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カテゴリ:勤労統計不正、偽装疑惑( 4 )

論戦ハイライト 参院予算委 辰巳氏の質問 勤労統計の調査方法変更 官邸の“影響”追及 検討会何だったのか 意向受け結論を変更

論戦ハイライト

参院予算委 辰巳氏の質問

勤労統計の調査方法変更 官邸の“影響”追及

検討会何だったのか 意向受け結論を変更

 日本共産党の辰巳孝太郎議員は18日の参院予算委員会で、毎月勤労統計の調査方法の変更をめぐって、有識者検討会の結論が官邸の関与・影響によって変更させられたのではないかと追及しました。


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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=18日、参院予算委

 厚生労働省の姉崎猛統計情報部長(当時)は、毎月勤労統計の調査方法の変更について「(私が)もともと考えていた」として、官邸の関与・影響を否定しています。姉崎氏が2015年9月14日に中江元哉首相秘書官(当時)から毎月勤労統計の調査方法について「部分入れ替え方式」を提案される直前まで、検討会は「総入れ替え方式」を維持する方針でした。しかし、この直後、結論が「引き続き検討する」と変更されます。辰巳氏は、検討会の結論が変更された経緯を二つの角度からただしました。

 一つは、姉崎氏が中江氏に面会する前に検討会の結論の変更の指示を出したとしている点です。

 辰巳氏は、指示を受けた課長補佐が厚生労働省の藤沢勝博政策統括官に当初「記憶にない」と述べていたにもかかわらず、その3日後には「14日朝に指示を受けた」と修正していることを指摘し、次のようにただしました。

 辰巳 初めは記憶にないといったのに、(数日後には)14日朝という。朝という根拠はあるのか。

 藤沢 担当補佐に確認したところ、そういっていたからだ。

 辰巳氏は、厚労省が14日午後2時1分に保存した検討会報告書の素案には「総入れ替え方式」とされていたのに、同日午後10時33分に結論部分だけが書き換えられていたことを示し、「姉崎氏からの指示は(14日)『朝』ではなく、『昼』の早い時間に中江氏と面会し、戻ってから出されたものではないか」と指摘。姉崎氏は「私は(中江氏と面会する)前に部下に指示をした」というだけで何の根拠も示せませんでした。

 二つ目は、姉崎氏が検討会の結論を変更させた理由として、年末に統計委員会で毎月勤労統計の確認作業があり、その前に、結論を出さない方がいいと考えたなどと説明している点です。

 辰巳氏は、姉崎氏が確認作業のスケジュールを知ったのは2014年11月で、検討会を立ち上げるはるか前であったことを確認。ところが、姉崎氏は、(8月の)第5回検討会で「総入れ替え方式」とする結論がまとまろうとしているのに何も言わず、9月14日に突然、変更を言いだしました。

 辰巳 なぜ、第5回検討会まで、結論を出すべきでないと一言も言ってないのか。

 姉崎 ずっと前から考えていたが、最終的に指示が遅くなってしまった。

 辰巳氏は、第6回の検討会の直前に、厚労省職員が検討会の阿部正浩座長(当時)に電話で「結論は決めず厚労省にフリーハンドを与えてほしい」と話したことが報じられているとして、「阿部座長はどう受け止めたか」と質問。阿部氏は「ある程度の自由裁量権が厚労省にほしいということだったと思う」と答えました。

 辰巳氏は「検討会は何だったのかということになる」と指摘。結局、官邸の意向を受けた厚労省が結論を変えたということだと厳しく批判しました。

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by daisukepro | 2019-03-19 10:07 | 勤労統計不正、偽装疑惑

勤労統計 18年賃金「急上昇」なぜ 厚労省 推計値の遡り補正を中止 統計委の承認得ず

勤労統計 18年賃金「急上昇」なぜ

厚労省 推計値の遡り補正を中止

統計委の承認得ず

 毎月勤労統計の2018年の賃金「上昇」は、東京の大規模事業所の不正調査がひそかに補正されていたことに加え、統計方法の「変更」が重大な影響を与えていました。その一つが「ベンチマーク更新」をめぐる問題です。賃金「急上昇」の最大の要因であり、統計委員会の事前承認を得ず不正に行われた疑惑が強まっています。

企業の“国勢調査”

 労働者の数や平均賃金を示す毎月勤労統計は、理想的には毎月全ての企業・事業所を調査して実数を示すことが望ましいものの、調査費用や労働力の問題、集計に時間がかかることから毎月全事業所を調査することはできません。そこで、任意に選び出された企業(サンプル抽出)の調査を行い、これをベースとして全数調査に匹敵するような統計上の処理をして推計値を出します。この全数推計を「復元」といいます。

 しかし、産業構造は常に変動しており、推計値にはどうしても誤差が生じます。このもとで5年に1度、総務省が全企業を対象に経済センサス基礎調査を行い、業種・企業規模などの構成比、労働者数や賃金総額を出します。いわば企業の“国勢調査”で経済センサスとよばれます。これは実数であり、新しいセンサスが出るとこれを新たな基準(ベンチマーク)として前回のセンサスまで遡(さかのぼ)って「従来」の推計値を補正します。

統計法違反の疑い

 18年の毎月勤労統計は14年センサスに基づいて計算されました(ベンチマーク更新)。前回09年の調査に比べ大企業で働く人が増えたため、賃金が押し上げられました。この点で18年の数値が上昇したこと自体は不正ではありません。

 問題は、18年より前の推計値が新センサスに基づき遡って補正されなかったことです。17年の推計値に14年センサスの上振れの傾向が反映されれば、17年推計値も上方修正されます。この遡及改定をしないまま、従前の17年の推計値と新センサスに基づく18年の値を比較して「上昇率」を出せば、実際より高い上昇率となるのは当然です。本来、比較してはいけない数字を比較したのです。

 ベンチマークの更新時に遡及補正することは統計上当たり前のこととされます。それを18年から突然中止したのです。しかも、統計委員会の承認を得ず厚労省の独断で。西村清彦統計委員長は18年1月からの遡及改定の中止について「知らなかった」と述べています。統計法違反の不正という重大な疑念があり、その背景に何があったのかが問われています。(中祖寅一)

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by daisukepro | 2019-03-06 06:44 | 勤労統計不正、偽装疑惑

首相「一般感覚では隠蔽」 統計不正、再調査は理解

 安倍晋三首相は5日の参院予算委員会で、毎月勤労統計不正に関し「一般的な感覚では『隠蔽では』と思うことはある」とした上で、再調査でも組織的隠蔽を認定しなかった特別監察委員会の追加報告書は、法律的な観点から整理した結果だと理解を示した。岩屋毅防衛相は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、2月に実施された県民投票の結果にかかわらず工事を続ける方針を事前に決めていたと明らかにした。

 監察委の樋口美雄委員長は、聴取した地方自治体職員の役職や人数について「非公開を前提に実施した」と答弁を拒否した。

(共同)

 参院予算委で答弁する安倍首相(手前)を見る岩屋防衛相=5日午前

 参院予算委で答弁する安倍首相(手前)を見る岩屋防衛相=5日午前


by daisukepro | 2019-03-06 06:41 | 勤労統計不正、偽装疑惑

主張 勤労統計不正・偽装 消費税増税強行の根拠崩れた

主張

勤労統計不正・偽装

消費税増税強行の根拠崩れた

 毎月勤労統計調査の偽装をめぐり厚生労働省が、労働者の賃金の伸びはこれまでの公表値よりも低かったことを認め、「下方修正」する数値を公表しました。安倍晋三政権は、賃金上昇などを「景気回復」の根拠にして、今年10月から消費税率の10%への引き上げを決めましたが、その前提は崩れました。低所得者ほど負担が重く、経済を冷え込ませる消費税増税自体が、国民の暮らしと日本経済を破壊する最悪の経済政策です。それに加え増税判断の根拠まで覆った以上、税率10%への引き上げを強行する道理は全くありません。

低下した賃金の伸び率

 厚労省が「下方修正」した数値によれば、現金給与総額(名目賃金)の前年同月に比べた伸び率が、2018年1月から同年11月までの全ての月で、これまでの公表値を下回りました。物価の上昇を差し引いた実質賃金でも、18年1月から同年11月まで、9月を除く全ての月で低下しています。昨年1年間を通して、賃金が下がることになることは確実です。

 とりわけ安倍政権が21年5カ月ぶりの高い水準だと盛んに自慢してきた18年6月の現金給与総額は、公表してきた3・3%の伸びから2・8%の伸び(修正値)へと、0・5ポイントも低下しました。この時の不自然な上振れは、発表当時から問題視されていました。経済政策「アベノミクス」の成果を強調するための操作だったのではないかとの疑いも消えません。

 安倍政権はこれまで、賃金などの「上昇」を根拠に、「景気回復」は「戦後最長」になったなどと言って、10月からの消費税増税を正当化してきました。しかし、その「賃金上昇」は偽りであり、実際は低下していたのですから、増税の前提は成り立ちません。

 だいたい安倍政権が実施した14年4月からの消費税率の5%から8%への引き上げは、消費を大きく後退させ、いまも深刻な不況が続いています。8%増税前に比べ、家計の消費支出は年間25万円も落ち込んでいます。さらに10%増税を強行すれば、暮らしの悪化だけでなく、経済そのものが壊滅的打撃を受けるのは明らかです。

 安倍政権が「十二分」という増税対策も、食料品などの税率据え置きの複数税率導入や、キャッシュレス決済の場合のポイント還元、効果が疑わしい「プレミアム」付き商品券など、制度を複雑にし、国民の暮らしや営業の各分野で混乱を拡大する愚策ばかりです。「対策」に要する費用は、増税による増収額を大幅に上回り、「何のための増税か」との批判が、与党内からさえ出ているばらまきです。“百害あって一利なし”の10%への増税は中止しかありません。

前代未聞の事態解明を

 国会の閉会中審査では、毎月勤労統計偽装に対する厚労省調査は“お手盛り”と大問題になり、組織的隠ぺいの疑いも濃厚になっています。厚労相経験者の国会招致をはじめ全容解明は不可欠です。

 国の統計のうち特に公共性の高い重要な「基幹統計」56のうち22の統計で不正・誤り・未集計があったことが判明するなど、安倍政権下の統計のずさんな扱いが浮き彫りになっています。消費税増税をはじめ、国の予算や政策決定の土台となる統計の信用が根本から失われている前代未聞の事態は絶対にあいまいにできません。


by daisukepro | 2019-01-26 11:34 | 勤労統計不正、偽装疑惑