に持つのではなくて、一元化するやり方もあるのではないかという議論をしてきました。児童相談所移管にあたってのアドバイサーである奥山眞紀子先生から『オレゴン州の児童虐待に対しての取り組みがいい。窓口一元化に特徴がある』と聞いて、詳しく知りたいと思いやってきました」

私たちの置かれている状況を説明した上で、学校での暴力事件やいじめ、児童虐待の問題に取り組んできた私自身の自己紹介を添えました。

「私は90年代半ばに、ジャーナリストとして学校事件を取材する中で、『いじめ』や『暴力』に苦しんでいる子どもが直接相談できる仕組みが必要だと感じていました。90年代半ばに、イギリスで子どものための相談電話機関『チャイルドライン』が始まっていることを知って、何度かロンドンに取材に行きました。 当時の取材・訪問がきっかけとなって、今や日本のチャイルドラインは全国に広がっています。1996年から国会議員として、児童虐待問題に取り組み、2000年の児童虐待防止法制定を手がけました。2011年からは、世田谷区長として、法が決めたことを執行する立場として子どもの安全や虐待防止に取り組んでいます」

こうした経歴を語った上で、「私の興味は、専門的な教育を受け子どもケアの経験のある人たちが、『スクリーナー』と呼ばれる子どもたちに関する電話にどのように向き合っているかにあります」と話しました。

さっそく、プログラムマネージャーのカーリー・クロフォードさんが説明してくれました。

「子どもの虐待に関する電話は、『児童福祉ホットライン』に入ってきます。ホットラインに入ってくる電話の本数は年間5万件で、そのうち2万1000件が『子どもの虐待』関連に分類されます。

1日あたりだと、100件から200件の電話を取っています。昼は18人、夜は2人のシフトを組んでおり、夜は、午後11時から午前8時までの24時間対応となっています。 電話の最前線に位置するのがスクリーナーですが、 ソーシャルサービスを大学で習得し、児童心理や家庭問題を専門的に勉強した人たちで、ほとんどの人たちは、相談現場でソーシャルサービスの経験を持つ人たちで、全員がオレゴン州の公務員です」(カーリー・クロフォードさん)

NOBUTO HOSAKA

カーリー・クロフォードさんは、ソーシャルサービスの学士を持っていて、19年間ここで働いています。69人が働いている「児童福祉ホットライン」の中では、9人はスーパーパイザーで、60人はその下で働いています。スクリーナーは34人、そのうち24人はフルタイムで働いていて、他の人はパートタイムです。 カーリー・クロフォードさんに聞きました。「私はここで働いている人たちの管理・マネージメントをしています。ホットラインは3つのユニットで出来ています。ひとつは『スクリーナーのユニット』、そして、『家庭の中で指導をするグループ』もうひとつは『性的虐待を受けた人たちのユニット』です。私はこの人たち全体の管理・監督をしています」

通告受理ワーカー(スクリーナー)ひとりあたりの面積は20㎡あまりとゆったりしていて、日本の相談機関の狭いブースと比べると大変に広いものでした。スクリーナーは電話を取ることに専念して、現場に出ていくことはありません。日本の相談機関のように、自ら電話を取り、調査し、訪問し、方針を決めて関わるというやり方とは違います。オレゴン州福祉局(DHS)は、スクリーナー部門、調査部門、在宅支援部門、里親担当部門と4つに分かれています。スクリーナーが調査の必要ありとセレクトしたケースは、子どもの虐待防止チームのソーシャルワーカーが動き出します。緊急を要するケースの場合は、警察官も同行する場合もあります。

スクリーナーの仕事場を見せてもらうと、大きな画面のディスプレイが並んでいて、電話がかかってくると、オレゴン州の子どもたちのデータベースを呼び出して、名前や住所、家族環境等の基本情報を確認しながら、スクリーナー段階での対応に止めるか、虐待防止対応の必要な通報として扱うかをマニュアルに従って仕分けをしていきます。

NOBUTO HOSAKA

児童福祉ホットラインのスクリーナーの現場で働くアイーダ・サンダース(Ida Sanders)さんにも聞きました。

「私はスクリーナーの監督(スーパーバイズ)をしています。心理学の学士で、ソーシャルサービスを大学院で専攻しました。児童福祉関係の仕事は、25年間しています。ここでは13年働いていますが、10年間はスクリーナーの監督をしています」

彼女は、半年前に日本を訪問し、小児科医や児童福祉関係の集まる会議で、ここでの活動を報告したといいます。「児童福祉ホットライン」の特徴は、同じ建物の中に、子どもの虐待を専門とする警察官や検察官が組織は違っても、同一の建物の中にいるという点にあります。私の前には、ジョン・カサリーノ検察官が登場しました。

「20年間この仕事をしている検察官です。弁護士の資格もあります。

11年間、裁判所で「児童虐待」に対する案件を扱ってきました。子どもと児童虐待を専門に扱う検察官をしています。この地域、マルトノマー郡(ポートランドを含む人口74万人)には検察官が85人いますが、この建物の中に子どもの虐待のみを扱う専門の検察官が4人います

カサリーノは、 若いうちから実務で「子どもの虐待」専門で経験を積んできた。 このシステムが出来る前は、通告の窓口と警察や検察は別々の窓口にあった。こうして同じ建物に入り、瞬時に情報共有することで虐待の被害リスクにさらされる子どもたちを早く助けることができるようになった。子どもの虐待にチームで取り組んでいます。

ここには、児童虐待を専門とする14人の警察官もいます。ふたつのチーム『子どもの虐待対策班』と、『DV対策班』に分かれています。ここでは、相談から介入まで、約100人の人たちが働いていますが、理想的には医療機関も入っていると、すぐに事件にまきこまれた子どもの診断や治療ができて完結するのですが、これはまだ出来ていません」と、カサリーノさんは話してくれました。

NOBUTO HOSAKA

私は、世田谷区で直面している「相談窓口の一元化」について聞きました。「日本では『虐待ではないか』と疑いを持った時に、区の場合は、保健所や子ども家庭支援センターに連絡したり、警察や児童相談所に電話したり、窓口がいくつもあります。機関と機関との情報共有や連携がうまくいかない場合があります。その点は、こちらではどうしていますか?」

「子どもの虐待に関しての情報共有(クロス・レポート)は、アメリカ合衆国の法律でも義務化されています。通告を受理した人は、『子どもの虐待通告』『子どもの虐待のリスクあり』と判断した場合は、警察にクロス・レポートするように法律で決められています。そして、警察に虐待と疑わしき情報が入ると、ただちに情報共有がなされるし、『児童福祉ホットライン』に同じように電話が入っても同時に警察と情報共有するシステムになっています」(クロフォードさん)

電話に出て話を聞いたスクリーナーが、相談内容によって緊急対応が迫られているものや、事件性のあるものや、そう急ぐことのない日常的な相談等、いくつかに分類しているはずですが、分類の仕方をたずねてみました。

「そうですね。たとえば重大なものは、『子どもが殺されてしまった』というもので、かれは必ずスーパーバイザーに連絡しなくてはなりません。ハードなケースは性的虐待や、長期間にわたって放置(ネグレクト)されているもので、緊急の対応が求められます。また、子どもの安全が確認されているものの5日以内に対応するべき通報と、リスクは認められる当面の対応も必要がないケースに分けられます」(クロフォードさん)

彼女の話をまとめると、緊急度が高い順に3段階のカテゴリーに分けて対応している、ということです。

①現在、リスクがある。24時間以内の対応が必要。即座に逮捕や介入が必要となるケース

②子どもは安全な環境にいるが、5日以内に対応するケース。

③子どもの安全についてのリスクはない。

「ここの特徴は、ホットラインと検察官、警察官も、ひとつの建物の中で同居し、連絡を取りながら、チームで対応しているところでしょうか。10年前に、この建物が出来て、現在の試みが始まりました。 以前はそれぞれバラバラなところにいました。統合してマッチングしたことで、効果は出てきていると思います。いいモデルとして、それぞれの分野の関係者が見にくることも多い。このシステムは家族にとっても使いやすい。それぞれの機関で情報共有されていることで、子どもの状況を正確につかんでいるからです」(クロフォードさん)

オレゴン州は人口397万人ですが、2014年に児童虐待によって13名の子どもが生命を奪われています。オレゴン州の児童虐待による被害児童は約1万人。アメリカ合衆国全体では、1640人の子どもが児童虐待によって亡くなっています。被害児童は、全米で68万6000人という規模となっています。カサリーノさんが、子どもの殺人事件について話してくれました。

「子どもが殺された時に僕の腰につけているポケベルが鳴ります。四六時中、このポケベルは離せません。子どもの殺人事件が起きた時には、こうして情報共有することになります。虐待ということであれば、私は現場に出かけていきます。

性的な暴行があれば、同時並行でソーシャルサービスが動きます。必要なら、刑事が現場に急行します。子どものケアのために警察との情報共有が必要です子どもが死んだケースは、細かい調査がなされます。その際、関係機関が連携することになっています」(カサリーノさん)

切羽詰まった電話がかかってきた時、スクリーナーが今すぐに緊急の介入をするかどうかの判断が難しいと思いますが、どうしているのでしょうか」と、たずねてみました。

「私たちの持っている関連情報で、子どもの家庭の様子や、隣人からの証言、親戚の声等の情報が記録されています。電話で入ってきた情報と、これまでのバックグラウンドの情報を総合して、判断することになります。スクリーナーが電話を受けながら、ディスプレイに子どものデータベースを呼び出して、参照しながら話を聞くこともあります

そして、緊急性を認めた時には、現場に向けて出発します。『24時間以内』というカテゴリーにあたるのです。現場には、ソーシャルワーカーが出かけます。子どもの置かれている状況で必要と判断すれば、警察官が同行する場合もあります。電話を受けているスクリーナーが外に出ていくことはありません。子どもの一時保護が必要で里親のもとに預けることになった時に、裁判所の関与が必要となります」(クロフォードさん)

インタビューしている現場に現れたのは、ポートランドに20年在住している日本人女性で、青少年を専門としている裁判所に勤めているアキコ・ヨシダさんでした。裁判所は同一の建物にあるわけではないのですが、コミュニケーションは良好で、頻繁に連絡は取り合っているといいます。

「子どもの一時保護は、フォスターホーム(里親)で養育することになります。子どもが里親のもとで過ごすことになる場合には、裁判所が関わります」(ヨシダさん)

子どもの虐待を専門とする警察官の仕事場にも案内を受けました。通告を受けたけれども親が施錠したまま介入を拒否する時には、ドアを破壊して強制的に住居に入る権限も与えられているそうです。警察官が現場に持ち込む道具箱も見せてもらいました。通告内容によって、警察官も現場に制服で向かう場合と、私服で向かう場合を使い分けているといいます。

NOBUTO HOSAKA

オレゴン州でもっとも人口の多いポートランドを含むマルトノマー郡で、10年前から子どもの虐待に関係機関が通告窓口を一元化し、児童福祉ホットライン、警察や検察と組織は違っても同一の建物にいて相互に連絡を取りながら子どもを虐待から守るという取り組みを続けていることは、児童相談所の移管を受けて準備にあたっている私たちにとっても、大きな刺激になりました。

日本とアメリカでは、子どもの虐待に対する児童福祉法・児童虐待防止法等の法制度は相当異なります。福祉部門と捜査部門が同一の建物に同居するオレゴン州のシステムを、そのまま導入することはできません。ただ、「子どもの生命」「子どもの尊厳」を徹底的に守るためには、たとえ、前例のないことでも切りひらいていこうというスピリッツには、大いに学ばせてもらいたいと思っています。当面は、世田谷区の児童相談所と子ども家庭支援センターをつなぐにあたって、たくさんのヒントがありました。

これまでポートランドで見聞きしたのは、都市計画や再開発等の「街づくり」系でしたが、福祉系にも「人間中心の街づくり」の考え方が脈打っているように感じました。街は人を支えるだけではなく、人と人の関係を変え、また社会を変容させる...そのメカニズムの一端を見ました。

【関連記事】児童相談所の児童虐待の相談対応件数(平成24年度)は、児童虐待防止法施行前(平成11年度)の5.7倍に増加(66,701件)

虐待死は高い水準で推移している。


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by daisukepro | 2018-01-31 07:25 | 地方自治