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主張 オスプレイ事故 容疑者不詳の異常事態ただせ

主張

オスプレイ事故

容疑者不詳の異常事態ただせ

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが沖縄県名護市安部に墜落した事故で容疑者である事故機の機長が氏名不詳のまま書類送検され、不起訴の可能性が高まっています。こうした中、沖縄県議会は日米地位協定の抜本的改定を求める意見書を全会一致で可決しました(15日)。意見書は、米軍が機長の氏名を明らかにせず、乗組員の聴取などにも応じず、捜査が不十分な状況で終結したことを「不平等な地位協定に起因する」と批判しました。米軍に治外法権的特権を与え、日本の主権を著しく侵害している異常事態を一刻も早くただすことが必要です。

日本政府の弱腰な姿勢

 米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のオスプレイが名護市安部海岸の浅瀬に墜落、大破したのは2016年12月です。もし住宅地に墜落すれば大惨事につながりかねない深刻な事故でした。今年12月の時効成立を前に、管轄の中城(なかぐすく)海上保安部が先月24日、当時搭乗していた機長を氏名不詳のまま、航空危険行為処罰法違反容疑で那覇地方検察庁に書類送検していました。

 具体的には、事故機の機長が空中給油訓練に当たって、適切な速度を保持するという業務上の注意義務を怠り、自機のプロペラを空中給油機KC130の給油装置に接触させて損傷させ、その後、着水によって機体を破壊させたというものです。

 米軍は、事故原因を機長の操縦ミスとする調査報告書を提出したものの、氏名や所属は伏せられました。機長を含む乗組員への聴取の求めにも応じず、事故発生直後から現場周辺を規制し、証拠の機体も回収したため、捜査は尽くされないまま終わりました。

 同じような事態は、04年8月に普天間基地に配備されていた大型輸送ヘリCH53が沖縄国際大学(宜野湾市)に墜落した事故や、17年10月に同基地所属のCH53が沖縄県東村高江の牧草地に不時着、炎上した事故の際にも繰り返されてきました。

 在日米軍の法的地位を定めた日米地位協定は、公務中の犯罪について米側に第1次裁判権があると規定するなど、さまざまな特権を保障しています。しかし、そうした地位協定であっても、必要な捜査や証拠の収集・提出については日米の当局が相互に援助しなければならないとしています。米軍が捜査に協力せず、機長の名前や所属すら明らかにしなかったのは、地位協定違反に他なりません。これに抗議しない日本政府の姿勢は重大です。

 一方で、地位協定に関する日米の了解事項を記録した「合意議事録」には、米側が同意しない限り、日本の当局は米軍財産の捜索、差し押さえ、検証ができないことを定めています。米軍機事故に関する日米両政府のガイドラインでは、事故現場周辺への立ち入りに米側の同意が必要としています。

地位協定の抜本改定を

 沖縄県は、日米地位協定を改定し、事故現場周辺の統制を日本側が行うことや、米軍財産の捜索、差し押さえ、検証ができるようにすることを求めています。県議会の意見書は、航空法など国内法を米軍に適用するよう要請しています。独立国としてあまりにも当然の要求であり、沖縄だけにとどまらない切実な全国的課題です。




# by daisukepro | 2019-10-19 00:37 | 日米地位協定

論戦ハイライト 参院予算委 関電疑惑で井上議員 原発利権にメス入れよ

論戦ハイライト 参院予算委

関電疑惑で井上議員

原発利権にメス入れよ

 16日の参院予算委員会で、関西電力の「原発マネー」還流疑惑を取り上げた日本共産党の井上哲士議員。政府が「国策」として進めてきた原発推進政策と一体で、「原発マネー」が還流していた構図を浮き彫りにし、事実解明のための関電幹部の国会招致を求めました。

 2011年の東京電力福島原発事故以降、原発再稼働反対の世論が広がるなか、政府は原発再稼働に固執し続けてきました。関電は16年に高浜原発3、4号機、18年に大飯原発3、4号機を再稼働。安倍政権下での再稼働9基のうち4基が関電の原発です。

 井上氏は、原発再稼働にともなう追加的安全対策費は関電だけで1兆円を超え、関電が13年、15年度の2度にわたって電気料金を値上げしたことを指摘。一方、関電は16年以降、役員報酬を引き上げ(表)、再稼働のための安全対策工事に深くかかわった福井県高浜町の森山栄治元助役から3億2千万円の金品を受け取っていたとして、次のようにただしました。

 井上 (関電幹部の)役員報酬は増えて、森山氏からの金品と2重に受け取っている。再稼働のための電気料金の値上げを認可したことで、このような事態が起こった。国の責任をどう考えるのか。

 菅原一秀経産相 企業の報酬は一定の裁量が認められる。

 国の責任については一切答えない政府に対し、委員会室からは「まるで関電の代弁者だな」とのヤジも。井上氏は「森山氏からの関電幹部への金品の提供は『一企業の金銭不祥事』などと矮小(わいしょう)化してはならない」として、「原発マネー」還流の構図を告発しました。

還流の構図は

 井上氏は、福島原発事故を受けて、再稼働のための安全対策工事費の総額の見込みは増え続け、それにつれ、関電幹部への金品受領額も膨らんでいること(グラフ)を示し、「政府が『国策』として進めてきた原発推進政策と一体で『原発マネー』が還流した」と強調。さらに、国の電源立地地域対策交付金も、高浜町の建設会社「吉田開発」と森山氏を通じて関電幹部に還流した疑いがあることを告発しました。

 高浜町の資料によると、吉田開発は15年~17年の3年間に同交付金を活用した公共事業5件を総額約4億5253万円で受注し、このうち少なくとも3億7140万円に同交付金が充てられていました。

 井上氏は「吉田開発から森山氏へ提供されたという3億円の資金について、関電からの受注工事とともに、交付金による工事も原資になった疑いがある」として、次のようにただしました。

 井上 こうした交付金による事業は関電の第三者委員会の調査対象になるか。

 経産相 森山氏が還流したとされるお金も含め、すべて第三者委員会で調査する。

 井上 徹底して調べてもらいたい。

原発利権の闇

 さらに、井上氏は、関電の報告書には森山氏が「福井県議会、および国会議員に広い人脈を有していた」と書かれており、森山氏の関連会社が自民党の稲田朋美幹事長代行、世耕弘成参院幹事長に政治献金をしていたことを指摘。関西電力などの電力8社と関連会社、日本原子力発電、電気事業連合会は17年、稲田氏の政治資金パーティー券を計112万円分購入していたことも分かっているとして「政治家を含む原発利権の闇に徹底してメスを入れることが必要だ」と強調しました。

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(写真)出典:有価証券報告書、経済産業省資料から井上哲士事務所作成

 

図



# by daisukepro | 2019-10-18 09:16 | 赤旗

主張 首相の改憲策動 執念の根深さを世論で阻もう

主張

首相の改憲策動

執念の根深さを世論で阻もう

 自民党役員人事と内閣改造を受けた臨時国会の審議の中で、安倍晋三首相は憲法9条に自衛隊を書き込むなどの改憲実現への執念を隠しません。見過ごせないのは、首相だけでなく衆参の代表質問や予算委員会の基本的質疑に立った自民党議員が口をそろえて改憲を要求していることです。自民党の改憲推進本部も体制を強化して、活動に拍車をかけようとしています。安倍首相や自民党の改憲への動きは極めて危険です。

自民党を挙げて推進

 安倍首相は先月末の自民党人事にあたって、「憲法改正を党一丸となって力強く進めたい」と述べ、改憲への執念を示しました。再任された二階俊博幹事長や岸田文雄政調会長、総務会長に起用された鈴木俊一氏、改憲推進本部長から選対委員長に横滑りした下村博文氏も足並みをそろえます。安倍首相は臨時国会冒頭の所信表明演説の結びで、改めて改憲の議論を国会に呼びかけ、憲法尊重擁護義務も「三権分立」の原則も踏みにじる姿勢をあらわにしました。

 自民党の改憲推進本部は本部長に細田博之元幹事長、本部長代行に古屋圭司元国家公安委員長、事務総長に根本匠前厚生労働相を充てる体制を確立しました。11日の初会合では地方で改憲機運を盛り上げる「憲法改正推進遊説・組織委員会」(古屋委員長)の新設などを決め、細田本部長は「新しい体制で、精力的に活動していく必要がある」と述べました。

 国会では衆院で代表質問に立った林幹雄幹事長代理や参院で質問した世耕弘成参院幹事長(前経済産業相)、衆院予算委で基本的質疑に立った岸田政調会長らも改憲問題に時間を割き、これにこたえた形で安倍首相がとくとくと自説を展開しました。文字通り自民党を挙げて改憲を推進しています。

 答弁の中で安倍首相は、2020年に憲法9条に自衛隊を書き込んだ改定憲法を施行するというのは「あくまでも希望」と述べつつも、「中身をどうするかは(衆参両院の)憲法審査会で議論してもらう」と、国会での議論を改めて迫りました。9条に自衛隊を書き込むことを諦めたとは決して言いません。自民党の下村選対委員長も通信社のインタビューで、「野党は堂々と憲法審で発言すればいい」といって、野党を改憲の議論に誘います。こうした安倍政権の動きは、先の参院選での「改憲勢力3分の2割れ」という国民の審判に真っ向から逆らうものです。首相が言い出した改憲が思い通りいかない焦りの表れでもあります。

 首相が目指すように憲法9条に自衛隊を書き込めば、9条2項の戦力不保持・交戦権否認の規定が空文化・死文化し、海外での武力行使のために自衛隊を派兵できます。国民も自衛隊員も危険にさらす改憲は阻止しかありません。

改憲「必要ない」が6割

 臨時国会開会後、日本世論調査会が行った調査では、9条の改憲が「必要ない」との回答が56%にのぼり、17年12月の調査より、3ポイント増えました。国会での改憲議論を「急ぐ必要はない」も69%と、7割近くです(「東京」13日付)。国民が9条などの改憲を望んでいないのは明白です。

 「安倍改憲ノー」の「全国3000万人」署名の推進など、世論と運動を全国津々浦々で広げ、憲法を守り生かすことが急務です。



# by daisukepro | 2019-10-17 22:11 | 憲法

論戦ハイライト 参院予算委 関電疑惑で井上議員 原発利権にメス入れよ

論戦ハイライト 参院予算委

関電疑惑で井上議員

原発利権にメス入れよ

 16日の参院予算委員会で、関西電力の「原発マネー」還流疑惑を取り上げた日本共産党の井上哲士議員。政府が「国策」として進めてきた原発推進政策と一体で、「原発マネー」が還流していた構図を浮き彫りにし、事実解明のための関電幹部の国会招致を求めました。

 2011年の東京電力福島原発事故以降、原発再稼働反対の世論が広がるなか、政府は原発再稼働に固執し続けてきました。関電は16年に高浜原発3、4号機、18年に大飯原発3、4号機を再稼働。安倍政権下での再稼働9基のうち4基が関電の原発です。

 井上氏は、原発再稼働にともなう追加的安全対策費は関電だけで1兆円を超え、関電が13年、15年度の2度にわたって電気料金を値上げしたことを指摘。一方、関電は16年以降、役員報酬を引き上げ(表)、再稼働のための安全対策工事に深くかかわった福井県高浜町の森山栄治元助役から3億2千万円の金品を受け取っていたとして、次のようにただしました。

 井上 (関電幹部の)役員報酬は増えて、森山氏からの金品と2重に受け取っている。再稼働のための電気料金の値上げを認可したことで、このような事態が起こった。国の責任をどう考えるのか。

 菅原一秀経産相 企業の報酬は一定の裁量が認められる。

 国の責任については一切答えない政府に対し、委員会室からは「まるで関電の代弁者だな」とのヤジも。井上氏は「森山氏からの関電幹部への金品の提供は『一企業の金銭不祥事』などと矮小(わいしょう)化してはならない」として、「原発マネー」還流の構図を告発しました。

還流の構図は

 井上氏は、福島原発事故を受けて、再稼働のための安全対策工事費の総額の見込みは増え続け、それにつれ、関電幹部への金品受領額も膨らんでいること(グラフ)を示し、「政府が『国策』として進めてきた原発推進政策と一体で『原発マネー』が還流した」と強調。さらに、国の電源立地地域対策交付金も、高浜町の建設会社「吉田開発」と森山氏を通じて関電幹部に還流した疑いがあることを告発しました。

 高浜町の資料によると、吉田開発は15年~17年の3年間に同交付金を活用した公共事業5件を総額約4億5253万円で受注し、このうち少なくとも3億7140万円に同交付金が充てられていました。

 井上氏は「吉田開発から森山氏へ提供されたという3億円の資金について、関電からの受注工事とともに、交付金による工事も原資になった疑いがある」として、次のようにただしました。

 井上 こうした交付金による事業は関電の第三者委員会の調査対象になるか。

 経産相 森山氏が還流したとされるお金も含め、すべて第三者委員会で調査する。

 井上 徹底して調べてもらいたい。

原発利権の闇

 さらに、井上氏は、関電の報告書には森山氏が「福井県議会、および国会議員に広い人脈を有していた」と書かれており、森山氏の関連会社が自民党の稲田朋美幹事長代行、世耕弘成参院幹事長に政治献金をしていたことを指摘。関西電力などの電力8社と関連会社、日本原子力発電、電気事業連合会は17年、稲田氏の政治資金パーティー券を計112万円分購入していたことも分かっているとして「政治家を含む原発利権の闇に徹底してメスを入れることが必要だ」と強調しました。

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(写真)出典:有価証券報告書、経済産業省資料から井上哲士事務所作成

 

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# by daisukepro | 2019-10-17 19:04 | 赤旗

いじめ過去最多54万件、3割増 学校8割で認知、18年度調査

 全国の国公私立小中学校と高校、特別支援学校における2018年度のいじめの認知件数は54万3933件で、過去最多だったことが17日、文部科学省の問題行動・不登校調査で分かった。前年度から31・3%、12万9555件の大幅な増加。いじめが確認された学校は6・4ポイント増の80・8%に上った。心身に深刻な被害が生じるなどの「重大事態」も128件増の602件で最多だった。

 文科省の担当者は認知件数が大幅に増えた要因について「13年施行のいじめ防止対策推進法を踏まえ、積極的な認知を求めてきたことが大きい」と説明し、問題解決の第一歩として肯定的に捉えているとした。

(共同)

 文部科学省

 文部科学省



# by daisukepro | 2019-10-17 18:54 | 共同

台風死者、12都県73人 52河川決壊、避難5000人

 記録的な大雨をもたらした台風19号により、東日本の広い範囲で甚大な被害が出ている。共同通信の十五日の集計で、死者は十二都県の七十三人に上った。行方不明者は十三人とみられる。国土交通省によると、決壊した堤防は七県の五十二河川七十三カ所に上り、捜索や復旧作業を急いでいる。大規模な浸水被害があった宮城県丸森町では道路陥落により一部集落が孤立、被害の全容はなお見通せない。内閣府によると、十五日午後二時半時点で十三都県の五千八人が避難生活を続けている。

 台風の影響による都県別の犠牲者数は福島県が最も多く、二十六人が死亡。うち六人が、いわき市で亡くなった。次いで神奈川県十四人、宮城県では十三人が死亡している。浸水した地域の水深は国土地理院の推計によると、水戸市の那珂川流域で最大約七・二メートルに達した。阿武隈川では福島県国見町川内付近で最大約五・二メートル。

 国交省によると土砂災害は十九都県で計百七十件。同省北陸地方整備局によると、千曲川の堤防決壊で長野市穂保地区周辺は約九百五十ヘクタールと大規模に浸水したが、うち約84%は解消された。長野市の北陸新幹線車両基地も含まれている。

 北陸新幹線の長野-飯山間で冠水による信号装置への重大な被害も十五日判明。JR東日本は、東京-金沢間の全線再開まで少なくとも一~二週間かかるとした。

 総務省消防庁によると、住宅の床上浸水が五千七百八十五棟、床下浸水は四千百七十七棟。電力各社によると、十五日午後九時現在で八県の約一万七千戸が停電。厚生労働省のまとめでは、十二都県の十二万八千戸超で断水中という。

 文部科学省のまとめでは、通学路の寸断や交通機関のまひにより、十二都県の国公私立の小中高校など計二百八十三校が十五日に休校した。都県別では福島県の百十八校が最多で、ほかに十一都県の百二十一校が短縮授業となった。

 厚労省によると、高齢者や障害者施設、保育所などで少なくとも十二都県の二百六十九施設が被災した。

 安倍晋三首相は官邸での十四日の会合で「激甚災害に指定する方向で調査を進める」と述べた。

(東京新聞)

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# by daisukepro | 2019-10-17 11:13 | 共同

政財界が一体となって突き進んできた原子力ムラの縮図は各地の原発立地町でみられます

きょうの潮流

 江戸時代のような風景が広がる村に別世界がやってきた―。日本で最初の原子力ムラとなった茨城・東海村。最先端の施設ができる様子を当時中学生だった村上達也さんは大きな希望と夢を抱いて眺めていたといいます▼原発の恩恵を受け続けた地でその後、村長になった村上さんは「原発は疫病神」と公言するように。多額のマネーと引き換えに魂を売って一炊の夢をみても、ひとは豊かになれないどころか故郷すら失いかねないと(『それでも日本人は原発を選んだ』)▼原発や関連施設をめぐる裏金や接待、選挙での暗躍、露骨なマスコミ対策、反対派の弾圧や住民の分断…。政財界が一体となって突き進んできた原子力ムラの縮図は各地の原発立地町でみられます▼菓子箱の下に忍ばせた金貨や小判。まるで時代劇の悪代官と悪徳商人のようなやりとりがあらわになった関西電力と福井・高浜町の元助役との闇の関係。原発マネーの利権は企業や町の有力者にとどまるものではありません▼10年以上にわたって経産省の職員が高浜町に出向し続けていることを、共産党の藤野保史議員が国会で追及しました。国策として人を送り込み、町とともに原発政策を進めてきたのではないか。さらに、関電や元助役の関連会社からの安倍首相の側近たちへの献金も明らかになっています▼長年、原発行政と向き合ってきた村上さんは断言しています。「安全神話を振りかざし、国策という言葉でひたすら推進してきたこの国に、原発を持つ資格はない」



# by daisukepro | 2019-10-17 10:49 | 赤旗

英作家ジョン・ル・カレに聞く なぜ「政治家はカオスが大好き」なのか

英作家

ジェイムズ・ノーティー、BBCラジオ4「トゥデイ」

John Le CarreImage copyrightEMPICS
Image captionスパイ小説の名手、ジョン・ル・カレ氏はMI6在職中に作家デビューした

イギリスのスパイ小説の名手で、かつてはMI6(イギリス情報部)のスパイだったジョン・ル・カレ氏は、最新作の発表を前にBBCに対して、世界の要人について語り、そしてなぜ「人間のまっとうさ」が最後には勝たなくてはならないかを語った。

偶然の出会いがきっかけだ。よりによって、バドミントン・クラブで。ほんの短い会話。それでも、何かがつながった。混迷を極める今の政界に動揺するナットは、そうと気づかないうちに謀略の網を自分の手で紡ぎだしていた。いつかは捕まると知りながら。スパイ。忠誠。裏切り。これぞ、ジョン・ル・カレの世界だ。

最新作「Agent Running in the Field」(「野を走るエージェント」の意味)は、ル・カレ氏にとって25作目の小説だ。発売翌日に88歳になるル・カレ氏は、これまで長いこと「愛国心」とは何かを見つめ続けてきた。そのこだわりは年を経るごとに薄れるどころか、ますます鮮明になってきた。この小説はブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)に関する粗雑な物語ではない。しかし、全編を通じて容赦なく、この国がどういう国で、この混乱によって今後どういう国になり得るのか、さりげなく、かつ執拗(しつよう)に問い続けている。

私たちは夏に、時間をかけてじっくり話をした。「今の時点でこの国にいて、国の状態について何も言わずに何かを書くのは不可能だ。私たちはその一部なのだから。私もその一部なのだから」と、ル・カレ氏は言った。

「今の状況に私は落ち込んでいる。恥ずかしいことだと思っている。その気持ちは、本の中身からも伝わると思う」

The Night Manager castImage copyrightBBC/THE INK FACTORY
Image captionル・カレ氏の小説「ナイト・マネジャー」を原作にしたBBCドラマは、ゴールデングローブ賞3部門、英BAFTA賞3部門、米エミー賞2部門で受賞した

けれどもこの小説は、現在についてだけでなく、過去についても語っている。そして、「娯楽を提供するのが本の目的だ。それができていると思う。私は物語を語る人間、ストーリーテラーなので」と作者は言う。

MI6で働きながら出世作となる小説を書いた当時のことも、取材中の話題に上った。

「『寒い国から帰ってきたスパイ』のころと一緒だ。当時と同じように、個人としての義務を果たすという個人の目的の一方で、国家への義務、社会や社会を表す組織に対してどういう恩義があるかという、その両方の対立が今も課題になっている」

個人としての義務と社会への義務。この対立について50年以上にわたり繰り返し、あらゆる形で書き続けてきたル・カレ氏にとって、このテーマは時とともにますます不穏なものになってきた。冷戦時代はむしろ、奇妙に単純だった。冷戦では対立する双方が、相手が何者かを承知していたので。しかし、冷戦後の対立ははるかに分かりにくく、様々な忠誠心が錯綜している。ル・カレ氏のような作家にとっては、自分が書いてきた内容を現実世界が裏づけてしまったことになる。しかも、実につらい形で。

ル・カレ作品は、あえて難問を問いかける。「もしMI6が、偶然にしろ狙ったことにしろ、トランプがロシアで本当にひどいことをやらかしていたと、絶対的に否定のしようがない証拠を手にしたとする。その情報を、MI6はどうするだろう? そして、ついでに言えば、この国の首脳陣はどうするだろう?」。

最新作の構成は、これまでの数々の傑作と同じように実に緻密だ。そしてその精緻な構造の背景には、不安が潜んでいる。そういう難しい状況でMI6は、イギリス政府はどうするだろう? その問いかけへの答えが、もう以前とは違うのではないか。そういう不安だ。

ル・カレ氏は今作でも相変わらず、ページの上から飛び出すような素晴らしいフレーズをいくつも書いている。たとえば、ロシアとアメリカの大統領が会談する場面では、プーチンが「看守のような笑顔を浮かべる」のだ。

Russia President Vladimir Putin and his US counterpart Donald Trump met at the G20 Osaka Summit in June.Image copyrightGETTY IMAGES

ル・カレ氏と話をすると、いつも元気が出る。勢いよくエネルギーを振りまく人なのだ。周囲を観察し、うわさ話に耳を傾け、人間というものに果てしなく興味をもち、そして怒りを抱え続けることから、その活力を得ている。長いこと話していると毎回、爆笑もののエピソードが次々と出てくる。雄弁家よろしく、面白い話を楽しんで披露するのだが、それと同時に、その話には常に喪失と憂鬱の影が落ちる。

私たちは、ジョージ・スマイリーの話をした。ル・カレ作品の中でも特に有名な、偉大な登場人物だ。前作「スパイたちの遺産」の終盤にカメオ出演したスマイリーは、自分が守っていたはずの「欧州」という文化の分裂を憂いていた。私たちはさらに、スマイリーの同僚のピーター・グイラムの話もした。グイラムも前作で、自分の信念の一部を失ってしまう。

「2人とも、イギリスを外から眺めていた。2人とも、人生の大部分を捧げて、大義のためにスパイとして活動した。その2人が今になってあの本で、不安に思っている。そしてこの本でも登場人物たちは、同じように不安に思っている。自分が正しい大義のために人生を捧げてきたのか、そしてその大義はまだ存在するのか」

最新作に流れる、切羽詰ったエネルギーの理由がそれで分かる。作者自身が、その懊悩(おうのう)を抱いているからだ。10代でドイツとドイツ語とその文化を愛するようになった作者は、欧州について、自分も思い悩んでいて、ドイツについて考えるのを止められないのだ。

(L-R) Actors Benedict Cumberbatch, Colin Firth and writer John le Carre at the premiere of the film adaptation of Tinker Tailor Soldier Spy in 2011, LondonImage copyrightGETTY IMAGES
Image captionル・カレ氏(右)の代表作のひとつ「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」が映画化された際には、ベネディクト・カンバーバッチ氏(左)やコリン・ファース氏(中央)も出演した。写真は2011年のロンドン・プレミアで撮影

あらすじをばらしたりはしないが、この本は、人がまっとうである(decency)とはどういうことかを描いている。そう思うと、私は作者に伝えた。

「おかしなことに、その言葉は最近は、英語よりもドイツ語でよく使われるようになった」と、ル・カレ氏は答えた。

「実はそれは、ドイツ文化に深く根ざす考え方で、中世の物語にも登場する。登場人物が最後にたどりつく人生の秘密で、それまでに生きることで中庸とまっとうさを学び、まともな人間にならなくてはならない。そして面白いことに、私のどの本でも、私自身は実生活でまともでないとしても、主人公たちはまともな人間になる。それが、悲しい真実の裏にある、何かを求める気持ちなんだ」

「まっとうになろうと希求する気持ち。そこには一種のロマンチシズムがある」

ル・カレ氏は、自分がいかに国を愛しているかを語り、偏狭な国家主義だと思う風潮にいかに絶望しているかを語った。「国家主義は愛国主義とはかなり違う。国家主義には、敵が必要だ」。

John le CarreImage copyrightGETTY IMAGES
Image caption政治家は「カオス」を「直したがる」ものだとル・カレ氏は言う

「私」の忠誠に伴う責任と「公」の義務のバランスを進んで描き続けてきた作者が、今の政治の様子に苦悩しつつ注目してしまうのは、当然のことかもしれない。今の状況は、ル・カレ氏がずっと書き続けてきたテーマそのものなのだから。

「郷愁の何が本当に怖いかというと、政治の武器になってしまったところだ。政治家たちは、実際には存在したことのないイングランドへの郷愁を作り出した。そして、ありもしないそんな過去のイングランドに戻れるのだと、売り込んでいる」

ル・カレ氏は政治家を軽蔑してきたし、その思いは年々強まっている。

「政治家はカオスが大好きだ。そんなわけはないなどと、決して思ってはならない。世情の混乱は政治家に権威を与えるし、権力を与える。混沌を背景に、政治家は存在感を示すことが出来る。自分こそが国民の皆さんのために、この状態を直しますよと言えるようになる」

今の英政界では右派も左派も教条的な絶対主義に陥り、片やリバタリアン主義、片やレーニン主義を掲げていると、ル・カレ氏は絶望している。しかも、右も左も目的は一緒で、どちらもカオスのあとの仕切り直しを目指しているのだと。

私たちはやがて、再び作者の最新作の話に戻る。そのテーマは、ル・カレ作品に一貫して流れ続ける、臆することのないロマンチックなものだと。

「それはスマイリーのテーマだ。これほど混乱して、これほどのうそが飛び交い、これほどのごまかしや歴史の書き直しが横行する世の中にあって、それでも人間がまっとうであることは、生き延びなくてはならないので」

「Agent Running in the Field」は10月17日、ペンギンブックスより刊行。

(英語記事 John le Carré: 'Politicians love chaos - it gives them authority'


# by daisukepro | 2019-10-16 19:56 | 文化

グーグルが新スマホ 触れず手ぶりで音楽再生

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 【ニューヨーク=共同】米グーグルは十五日、人工知能(AI)技術をふんだんに活用したスマートフォン「ピクセル4」シリーズ=写真、ロイター・共同=を二十四日に日本など各国で発売すると発表した。スマホの画面に触れずに、手ぶりで音楽を次の曲に進める機能を搭載。カメラの性能の高さも特長で、暗い場所でもきれいな写真を撮れるとしている。

 携帯電話大手ではソフトバンクが取り扱う。NTTドコモやKDDI(au)の回線で利用する場合は、グーグルの通販サイトで購入する必要がある。価格はストレージの大きさによって、画面サイズ五・七インチの「ピクセル4」が八万九千九百八十円から、六・三インチの「ピクセル4XL」が十一万六千六百円からとなる。色はブラック、ホワイト、オレンジの三色。グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の最新版を搭載した。

 手ぶり機能は、スマホの前で手を動かすと、内蔵のセンサーが検知する仕組みだ。電話の呼び出し音などを消すこともできる。手ぶり機能は日本では来年春から利用できるようになる。

 スマホ搭載の録音アプリは、録音と同時に文字で書き起こす機能がある。会議などの録音内容を文字で検索できる。当初は英語のみだが、対応言語を増やす予定。

 また、グーグルはクラウド技術を活用し、専用機がなくてもテレビやパソコンなどで本格的なゲームを楽しめるサービス「スタディア」を十一月十九日に北米などで始める。

<グーグルのスマートフォン> 米IT大手グーグルは自社ブランドのスマートフォン「ピクセル」シリーズを販売。グーグルのスマホ向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」はソニーや韓国サムスン電子、中国メーカーなどが搭載し、世界シェアが高い。「iPhone(アイフォーン)」を展開するアップルとの競争上、自社で新技術を盛り込んだスマホを手掛けることで、アンドロイドの普及を図る狙いもある。 (共同)



# by daisukepro | 2019-10-16 19:40 | 共同

志位委員長、中国大使と会談 尖閣・香港対応に批判表明

志位委員長、中国大使と会談

尖閣・香港対応に批判表明

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(写真)会談する(左から)志位和夫委員長と孔鉉佑駐日中国大使=15日、党本部

 日本共産党の志位和夫委員長は15日、着任あいさつで党本部を訪問した孔鉉佑(こう・げんゆう)駐日中国大使と会談しました。

 孔大使は、日中両国の友好のために、「新しい時代にふさわしい新しい両国関係の構築のために努力したい」と抱負を述べました。志位委員長は、「日中両国の友好関係の発展、北東アジアの平和構築の問題などでの協力を進めていきたい」と述べました。

 この機会に、志位氏は「重大な懸念をもっている問題」として、東シナ海と香港の問題を提起しました。

 東シナ海の問題では、「中国公船による尖閣諸島の領海侵入、接続水域進入が激増・常態化し、日中関係が『正常な発展の軌道に戻った』と両国首脳が述べた後も、中国公船の領海侵入、接続水域進入が継続している」と指摘。志位氏は「中国側にどんな言い分があろうと、他国が実効支配している地域に対して、力によって現状変更を迫ることは、国連憲章などが定めた紛争の平和解決の原則に反するものであり、強く抗議し、是正を求める」と述べました。

 香港問題では、「人権問題は今日の世界においては国際問題になっている」と指摘しつつ、「デモ参加者の一部による暴力は自制すべきと考えるが、民主主義を求める香港市民の運動に対する香港政府の抑圧的措置、それに支持を与えるとともに武力による威嚇を行った中国政府の立場に反対する」と表明。「『一国二制度』のもとで、事態が平和的な話し合いで解決されることを望む」と述べました。

 孔大使は、志位委員長が提起した問題について本国に伝えるとのべた上で、これらについて中国政府の立場を説明しました。東シナ海の問題について、「現状変更をしてきたのは中国側ではなく日本側だ」として、「実効支配されているからといって手をこまねいているわけにはいかない」と述べました。

 香港問題では、「人権や民主の問題ではなく、中国からの分離・独立をめざす勢力がいるということだ。中国としては香港政府を全面的に支持し対話を通じた解決を求めている」と表明しました。

 これに対し、志位氏は、東シナ海の問題について、「現状変更をしてきたのは日本側」というが、中国公船が、日本政府による尖閣国有化(2012年)以前の2008年から領海侵犯をしてきた事実を指摘。「領土にかかわる紛争問題は、国際法と歴史的事実にもとづき冷静な話し合いで解決すべきであり、力による現状変更はやるべきでないと指摘している」と強調しました。香港問題については、大規模な平和的デモが起こった当初からそれを「組織的暴動」とし、香港政府の抑圧的措置に支持を与えてきた中国政府の立場に対してかさねて批判を述べました。

 両氏は、朝鮮半島の情勢についても意見交換を行いました。今後、立場の異なる問題があっても、引き続き意見交換を続けていくことで一致しました。

 会談には、日本共産党の緒方靖夫副委員長、田川実国際委員会事務局長、小島良一国際委員らが、中国大使館から楊宇(よう・う)、倪健(げい・けん)の両公使参事官らが同席しました。




# by daisukepro | 2019-10-16 19:34 | 赤旗

主張 台風19号の被害 被災者が希望持てる支援こそ

主張

台風19号の被害

被災者が希望持てる支援こそ

 台風19号による記録的大雨が引き起こした災害は、東日本の各地で多くの犠牲者を出すなど深刻な広がりをみせています。河川の氾濫・決壊による浸水は東北、関東甲信越を中心に広い地域にわたっており、被害の全体状況の把握もなかなか進みません。住宅、商店、工場などの建物被害は、かなりの数にのぼることは必至です。農林水産業への打撃も計り知れません。被災者は心身ともに疲れ切っています。被災者が安心できて、明日への希望を持てる支援が急務です。政府は、現場からの切実な声を受け止め、きめの細かい迅速な対策を取ることが求められます。

深まる苦悩に心を寄せて

 被災地では、取り残された人がいないかなど、安否を確認する捜索と救援活動が続きます。水の引いた地域では、1階の天井近くまで冠水し家具などが横倒しになって散乱する泥まみれの自宅で、「どこから手を付けたらいいのか…」とぼうぜんとする被災者の姿があります。冠水が続く地域などでは、自宅の様子を確認できない人も少なくありません。「(被害は)まずまずで収まった」(自民党の二階俊博幹事長、13日)という発言は、被災者が置かれた現実からあまりにかけ離れた許し難いもので、認識を根本から改めるべきです。苦悩を深める被災者に心を寄せ、励ましとなる支えを強化する政治の役割が重要になっています。

 なにより急がれるのは、避難所の整備と環境改善です。台風災害をテーマにした15日の参院予算委員会で日本共産党の井上哲士議員は、内閣府が2016年に作成した「避難所運営ガイドライン」が現場で生かされているかどうかを政府にただしました。同ガイドラインは、これまでの災害避難の教訓などを踏まえ、避難所の「質の向上」を目指すとしています。ここで問われる「質」とは「人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送ることができているか」です。井上氏は、千曲川の氾濫で甚大な被害を受けた長野市内の避難所での調査結果を踏まえ、現場で努力はされているが、ガイドラインが十分徹底されていない現状があり、改善を要求しました。

 温かくバランスのとれた食事の提供、暖の取れる寝具の確保、プライバシーを守るための間仕切りの設置などは大至急必要です。朝晩を中心に冷え込みが増す季節の変わり目になる中で、被災者が体調を崩さないようにする医療・保健体制の整備は欠かせません。インフルエンザや風邪が広がらないようにするため、とくに注意が必要です。医療スタッフの派遣・増員などをはじめ、被災者が健康を保てる仕組みを確立すべきです。

思い切った対策の強化を

 収穫を目前にした農作物が壊滅的な打撃を受けるなど、農林水産業への被害は甚大です。さきに大きな被害を出した台風15号による被害への対策とあわせ、生業(なりわい)と地域の産業を応援する思い切った支援強化を検討すべきです。浸水で壊された多くの住宅を再建するためには、現行の被災者生活再建支援法の枠組みでは追い付きません。現在の法律や制度を活用するだけでなく、実情に見合った柔軟で弾力的な運用、必要な法改正にも踏み出すべきです。被災者の暮らしと生業の再建を最優先にすえた被災地の復旧・復興にこそ、政府は力を注ぐべきです。



# by daisukepro | 2019-10-16 12:56 | 赤旗

李洛淵-安倍、韓日対話の扉を開くか

李洛淵-安倍、韓日対話の扉を開くか

登録:2019-10-13 22:13 修正:2019-10-14 07:48
22~24日に訪日…安倍首相と会談の見込み 
関係梗塞後初の最高位対話に注目
李洛淵首相が13日午後、国会の共に民主党代表室で開かれた検察改革高位党政協議会で発言している。左からチョ・グク法務部長官、李首相、共に民主党のイ・ヘチャン代表//ハンギョレ新聞社

 李洛淵(イ・ナギョン)国務総理(首相)が政府代表の資格で22日に開かれる徳仁天皇即位式に参加することにした。日本の奇襲的輸出規制以降、韓日関係が冷え込んだ状況なので、李首相の日本訪問が両国間の対話の扉を開けるかが注目される。

 国務総理室は13日、「李洛淵首相が天皇即位式に出席するために、22日から24日まで日本を訪問する予定」と明らかにした。李首相は22日の即位式および宮廷宴会、23日の安倍晋三首相主催の宴会に参加する一方、日本の政財界の要人面談と同胞代表招請懇談会などの日程を消化する予定だと国務総理室は伝えた。

 国務総理室はこの日、李首相と安倍首相の会談の有無については発表しなかったものの、短い会談が開かれる可能性が高いという。韓国政府当局者は「日程はまだ公式に確定していないものの、李首相と安倍首相の面談が実現する可能性がある」と話した。イ首相が安倍首相に会うことになれば、韓国最高裁(大法院)の強制徴用賠償判決後1年余りたって初めての韓日最高位級の対話になる。これに先立ち、NHKも李首相が即位式出席のために訪日する場合、安倍首相が短時間の会談をする方案を検討していると報道した。安倍首相は即位式当日の22日を除く21日から25日の間に、即位式に参加した海外要人50人余りに会う予定だ。

 韓国政府が天皇即位式をわずか9日後に控えて李首相の出席を確定したことは、両国関係の改善のための日本政府の前向きな措置を終盤まで待ったためと見られる。先月から天皇即位式に李首相が参加する案が有力だとの観測が出回ったが、大統領府内部では韓日関係の突破口を用意するために文在寅(ムン・ジェイン)大統領が自ら日本を訪問する案も検討されたと伝えられた。だが、最近の数回にわたる交渉にもかかわらず、両国の見解の相違が狭まらないので、大統領が訪問しても具体的な成果を出すことは難しいと判断したという。大統領府の高位関係者は、「日本が輸出規制を施行令で実施することとして、いつでも思いのままにできる状況なので『今後、よく交渉しよう』という程度では解決方案になりえない。完全な原状回復をするには、事前に緊密な対話が必要だ」と話した。

 状況が良くはないものの、韓国政府は李首相の訪日が両国関係の改善に向けた踏み石になることを期待する雰囲気だ。両国の主張の溝が狭まらなければ、来月22日に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が終了し、年末か来年初めには強制動員賠償に関連した日本企業が韓国内に持つ差し押さえ資産の売却(現金化)が予想されるなど、対立の溝がさらに深くならざるをえないためだ。大統領府の高位関係者は、「この時点で(李首相の訪日の)結果がどの程度になるかを言うのは早すぎる。李首相の天皇即位式出席が、(両国間の)対話のレベルを高め、幅を広げることができるという意味がある」と話した。韓国政府はまた、両国関係が悪化した状況でも、日本の国家的行事に韓国が政府最高位級要人を送ること自体に関係改善の意志を明らかにする効果があると見ている。

 ただし、李首相の訪問が直ちに顕著な突破口につながる可能性は大きくない。大統領府の別の関係者は、「天皇即位式は、両国が問題解決のための交渉カードを持って会う公式会談とは性格が違う。李首相の訪日で韓日関係の改善に肯定的なきっかけが設けられるならば良いが、まだその結果を予断することはできない状況」と話した。

 李首相は、記者時代に東京特派員を務めるなど、代表的な「知日派」であり、両国関係を解きほぐす適任者に挙げられてきた。李首相は、安倍首相が議員だった頃の2005年に訪韓した時に個別に会い、焼酎の杯を傾けた縁があり、昨年9月のロシアのウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム出席を契機に面談もした。

 聖公会大学のヤン・ギホ教授は「日本企業の韓国内差し押さえ資産が現金化されれば、日本は韓国に対する報復性輸出規制などを拡大し、両国関係が一層深刻な局面に陥る」として「昨年の最高裁判決以後、韓日関係タスクフォースを直接率いて、誰よりも状況をよく把握している李首相が安倍首相との面談で文大統領の親書やメッセージを伝える“特使”の役割を受け持ち、関係改善の突破口を作らなければならない」と強調した。

イ・ワン、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

# by daisukepro | 2019-10-15 06:53 | ハンギョレ

李洛淵-安倍、韓日対話の扉を開くか

李洛淵-安倍、韓日対話の扉を開くか

登録:2019-10-13 22:13 修正:2019-10-14 07:48
22~24日に訪日…安倍首相と会談の見込み 
関係梗塞後初の最高位対話に注目
李洛淵首相が13日午後、国会の共に民主党代表室で開かれた検察改革高位党政協議会で発言している。左からチョ・グク法務部長官、李首相、共に民主党のイ・ヘチャン代表//ハンギョレ新聞社

 李洛淵(イ・ナギョン)国務総理(首相)が政府代表の資格で22日に開かれる徳仁天皇即位式に参加することにした。日本の奇襲的輸出規制以降、韓日関係が冷え込んだ状況なので、李首相の日本訪問が両国間の対話の扉を開けるかが注目される。

 国務総理室は13日、「李洛淵首相が天皇即位式に出席するために、22日から24日まで日本を訪問する予定」と明らかにした。李首相は22日の即位式および宮廷宴会、23日の安倍晋三首相主催の宴会に参加する一方、日本の政財界の要人面談と同胞代表招請懇談会などの日程を消化する予定だと国務総理室は伝えた。

 国務総理室はこの日、李首相と安倍首相の会談の有無については発表しなかったものの、短い会談が開かれる可能性が高いという。韓国政府当局者は「日程はまだ公式に確定していないものの、李首相と安倍首相の面談が実現する可能性がある」と話した。イ首相が安倍首相に会うことになれば、韓国最高裁(大法院)の強制徴用賠償判決後1年余りたって初めての韓日最高位級の対話になる。これに先立ち、NHKも李首相が即位式出席のために訪日する場合、安倍首相が短時間の会談をする方案を検討していると報道した。安倍首相は即位式当日の22日を除く21日から25日の間に、即位式に参加した海外要人50人余りに会う予定だ。

 韓国政府が天皇即位式をわずか9日後に控えて李首相の出席を確定したことは、両国関係の改善のための日本政府の前向きな措置を終盤まで待ったためと見られる。先月から天皇即位式に李首相が参加する案が有力だとの観測が出回ったが、大統領府内部では韓日関係の突破口を用意するために文在寅(ムン・ジェイン)大統領が自ら日本を訪問する案も検討されたと伝えられた。だが、最近の数回にわたる交渉にもかかわらず、両国の見解の相違が狭まらないので、大統領が訪問しても具体的な成果を出すことは難しいと判断したという。大統領府の高位関係者は、「日本が輸出規制を施行令で実施することとして、いつでも思いのままにできる状況なので『今後、よく交渉しよう』という程度では解決方案になりえない。完全な原状回復をするには、事前に緊密な対話が必要だ」と話した。

 状況が良くはないものの、韓国政府は李首相の訪日が両国関係の改善に向けた踏み石になることを期待する雰囲気だ。両国の主張の溝が狭まらなければ、来月22日に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が終了し、年末か来年初めには強制動員賠償に関連した日本企業が韓国内に持つ差し押さえ資産の売却(現金化)が予想されるなど、対立の溝がさらに深くならざるをえないためだ。大統領府の高位関係者は、「この時点で(李首相の訪日の)結果がどの程度になるかを言うのは早すぎる。李首相の天皇即位式出席が、(両国間の)対話のレベルを高め、幅を広げることができるという意味がある」と話した。韓国政府はまた、両国関係が悪化した状況でも、日本の国家的行事に韓国が政府最高位級要人を送ること自体に関係改善の意志を明らかにする効果があると見ている。

 ただし、李首相の訪問が直ちに顕著な突破口につながる可能性は大きくない。大統領府の別の関係者は、「天皇即位式は、両国が問題解決のための交渉カードを持って会う公式会談とは性格が違う。李首相の訪日で韓日関係の改善に肯定的なきっかけが設けられるならば良いが、まだその結果を予断することはできない状況」と話した。

 李首相は、記者時代に東京特派員を務めるなど、代表的な「知日派」であり、両国関係を解きほぐす適任者に挙げられてきた。李首相は、安倍首相が議員だった頃の2005年に訪韓した時に個別に会い、焼酎の杯を傾けた縁があり、昨年9月のロシアのウラジオストクで開かれた東方経済フォーラム出席を契機に面談もした。

 聖公会大学のヤン・ギホ教授は「日本企業の韓国内差し押さえ資産が現金化されれば、日本は韓国に対する報復性輸出規制などを拡大し、両国関係が一層深刻な局面に陥る」として「昨年の最高裁判決以後、韓日関係タスクフォースを直接率いて、誰よりも状況をよく把握している李首相が安倍首相との面談で文大統領の親書やメッセージを伝える“特使”の役割を受け持ち、関係改善の突破口を作らなければならない」と強調した。

イ・ワン、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

# by daisukepro | 2019-10-15 06:53 | ハンギョレ

きょうの潮流

きょうの潮流

 いつもは旅情を誘う秋の千曲川が土色の濁流となって町をのみ込んでいきます。いくつもの川が氾濫し、水没する家々。ボートで助け出されるお年寄りや屋根に登って救助を待つ家族の姿▼関東甲信越や東北をはじめ広い地域を襲った台風19号の記録的な豪雨。年間降水量の3、4割に当たる雨がわずか1日か2日の間で降り、甚大な被害をもたらしています。千葉ではふたたび停電や断水が発生、ブルーシートが吹き飛ばされました▼直ちに命を守る行動を。テレビやラジオからくり返し流される警告を、みなさんはどんな思いで聞きましたか? どうしたらいいのか分からない。避難所に行くより自宅にいたほうが安心…。漠とした危険が迫るなか葛藤もあったのでは▼大きな災害が続くいまだからこそ、被災者への手厚い支援はもちろん、日頃の準備や早めの備えをしっかりと進める。それは行政の重要な役割です。避難の背を押す環境整備は命を救うことにつながります▼同時に、相次ぐ災害の要因といわれる地球規模の気候変動に全力でとりくむことも政治の喫緊の課題です。起きてから手を打つのではなく、起こさないためにも▼「私たちは大量絶滅の始まりにいる。なのに、あなたたちが話すことといえばお金のことや経済成長は永遠に続くといったおとぎ話だ。よくもそんなことを!」。国連で世界の首脳に向けて言い放った16歳のグレタ・トゥンベリさん。その怒りは命を守ることに力を尽くさない日本政府にも向けられています。


# by daisukepro | 2019-10-15 06:45 | 赤旗

台風死者45人、救助や捜索続く 生活への影響長期化も

 台風19号による猛烈な雨の影響で甚大な被害が発生した長野県などの現場では14日、警察や消防、自衛隊が取り残された人の救助や行方不明者の捜索を続けた。新たに岩手、宮城、福島、神奈川、静岡の5県で計10人の死者が判明し、共同通信の集計では11県で死者45人、行方不明者15人になった。国土地理院によると、JR東日本の長野新幹線車両センター付近では浸水が最大深さ約4・3メートルに達した。停電や断水も各地で続き、生活への影響は長期化しそうだ。

 国土交通省や総務省消防庁によると、14日午前8時現在で住宅の床上浸水が1784棟、床下浸水は1590棟に達した。

(共同)

 


台風19号の影響で浸水したままの長野市赤沼地区と豊野地区周辺。中央はJR東日本の長野新幹線車両センター=14日午前10時25分(共同通信社ヘリから)



# by daisukepro | 2019-10-14 16:53 | 共同

台風 35人死亡、17人不明 21河川決壊 広域浸水

 東日本を縦断し、十三日に温帯低気圧に変わった台風19号による猛烈な雨の影響で、長野県の千曲川など二十一河川の二十四カ所で堤防が決壊、住宅地などをのみ込む大規模な洪水被害が各地で発生した。土砂災害も相次ぎ、共同通信の集計によると十一県で三十五人が死亡、十七人が行方不明となった。負傷者も多数に上った。孤立状態になった地域も多く、警察や消防のほか、災害派遣要請を受けた自衛隊が捜索や救助を行った。

 国土交通省によると、長野市穂保(ほやす)では十三日午前三時ごろ、千曲川の堤防が欠損しているのを監視カメラで確認。その後、約七十メートルにわたり決壊し、大量の濁流が流れ出したとみられる。福祉施設など五カ所で高齢者ら計約三百六十人が孤立し、JR東日本の車両センターでは北陸新幹線車両十編成が水に漬かった。一階部分が水没した住宅もあったが、就寝時間帯だったことから、被害が拡大する可能性もある。

 堤防決壊は栃木県佐野市の秋山川や茨城県常陸大宮市の那珂川などでも発生。宮城県丸森町や埼玉県川越市でも広範囲で浸水が起きた。

 堤防が決壊しなかった川でも氾濫などが相次ぎ、川崎市高津区ではマンション一階が浸水し、室内で見つかった男性が死亡した。相模原市緑区では十三日午前八時すぎ、川の下流で三十代の母親と小学生の娘が見つかり、ともに死亡。周辺で前日夜、家族とみられる四人の車が川に落ちたとの通報があった。長野県東御市では橋の近くの道路が陥没し、三人が乗った車一台が流され、行方が分からなくなった。

 国交省によると、土石流や崖崩れなどの土砂災害は東北から北陸や東海の十五都県で五十六件発生し、群馬県富岡市で倒壊した住宅から三人が救助されたが死亡し、同県藤岡市でも男性が死亡。福島県二本松市では住宅に土砂が流れ込み、男女二人が死亡した。

 東京湾では、停泊中だったパナマ船籍貨物船の船舶自動識別装置(AIS)の信号が消え、沈没を確認。外国籍の乗組員十二人のうち九人が発見されたが、五人は死亡した。

(東京新聞)

台風19号の影響で浸水した埼玉県川越市(手前)と坂戸市(左奥)。中央の赤い屋根の建物は孤立した特別養護老人ホーム「川越キングス・ガーデン」=13日午後0時4分、本社ヘリ「あさづる」から(沢田将人撮影)

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# by daisukepro | 2019-10-14 08:29 | 地球温暖化

きょうの潮流

きょうの潮流

 「情」には、おもに三つの意味があるといいます。「感覚によっておこる心の動き(感情・情動)」「本当のことや本当の姿(実情・情報・情景)」「人情や思いやり(情け)」▼その情を、さまざまに表す作品に通底させた愛知の国際芸術祭が75日間におよんだ会期末をあす迎えます。人の内面に働きかける作品とむきあう静かな空間。それとは対照的な外からの嵐のような騒動は大切なものを奪い、私たちはそれを奪い返しました▼再開された「表現の不自由展・その後」。関心を抱いて見に来たという20代の女性は「歴史を学べ、いろんなことを考える機会になった」。何度も韓国に行きながら、平和の少女像のことは知らなかったといいます▼今回の脅迫や政治による圧力はこうした人たちから知る権利を奪い、情報を遮断することにつながります。抽選や入れ替え制をはじめ制約のもとでの再開は入場者の何倍もの人を落胆させ会場から遠ざけています。何度も抽選に外れたという男性は「これでは不自由のままだ」▼訪れた日、名古屋市内では河村たかし市長が相変わらず一部の作品や主催者を攻撃していました。「陛下への侮辱を許すのか」「天皇御真影を燃やすな」といったプラカードに囲まれながら▼分断や困難に直面する現代社会を象徴するとして「情の時代」をテーマに掲げた芸術祭。いまの日本に横たわるゆがんだ歴史認識、憎しみや差別をあおる勢力をあぶり出すとともに、それに抗し内外で連帯する姿を示した意義は大きい。



# by daisukepro | 2019-10-13 14:43 | 潮流(赤旗)

なんだっけ NHKの経営委員会って?

なんだっけ

NHKの経営委員会って?

 Q NHKの経営委員会って?

 A NHKの最高意思決定機関で、経営方針や事業計画、会長人事など重要事項を議決し、それにもとづいて会長ら執行部の職務を監督します。

 Q どういう人がメンバーなの?

 A 委員は「広い経験と知識を持つ」とされる企業のトップや大学教授ら12人で構成。国会の同意を得て、首相が任命し、経営委員長は委員の互選で選ばれます。現在、委員長は2016年6月からJR九州の石原進相談役が務めています。

 Q 経営委が会長を「厳重注意」したことが問題になっているけど?

 A かんぽ生命保険の不正販売を報じた昨年4月のNHKの「クローズアップ現代+」をめぐって、日本郵政グループが経営委に要望書を送り、それを受けて経営委が昨年10月、上田良一会長に「ガバナンス体制の強化」などを名目に「注意」しました。会長は郵政側に釈明。番組の続編はいったん見送られました。

 Q どういう問題があるの?

 A 放送法32条は、経営委による個別の番組編集への関与を禁じています。これは、同法3条の「放送番組は、何人からも干渉され、規律されることがない」にもとづくものです。今回の経営委、会長の対応は「自主自律」であるべき放送の前提を崩すものです。「公共放送」のトップとしての資質が問われており、視聴者団体は石原委員長の辞任を求めています。(2019・10・13)

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# by daisukepro | 2019-10-13 14:36 | テレビ

安倍政権をただす 原発 国策下の原発利権追及 プルサーマル推進 高浜町に経産省出向 藤野氏が迫る

安倍政権をただす 原発

国策下の原発利権追及 プルサーマル推進 高浜町に経産省出向

藤野氏が迫る

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(写真)質問する藤野保史議員=11日、衆院予算委

 日本共産党の藤野保史議員は11日、衆院予算委員会で原発立地自治体である福井県高浜町への経産省からの出向が10年以上にわたって続いていることを明らかにし、関西電力の原発マネー還流疑惑が、政府・自治体一体の「原発推進政策」のもとで起こった疑惑であることを浮き彫りにしました。(論戦ハイライト)

 藤野氏の質問に対し、菅原一秀経産相は、経産省から高浜町にこれまでに4人が出向していることを認めました。藤野氏は、出向の期間が、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して原発の燃料として利用するプルサーマルを政府が推進する時期と重なっていることを指摘。その「国策」にあわせて「原子力立地のモデルケース」(野瀬豊・高浜町長)となるべく、経産省の出向者が高浜町と一体で政策を進めていることを暴露しました。

 藤野氏は「プルサーマル計画のために人を送り込み、知恵も出し、一緒に一体になって高浜の街づくりをやってきたのではないか」と追及。「経産省からの出向者と(関電役職員に金品を提供した)森山氏の接触があったのではないか」と迫りました。

 菅原氏は出向者から聴取したと答えたものの、その内容については「関電役職員が森山氏から金品うんぬんというこの事実については、まったく事情を知らされてなかったということだった」と答えるにとどまりました。

 藤野氏は「原発利権の闇は、日本政治史の闇だ。今回こそ本格的なメスを入れるために全力を尽くす」と表明しました。



# by daisukepro | 2019-10-12 19:48 | 脱原発

中島敦といえば「山月記」

きょうの潮流

 中島敦といえば「山月記」。下級官吏の地位に満足せず、歴史に残る詩人になろうとして夢破れ、失意の底で虎に化す男の悲劇は、高校の国語の教科書で読んだという人が多いのではないでしょうか▼横浜市の県立神奈川近代文学館では、生誕110年を記念して「中島敦展」が開催されています。少年の頃から文学を志し、持病のぜんそくに苦しみながら妻子を養い、創作を続け、ついに文壇デビューするも10カ月後、33歳で早世。残した二十数編の多くは死後に読まれました▼物語の舞台は古代中国のみならずアッシリア、エジプト、ミクロネシアと世界規模で展開され、自我と生きる意味の模索、幸せとは何かという問いが通底し、人間の数々の善きものを追究する筆致は香気を放ちます▼「巡査の居る風景」には、日本の植民地支配下の朝鮮・京城の陰惨な日常風景が描かれています。教員の父の転勤に伴って11歳から中学卒業までかの地で暮らした少年の目に、民族差別と虐げられた人々の姿は悲しく理不尽なものに映っていました▼32歳で南洋庁国語編集書記としてパラオに赴任した際は、島民の幸福を顧みない日本の施政への不信感を妻への手紙に記しています。そして言論弾圧が進む1942年、絶筆となった随筆「章魚木(たこのき)の下で」で、文学を戦意高揚の道具にすることを批判しました▼教科書に載っていた、たった一つの作品がきっかけで出会った作家の、なんと豊かな思想と人生であることか。国語という教科の大切さを思います。



# by daisukepro | 2019-10-12 19:43 | 潮流(赤旗)

論戦ハイライト 衆院予算委 藤野議員 原発の闇 立地時から 政府と一体に

論戦ハイライト 衆院予算委 藤野議員

原発の闇 立地時から

政府と一体に

写真

(写真)安倍首相らに質問する藤野保史議員=11日、衆院予算委

 関西電力の幹部が、高浜原発のある福井県高浜町の元助役・森山栄治氏(故人)から多額の金品を受け取っていた「原発マネー」還流疑惑。日本共産党の藤野保史議員は11日の衆院予算委員会で、政府の関わりと責任を追及しました。

 藤野氏は「『国策』として推進されてきた原発政策と一体不可分の問題だ」と指摘。高浜原発3・4号機の増設計画が進められていた1978年当時の地元紙を示し、「当時の高浜町政は大きくゆがんでおり、ゆがみと『原発マネー』は不可分の関係だった。原発立地当時からの闇にメスを入れなければ真相究明はできない」と迫りました。

 藤野 原発の立地当時から「原発マネー」還流の構図があり、それが全く是正されないまま今日まで続いていたという認識があるか。

写真

 安倍首相 関電の第三者委員会で、指摘のような論点を含めて全容解明すべきだ。

 藤野 人ごとのような答弁だ。

 藤野氏は、経済産業省の職員が継続して高浜町に出向していると告発。菅原一秀経産相は、2008年から現在までに4人が出向していると明らかにしました。

 その目的について藤野氏は、08年当時進められていた高浜原発3・4号機でのプルサーマル計画との関わりを指摘。「副町長として出向した日村健二氏は、プルサーマルへの住民の『理解促進』や関電との調整で中心的な役割を果たしている」と述べました。

 さらに、08年10月の『高浜町議会だより』で野瀬豊町長は、出向の理由について「原子力立地のモデルケースを作り上げたい」と語り、09年9月にはプルサーマル導入への交付金(6年・60億円)のため、地域振興計画の策定に注力している旨を語っていたと強調。出向者が室長を務める政策推進室が振興計画に関わっていたとして、「出向は、経産省と高浜町が一体でプルサーマルによる“原子力立地のモデルケース”をつくるためだったのではないか」と述べ、金品授受に関して出向者に聞き取り調査すべきだと迫りました。

 菅原経産相は、4人に聞き取りしたことを明かし、「関電役職員が森山氏から金品を授受していた事実については全く知らされていなかった」と答弁。出向者自身が森山氏と接触していたか否かには触れませんでした。

 藤野氏は「10年以上にわたって地元にいながら、見たことも聞いたこともないというのは不自然だ」と批判しました。

 藤野氏は、関電が公表した調査報告書についても追及。経産省が関電から、黒塗りされていない完全版を入手しているはずだとただしました。

 藤野 国会に提出すべきだ。

 菅原経産相 黒塗り部分には特定の会社や個人名・発注先・契約価格等の記述があり、取引状況等は公開できない。

 藤野 全体像を明らかにしなければならない。なぜ隠すのか。

 菅原 今回の事案に関係ない記述を消している。

 藤野 なぜ関係ないと判断できるのか。

 藤野氏は、安倍首相に提出を指示するよう要求。首相は「委員会から要請があった段階で判断する」と逃げました。

 藤野氏は政府の隠蔽(いんぺい)姿勢に抗議。「国策として原発が推進され、地元にゆがみが押し付けられて『ものが言えない』と苦しんできた住民がいる。闇にメスを入れなければならない」と力を込め、真相解明への決意を表明しました。



# by daisukepro | 2019-10-12 17:52 | 脱原発

論戦ハイライト 衆院予算委 宮本議員 10%増税 業者いじめ 切実な声紹介

論戦ハイライト 衆院予算委 宮本議員

10%増税 業者いじめ

切実な声紹介

写真

(写真)安倍首相らに質問する宮本徹議員=11日、衆院予算委

 「(消費税増税に伴う)レジやシステムの入れ替えで150万円必要だったが、補助金は後払い。爪に火をともしている零細企業には払えない。中小零細いじめではないか」

 日本共産党の宮本徹議員は11日の衆院予算委員会で、こうした業者の声を紹介し、消費税10%増税で廃業・倒産にまで追い込まれている業者の窮状を告発しました。

 安倍晋三首相 十二分な対策を実施する。

 宮本 自らが行った政策が国民にどういう痛みをもたらしているか無自覚すぎる。

図

 安倍政権が「景気対策」の目玉とするキャッシュレス決済時のポイント還元制度に登録した店舗は、宮本氏が調べた都内の商店街では2割程度しかありませんでした。宮本氏は「万全の対策どころか部分的なものにすぎない」と批判しました。

 さらに宮本氏は、消費税増税によって消費が落ち込んでいることを告発。飲食店などからは「お客が半減し、こうした状況が続くなら店をどうするかを相談しなければならない」などの悲鳴が上がっています。実質民間最終消費支出の伸びは消費税増税のたびに鈍化しています。

 宮本 消費税10%で突き進めば、消費に深刻な打撃を与えるのではないか。

 西村康稔経済再生担当相 確かに消費税は消費者のマインド(心理)にマイナスの影響を与える可能性もある。

 宮本 それなら、その道を突き進んでいいのか、真剣に考える必要がある。

 増税で消費税収が増えたにもかかわらず、国の税収は今も消費税導入直後と同水準にとどまります。消費税増税と引き換えに、法人税や所得税が減税されてきたからです。

 宮本氏は、昨年の企業の経常利益はバブル期ピーク(1989年)の2倍以上であるにもかかわらず「法人税負担が急激に軽くなり、もうけが税として社会に還元されなくなっている」と指摘。「法人税減税は内部留保に積みあがっているだけだ。消費税を引き下げた方が個人消費は活性化し、経済は元気になる」として、消費税率5%への減税を重ねて求めました。

 安倍政権は消費税を増税する一方で、アメリカ製武器の「爆買い」で軍事費は過去最高です。秋田や山口で県民が反対する、陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備を強行しようとしています。

 宮本氏はイージス・アショア配備の費用が、当初の1基800億円から米国の言い値で膨張していると指摘しました。

 宮本 イージス・アショアの配備・運用に、いったいいくらかかるのか。際限ないのではないか。

 河野太郎防衛相 今後、日米で価格の低減に努め、価格が精査できた段階でお知らせする。

 宮本 最終的にいくらかかるかも分からない。

 宮本氏は「国民には財政が大変だと消費税増税するのに、米国のためには爆買いする。根本的に間違っている」と批判しました。




# by daisukepro | 2019-10-12 17:47 | 政治

映画美術の西岡善信さんが死去 「座頭市」シリーズ手掛ける

 映画美術の第一人者で「地獄門」をはじめ数々の作品に携わった西岡善信(にしおか・よしのぶ)さんが11日午後7時22分、老衰のため京都市の病院で死去した。97歳。奈良県出身。葬儀・告別式は15日正午から京都市右京区西院東貝川町46の3、天神川ホールで。喪主はめい早瀬美奈(はやせ・みな)さん。

 学徒出陣や旧ソ連での抑留体験を経て帰国し、1948年に大映京都撮影所に入社。54年のカンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した「地獄門」(衣笠貞之助監督)の美術に関わり、川島雄三、増村保造両監督らの作品で頭角を現した。勝新太郎さんが主演した「座頭市」シリーズも手掛けた。

(共同)

 死去した西岡善信さん

 死去した西岡善信さん



# by daisukepro | 2019-10-12 15:54 | 映画

小説家平野啓一郎、朝日新聞インタビュー  「日本のマスコミ、無責任に反感あおる  韓国の最高裁判所の判決文を読めばショック受けるだろう  国籍を超えて個々人の不幸に注目すべき」

小説家平野啓一郎、朝日新聞インタビュー 
「日本のマスコミ、無責任に反感あおる 
韓国の最高裁判所の判決文を読めばショック受けるだろう 
国籍を超えて個々人の不幸に注目すべき」
日本の小説家の平野啓一郎氏//ハンギョレ新聞社

 小説『日蝕』で日本の最高権威の文学賞である芥川賞を受賞した小説家の平野啓一郎氏(44)が、輸出規制などをめぐる韓日対立について、日本の人々に、まず韓国最高裁の強制徴用訴訟判決文から読むべきと厳しく忠告した。また、国家を越えて徴用被害者「個人」の人間的不幸に注目しようと強調した。

1日付の朝日新聞に掲載された平野啓一郎氏のインタビュー//ハンギョレ新聞社

 平野氏は11日付の朝日新聞に掲載されたインタビューで、嫌韓を煽る放送や週刊誌の報道に「腹が立つと同時にすごく傷ついた。韓国の問題になると、メディアは無責任に反感をあおっている」と憤る。そして「(放送で)韓国大法院判決文も読まないような出演者にコメントさせてはいけない。まず、判決文を読むべき。判決文を読んでショックを受けないはずはない」と語った。同氏は小説『日蝕』(1999年)で芥川賞を受賞した人気作家で、代表作20冊あまりが韓国で翻訳出版され、韓国のファンも多い。

 強制徴用被害者のイ・チュンシクさんのインタビューを読んだという同氏は、「(強制徴用被害者たちは)技術を習得できると期待して応募したら、危険度の高い労働環境に置かれ、賃金を支給されず、逃げ出したいと言ったら殴られた。悲惨だ」と指摘した。また、「まずは一人の人間として彼ら(被害者)の境遇を考えることが大切だ。小説は韓国人、日本人、男、女のようなカテゴリーを主人公にしない。徴用工というカテゴリーではなく、一人の個人として注目すれば、共感できるだろう」と付け加えた。

 平野氏は昨年「在日」3世を主人公にした小説『ある男』を出版してもいる。同氏は「学生時代に出会った在日を思い、彼らが今この時代をどう過ごしているか考えながら在日にアプローチした。(国籍の)カテゴリーを差し引いて人の人生の共感できるところを探るべき」と人間に対する共感能力を重ねて強調した。朝日新聞は韓日関係の悪化の中で両国の協力・友好回復を模索するインタビューシリーズ「隣人」の第1回目として平野氏のインタビューを掲載した。

チョ・ゲワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/912878.html

# by daisukepro | 2019-10-12 09:35 | 徴用工問題

改憲発議強行阻もう 九条の会が声明発表 草の根運動を

改憲発議強行阻もう

九条の会が声明発表

草の根運動を

 「九条の会」は10日、「改憲発議強行を草の根からの運動で阻もう」との声明を発表しました。

 声明は、安倍首相が、任期中の改憲発議強行を狙う体制をつくり臨時国会に臨んできたと指摘。その狙いが「改憲発議の第一歩として憲法審査会において何が何でも自民党改憲案を提示し、その審議に入ること」にあるとし、「国会審議と並行して、草の根からの改憲世論づくりに本腰を入れようとしている」と警告を発しています。

 9条改憲は「韓国との対立を煽(あお)る一方で、朝鮮・中国の脅威を口実にして自衛隊の海外での武力行使を目指す」もので、「朝鮮半島の非核化、東北アジアの平和構築に真っ向から逆行する極めて危険な策動」と厳しく批判しています。

 声明は「改憲の新たな局面を迎えた」と強調し、自衛隊の9条明記論や改憲手続き法の危険と問題点について学習、討論を強め、署名、集会、スタンディングなど草の根からの改憲阻止の運動を改めて強めることを呼びかけています。



# by daisukepro | 2019-10-12 07:41 | 憲法

土砂採取 県内外41カ所 14年度 辺野古埋め立て 追加調査

土砂採取 県内外41カ所

14年度 辺野古埋め立て 追加調査

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で使用される埋め立て土砂(岩ズリ)に関し、防衛省沖縄防衛局が埋め立て承認願書に記載した土砂採取地区のほかに、県内外41カ所で土砂採取の追加調査をしていたことが10日までに分かりました。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏が情報公開請求で入手した資料で明らかになりました。埋め立てに必要な総土量約2062万立方メートルのうち、県内外から購入する岩ズリの採取量は約1644万立方メートル。2013年12月に当時の仲井真弘多知事が承認した埋め立て願書は沖縄県のほか、西日本7地区の採取場所を記しています。

 資料によると、防衛局は、13年度に沖縄県と西日本6県の計21カ所で岩ズリの採取場を調査し、2830万立方メートルの蓄積量があるとしました。ただ、一部施設の廃止などがあり、14年度時点で、蓄積量は2011万立方メートルにとどまりました。そのため、新たに県内外41カ所の採取場で調査を実施。3680万立方メートルの蓄積量を確認しました。

 沖縄県内では、新たに糸満市の2カ所などで調査を実施。鹿児島県では、県内全域に調査対象を大幅に増やしました。宮崎県、佐賀県も新たに調査対象に加えました。

 北上田氏は、「特定外来生物が見つかった採石場からは沖縄県の県外土砂規制条例で土砂の搬送はできなくなる。そのため採取候補地を少しでも増やそうとしているのかもしれない」と推察。一方、埋め立て承認願書になかった採取地区の追加は、願書の添付図書の変更であり、知事の承認なしにはできないと指摘します。

 「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の大津幸夫共同代表は、「防衛局は特定外来生物の駆除方法も示せていない。本土から土砂を搬出することは無理だし、させない。何カ所増やそうとも各地と連帯して土砂搬出に反対していく」と語りました。

追加調査された自治体

香川県 土庄町

山口県 下関市

佐賀県 伊万里市

長崎県 新上五島町 平戸市

宮崎県 日向市

鹿児島県 出水市 薩摩川内市 いちき串木野市 枕崎市 南さつま市 姶良市 湧水町 南九州市 鹿児島市 日置市 志布志市 肝付町 鹿屋市 曽於市 奄美市 龍郷町 大和村 徳之島町 天城町

沖縄県 名護市 糸満市

図



# by daisukepro | 2019-10-11 18:59 | 赤旗

土砂採取 県内外41カ所 14年度 辺野古埋め立て 追加調査

土砂採取 県内外41カ所

14年度 辺野古埋め立て 追加調査

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で使用される埋め立て土砂(岩ズリ)に関し、防衛省沖縄防衛局が埋め立て承認願書に記載した土砂採取地区のほかに、県内外41カ所で土砂採取の追加調査をしていたことが10日までに分かりました。

 沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏が情報公開請求で入手した資料で明らかになりました。埋め立てに必要な総土量約2062万立方メートルのうち、県内外から購入する岩ズリの採取量は約1644万立方メートル。2013年12月に当時の仲井真弘多知事が承認した埋め立て願書は沖縄県のほか、西日本7地区の採取場所を記しています。

 資料によると、防衛局は、13年度に沖縄県と西日本6県の計21カ所で岩ズリの採取場を調査し、2830万立方メートルの蓄積量があるとしました。ただ、一部施設の廃止などがあり、14年度時点で、蓄積量は2011万立方メートルにとどまりました。そのため、新たに県内外41カ所の採取場で調査を実施。3680万立方メートルの蓄積量を確認しました。

 沖縄県内では、新たに糸満市の2カ所などで調査を実施。鹿児島県では、県内全域に調査対象を大幅に増やしました。宮崎県、佐賀県も新たに調査対象に加えました。

 北上田氏は、「特定外来生物が見つかった採石場からは沖縄県の県外土砂規制条例で土砂の搬送はできなくなる。そのため採取候補地を少しでも増やそうとしているのかもしれない」と推察。一方、埋め立て承認願書になかった採取地区の追加は、願書の添付図書の変更であり、知事の承認なしにはできないと指摘します。

 「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」の大津幸夫共同代表は、「防衛局は特定外来生物の駆除方法も示せていない。本土から土砂を搬出することは無理だし、させない。何カ所増やそうとも各地と連帯して土砂搬出に反対していく」と語りました。

追加調査された自治体

香川県 土庄町

山口県 下関市

佐賀県 伊万里市

長崎県 新上五島町 平戸市

宮崎県 日向市

鹿児島県 出水市 薩摩川内市 いちき串木野市 枕崎市 南さつま市 姶良市 湧水町 南九州市 鹿児島市 日置市 志布志市 肝付町 鹿屋市 曽於市 奄美市 龍郷町 大和村 徳之島町 天城町

沖縄県 名護市 糸満市

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# by daisukepro | 2019-10-11 18:58 | 赤旗

『いま振りかえる朝鮮植民地支配 歴史と実態』 パンフできました

『いま振りかえる朝鮮植民地支配 歴史と実態』

パンフできました

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 本紙に掲載したシリーズ「いま振りかえる植民地支配 歴史と実態」(9月8~16日付)がパンフレットになりました。日本共産党の志位和夫委員長による韓国・建国大学での講演(2015年)も収録しており、商業メディアに「嫌韓」報道があふれるなか、日韓関係への理解を深め、改善に向かうための一助となるパンフです。

 シリーズは、日本が韓国をどのように併合し、36年の間に何をおこなってきたのか、戦後日本政府はどのような態度をとったのか、世界の流れはどうなのかなど、植民地支配の全体像に簡潔に迫ったもの。掲載中、作家の平野啓一郎さんは「一度、静かな精神状態で、読んでみるべきです」とツイッターに投稿。読者からは「自分がマスコミに洗脳されていたと思いました」「教科書にない真実が見えてきます」などの反響が寄せられました。

 番外編として「『植民地支配への反省』投げ捨てた安倍政権」(「赤旗」9月5日付)、「日本メディアはどう伝えてきたか」(同18日付)も収録しています。

 パンフレットの定価は380円です。近くの書店か共産党事務所にお求めいただくか、日本共産党中央委員会出版局に直接ご注文ください。


# by daisukepro | 2019-10-11 08:47 | 赤旗

志位委員長の代表質問 衆院本会議 消費税 導入31年 廃止しかない 5%への減税 緊急に

志位委員長の代表質問 衆院本会議

消費税 導入31年 廃止しかない

5%への減税 緊急に

 8日の衆院本会議の代表質問で、台風・豪雨災害、消費税増税、関西電力「原発マネー」還流疑惑についてただした日本共産党の志位和夫委員長。消費税の根本問題に迫り、具体的な経済の実態を示しながら「消費税の廃止をめざし、緊急に5%への減税を」と迫った志位氏に、安倍晋三首相は質問をはぐらかし、まともに答えられませんでした。


写真

(写真)安倍晋三首相に質問する志位和夫委員長=8日、衆院本会議

 導入から31年になる消費税が日本社会に何をもたらしたか。具体的数値を突き付け廃止を迫った志位氏に対して、安倍首相は明確な反論もできず、志位氏の論拠を認める場面もありました。

 政府は「社会保障のため」「財政再建のため」と消費税の必要性を主張してきました。しかし、31年間に年金は減らされ、サラリーマンの医療費負担は3倍に増え、介護保険は負担だけが増すなど、社会保障は切り下げの連続。国と地方の借金は246兆円から1069兆円へと4倍以上に膨れ上がりました。

 「政府の言い分はどちらもウソだったではないか」。志位氏が示した数字を、首相は否定できず「ご指摘はあたらない」と力なく答えるだけでした。

 31年間の消費税収397兆円に対し、法人3税の税収は298兆円、所得・住民税の税収は275兆円も減少。大企業と富裕層への減税が繰り返されたのに加え、消費税増税がもたらした経済の低迷が税収を減らしたからです。

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(写真)法人税は最高額の89年度と比べた減収額、所得税・住民税は最高額の91年度と比べた減収額。財務省資料から作成。法人3税は法人税、法人住民税、法人事業税

 志位氏のこの指摘に対して、首相は「税収の減少の背景」として「制度的要因(減税)」と「経済情勢の要因がある」と事実上指摘を認めたうえ、「引き上げによる増収分は社会保障の財源として活用してきた」と答弁しました。これは、社会保障の財源を法人税や所得・住民税から消費税に付け替えたことを示すだけのもの。志位氏が「弱者から吸い上げ、大企業と富裕層をうるおす。これこそが消費税の正体だ」と迫りました。

 さらに志位氏は、消費税が日本を世界でも異常な「経済成長ができない国」にしてしまったと告発。経済協力開発機構(OECD)によると1997年からの20年間に先進国の国内総生産(GDP)は、米国で2・3倍、フランスで1・8倍などに伸びています。しかし日本では1・02倍と、わずか2%しか伸びていません。

 志位氏は、97年の5%への増税がバブル崩壊から立ち直りつつあった景気回復の芽を摘み、2014年の8%増税が今日に及ぶ消費不況の原因となったことを挙げ、「たび重なる消費税増税が、日本経済を世界でも異常な長期低迷に落ち込ませた原因の一つだという認識があるか」と追及しました。

 安倍首相は「アベノミクス3本の矢の取り組みにより、デフレではないという状況をつくりだした」などと強弁するだけでした。

 志位氏は「31年間の消費税の現実に立って、この悪税の廃止を目標とすることをあらためて強く求める」と訴えました。

日本共産党が示した展望

インパクトある家計応援政策を

 消費税の正体をあばいたうえで、5%減税を求めた志位氏。首相は、言い訳に終始したうえで「廃止は考えていない」と答えるだけでした。

 なぜ緊急に5%への減税が必要か―。志位氏は、1世帯当たりの実質消費支出の低迷、働く人の実質賃金の落ち込みなど、税率8%への引き上げ(2014年)後の景気低迷を経済統計から明らかにし、8%への大増税そのものが間違いであり、経済失政だったことを明らかにしました。

 ところが安倍首相は、医療、年金、介護の連続改悪には目をつぶり、「(8%への増税は)単なる増税ではなく社会保障の充実を実施した。これら全体を見れば増税の判断は誤りではない」と強弁しました。

 1日に発表された日銀短観は、大企業製造業で3期連続での景気判断が悪化。7日発表の景気動向指数も「悪化」となりました。

 志位氏は、「こんなさなかに10%増税など無謀の極み。失政に失政を重ねる『二重の経済失政』といわざるを得ない」と強調。「『5%減税』によって『二重の経済失政』をただすことが必要だ」「いま政治が『5%減税』という家計応援のインパクトある政策を実行することが必要不可欠だ」と迫りました。

 安倍首相は、8%への増税後の景気回復の遅れを認めざるを得ませんでした。

財源どうするか 三つの提案示す

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 消費税を減税し、社会保障や教育をよくする財源をどう考えるか―。志位氏は(1)持てる者からきちんと税金をとる(2)無駄遣いを一掃する(3)暮らしを応援することで日本経済を成長の軌道にのせて税収を増やす―と提案し、「これを組み合わせれば、消費税に頼らなくても立派にやっていける」と強調しました。

 志位氏は、史上空前のもうけを上げる大企業と超富裕層への二つの不公平税制を告発。中小企業(税負担率18%)と大企業(同10%)の格差、株取引にかかる税金の軽さなどを示し、大企業と超富裕層に恩恵を与える「優遇税制を是正せよ」と求めました。

 安倍首相は、不公平かどうかには答えず、「課税ベースを拡大し、法人税率を引き下げた」と筋違いの答弁。さらに金融税制による富裕層優遇の実態には目を向けずに「すでに施策を講じてきた」と言ってのけました。

 「無駄遣いを一掃するという点では、トランプ米大統領いいなりの米国製武器『爆買い』をやめるべきだ」―。志位氏が取り上げたのは6600億円以上もの巨費がかかる「イージス・アショア」。米国の研究所の論文で、秋田県と山口県への配備目的が「ハワイやグアムの防衛」と明記していることをあげ、「米国防衛としか説明がつかない」と批判し、「こんなばかげた政策は中止すべきだ」と求めました。

 また、志位氏は、沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設に「膨大な血税が注がれている」と批判。「何兆円という規模の血税を注ぐ。このような屈辱的な政治は終わりにすべきだ」と迫りました。

 首相は、米国論文には触れることもできず「どうしても必要な装備品で米国防衛のためではない」と答えるだけ。辺野古への米軍新基地建設でも、超軟弱地盤対策を認めつつ「検討中」として具体的な費用さえ答えられず、予算の無駄を温存する姿勢を示しました。

台風・豪雨災害

「住み続けられる街への復興支援を」

 8~9月に相次いだ豪雨・台風災害について志位氏は、台風15号被害の調査で訪れた千葉県南部の自治体首長からの要望を紹介。共通するのは「住み続けられる街への復興支援を」(金丸謙一館山市長)という声だとして、公的支援の抜本的強化を求めました。

 志位氏は、住宅被害について、南房総市の石井裕市長が「一部損壊への補助はありがたいが、6~8割もの自己負担がある。(補修費を)負担できず『住宅難民』になってしまうことが心配だ」と述べたことを紹介。農林水産業でも大きな被害が出ており、一定の支援制度が発動されても自己負担が重くのしかかると指摘し、「過疎、離農、廃業が進むのではないかというのが一番の不安として語られた」と強調しました。

 こうした声を踏まえて志位氏は、「『住み続けられる街への復興支援を』というのは、全国で災害にあった地域の共通の声だ。この声に応えて、現行の支援の枠組みにとらわれず、公的支援の抜本的強化を図るべきだ」と迫りました。首相は、一部損壊世帯への支援を一定拡充すると表明したものの、公的支援の抜本的強化については答えませんでした。

「原発マネー」関電疑惑

政府の責任ただすも首相答えず

 関西電力の幹部らが福井県高浜町の元助役(故人)から2011~17年に3・2億円分の金品を受け取っていた問題について、志位氏は、「事件の構図から『原発マネー』の還流であることは明らかだ」と述べ、安倍首相の認識をただしましたが、首相は答弁を避けました。

 志位氏は「還流した金品の原資は、国民が支払ってきた電気料金だ」と強調。「関電は11年以降、原発再稼働のために家庭向け電気料金を2度にわたり値上げしたが、その一部が還流した」として、「再稼働を推進し、電気料金の値上げを認可してきた政府・経済産業省の監督責任が厳しく問われる」と追及しました。

 さらに、「関電の会長も社長も金品をもらっていた当事者であり、関電のつくる第三者委員会まかせでは、肝心な真相が隠されてしまうことは避けられない。政府自らが徹底的な調査を行うべきだ」と指摘。「関電だけでなく、原発をもつ11の電力事業者は原発再稼働のための追加工事費として、5兆円を超える事業を発注している。『再稼働利権』が問われている」と力を込め、他の電力会社についても政府の責任で徹底調査を求めました。

 首相は、「まずは第三者の目を入れて」などと関電まかせの答弁に終始。他社についても「経産省の指示を受けて電力会社による調査が行われた」と、政府の責任による全容解明に背を向けました。




# by daisukepro | 2019-10-10 07:13 | 貧困なくすための政治

差別や理不尽なことに立ち向かう反骨の人でした。

きょうの潮流

 詩人のサトウハチローから贈られた詩があります。「この人ぐらい 目的に向って邁進(まいしん)した人はいない つらぬくこころ この人はそのかたまりだった」▼差別や理不尽なことに立ち向かう反骨の人でした。戦後のプロ野球の基礎を築いた時代。弱小球団でお客も入らない国鉄で打倒巨人に執念を燃やしました。相手は人気球団で、サイン会などで巨人以外の選手が差別されていたことが闘争心に火をつけました▼左腕からの快速球と大きく割れるカーブ。通算400勝をはじめ数々の大記録を打ち立てた大投手、金田正一(まさいち)さんが亡くなりました。苦労した国鉄時代に積み重ねた353勝、14年連続20勝以上の数字が自身の誇りでした▼鳴り物入りで巨人入りした長嶋茂雄さんのデビュー戦で対戦。4打席4三振に打ち取ったことは語り草に。しかし、現役晩年に国鉄の身売りで巨人に入団した際に長嶋さんを「復活」させたエピソードはあまり知られていません▼キャンプで長嶋さんの体があまりにも硬くて驚いた金田さんは体づくりと体調管理をアドバイス。その年から巨人のV9が始まりました。引退後、テレビに出たり、当時は閑古鳥が鳴いていたパ・リーグ、ロッテの監督を務めたのも球界全体のためとの思いから▼「カネやん」と親しまれましたが、ときに闘志が暴走し、監督時代には乱闘や審判への暴行を引き起こして批判されました。毎年各地で野球教室を開くなど、最後まで愛情をそそぎ、野球の発展に尽くした86年の人生でした。



# by daisukepro | 2019-10-09 09:55 | 赤旗