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ニューヨークタイムズ紙 (米国) に掲載された風刺画

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ニューヨークタイムズ紙 (米国) に掲載された風刺画: (森友・加計の) スキャンダルを揉み消しながら有権者に 「アベノミクス」 をアピールする安倍首相  海外でも的確に理解されているようで..

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by daisukepro | 2018-02-17 04:05 | 政治

通常国会3週間 浮き彫りになったのは

2018年2月13日(火)

通常国会3週間 記者座談会

浮き彫りになったのは

 開会して3週間がたつ通常国会は、2018年度予算案をはじめ国政の私物化疑惑、憲法9条改定問題など国政の重要課題をめぐって与野党の激しい論戦が続いています。序盤の国会論戦の特徴について、国会取材団の記者で語り合いました。


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(写真)安倍晋三首相らに質問する辰巳孝太郎議員(右手前から2人目)=1日、参院予算委

「改憲」連発・森友答弁・副大臣暴言

深まる「政治劣化」

尊重・擁護に背き

  この間、本会議や予算委員会で安倍晋三首相をはじめ全閣僚出席の質疑が行われたが、まず答弁のひどさが際立っている。安倍政権の「政治の劣化」が深まっている。

  安倍首相は改憲に踏み込む発言を連発している。なかでも、改憲議論を進めるのは「私たちの義務」(1月31日の参院予算委)とまで言い切ったのにはあきれた。首相をはじめ国務大臣や国会議員に課せられているのは、憲法を尊重・擁護する義務であって、改憲議論をする義務ではない。

  森友学園への国有地売却問題でも、安倍首相は「丁寧な説明」とは真逆の答弁を繰り返しているよ。森友問題について聞かれると、安倍首相は「朝日」や同学園の理事長だった籠池泰典被告の名前をあげて「裏とりをしない記事」「真っ赤なウソ」(5日の衆院予算委)と非難した。他者の信用をおとしめることで、議論をそらす姿勢に怒りを感じたよ。

閣僚資格欠く答弁

  首相自らこんな姿勢だから政権を支える面々も自制がきかない。衆院本会議(1月25日)では、日本共産党の志位和夫委員長が沖縄県で相次ぐ米軍機事故の問題をただしている最中に、松本文明前内閣府副大臣が「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばした。

  本会議場でヤジを聞いていたが、事故を軽んじる許しがたい暴言だ。赤旗記者が本人に直接あたって“自らの発言だ”と認めさせ報じると翌日、他紙も後追い取材を始めた。安倍首相はあわてて松本氏を辞任させたが、辞任で済まされる問題ではない。

  予算委員会の審議でも閣僚としての資格を欠くひどい答弁が続いている。江崎鉄磨沖縄・北方担当相は、沖縄振興に関する予算案で概算要求から減額された額「65億円」を3ケタも間違えて「650万円」(8日の衆院予算委)と答えるなど、3日連続で誤答弁をしている。江崎氏は、一度は入閣を断ったと言われている。日ロ領土問題についても自分で「素人だ」といって物議を醸した。ここでもそんな人物を閣僚に据えた安倍首相の責任が問われている。

  自身の秘書らが選挙区内で線香を配った問題が問われている茂木敏充経済再生相をめぐってもそうだね。野党が事実を確認する質問をしても「(野党の)各議員に対して、さまざまな事例の報道もある」(8日の衆院予算委)などとはぐらかす。国民の声に耳を傾けようとしない、説明して理解を得ようという姿勢もない、それで改憲に突っ走る―安倍政権は究極の「モラルハザード(倫理喪失)」政権だ。

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(写真)傍聴者と懇談する志位和夫委員長ら=5日、国会

自民支持者も「見方変えた」の声

共産党の“論戦力”

  そんな中、安倍政権に一番、厳しく対峙(たいじ)していた日本共産党の論戦が光っている。テレビ中継された質疑を見て「自民党を応援してきたが、見方を変えた」という声をいくつも聞いた。

志位質問への反響

  志位委員長が「すべての国民の権利にかかわる重大な問題だ」として、生活保護を削減しようとする安倍政権の方針を批判した(5日の衆院予算委)。当事者の言葉で、生活保護の暮らしぶりを突き付けて、「これが、憲法25条が保障する健康で文化的な生活か」との追及には「私たちの苦しんでいることをよく言ってくれた」と反響が相次いだ。

  その予算委員会の傍聴には「JCPサポーター」の人たちも含めて、91人も駆け付けて真剣に審議を見守っていた。

  そういえば、志位委員長が衆院本会議で生活保護削減の問題を取り上げた際には、自民党席からひどいヤジが上がっていたけど、予算委員会ではさすがに静まり返っていたのが印象的だった。

  森友学園への国有地売却問題では、辰巳孝太郎参院議員が、安倍首相の妻の昭恵氏から「頑張ってください」という激励の電話を受けたと同学園理事長だった籠池泰典被告が話している音声データを暴露して注目を集めた(1日の参院予算委)。

  財務省は、辰巳氏の追及で、これまで公開した以外にも売却交渉に関する内部文書が存在することも初めて明らかにしたよ。9日に財務省が新文書を公表すると、各紙が大きく報じた。「記録は廃棄した」としてきた佐川宣寿・前理財局長の国会答弁が虚偽だったことが明確に裏付けられたことになる。

  共産党の追及には、マスコミだけでなく、他党議員も注目しているね。宮本徹衆院議員が、防衛省が護衛艦で新種航空機を運用するための調査研究を行っていることを追及(7日の衆院予算委)すると、翌日の同委で立憲民主党の本多平直衆院議員も宮本氏の示した資料をもとに、護衛艦の空母化を検討している疑いを指摘。「東京」が小野寺五典防衛相の答弁を引きながら後追いしていたよ。

政治動かす力発揮

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(写真)質問する田村智子議員=1日、参院予算委

  有期雇用労働者の雇い止めをめぐっては、田村智子参院議員が参院予算委(1日)で取り上げた翌日に日本貿易振興機構(JETRO)と経済産業省が計画の全面撤回を報告するなど、実際の政治を動かす力も発揮している。

安倍9条改憲・「働き方改革」…

見えた 野党一致点

  国会序盤の論戦では、野党間の政策的一致点も見えてきたのが特徴だね。

首相の憲法観批判

  最大の課題は9条改憲だ。代表質問で、立憲民主党の枝野幸男代表は首相の憲法観を批判し「まっとうな議論ができるはずもない」と断じた。昨年の総選挙で9条を含む改憲推進を掲げた希望の党だが、玉木雄一郎代表は「立法事実がない9条改憲案には反対だ」と表明したよ。

  安倍政権が幕引きを図ろうとした森友・加計疑惑や、生活保護削減の問題も各野党がとりあげている。

  森友疑惑では、交渉記録を「全て廃棄した」との虚偽答弁を繰り返した財務省前理財局長の佐川宣寿国税庁長官について、立憲民主党の議員も同氏の罷免や証人喚問を行うべきだと主張した。

  安倍首相は「働き方改革を断行する」と表明したが、野党は「残業の上限を青天井にする働き方を拡大する」(立民・長妻昭衆院議員)、「過労死を増やす」(希望・山井和則衆院議員)と批判を強めているよ。

  野党間で政策的に一致してたたかっていける方向が生まれているのは重要だ。共産党は市民のたたかいと結んで、この国会共闘に全力をあげようとしている。

  それだけに与党は、野党の質問時間を減らし与党の持ち分を増やせと不当な要求をしている。

  実際に与党の質問時間は増えたが、政権に対する「監視役」には程遠い。予算委員会で自公の議員がひたすら「総理のご決意は?」とお伺いを立てるばかりだ。

数のおごりただす

  質問時間の配分に関する世論調査(JNN、3、4両日実施)では、「与党が多すぎる」41%が「野党が多すぎる」8%を大きく上回っている。

  国民が国会に求めていることは、政権をチェックし追及することだ。今後の国会で、数の力におごる安倍政権を厳しくただしてほしい。


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by daisukepro | 2018-02-14 09:17 | 政治

「心を合わせ、難関を突破しよう」

  【ソウル、仁川共同】平昌冬季五輪に合わせて訪韓した北朝鮮の三池淵管弦楽団が11日夜、ソウルで公演を開き、金正恩朝鮮労働党委員長の特使として訪韓した妹の金与正党第1副部長が、韓国の文在寅大統領の隣で観覧した。文氏は与正氏ら北朝鮮側に対話・交流の継続と拡大を求め「心を合わせ、難関を突破しよう」と話した。

 韓国大統領府が明らかにした。核問題を巡る緊張状態を念頭に置いた発言と見られる。文氏は「この出会いの小さな火がたいまつになるよう南北が協力しよう」とも述べた。

 金与正氏と金永南最高人民会議常任委員長ら高官代表団は観覧後、仁川国際空港から北朝鮮へ向け出発した。

 三池淵管弦楽団の公演を観覧する(左から)北朝鮮の金永南・最高人民会議常任委員長、金与正・朝鮮労働党第1副部長、韓国の文在寅大統領=11日、ソウル(聯合=共同)

 三池淵管弦楽団の公演を観覧する(左から)北朝鮮の金永南・最高人民会議常任委員長、金与正・朝鮮労働党第1副部長、韓国の文在寅大統領=11日、ソウル(聯合=共同)


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by daisukepro | 2018-02-12 06:01 | 政治

生活保護削減に道理なし 貧困打開に向け「生活保障法」に 衆院予算委 志位委員長の基本的質疑

生活保護削減に道理なし

貧困打開に向け「生活保障法」に

衆院予算委 志位委員長の基本的質疑

 日本共産党の志位和夫委員長が5日の衆院予算委員会で行った基本的質疑は次のとおりです。


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(写真)質問する志位和夫委員長=5日、衆院予算委

志位 生活保護のあり方は、すべての国民の権利にかかわる重大な問題 

 志位和夫委員長 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問いたします。

 今日は、限られた時間なので、生活保護の問題について質問します。

 今年は、5年に1度の生活扶助基準の見直しの年となっていますが、安倍政権が、最大5%という生活扶助基準引き下げの方針を決めたことに対して、国民の不安と批判が広がっております。

 生活保護の問題は、制度を利用している人だけの問題ではありません。今日の日本で、貧困は、特別の事情ではなく、倒産、失業、リストラ、病気、親や家族の介護などで職を失えば、誰もが貧困に陥っておかしくない状態におかれています。

 また、生活扶助基準の引き下げは、住民税、保育料、介護保険料、就学援助、最低賃金などに連動し、広範な国民の生活に重大な影響を与えます。憲法25条に明記された国民の生存権を保障する最後のセーフティーネットである生活保護のあり方は、すべての国民の権利にかかわる重大な問題であります。

志位 「貧困ライン」が下がるもとでは、相対的貧困率が低下しても、貧困の実態が改善したとはいえないのではないか 

首相 (質問に答えず)子どもの貧困率が大きく改善した

志位 指摘を否定できなかった。低所得世帯では子どもを持つこと自体が困難になっている

 志位 まず総理にうかがいたいのは、今日の日本における貧困の実態をどう認識しているかについてです。

 私は、1月25日の(衆院)本会議の代表質問で、安倍政権の5年間で、貧困が悪化したという事実を認めるかどうかをただしました。総理は、2014年の総務省「全国消費実態調査」で、安倍内閣発足後、長期的に上昇傾向にあった相対的貧困率が低下に転じたとのべ、「貧困が悪化したという指摘は当たらない」と答弁されました。まず確認します。「全国消費実態調査」で、総世帯の相対的貧困率がどうなったか。この4回の調査結果について、総務省、数字を示してください。

 千野雅人総務省統計局長 お答えいたします。総務省統計局の全国消費実態調査によりますと、相対的貧困率は、平成11年は9・1%、16年は9・5%、21年は10・1%、26年は9・9%となっております。

 志位 いま、報告があったように、確かに直近の数字では相対的貧困率はわずかに低下しております。総理は、相対的貧困率が低下したことをもって、貧困が悪化していないといわれるわけですが、はたしてそうか。

 相対的貧困率というのは、所得――厳密にいえば等価可処分所得の順に全国民を並べたとき、真ん中にくる人の額を「中央値」とし、その2分の1を「貧困ライン」とし、「貧困ライン」に満たない所得の人の割合であります。一般の国民の所得が下がると「中央値」が下がるので、それに連動して「貧困ライン」も下がることになります。

 次は総理にうかがいます。パネルをごらんください(パネル1)。

図

 これは、この間の「貧困ライン」の推移です。「全国消費実態調査」のデータにもとづき総務省に実質ベースの数値を計算してもらいました。1999年は157万円、2004年は151万円、2009年は140万円、2014年は133万円、一貫して下がり続けています。

 「貧困ライン」が下がるとどうなるか。これまで「貧困ライン」以下にいた人――貧困に数えられていた人が、これまでと同じ収入・暮らしであっても、「貧困ライン」が下がることによって「貧困ライン」の上にきてしまい、貧困ではないと数えられてしまうことになります。パネルをごらんください。2009年から2014年でいえば、パネルのこの点線で囲まれた部分の人たち――所得133万円から140万円の人たちは、収入や暮らしがよくなって貧困から抜け出したのではありません。収入も暮らしも変わらないけれども、「貧困ライン」が下がったために、貧困ではないと数えられてしまう。すなわち、「貧困ライン」が下がりますと、貧困の実態が変わらなくても、相対的貧困率を押し下げるという効果が働くのであります。

 そこで、総理にうかがいます。総理は、相対的貧困率が低下したことをもって、貧困が悪化していないと答弁されました。しかし「貧困ライン」が下がるもとでは、相対的貧困率が低下したとしても、それだけをもって貧困の実態が改善したとはいえないんじゃないですか。端的にお答えください。

 安倍晋三首相 実は、相対的貧困率論争というのは、私が出したのではなくて、かつて野党側から安倍政権が進めている経済政策では相対的貧困率がおそらく伸びていくだろうと。安倍政権ではそれはまだとっていなかったんですがね、とっていなかったんですが、そういって私を批判したものですから、では、安倍政権がとったときにそれを見て議論しましょうといったら、これがよくなったものですから、その後、相対的貧困率についての議論というのを挑まれることが実はなくなったという、いままでの経緯をご説明をさせていただきたい(志位「質問に答えてください」)、こう思うわけであります。

 念のために申し上げますと、相対的貧困率について、雇用が大きく増加するなど、経済が好転するなかで、低下に転じました。とくに、子どもの相対的貧困率は、2016年に公表された総務省によれば、10年前の9・7、5年前が9・9と上がってきたものが7・9と、2ポイント、これは大きく改善をした。

 そこで、実は、相対的貧困率、野党から質問を受けたときに、こちら側のほうから、これは絶対値とは違いますよという反論をさせていただきましたし、いまの中央値のお話も、こちら側からもお話をさせていただいたことがあるんですが、ではなぜ日本で中央値が下がっているかといえば、高齢者の世帯、要するに高齢者が増えてきたことによって、当然、団塊の世代の方々は年金生活者に変わりますから、一人ひとりの収入が落ちてきた。その数が大きくなってきたことによって中央値が下がってきた、このように認識しております。

 志位 いま子どもの(相対的)貧困率が下がったことをおっしゃいました。しかし、「貧困ライン」が低くなりすぎた結果、「貧困ライン」以下の世帯では、子どもを持つこと自体が困難になっているという、より深刻な事態が子どもの貧困の場合はあるんですよ。

 それから高齢者の世帯の問題もいわれましたけれども、全体として「貧困ライン」が下がった、こういうもとでは、相対的貧困率が下がったことをもって、貧困の改善にはならない。この私の指摘を否定することはできませんでした。

志位 「貧困ライン」が下がり続けているのは日本だけ。異常な国という自覚はあるか 

首相 デフレの影響が非常に大きい

志位 物価を反映した実質値で下がっているではないか

 志位 もう1枚ごらんください(パネル2)。

図

 これは、OECD(経済協力開発機構)のデータから作成したアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、イタリア、そして日本の「貧困ライン」の2000年から2015年までの推移です。名目値で計算したものです。日本以外のどの国も、「貧困ライン」は大幅に引き上がっている。「貧困ライン」が下がり続けているのは日本だけですよ。高齢化というのは、ある程度、他の国も共通している。しかし、これだけ下がっているのは、日本だけです。

 「貧困ライン」が下がり続けているということは、一般の国民の所得が下がり続けているということですよ。雇用がよくなったといいますけれど、安倍政権の5年間で、働く人の実質賃金は15万円、年間で減っているわけです。全体の所得が下がるなかで、「貧困ライン」が下がっている。これは日本だけですよ。総理、この点で、日本は異常な国だ、異常な国になっているという自覚はありますか。

 首相 これは、下がっているのは、一つは、デフレが続いておりますから、このデフレの影響というのは非常に大きいんだろうと、こう思うわけであります。それはちょっとさきほどお話もさせていただいたとおりでございます。

 また、他の国も高齢化が進んでいるではないかというご指摘がございましたが、日本の高齢化のスピードというのは非常に速いということでございます。まさに団塊の世代が年金世代に入るというなかにおいては、それが顕著であるということでございます。

 こうしたなかで、たとえば国民にとってみんなの稼ぎである総雇用者所得をみますと、名目でみても、実質でみても、2015年7月以降、前年比プラスになっておりますし、こうしたなかで2017年の内閣府の調査によれば、1万近くのサンプルをとり、6000以上の回答を得ている非常に大掛かりな調査でございますが、現在の生活に満足と回答したものの割合は73・9%、これは過去最高となっています。そして、所得と収入で満足と回答したものの割合も、平成8年以来、21年ぶりに不満を上回っている。実は、その間、ずっと不満だったんですが、不満を、これは大切な点なんですが、逆転させることができたのではないかと、このように思います。

 志位 私は、国民の全体の貧困の問題について論じている。

 そして、デフレだと、日本はデフレだから(「貧困ライン」が)下がったんだとおっしゃった。しかし、さきほど、パネル(パネル1)を見せたじゃないですか。あれは実質値ですよ。物価上昇あるいは下落を反映した実質値で日本は「貧困ライン」が下がり続けている。さっき見せたじゃないですか。

志位 所得が最も少ない10%の層の実質所得が下がり続けている。貧困の悪化を認めよ

首相 (質問に答えず、関係のない数値を答弁)

志位 都合のよい数字だけを宣伝し、深刻な実態を見ようとしない、そんな姿勢からはまともな政策は出てこない

 志位 次に進みたいと思うんですが、もう1枚パネルをごらんください(パネル3)。

図

 では実態を見てください。貧困の実態を見るうえでは、貧困層の所得そのものがどうなっているかを見ることが、たいへん重要になります。

 これは、所得が最も少ない10%の層――第1・十分位の上限値の所得がどう変化したかのグラフです。総務省「全国消費実態調査」のデータをもとに、総務省に実質ベースの数値を計算してもらいました。これは実質値です。所得が最も少ない10%の層の所得は、1999年は162万円、2004年は154万円、2009年は140万円、そして安倍政権になっての2014年は134万円と、下がり続けています。これが貧困の実態を反映した数字ですよ。

 総理にうかがいます。安倍政権のもとで貧困は改善した、この認識をあらためてください。貧困の実態が悪化しているという事実を、きちんと正面から認めるべきじゃありませんか。いかがでしょう、総理。

 加藤勝信厚生労働相 さきほど、中央値のお話があったんですけれども、最初のやつだったと思いますけど、この等価可処分所得なんですが、これは、1人当たりの可処分所得が変化するのと、世帯人員が変化するのと両方の影響を受けるわけであります。とくに世帯人員の場合には、たとえば夫婦お二人100万円ずつだとしますと、世帯収入全体は200万なんですが、これを2で割るんではなくて、ルート2、1・4で割ります。したがって、夫婦ご一緒だったらそれぞれ100万なんだけれど、1人が141万、これがお一人が亡くなって100万になったら100万になっちゃうという、こういう世帯が小さくなることに伴う影響もそこに出てきている。

 実際、私どもの厚労省とさきほどのは総務省なので、ちょっと時間が違うんですけれども、2012年と2015年をみるかぎりは、1人当たりの可処分所得というものの低下がですね、ずっときたものが止まって、やや上昇に転じている、こういったことも指摘できるんじゃないかと思います。

 志位 12年と15年の数値で(可処分所得が)上昇に転じているということが言われましたが、これは別の調査(国民生活基礎調査)だと思うんですが、(上昇に転じたのは)名目値です。実質値ではマイナスです。実質値では、直近の3年間でマイナスになっているのです。

 それから、等価可処分所得で比較するのはおかしいというお話がありましたけれども、貧困をはかる物差しとしては、等価可処分所得、すなわち家族の人数で調整された可処分所得を使うのが国際標準なんですよ。だから日本政府もそれで貧困の問題を議論している。

 総理、お答えください。これは明らかですよ。等価可処分所得で見た場合に、あなたの内閣になってからも、最も所得が少ない10%の層の所得が落ち込んでいるんです。貧困が改善したとはいえない。悪化したという事実を正面から認めていただきたい。

 首相 悪化はしていないと思います。これは何回も申し上げているわけでありますが、たとえば、最低賃金にしても、これは低所得者のみなさんにとっては大変効くわけでありますが、安倍政権になる前の10年間、民主党政権とその前の7年間の自民党政権を足し込んだ10年間、10年間でやっと86円上がったわけであります。しかし、安倍政権は5年間で100円上げているんです。時給ですね。そういう意味においては、相当これは、低所得者のみなさんにとって、もちろんパートのみなさんにとっては過去最高の収入になっていますが、そうしたものは伸びているということであります。

 そこで、ご指摘の等価可処分所得の中央値でありますが、これはさきほど来申し上げておりますように、高齢者の増加等にともない、長期的に低下傾向にある、長期的にずっと下がっているわけでありまして、これは安倍政権になって急に下がったわけではなくて、いわば、高齢化が進むなかにおいて、さきほど厚労大臣からも答弁をさせていただいたわけであります。

 しかし、こうしたなかで、アベノミクスのもとで、われわれが進めてきた経済政策を進めてきた結果、相対的貧困率は改善に転じているわけでありますし、子どもの相対的貧困率はさきほど申し上げたとおりでございまして、さらにしっかりと、われわれ、いまの経済政策を進めることによって、さらに、たとえば最低賃金についても1000円を超えていきたいと、こう考えているところでございます。

 志位 所得の少ない高齢者が増えたからだと繰り返されるんですけれども、もう一つ、政府の統計を使いますと、(等価可処分所得でなく)1人当たりの可処分所得をみても、この直近の5年間では(所得の最も少ない10%の層の所得は)実質でマイナスになっているんです。だから、どの指標を見てもマイナスなんです。ですから、高齢者世帯が増えたということだけで説明できるものじゃないんですよ。

 そして、最低賃金のことを言われたけれど、その最低賃金の効果も含めて、この数字(パネルで示した数字)が出ているんです。

 こう議論しますと、総理は、自分に都合のよい数字だけを宣伝し、深刻な実態を見ようとしない。そんな姿勢からは、私は、まともな政策は出てこないと思いますよ。安倍政権のもとで、所得が最も少ない10%の層の実質所得が減り続けている、貧困の実態が悪化している。この事実を正面から捉えてこそ、まともな政策が出てくると思います。

志位 生活扶助見直しは、誰がどう見ても、全体として引き下げるものとなっている

首相 (「全体として引き下げるものではない」と繰り返す)

志位 切り下げを押し付けながら、痛みを感じていないのは大問題だ

 志位 次に今回の政府の生活扶助基準の見直しの方針についてうかがいます。

 総理は、本会議での私の質問に対する答弁で、「今回の見直しでは、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに、一般低所得世帯の消費の実態と生活保護基準額との乖離(かいり)を是正するため、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じる」「モデル世帯、夫婦子1人世帯では、一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準とがおおむね均衡しており、生活扶助基準を全体として引き下げるものではない」――「全体として引き下げるものではない」、こう答弁されたんです。

 パネルをごらんください(パネル4)。これが今回の政府の生活扶助(基準)見直しの全体像であります。データはすべて厚生労働省の説明資料のものであります。

図

 総理は、「上がる世帯、下がる世帯が生じる」と言われましたが、生活保護を利用している世帯で、生活扶助費が上がる世帯は26%、変わらない世帯は8%、下がる世帯は67%ですよ。7割近くの世帯で生活扶助基準が引き下げられることになります。

 生活扶助費は、最大5%、平均1・8%削減される。生活扶助費総額は、年間210億円、国費分で160億円削減される。

 総理は、この見直しを、「全体として引き下げるものではない」というんでしょうか。誰がどう見たって、全体として引き下げるものになっているじゃないですか。明らかじゃないですか。総理どうですか。総理の答弁なんだから、総理答えなさい。

 厚生労働相 これまでもご説明させていただいているんですけれども、この生活扶助の考え方というのは、今回の場合、一般の低所得世帯の消費の実態と見比べながら決めていくわけであります。その上で、モデル世帯、夫婦子1人世帯でこれを比較する。そしてその結果として一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準がおおむね均衡しているということであります。

 それから、一般低所得世帯というのをどうやって選ぶかというときにも、そこにおける、たとえば、だんだんだんだん所得が減ってきますと急に消費が減る、いわゆる変曲点というんですが、そういったところ、あるいは消費のなかに占める固定経費の割合、ここが変わる、こういうのをみながら、どこを対象にすべきかというのを判断をし、そしていま申し上げた10分の1の低所得世帯を選び、そしてそれと現行とを比較して判断をした結果として、いま均衡している。したがって、全体は動かしていない。

 しかし、給地別とか、それから世帯別とか、年齢別というのがございます。それを一つひとつ見ると、たとえば級地別を見ると、これまでも指摘をされていたんですけれども、たとえば東京と地方とを比べると、東京のほうが高くて、地方が低いということで、かなり機械的にやってきたんですが、実態を見ると、かならずしもそうではなくて、やはり地方のほうも高い、あるいは都会のほうがそれほどでもない、そこを是正したというのが今回の個々の見直しと、こういうことであります。

 志位 要するに「モデル世帯」(夫婦子1人世帯)をあなた方が選んで、そこでは「一般低所得世帯」と「均衡」していたと。しかしそれにいろんな数値をかけ、指数をかけていった。その結果がこれじゃないですか。その結果、全体の世帯で見たら210億円の削減ですよ。これを、「全体として引き下げるものではない」というのかと。まぎれもなく引き下げじゃないですか。

 総理、今度は答えてください。総理が言ったんだから。「全体として引き下げるものではない」と。それを言うんですか、この数字を見て。この数字に間違っているところがあるんですか。

 首相 いま基本的には加藤厚労大臣から答弁したとおりでありますが、いつもそうなんですが、今般の検証では、生活扶助基準について年齢・世帯人員・地域を組み合わせた世帯特性によって、一般の低所得世帯の消費の実態より生活扶助基準額が高い場合と低い場合の双方があると確認されたわけです。これは加藤大臣から答弁した通りでありますが。

 今回、実態と乖離のある基準を世帯類型ごとに是正したため、その結果、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じています。そのうえで、モデル世帯は夫婦子1人の世帯でありますが、比較しますと一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準とがおおむね均衡しており、ですから私が本会議で答弁した通り、生活扶助基準を全体として引き下げるものではないと、このように申し上げさせていただいた通りであります。

 志位 この数字に、どこか間違いがあるのかと聞いたのに対して、お答えがありません。これは間違いないんですよ。こういうのを全体として引き下げるというんです。

 しかも今回の引き下げというのは、2013年の最大10%、平均6・5%、総額890億円の削減に続く連続引き下げになります。2回の引き下げを合わせると、総額で1100億円もの引き下げになります。圧倒的多数の生活保護世帯が削減となります。こういう切り下げを押し付けながら痛みを感じていない。あなた方は、痛みを感じていない。これは私は、大問題と言わなければなりません。

志位 現在の生活扶助基準は、健康で文化的な生活と言える水準になっているか

首相 専門家による科学的な分析で検証している

志位 具体的な例をあげてただしたのに、まともな答えがない

 志位 次に進んでいきたいと思います。

 今回の政府の生活扶助基準の見直しの最大の問題点は、「一般低所得世帯」――所得が最も少ない10%の層に合わせて、生活扶助基準を引き下げるという方針になっていることにあります。

 まず、現在の生活扶助基準が憲法25条が保障する健康で文化的な生活と言える水準になっているか。総理に基本認識をうかがいたいと思います。

 私は、先日、千葉県で、生活保護を利用して、高校生、中学生、小学生3人、5人のお子さんを育てているシングルマザーの方から直接、お話をうかがいました。

 「生活保護を利用するようになって、子どもたちの給食費が毎月きちんと納められるようになったのがうれしかった。子どもたちが持っている能力を最大限発揮させて、社会の役に立つ人になってほしいと願っている」と話されていましたが、生活の実態は本当に大変であります。こういうお話でした。

 「買い物は値段が下がるまで待って行きます。食パンは8枚切りで98円が49円と必ず半額になってから買います。品物ごとに安売りの底値が頭に入っていて、底値以上の値段のものは食べてはいけないと思っています。子どもに食べさせるのが最優先で、私は、子どもたちが食べた後で残りがあったら食べるという程度です。

 お風呂は冬場に週1回沸かすだけで、あとは水シャワー。お風呂は絶対に1人で入らず、まとまって短時間ですませています。

 テレビも、炊飯器も、掃除機も、冷蔵庫も、壊れてしまい、買い替えることができません。冷蔵庫だけは夏までに何とかしなければと悩んでいます」

 総理にうかがいます。こうした生活が、憲法25条が保障する健康で文化的な生活と言えますか。ご認識をうかがいたい。総理どうですか。(厚生労働大臣が答弁に立とうとする)総理に聞いているんです。総理の認識です。あなたはいいですよ。総理に聞いている。

 厚生労働相 いま個々具体的なお話を、人はそれぞれいろいろな事情を抱えている方がいらっしゃると思います。そういうなかで、いまお話があった生活保護法のなかで、この法律による保障される最低限な生活が、健康で文化的な生活を維持することができるものでなければならないと、こういう規定がございます。それを踏まえて私どもはさきほど申し上げたような形で現状の水準までそれぞれの世帯にとって最低限の生活をするために必要かどうかを科学的に専門的に分析して検証させていただいていると、こういうことであります。

 志位 私は、総理に聞いています。

 実際に、こういう生活を余儀なくされている方がいて、それが健康で文化的な生活といえるかどうかの認識を聞いています。答えてください。総理です。

 首相 たとえば、今回、一般低所得、これは消費水準に合わせて、一般の、生活保護ではない方々の消費水準と合わせて、ここで均衡とならなければならないのは事実であろうと、このように思います。

 生活保護ではなくて、普通に生活をしておられる低所得の方々の消費水準と、この低所得の方々の生活保護を受けている方々の消費水準が逆転をしてはならないわけですから、さきほど加藤大臣から答弁をしたように、専門家による科学的な分析をした結果、今回こういうことを、こういう対応をとったわけであります。

 ですから全体ではなくて、その対象ごとにこれは決定をしていくわけでございますが、そこでですね、おそらく共産党としてはそれは消費水準が低下したためではないかというご指摘があるかもしれませんが、それは……。

 志位 聞いてないことを答えないで。

 首相 いや、ちょっと先の話をお答えさせていただこうかと思ったんですが……。

 志位 聞いていないことを答えなくていい。時間がもったいないから。

 首相 分かりました。いずれにせよ、結論から言えば、消費水準は減少はしていないということを申し上げておきたいと思います。

 志位 私は、具体的な例をあげて、これが健康で文化的かと聞いたんですが、まともなお答えがない。そして、「一般低所得世帯」との「均衡」「均衡」とおっしゃる。

志位 生活扶助基準を「一般低所得世帯」に合わせて引き下げたら、つらくて惨めな生活に引きずり戻すことになる

首相 子どもに対する加算などを行う

志位 「一般低所得世帯」が生活扶助基準以下なら、やるべきは生活保護削減でなく、「一般低所得世帯」への支援だ

 志位 現在の生活扶助基準でも、憲法25条が保障する健康で文化的な水準とは到底言えません。それを「一般低所得世帯」――所得が最も少ない10%の層に合わせてさらに引き下げたら、どういう事態が生まれるか。

 もう一人、具体的なお話をしたいと思います。大阪府で、中学生、小学生の2人の子どもを育てているシングルマザーの方の訴えを紹介したいと思います。先日、「反貧困ネットワーク大阪」などが主催した集会での発言です。紹介します。よくお聞きください。

 「今回の政府案が通ってしまうと、私の世帯は引き下げ率が高い世帯となってしまいます。引き下げの理由は、『一般低所得世帯』と比べた時、私たちの支出額の方が上回ったからだと聞きました。でも私はここは大変疑問に思うところです。

 生活保護が受けられるようになる前、つまり今回で言うところの『一般低所得世帯』であった頃の私たちの生活は、とてもとても厳しいものでした。

 私は、今より8キロ以上痩せていました。子どもたちを食べさせるために自分はあまり食べずにいました。生活に対する不安感が強すぎて感覚が鈍くなっているのか、外に出ているときはおなかがすいているのに、家に帰って子どもたちを目の前にするとその感覚を失うのです。貧しいのは私のせいなのだから私は食べてはダメ、という強迫に近い感情が、そこにはありました。

 お風呂はお湯の温度をギリギリまで下げてお湯をため、シャワーは使わず、3人一緒に入っていました。お風呂からあがる時は、浴槽の中にはずいぶんと冷めたわずかなお湯が残っているだけ。当時、子どもたちは『寒い、寒い』と言いながら、大急ぎで体を拭いていました。

 室内の電気も暗くなるギリギリまでつけず、子どもたちを早く寝かせて私も電気を消して早々と布団に入っていました。夜、テレビを見ることの楽しみもない夜です。

 一番つらかったのは無保険だった期間です。3年間、幼い子どもたちを一度も病院に連れていけませんでした。息をひそめ、薄氷の上を歩いているかのような生活でした。

 でもそんな生活は、外側からは見えにくい状態であったと思います。あまりにも恥ずかしい生活なので、周囲には悟られないようにしていました。

 『一般低所得世帯』の中には、そんな生活をしている世帯が多く存在しているかもしれません。国には、そんな生活が人として健全な暮らしであるかどうか、目を向けていただきたい。本当に必要な対策は、生活保護費を下げることではなく、保護受給世帯や低所得世帯の生活実態を把握して考えていくことではないでしょうか。

 つらくて惨めな生活は、生活保護を受けるようになってから天国のようになりました。子どもたちに食べさせてあげられる安心感、それは母親としてとても幸せなことでした。私には、国が神様のように見えました。心から感謝しました。

 そして思ったことは『この負の連鎖を断ち切りたい。子どもたちを心も体も丈夫な子に育てよう。それが助けていただいた国に対して私のできる恩返しなんだ』――そう思って今を生きています。

 ただ、今回の引き下げが決定したとき、『今度はどこを削って生活しよう』と。光熱費も食費も今が限界です。子どもたちの将来かかってくる学費や、今現在使っている塾代を削る。そこしかありません。本当は感謝したい国に対して、反対意見を出すということがとても悲しいです。どうか親子ともに自立しようと思う気持ちを折らないでください」

 こういう訴えであります。

 総理にうかがいます。(政府は)生活扶助基準を「一般低所得世帯」に均衡させる、こちらが低かったらそれに合わせて引き下げようという。それはこの母子家庭を、かつて置かれていた生活扶助基準にすら満たないつらくて惨めな生活に、引きずり戻すということではありませんか。総理お答えください。総理の認識を聞いている。

 厚生労働相 今のお話を聞かせていただきながら、生活保護は生活に困窮する方に健康で文化的で最低限度の生活を保障する最後のセーフティーネットですから、それをしっかり活用すべき人は活用していただく、それが大事なことなんだろうと、おっしゃっておられたのだと思います。そのうえで生活保護基準でありますが、現在の生活保護法の8条で「保護は、厚生労働大臣の定める基準のうち要保護者の需要をもととしたもののうち、そのものの金銭又は物品ができない不足の限度をもとに行うものとする。前項の基準は要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別、その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した、最低限度の生活を満たすに十分なものであって、かつこれを超えないものでなければならない」。こう書いてあるわけであります。この観点にそってさきほど申し上げたような検証を専門家の方々にしてもらいながら、今回の見直しをさせていただいている、そうしたことであります。

 志位 総理に聞いております。このお母さんの訴えというのは、「一般低所得世帯」にあわせて、「均衡」ということで生活扶助費を引き下げるのはおかしいじゃないか、そんなやり方はないじゃないか、そういう訴えなんですよ。総理いかがですか。

 首相 そこで、さきほど、一般の低所得世帯の消費支出の推移を見ますと、平成21年は13万1500円だったものが、平成26年は13万6600円と、5100円、3・9%増加しているわけでありますから、ここが下がったから、生活保護世帯が世帯属性等で同じように下げられるわけではない、と申し上げておきたい。これは夫婦子1人の世帯でありますが。

 と同時に、私どもとしては、厚労大臣が申し上げたように、子どもがいる世帯については、母子加算の見直しは行いますが、児童養育加算の給付対象者を高校生に拡大します。また約6割では基準が増額となる見込みであります。例えば、地方に暮らす、母1人、中学生と高校生の子ども2人の母子世帯の場合は、年額で11万1000円の増額となるわけでございますし、さらに、大学進学等への進学準備金として自宅から通学の場合は10万円、自宅外から通学の場合は30万円の給付を創設します。また自宅から大学等に通学する場合、行っていた住宅扶助費の減額を取りやめるなど生活保護世帯の子どもに対する支援を強化していきたい、こういうメニューがあることもテレビを通じて知っていただきたい、活用していただきたいと思います。

 志位 私が聞いたのは、このお母さんが、「一般低所得世帯」の水準に合わせて生活扶助基準を引き下げるのはおかしいじゃないかという、この声なんですよ。まったくお答えになっていない。

 子どもに対する手厚い手当てやっているんだとお答えになった。母子加算は2割カットじゃないですか。児童養育加算ということもおっしゃった。たしかに高校生には拡大するかもしれない、でも3歳未満には5000円カットじゃないですか。そして、このケースで言えば、小学校と中学校ですから児童養育加算はまったく増えません。この世帯の場合は、(政府の見直しで)扶助費は年間10万円下がるんです。

 これが実態なんですよ。そもそも生活扶助基準とは、憲法25条で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」をおくるために、「これ以上の貧困があってはならない」という最低ラインを定めた基準です。「一般低所得世帯」の方が、そちらの生活水準がより低いというなら、あるいは「均衡」がとれていないというのであるなら、やるべきことは、生活扶助基準を引き下げるのでなく、「一般低所得世帯」の支援であり、それこそが憲法25条に基づく政治の責務だ、ということを強く訴えたいと思います。

志位 低すぎる生活保護の捕捉率 ――“利用率”の調査を定期的に実施しているか

厚生労働相 (この7年間)推計している結果はない

志位 系統的に調査すれば“利用率”の動向がつかめるはずだ

 志位 次に進みます。

 なぜ「一般低所得世帯」――所得が最も少ない10%の層の生活水準が、これほどまでに困窮した状態に置かれているのか。

 その原因の一つとして、生活保護の捕捉率――生活保護を利用する資格のある人のうち、実際に利用している人の割合――が、2割程度にとどまっているという問題があります。大問題です。現在の生活保護の利用者数は約213万人ですが、その背後には数百万人の単位で利用できていない生活困窮者が存在している。

 捕捉率の実態はどのようなものか。

 私は、ここに持ってまいりましたが、厚生労働省は、民主党政権時代の2010年4月に、「生活保護基準未満の低所得世帯数の推計について」という報告書を出しております。パネルをごらんください(パネル5)。

図

 それによりますと、「生活保護基準未満の低所得世帯数に対する被保護世帯数の割合」、つまり“生活保護利用率”は、「所得のみ」で推計した場合には15・3%、「資産を考慮」して推計した場合で32・1%、こういう数字が出ております。たいへんに低い“利用率”であります。

 この報告書では、この結果について、最後にこう述べております。「現状把握の指標として捉えるべき一つの数値が明らかになった」、「今回と同様の調査を定期的に実施し、その動向を把握していく」。

 今度は、厚生労働大臣です。この7年間、定期的に動向を把握するための調査をやりましたか、やったかやらないか、それだけでいいです。長い答弁はいりません。やったかやらないか。

 厚生労働相 今のやつは、一つの数字をお出しになっているんで、全国(消費)実態調査でいきますと、所得のみの場合が29・6、資産を考慮すれば87・4ということで、(調査によって)非常に数値にばらつきがあって、なかなかこれを取るには至らないという、たしかそういう議論になっていたというふうに承知をしているところであります。

 そして実際にそれぞれを推計するにしても、その方の所得のみならず、もちろん(申請の)意思がございます。稼得能力、資産、それらを全体的に把握しなければ、なかなかその方が生活保護の対象となるかどうか判断し得ないということで、そうしたことの推計というのは非常に難しいというのが今の現状でございます。

 志位 だから、調査はやったんですか。この7年間、やったかどうか聞いているんです。やったかどうか、それだけですよ。

 厚生労働相 この間には、その時以降、推計をしている結果はございません。

 志位 調査をやってないわけですよ。

 いま、いろんなこと言われました。(調査のもとになった)「全国消費実態調査」、あるいは「国民生活基礎調査」、この間にはばらつきがある。確かにそうですよ、統計によっていろんな幅がある。

 しかし、その全体を、系統的に動向調査していけば、“利用率”の全体がどうなっているか、それをつかめるはずです。だからこそあなた方は、引き続き調査をすると2010年に約束した。これは民主党政権の時代です。民主党政権はいいことをやっているんです。この点では評価したいと思います。自民党(政権)になって、まったくやってない、これは本当に理由になりませんよ。いろんなばらつきがあったら、それも含めて全部調査したらいいじゃないですか。

志位 “生活保護は恥”=「スティグマ」の解消のためにどんな措置をとったか   

厚生労働相 偏見をなくしていくことは重要だ

 志位 もう一点うかがいます。

 日本の生活保護の捕捉率は、専門の研究者の推計で、だいたい2割程度にとどまっていると言われています。諸外国に比べてもきわめて低い。なぜこんなに低いのか。専門の研究者、支援団体の方々にうかがいますと、共通して「三つの原因」を指摘しておられます。

 第一に、「スティグマ」といわれる“生活保護は恥だ”という意識や、生活保護に対する「バッシング」から、生活保護を申請することをためらってしまう。

 第二は、自分が生活保護を利用できることを知らない方が多い。年金があったらダメ、働いていたらダメ、持ち家があったらダメなどと誤解している方が多い。これは制度の周知不足が招いていることであります。

 第三に、勇気をもって役所の窓口に行っても、間違った説明で追い返される。いわゆる「水際作戦」が依然として横行していることであります。

 この「三つの原因」のそれぞれに対して対策が必要ですが、第一にあげた「スティグマ」と言われる“生活保護は恥”だという意識や生活保護「バッシング」をなくしていくことは、たいへん重要な課題だと思います。

 さきほど、私は、千葉県の5人の子どもさんを育てているシングルマザーの方からお聞きした話を紹介いたしました。この方は、生活保護を自分が利用するかどうか考えたさいに、「恥ずかしいという思いがものすごくあった。親友に相談してみたら『生活保護を受けてのんきに暮らすつもりなの。恥ずかしい』と言われて大変ショックだった」ということをおっしゃっておられました。(この方はまだ)なかなか働くことができない、病気がまだ癒える段階なんですね。

 2013年、国連の社会権規約委員会は、日本政府に対して次のような勧告を行っています。総理にお聞きします。

 「委員会は……、締約国に対して、公的福祉給付――生活保護のことですが――の申請手続きを簡素化し、申請が尊厳をもって扱われることを確保するための措置をとるよう求める。委員会はさらに、公的福祉給付に付随したスティグマ――恥の意識――を解消する目的で、締約国が国民の教育を行うよう勧告する」

 政府は、この勧告を受けて、どのような措置をとったんですか。

 厚生労働相 その前に、生活保護の最近の動向は、平成21年から27年に比べて、利用者世帯数で言えば、127万が163万ということで増加をしていると、こういう状況にあるということはまず申し上げておきたいというふうに思います。

 そのうえで、さきほど申し上げましたが、生活保護、まさに最後のセーフティーネットであります。生活保護を受給することへの偏見をなくして、本当に真に保護を必要な方、確実に保護を利用、適用することが重要であります。実際、生活保護の窓口では、きめこまかな面接・相談を行うとともに、生存があやぶまれるような窮迫した状況の場合は、申請をせずとも保護を行う、こういうこともさせていただいております。また一般の住民の方にも制度を周知し、厚労省のホームページにものせておりますけれども、また民生委員等と連携して生活困窮者の発見に努めるように福祉事務所の取り組みもまた促しているところです。また生活困窮者自立支援制度、その入り口といいますか、そこにおける窓口においても生活保護が必要な方を把握した場合には、こうした生活保護の窓口につないで適切な支援に結び付けていく、こういった形で対応させていただいているところであります。

 志位 私は、国連の勧告に対してどういう措置を講じたかということを聞いたんです。答弁がありませんでした。きちんと(制度を)つかえるようにしているとおっしゃいますけどね、捕捉率がたいへんに低い。これが実態なんですよ。

志位 生活保護の利用は、国民の正当な権利だと表明してほしい

首相 偏見をなくし、保護を必要とする方には確実に保護を適用する

 志位 総理にここで一つ提起したい。

 「スティグマ」と言われる“生活保護は恥”という意識をなくしていくことの重要性は、あなたも認めるところだろうと思います。総理の口から、ぜひ、「生活保護を利用することは決して恥ずかしいことではない、憲法25条にもとづく国民の正当な権利だ」ということを、国会のこの場で表明していただきたい。どうですか。

 首相 生活保護制度は、生活に困窮する方に最低限の生活を保障する最後のセーフティーネットであります。このため本人からの申請を待つばかりではなく、住民に対する制度の周知や民生委員等々と連携して、生活に困窮している者の発見等を努めるよう、福祉事務所の取り組みをうながすなど、生活保護が必要な方が適切に支援を受けられるようにしているところであります。生活保護を受給することへの偏見をなくし、保護を必要とする方は、確実に保護を適用という方針のもと、適正な運用に取り組んでいく考えであります。

 志位 正当な国民の権利であるということをお認めになりますね。一言でいいです。総理、正当な国民の権利だということをお認めになりますね。(首相は答弁に立たず、厚労大臣が立とうとする)。いいですよ。もう時間がないんだから、あなたはいい。総理答えてください。

 厚生労働相 さきほど申し上げたように、生活保護を受給することへの偏見をなくして、真に保護を必要とする方に確実に保護を適用することが重要で、ということでありますから、これは適用する側でありますから、当然、利用される方はそうした生活保護が必要な方は、こうした制度を利用していただく、これは当然のことだと思います。

志位 生活保護を使いやすくする緊急提案――真剣に検討を求める

首相 国会でご審議をいただければと思う

志位 政府として検討することを求める

 志位 今日るる申し上げてきたように、今回の政府の生活扶助削減の方針は、まったく道理のないものです。生活扶助削減の方針を撤回し、2013年の削減前の水準に戻すことを強く要求します。

 そのうえで提案があります。

 貧困打開のためには、最低賃金の引き上げ、年金の底上げ、非正規社員の正社員化、男女の賃金格差の是正など総合的対策が必要ですが、それらと一体に、生活保護法の改正が緊急に必要だと思います。すでに日本弁護士連合会などが具体的提案を行っていますが、それらも踏まえ、日本共産党として、生活保護を使いやすくするための緊急提案として、次の柱からなる生活保護法の改正を提案したいと思います。

 パネルをごらんください(パネル6)。

図

 第一は、法律の名称を「生活保障法」に変える。これによって「スティグマ」をなくしていく。

 第二は、国民の権利であることを明らかにし、制度の広報・周知を法律で義務づける。

 第三は、申請権を侵害してはならないことを明記し、「水際作戦」を法をもって根絶する。

 第四は、定期的に、捕捉率を調査・公表し、捕捉率の向上に努める。

 以上、四つの柱ですが、総理に真剣な検討を求めたいと思います。検討していただけますね。

 首相 それは議員としてのご提案でございますから、国会においてご審議いただければと思います。

 志位 政府に検討を求めております。さきほど生活保護がきちんと受給できるように、きちんとやっていると(答弁した)。やっているんだったら、法律に明記することに何の障害もないわけです。いかがですか。政府として検討してください。

 首相 いずれにせよわれわれは、先ほど加藤大臣からも答弁させていただいたように、適切にこの現行法を運用していかなければならないと考えております。

 志位 これで終わりますが、憲法25条の生存権がすべての日本国民にきちんと保障される、そういう社会をつくるために、全力をあげる決意を申し上げて質問を終わります。



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by daisukepro | 2018-02-07 10:42 | 政治

「憲法25条の生存権がすべての国民に保障される日本に」

貧困問題「力になる」

志位質問傍聴の生活保護利用者ら感激

 「憲法25条の生存権がすべての国民に保障される日本に」―。5日の衆院予算委員会で日本共産党の志位和夫委員長が行った基本的質疑は、安倍政権が狙う生活保護基準の引き下げ問題に絞ったものでした。傍聴やテレビ中継で見た保護利用者や関係者らは「運動をすすめるうえで力になる」と語りました。


写真

(写真)傍聴者(手前)と懇談する(正面左から)畑野、志位、しいば、浅野の各氏=5日、衆院第1議員会館内

大阪のシングルマザー

 「志位さんは持ち時間のすべてを生活保護、貧困問題にあてて攻めの姿勢で対峙(たいじ)してくれました。まずそのことにものすごく心を打たれ、元気をもらいました。目がウルウルしました」。こう語るのは、志位委員長が集会での発言を紹介した中学生と小学生の子どもを育てている大阪府内のシングルマザーです。「バッシングがひどい中で、ここまで踏み込んでやってくれる政治家がいることがすごくうれしかった。本当に優しい方だと思います。私たちも声を上げないといけないですね」

 一方、怒りを覚えたのは安倍首相の答弁です。「『首相に』と聞いているのになかなか答えない。やっと答弁したかと思ったら質問に答えず論点そらしでした。結局、子どもの貧困対策に逆行することをやろうとしているのは明らかです」

 生活保護を使いやすくするための共産党の緊急提案には、「スティグマ(偏見、恥辱)をなくすために生活保障法に変えるのはとても良いと思います。捕捉率を上げていってほしい」と語ります。

子ども5人育てる千葉の女性

 全国生活と健康を守る会連合会(全生連・安形義弘会長)は、首都圏の会員に傍聴を呼びかけました。

 千葉県で生活保護を利用し5人の子どもを育てる女性が傍聴に参加しました。

 女性は生活保護を受け始めた当時、保護の利用を恥ずかしいと思う気持ちが強く、利用後も心の中で否定し続けていたと告白。そのうえで志位氏が生活保護引き下げを取り上げたことについて「共産党は本当に一人ひとりを大切にしてくれる。時間を目いっぱい使って質問してくれ、私が持つスティグマを破ってくれた」と喜びを語りました。

 志位委員長が示した「生活保障法」案は、「名称を変えることで受ける印象は大きく変わる。今後保護を利用する人にも間口を広げるものになる」と話し、成立を求めました。

 今まで背中を押し助けてくれていた千葉県生活と健康を守る会連合会の妹尾七重会長(3日死去)とともに来たかったと述べ、「保護利用者は笑っちゃいけないと思っていたが、生健会と関わることで笑えるようになった。今後も子どもたちの能力を精いっぱい伸ばせるように頑張る」と話しました。

全生連の西野氏

 「志位さんの質問に安倍首相も加藤厚労相もきちんと答えていなかった」。こう批判するのは、全生連の西野武事務局長です。「一方、志位さんは質問の中で保護利用者や低所得者の声を代弁していました。この人たちの大きな励みになるし、運動の力にもなります」

 現在、安倍政権が2013年から15年にかけて保護基準を引き下げたことに対し、全国で違憲訴訟が起きています。

 「この判断が決定する前にさらなる引き下げを決めるなど、言語道断です。安倍首相はじめ政府は“貧困の連鎖を断ち切る”というが、それなら保護基準の充実にかじをきることが必要です」

 厚労省は、保護基準引き下げが47の施策に影響を及ぼすと公表しました。

 西野さんは「志位さんも質問の初めに触れたように、生活保護は、すべての国民に影響を及ぼします。保護基準を引き下げれば、社会保障の底が抜けてしまう。志位さんが提案したように、生活保護法を生活保障法に改正し、国民の権利として生活保護を位置付けることが必要です」と強調しました。

懇談のJCPサポーター「対案よかった」

 JCPサポーター会員たちが5日、国会で日本共産党の志位和夫委員長の衆院予算委員会での質問を傍聴しました。質問終了後、志位委員長と傍聴参加者との懇談会にも参加しました。

 志位委員長の質問は、格差拡大、貧困の悪化を認めない安倍首相に真正面から対峙(たいじ)し、憲法25条を生かした政治のあり方を問いました。

 東京都八王子市のサポーター会員(45)=自営業=は初めての国会傍聴。「貧困や生活保護は関心があった問題でした。そこをがっつり志位さんが追及してくれたのはうれしかった」と語りました。JCPサポーター制度については「共産党員でなくても日本共産党にふれあえるのはすばらしい」。

 同じく会員で大津市から参加した男性(22)=大学生=は「政府は低所得者を軽視しているが、共産党は彼らの声を国会にしっかり反映していました。JCPサポーター制度はツイッターで知りました。党員でなくても就職後も関われるし、野党を後押しするためにもという思いで会員になりました」と語りました。

 東京都江戸川区から参加した男性(19)=大学生=は「野党は反対しかしないと言われるが、志位さんの答弁ははっきりしていて対案もちゃんと出していたのが良かったです」と語りました。



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by daisukepro | 2018-02-07 10:31 | 政治

生存権すべての国民に保障を 貧困悪化 日本は異常な国に

生存権すべての国民に保障を 貧困悪化 日本は異常な国に

衆院予算委 志位委員長の質問

 安倍政権が狙う生活保護の基本となる生活扶助費の削減。日本共産党の志位和夫委員長は5日の衆院予算委員会で、安倍晋三首相の貧困悪化に対する基本認識をただし、憲法25条で保障された生存権を脅かす生活扶助費削減の道理のなさを浮き彫りにしました。


写真

(写真)質問する志位和夫委員長(左)=5日、衆院予算委

相対的貧困率の低下でも貧困の実態改善されていない

首相 “改善した”とは言えず

 「憲法25条に明記された国民の生存権を保障する最後のセーフティーネットである生活保護のあり方は、すべての国民の権利にとって重大な問題だ」。志位氏は、冒頭、生活保護の問題についてこう強調しました。倒産や失業、家族の介護などで職を失えばだれでも貧困に陥る状態に置かれており、食費や光熱費などに充てる生活扶助基準の引き下げは、住民税、保険料、最低賃金などにも連動し、広範な国民生活に大きく影響を与えるからです。

 それだけに今の日本の貧困悪化をどうとらえるかは重要です。志位氏は、安倍首相が「相対的貧困率の低下」を持ち出して「(安倍政権の5年間で)貧困が悪化したという指摘は当たらない」と強弁していることについて認識をただしました。

図

 相対的貧困率とは、所得の「中央値」(等価可処分所得の順に全国民を並べたとき真ん中にくる人の額)の2分の1を「貧困ライン」とし、それに満たない所得の人の割合を示します。

 志位氏は、一般国民の所得が下がると「中央値」も下がり、それに連動して「貧困ライン」も下がることになると指摘。「貧困ライン」が下がるということは、これまで「貧困ライン」以下に数えられていた人が、それまでと同じ収入・暮らしであっても、「貧困ライン」が下がることによって「貧困ライン」より上にきて“貧困でない”と数えられることになると強調しました。

 「『貧困ライン』が下がることは、貧困の実態が変わらなくても相対的貧困率を押し下げる効果が働く。『貧困ライン』が下がるもとでは、相対的貧困率が低下したとしても、それだけをもって貧困の実態が改善されたとは言えないのではないか」と重ねて安倍首相の認識をただしました。

 これに対し安倍首相は、「子どもの相対的貧困率は改善した」などと答えましたが、相対的貧困率をもって貧困状態が改善したとは言えませんでした。

 志位氏は、アメリカ、イギリスなど7カ国の2000年から15年までの「貧困ライン」の推移を示し(上図)、日本以外で「貧困ライン」が大幅に引き上がっている一方、下がり続けているのは日本だけだと指摘。「『貧困ライン』が下がり続けているということは、一般国民の所得が下がり続けているということだ。日本はこの点で、異常な国になっているとの自覚はあるか」と迫りました。

貧困層の実質所得は安倍政権下で下がり続けている

首相「悪化していない」と居直り

 さらに志位氏は、所得が最も少ない10%の層の実質所得の上限値が、1999年には162万円だったのが14年には134万円と、安倍政権のもとでも下がり続けている実態(下図)を指摘。「これが貧困の実態を反映した数字だ。貧困の実態が悪化している事実を正面から認めるべきだ」と迫りました。

図

 安倍首相は「所得が下がったのは高齢化によるもので、安倍政権で急に下がったわけではない。(貧困状態は)悪化はしていない」と繰り返しました。

 志位氏は、「自分に都合のよい数字だけを宣伝し、深刻な実態をみようとしない姿勢では、まともな政策はでてこない。貧困の実態が悪化している事実を正面から認めるべきだ」と強調しました。

生活扶助基準見直し“全体として引き下げ”は明らか

首相「乖離ある基準是正」

図

拡大図はこちら

 志位氏は、食費や光熱費などに充てる生活扶助費を削減する政府の見直しについて、安倍首相の言い分が事実と異なっていることを追及しました。

 安倍首相は、今回の見直しの理由として「一般低所得世帯の消費の実態と生活保護基準額との乖離(かいり)を是正する」ものだとして、「生活扶助基準を全体として引き下げるものではない」(1月25日、衆院本会議)と答弁していました。

 志位氏は、厚生労働省のデータを紹介。それによると、生活保護を利用している全世帯で、生活扶助費が上がる世帯は26%、変わらない世帯は8%、下がる世帯は67%。7割近い世帯が引き下げになるのです。これにより、生活扶助費は最大5%、平均1・8%削減され、扶助費総額は年間210億円(国費分160億円)の削減です。

 「だれがどう見ても、全体として引き下げるものになっていることは明らかだ」との志位氏の指摘に、加藤勝信厚生労働相は、生活扶助費は一般低所得世帯の消費支出と比べて「おおむね均衡」との答弁に終始。志位氏が「モデル世帯を選んで指数をかけた結果、210億円の引き下げになった。この数字に間違いがあるのか」と重ねて追及すると、安倍首相は低所得世帯と生活保護世帯の「乖離ある基準を是正した」と本会議と同じ答弁を繰り返し、数字に間違いがあるとは答えられませんでした。

 志位氏は、今回の引き下げが2013年の最大10%、平均6・5%、総額890億円(国費分670億円)に続く引き下げで、2回合わせて総額1100億円の引き下げになると指摘。「圧倒的多数の生活保護世帯が削減となる。こういう切り下げを押しつけながら、痛みを感じていない。これは大問題だ」と厳しく批判しました。

一般低所得世帯に合わせての引き下げではなく支援こそ

首相“引き下げではない”と強弁

 今回の見直しの最大の問題点は、所得が最も少ない10%の層である「一般低所得世帯」に合わせて生活扶助基準を引き下げることです。志位氏は、「現在の生活扶助基準が、憲法25条が保障している健康で文化的な生活といえる水準か」と2人のシングルマザーの事例(別項)を紹介しました。委員会室が静まり返りました。

 千葉で5人の子どもを育てる母の買い物は、8枚切りの食パン98円が49円と半値になってから。「品物ごとに安売りの底値が頭に入っている」といいます。冬場におふろを沸かすのは週1回。後は水シャワーです。

 大阪で2人の子どもを育てる母は、生活保護を受ける前の「一般低所得世帯」だったとき、「3年間幼い子どもを一度も病院に連れて行けなかった」といいます。あまりにも恥ずかしく、周囲に悟られないようにしていました。今回の引き下げが分かったとき、「今度はどこを削って生活しよう」と不安になりました。光熱費も食費も切り詰めが限界です。

 志位氏は「生活扶助基準を引き下げることは、この母子家庭をかつて置かれていた生活扶助基準にすら満たない生活に引きずり戻すことではないか」と怒りを込めました。

 ところが安倍首相は、一般低所得世帯の消費支出は増えているとし「生活保護世帯が同じように下げられるわけではない」と、基準見直しは引き下げではないと強弁しました。

 志位氏は「私が聞いたのは、このお母さんが一般低所得世帯の水準に合わせて扶助基準を引き下げるのはおかしいじゃないかという問いだ」と反論。首相が「生活保護の子どもへの支援を強化したい」と述べたのに対し、母子加算2割カットなどで「この世帯の扶助費は年間10万円下がる」と首相のごまかしを明らかにしました。

 志位氏は、一般低所得世帯の生活水準が低いのなら「やるべきことは一般低所得世帯を支援すること。これこそが憲法25条に基づく政治の責任だ」と強調しました。

底値になってから買い物

 小学生3人と、中学生と高校生の5人の子どもを育てる千葉県のシングルマザーの話(要旨)

 生活保護を利用するようになって子どもたちの給食費が毎月納められるようになったのがうれしかった。

 買い物は値段が下がるまで待っていきます。食パンは8枚切りで98円が49円と半額になってから。品物ごとに安売りの底値が頭に入っていて、底値以上のものを食べてはいけないと思っています。

 おふろは、冬場に週1回沸かすだけで、後は水シャワー。絶対に一人で入らず、まとまって短時間で済ませています。


息ひそめるような生活

 小中2人の子どもを育てる大阪のシングルマザーの話(要旨)

 生活保護受給が決定する前、「一般低所得世帯」であったころの私たちの生活はとても厳しいものでした。

 私は今より8キロ以上やせていました。子どもたちを食べさせるために自分はあまり食べずにいました。貧しいのは私のせいだから私は食べたらダメ、という強迫に近い感情がありました。

 一番つらかったのは無保険だった期間です。3年間、幼い子どもを一度も病院に連れていけませんでした。息をひそめ、薄氷の上を歩いているような生活でした。でもそんな生活は、外側からは見えにくい状態だったと思います。あまりにも恥ずかしい生活なので、周囲には悟られないようにしていました。

 国には、そんな生活が人として健全な暮らしかどうか、目を向けていただきたい。本当に必要な対策は、生活保護費を下げることではなく、保護受給世帯や低所得世帯の生活実態を把握して考えていくことではないでしょうか。(生活保護を受給でき)本当は感謝したい国に対して、反対意見を出すということがとても悲しいです。

低すぎる捕捉率――「正当な権利」と表明を

首相は表明せず

 なぜ「一般低所得世帯」の生活水準が困窮した状態に置かれているのか。

 志位氏は、その原因の一つに、生活保護を利用できる資格がある人のうち、実際に利用している人の割合(捕捉率)が2割程度にとどまっているという大問題を指摘しました。生活保護の利用者数は現在約213万人。その背後に数百万人単位で利用できていない生活困窮者が存在しているのです。

 志位氏は、厚労省が2010年に発表した報告書では「所得のみ」で推計すると生活保護の利用は15・3%であり、「今回と同様(捕捉率)の調査を定期的に実施し、その動向を把握していく」と述べていると指摘。「厚労省は、この7年間、同じような調査を行っているのか」と追及しました。

 加藤厚労相は、「その時(2010年)以降、推計している結果はございません」と、捕捉率の推計をしていないことを認めました。

 志位氏は、政府自ら約束した捕捉率の調査を実行するよう求めました。

 捕捉率が低い理由については、専門の研究者らが(1)“生活保護は恥”との意識(スティグマ)や生活保護バッシング(2)制度の周知不足(3)役所の窓口で生活保護申請を間違った説明で追い返す「水際作戦」―などの問題があることを指摘しています。

 このうち「スティグマ」については、国連社会権規約委員会も日本政府に対する勧告(2013年)で、「公的福祉給付に付随したスティグマを解消する目的で、締約国が国民の教育を行うよう」日本政府に具体的措置を求めています。

 志位氏は安倍首相に対し「スティグマ」と言われる意識をなくすことの重要性は共有できるはずだと指摘して、「総理の口から『生活保護を利用することは恥ずかしいことではない。憲法25条にもとづく国民の正当な権利だ』と表明してほしい」と重ねて提起しましたが、安倍首相は、あくまで「国民の正当な権利」とは言いませんでした。

国連の社会権規約委員会の勧告(2013年)から抜粋

 委員会はまた、締約国に対して、公的福祉給付の手続きを簡素化し、申請が尊厳をもって扱われることを確保するための措置をとるよう求める。委員会はさらに、公的福祉給付に付随したスティグマを解消する目的で、締約国が国民の教育を行うよう勧告する。

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貧困打開のために生活保護を使いやすくする提案

 志位氏は「今回の政府の生活扶助削減の方針はまったく道理のないものだ」と批判し、生活扶助削減の方針の撤回、2013年の削減前の水準に戻すよう要求しました。

 その上で、貧困打開のためには「最低賃金の引き上げや年金の底上げ、非正規社員の正社員化などの総合的対策と一体に生活保護の改正が緊急に必要だ」と述べ、生活保護を使いやすくするための緊急要求として、四つの柱からなる生活保護法の改正を提起。「憲法25条の生存権が文字通りすべての国民に保障される日本をつくるために力を尽くす」と決意を表明しました。



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by daisukepro | 2018-02-06 15:10 | 政治

貧困打開に向け「生活保障法」に志位委員長が緊急提案

貧困打開に向け「生活保障法」に

衆院予算委 志位委員長が緊急提案

生存権脅かす生活保護削減の撤回を

 すべての国民の権利にかかわる重大な問題だ―。日本共産党の志位和夫委員長は5日の衆院予算委員会で、日本の貧困が悪化するもとで食費や光熱費などに充てる生活保護の生活扶助費を削減しようとしている安倍政権の方針を批判し、削減計画の撤回を要求。現行の生活保護法を「生活保障法」に名称を改めるなど、生活保護を使いやすくする緊急提案を示し、憲法25条の生存権をきちんと保障するよう求めました。(関連記事)


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(写真)質問する志位和夫委員長=5日、衆院予算委

 安倍晋三首相は、相対的貧困率が低下したなどとして、貧困が悪化している事実を認めていません。志位氏は、日本の「貧困ライン」は安倍政権のもとでも下がりつづけ、世界でも異常な国になっていることを指摘。実際、所得が最も少ない10%の層(一般低所得世帯)の実質所得も下がっているとして「貧困は改善したという認識をあらため、貧困が悪化している事実を認めるべきだ」と安倍首相の認識をただしました。

 安倍首相は「(貧困ラインの低下は)デフレの影響も非常に大きい」「(貧困の)悪化はしていない」などと言い訳に終始しました。

 志位氏は「自分に都合のよい数字だけを宣伝し、深刻な実態を見ようとしない。そんな姿勢からは、まともな政策は絶対に出てこない」とズバリ。さらに、安倍政権が生活保護の生活扶助基準を「一般低所得世帯」に合わせるとして最大5%、平均1・8%、総額210億円も引き下げようとしている問題点を告発しました。

 そもそも、現在の生活扶助基準は、憲法25条が保障する健康で文化的な生活を満たすものとは到底いえません。「一般低所得世帯」は、その生活扶助基準すら満たさない困窮状態におかれている場合が少なくありません。

 志位氏は、大阪府で中学生、小学生の2人の子どもを育てている母子家庭が「息をひそめ、薄氷の上を歩いているような生活」と話した暮らしの実態を紹介。「生活扶助基準を『一般低所得世帯』に合わせて引き下げるということは、この母子家庭をかつて置かれていた生活扶助基準にすら満たないつらくて惨めな生活に引きずり戻すということだ」と批判しました。

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 安倍首相はまともに答えられず、「生活保護世帯の子どもに対する支援を強化していきたい」というだけ。志位氏は、「一般低所得世帯」が困窮状態に置かれる背景には、生活保護の異常に低い捕捉率があると指摘。生活保護に対する「スティグマ(恥の意識)」や「バッシング(非難)」が原因で、生活保護を利用する資格がある人のうち実際に利用している人の割合が日本では2割程度にとどまっていることも示し、安倍首相の認識をただしました。

 安倍首相は「(生活保護の)適正な運用に取り組んでいく」というだけで、生活保護が国民の権利であるとの明言を最後まで避け続けました。

 志位氏は、貧困打開のためには総合的対策が必要だが、生活保護法の改正が緊急に必要だとして、生活保護を使いやすくするための緊急策を提案。「憲法25条の生存権が文字通りすべての国民に保障される日本をつくるために、力をつくす」と表明しました。

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by daisukepro | 2018-02-06 15:08 | 政治

JCJ、マスコミ9条の会 2月緊急集会

集会満員御礼! 都合で参加できなかた方々のために FmAが取材しました。諸調整が済み次第配信いたします。
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by daisukepro | 2018-02-03 22:35 | 政治

軍事費肥大化を批判 補正予算成立 山添氏が反対討論

軍事費肥大化を批判

補正予算成立 山添氏が反対討論

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(写真)反対討論する山添拓議員=1日、参院本会議

 2017年度補正予算が2月1日の参院本会議で、自民、公明、維新の各党などの賛成多数で可決・成立しました。日本共産党、民進党、希望の会(自由党・社民党)、立憲民主党、希望の党、「沖縄の風」は反対しました。同予算の総額は2兆7073億円で、そのうち軍事費が2345億円計上されました。

 討論に立った日本共産党の山添拓議員は、九州北部豪雨や熊本地震などの復旧対策費は「緊急かつ必要な支出」と表明。その上で「反対する最大の理由は軍事費だ」と指摘しました。

 補正予算は、財政法で予算作成後に生じた緊急な事由で必要になった経費に限られており、山添氏は同予算に計上された軍事費の8割が兵器調達のための「分割払い」を前払いするもので「緊急性は認められない」と指摘。第2次安倍政権のもとで戦闘機や護衛艦、ミサイルなどの購入経費を補正予算に盛り込むことが常態化していることを挙げ「補正予算の趣旨にも反し、本予算と一体に軍事を肥大化させている」と批判しました。

 将来へのツケ払いである「後年度負担」の継続分を含む残高は19年度以降で5兆768億円に達します。山添氏は「国民負担を膨らませる、ゆがんだ予算をいつまで続けるつもりか」と批判しました。

 北朝鮮問題への対処を口実に、補正予算には能力向上型迎撃ミサイル(PAC3MSE)の調達や陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の調査費用を盛り込んでいます。山添氏は「政府が行うべきは、巨額の軍事費で際限のない軍拡に進むことではない」と指摘し、医療、介護、子育てなどに予算を投じることを求めました。

 補正予算は、安倍政権が掲げる「生産性革命」「人づくり革命」に4822億円を計上。環太平洋連携協定(TPP)にむけた国内農業対策に3465億円投じています。



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by daisukepro | 2018-02-02 12:02 | 政治

論戦ハイライト 参院予算委 首相渋々“昭恵氏に聞く” 森友疑惑 辰巳議員の追及

2018年2月2日(金)

論戦ハイライト 参院予算委

首相渋々“昭恵氏に聞く”

森友疑惑 辰巳議員の追及

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(写真)安倍晋三首相らに質問する辰巳孝太郎議員(右手前から2人目)=1日、参院予算委

 国有地が学校法人「森友学園」(大阪市)に“タダ同然”で売却された問題。1日の参院予算委員会で日本共産党の辰巳孝太郎議員は、新たに入手した音声データに同学園小学校名誉校長だった安倍晋三首相夫人の昭恵氏の関与をうかがわせるやりとりがあることを示して追及し、同氏の証人喚問が不可欠だと迫りました。

「丁寧な説明」崩壊

 辰巳氏は、財務省近畿財務局の内部記録が1月末に開示されたことについて、佐川宣寿同省理財局長(現国税庁長官)が交渉記録を「全て廃棄した」と説明してきたことは「完全に虚偽答弁だ」と批判。この記録を、同省が会計検査院に検査報告(昨年11月22日)の前日になるまで出していなかったことも、「会計検査の妨害であり、疑惑の隠ぺいだ」と指摘しました。

 「総理!」と繰り返し首相に答弁を求めた辰巳氏。首相はなかなか答弁に立ちません。

 辰巳 これでは総理のいう「丁寧な説明」の前提が崩れるのではないか。

 太田充理財局長 検査の過程では(記録の存在に)気づかなかった。

 麻生太郎財務相 太田の方から説明した通りの経緯だ。

 首相 ただいま財務大臣が答弁した通りだ。

 議場からは「どこが『丁寧な説明』か」との声もあがりました。

 辰巳氏は、ウソを繰り返した佐川国税庁長官の更迭を求めましたが、首相らは拒否。辰巳氏は「隠ぺいを容認する政権だ」と述べ、佐川氏の証人喚問を求めました。

「応援の気持ちで」

 辰巳氏は、学園理事長だった籠池泰典被告=詐欺罪で起訴=が、国有地の地中から“新たなゴミが見つかった”として対応を求め財務省本省へ直談判した際の音声データの記録(2016年3月15日)を読み上げました。この中で、理財局の田村嘉啓国有財産審理室長(当時)が「われわれとしても応援の気持ちでやっている」と応じたことについてただしました。

 辰巳 このときすでに田村氏は、昭恵氏と森友学園とのかかわりを認識していたか。

 理財局長 森友学園の(小学校)名誉校長をしていることをホームページなどで承知していた。

 辰巳 名誉校長として昭恵氏が森友学園とのつながりをもっていたことを認識していたわけだ。

「頑張って」と電話

 さらに辰巳氏は、籠池被告が財務省本省への直談判の翌日3月16日に近畿財務局などとやりとりをした音声データを入手したとして追及しました。

 辰巳氏は、籠池被告が「昨日(直談判した15日)、われわれが財務省から出たとたんに、安倍夫人から電話がありましてね。『どうなりました? 頑張ってください』って」と発言していることを紹介。「昭恵氏自身が籠池氏に電話して、直談判の中身をたずね、『頑張ってください』と応援の気持ちを伝えていたということではないか」とただしました。

 辰巳 昭恵氏は3月15日の籠池氏の直談判の直後に、籠池氏に電話したのか。

 首相 事前通告してください。

 辰巳 昭恵氏に聞いてもらえるかどうかというシンプルな質問だ。

 首相 何年も前の話であり、本人に聞いても覚えているかどうか分からない。次の質問の機会に事前通告していただければ当然、聞く。

 「昭恵氏に聞いて」と繰り返し求めた辰巳氏に、安倍首相はしぶしぶ「聞く」と口にしました。辰巳氏は「昭恵氏が土地売買に積極的に関与し、国有地のタダ同然の売り払いという『満額回答』となったのではないか」と指摘。真相解明のため、昭恵氏が国会で直接語るべきだとして証人喚問を求めました。

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by daisukepro | 2018-02-02 11:59 | 政治