2018年 02月 15日 ( 4 )

核攻撃への抑止と反撃に限らず、通常兵器への反撃にも核の使用を排除しない方針を打ち出した

【ワシントン=永沢毅】トランプ米政権は2日、今後5~10年間の米国の核戦略の指針となる「核体制の見直し(NPR)」を発表した。核攻撃への抑止と反撃に限らず、通常兵器への反撃にも核の使用を排除しない方針を打ち出した。爆発力を抑えた核兵器の開発方針も明記。「核なき世界」をめざして核の役割を減らそうとしたオバマ前政権の方針から転換し、核兵器の役割を広げた。

トランプ米大統領=AP

トランプ米大統領=AP

 中国、ロシアによる核兵器の近代化や北朝鮮の核開発により脅威が高まっていることに対応する。トランプ大統領は声明で「核の役割や数を減らすこの10年にわたる米国の努力にかかわらず、他の核保有国は安保政策での核の優位性を増してきた」と指摘。「21世紀の様々な脅威に柔軟に対処する」と表明した。

 今回のNPRは、核の使用について「米国や同盟国の極めて重要な利益を守るための極限の状況に限る」と前政権の方針を継続。ただ、その極限の状況には「国民やインフラ、核施設などへの重大で戦略的な非核攻撃」もあてはまるとし、通常兵器の攻撃に対しても核の使用を辞さない方針を鮮明にした。

 新しい指針では、新たな核開発を進めることもうたった。短期的には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で使う爆発力を抑えた新たな核兵器の開発を検討。長期的には、海洋発射型の核巡航ミサイルを新規に開発する方針も盛り込んだ。

 多様な核戦力を保有することで様々なケースでの使用に備え、抑止力を高める。10年のNPRでは「新たな核弾頭は開発しない」としていた。

 オバマ政権がまとめた前回の2010年のNPRでは、核拡散防止条約(NPT)を順守する非核保有国には「核兵器を使用しない」と表明していた。


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by daisukepro | 2018-02-15 10:45 | 戦争への道

論戦ハイライト 藤野議員 米核態勢見直しで追及 衆院予算委 北の核開発加速の口実に 核兵器搭載の米艦防護も

論戦ハイライト

藤野議員 米核態勢見直しで追及 衆院予算委

北の核開発加速の口実に

核兵器搭載の米艦防護も

 トランプ米政権の新たな核戦略「核態勢見直し」(NPR)によって、日本への核持ち込みの危険が高まる―。日本共産党の藤野保史議員は14日の衆院予算委員会で、核兵器の増強と使用条件の緩和を打ち出したNPRが日本に与える影響を指摘し、政府の認識を追及しました。


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(写真)質問する藤野保史議員(左)=14日、衆院予算委

 日本政府は、NPRを「高く評価する」と歓迎しています。藤野氏は、NPRの方針が、北朝鮮の核・ミサイル開発を加速させる口実となることや、新たな核軍拡競争の火種となると世界でも懸念が広がっていると指摘。北朝鮮問題に関して、韓国と北朝鮮間で対話が始まったことや、ペンス米副大統領の前向きな姿勢を紹介し、政府の認識を批判しました。

 藤野 ペンス氏は「最大限の圧力は継続され、強化される。しかし、彼らが対話を求めるならば、われわれは対話をする」と述べている。しかし、首相からは「対話」がでてこない。際限のない核軍拡競争を招きかねないNPRをとてもではないが評価はできない。

 首相 北朝鮮の核・ミサイル開発の進展等、安全保障環境が急速に悪化しており、日米同盟のもとで通常兵器に加え核兵器で守ることが大切だ。

 今回のNPRでは、太平洋地域から前方配備の核兵器を撤退させていた方針を転換しました。核兵器を搭載している爆撃機と、通常兵器と核兵器が搭載できる両用戦闘機(DCA)を、「世界中で前方配備する能力を維持する」とし、「必要な場合、北東アジアなどの他地域に配備する能力を持っている」と明記しています。

 日本政府はこれまで、米国が核兵器の撤退や退役を打ち出していたために、日本の領空に核搭載の米爆撃機が飛来・通過することは、「想定していない」と答弁しています。藤野氏は、今回のNPRにより政府答弁の前提が崩れ、日本に核が持ち込まれる危険性を指摘。さらに、安保法制のもとで自衛隊が核兵器を搭載した米艦艇・航空機を防護する可能性を追及しました。

 藤野 安保法制の国会審議のとき、「日本が核兵器を搭載した米艦艇や爆撃機を防護するのか」との質問に対し、安倍政権は否定した。理由は、「米国が核兵器を撤去したから」とのことだったが、この前提が今回のNPRで変わったことは認めるか。政府答弁の整合性が問われている。

 首相 前提が変わるわけだが、米国はわが国の非核三原則を十分に理解している。米国が核兵器を搭載した米軍機をわが国に飛来させたり、領空を通過させたり、配備をしたりということは、現状において想定はしていない。

 首相は藤野氏の指摘を認めながらも「想定はしていない」と強調。小野寺五典防衛相も、「米軍が自衛隊に対して、核兵器を搭載した航空機・艦艇等の防護を要請することは想定されない」と強弁しました。

 藤野氏は、非核三原則の「核持ち込み」に関する密約が正式に廃棄されていないと強調。トランプ政権が核密約に基づき、日本に核持ち込みを求めてきた場合の政府対応を追及しました。

 首相 米国は同盟国の日本の非核三原則を十分に理解している。

 藤野 非核三原則のもとでも、核密約があったではないか。日本への核持ち込みの危険が現実となっている。絶対に許されないことだ。

 藤野氏は、日本に核持ち込みがされない根拠を示せない政府を批判。「核密約」や非核三原則の根本が改めて問われていると指摘するとともに、政府の統一見解を要求しました。



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by daisukepro | 2018-02-15 10:30 | 戦争への道

米「核態勢見直し」 核持ち込み 危険拡大 藤野議員追及 首相「前提変わった

米「核態勢見直し」

核持ち込み 危険拡大

藤野議員追及 首相「前提変わった」

 日本共産党の藤野保史議員は14日の衆院予算委員会で、トランプ米政権が2日に公表した新核戦略指針「核態勢の見直し」(NPR)で、日本への「核持ち込み」の危険拡大につながる重大な方針転換がなされているとして、NPRを「高く評価する」とした日本政府の姿勢を改めるよう求めました。安倍晋三首相は「前提が変わった」と述べ、従来の政府説明の前提が崩れたことを事実上、認めました。


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(写真)パネルを示して質問する藤野保史議員=14日、衆院予算委

 藤野氏は、新NPRに「非核の戦略攻撃」に対しても核で報復する可能性を記した記述があると指摘し、外務省もこの点を認めました。藤野氏は「今回のNPRは過去とはちがって核使用の可能性が大きく広がっている」と批判しました。

 さらに藤野氏は、新NPRに「必要な場合、米国はDCA(核攻撃可能な米軍機)を北東アジアなどの他地域に配備する能力を持っている」との記述があると指摘。将来的に核攻撃能力が付与されるF35Aステルス戦闘機がすでに嘉手納基地(沖縄県)に暫定配備されていることや、2010年以降、水上艦から撤去された核巡航ミサイル「トマホーク」に代わる新たな核巡航ミサイル(SLCM)の配備が検討されることから、「前提である米国の核戦略が変わり、日本にも核が持ち込まれることになる。非核三原則の根本が問われる」とただしました。

 安倍晋三首相は、「前提が変わった」と認める重大答弁を行いました。一方、「米国は非核三原則を有するわが国の立場を理解しているので、核持ち込みは想定されない」と弁明しました。しかし、従来は「米国の戦略上、想定されない」というのが政府見解でした。この前提が崩れたことを首相は認めた形です。

 藤野氏はその上で、「前提が変わったことを認めたのは重大だ。答弁の整合性が問われる」と指摘。「非核三原則がある下でも、日本政府は米国との間で核密約をかわし、米軍の核持ち込みを認めてきた。密約は今も廃棄されていない」と述べ、「核持ち込みの危険が現実になっている。絶対に許すわけにはいかない」と強調しました。



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by daisukepro | 2018-02-15 10:27 | 戦争への道

朝鮮人追悼碑の更新不許可は違法 前橋地裁、県の裁量権逸脱認める

 ここまできたか、ここまでやるか歴史修正主義者の野蛮(発見の同好会)


 群馬県高崎市の県立公園にある朝鮮人労働者の追悼碑の設置期間更新を県が許可しなかったのは違法として、管理する市民団体が不許可処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、前橋地裁(塩田直也裁判長)は14日、「裁量権の逸脱があった」と認め処分を取り消した。

 原告側が年に1度、碑の前で開いた式典で、出席者が戦時中の朝鮮人動員を「強制連行」と述べたことなどが、建立許可の際に県が付けた「政治的行事を行わない」との条件に違反するかどうかが主な争点だった。判決は一部式典が条件違反と認めたが、憩いの場としての公園の役割は失われなかったとして「裁量権の逸脱があり違法」と結論付けた。

(共同)

 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制労働被害者の追悼碑=2014年5月

 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人強制労働被害者の追悼碑=2014年5月


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by daisukepro | 2018-02-15 07:04 | 戦争