カテゴリ:労働運動( 78 )

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員) 外国人労働者の労働基本権確立を 18/07/18 明日へのうたより転載

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

外国人労働者の労働基本権確立を 18/07/18

明日へのうたより転載

 11日、総務省が人口動態調査を発表した。日本で暮らす外国人が急増しているようだ。ネットの『日経電子版』(7月11日19:40発信)が分かりやすく解説している。「外国人最多の249万人」「東京は20代の1割」「今年1月1日時点で前年比17万4千人増の249万7千人となり、過去最多を更新した」。

 東京・新宿区の20歳代住人は、日本人が7%減ったのに対して外国人は48%増えた。20歳に限ると4割が外国人だという。日本全国的に見ても20歳代では外国人が74万8千人と5.8%を占める。「町村部でも増えており、日本社会を支える働き手としての存在感が年々高まっている」。

 業種としては小売業が一番多く、全国のセブンイレブン・ジャパンでは全従業員の7%にあたる3万5千人が外国人だ。政府はさらに「金融など高度な知識を持った人材の受け入れに力を入れる一方、単純労働者にも事実上門戸を開く方針だ。建設や農業、介護など5業種を対象に19年4月に(技能修習生制度に)新たな在留資格を設け、25年までに50万人超の受け入れを目指す」。この技能修習生が大問題なのだ。

 労働基準法は第3条で国籍による差別を禁止しているが、技能修習生は労基法違反の強制労働を強いられている。外国人労働者の権利擁護に取り組んでいる「首都圏移住労働者ユニオン」という労働組合があり、ニュース『LUM』を出している。そこでは政府の実習生拡大方針に猛反対している。

 「政府の外国人政策がますます支離滅裂&非人間的になってきた」「外国人農業労働者受け入れは問題点大 派遣会社が雇用して農家に派遣」「えっ?介護実習生に資格を取らせ日本で働けるにする!」「(法改正で)技能修習生が50万人以上になるかも 人権侵害・過労死増加の恐れ」。

 特に深刻なのが介護現場だ。低賃金と劣悪労働条件のため人手不足になっている介護業種に外国人労働者を投入する政策が進められている。介護職場では入居者との意思疎通が必須条件だ。日本語が不自由な外国人労働者には大きな負担になる。政府は国会で「6か月で夜勤に入れることも可」と答弁、これには救急業務に携わる消防隊員から心配の声が上がっている。

 外国人労働者が日本人の暮らしを下支えする時代が迫っている。いま必要なのは外国人労働者の労働基本権の確立だ。そのためには労働組合の取り組み強化が喫緊の課題だとおれは思う。
 
 


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by daisukepro | 2018-07-21 07:19 | 労働運動

アマゾン 過酷な労働条件 欧州諸国でスト 長時間緊張を強いられる作業 厳しいノルマ・ボーナス廃止

アマゾン 過酷な労働条件 欧州諸国でスト

長時間緊張を強いられる作業

厳しいノルマ・ボーナス廃止

写真

(写真)「アマゾンでのよりよい仕事をともに求める労組」と4カ国語で書かれた横断幕を掲げて行進する「統一サービス労組」(ベルディ)の組合員=4月24日、ベルリン(伊藤寿庸撮影)

 【ベルリン=伊藤寿庸】インターネット通販大手のアマゾンが「プライムデー」という大規模な安売り期間を実施するのに合わせて、16日からスペインの労働組合が3日間のストライキを実施しました。ドイツなど他の欧州諸国でも連帯したストが広がっています。

 スペインのアマゾンでは、3月にもストを実施し、会社との労働協約の締結を求めて交渉を続けてきました。しかし労働時間の9時間への延長、ボーナスの廃止、病休保障の欠如などをめぐって労使の対立が深まり、再度のストとなったもの。

 スペイン共産党は、アマゾンに臨時労働者を派遣している会社が、「ストに参加したら解雇する」と労働者を脅していると告発。アマゾンでの注文のボイコットを呼びかけました。

 ドイツでは6カ所の配送センターで17日、統一サービス産業労組(ベルディ)がストを実施。アマゾンの労働者は、長時間の単調で緊張を強いられる作業で肉体的、精神的なストレスにさらされ、多くが健康をむしばまれています。ベルディは、健康を守るために団体協約の締結を求めていますが、アマゾンは拒否しています。

 ポーランドでは、雇用継続に必要な最低限の仕事しかしない「順法闘争」を行います。

 アマゾンの過酷な労働条件について英紙ミラー(電子版)が昨年11月、英サセックスの配送センターで記者が「ピッカー(商品を集める労働者)」として潜入取材しリポート。1時間に300個の品物を処理するノルマが課され、トイレ休憩の時間まで計測される中、立ったまま眠る人や、倒れて救急車で運ばれる労働者も多数いたと告発しました。



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by daisukepro | 2018-07-19 09:10 | 労働運動

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員) 労働を粗末に扱う国は滅びる 18/06/30

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

労働を粗末に扱う国は滅びる 18/06/30

明日へのうたより転載

 「働き方改革法」が29日の参議院本会議で可決成立した。30日付『毎日』の見出しを拾う。「高プロ来年4月導入」(1面)「『不備』批判押し切り」「政府成立強行」「監督・指導に限界」(2面)「労働時間規制なくす『高プロ』」「条文あいまい対象拡大根強い懸念」「運用は省令次第」(3面)

「野党亀裂戦略見直し」「働き方改革法成立許す」(5面)「『働き方改革法』が成立 健康と生活守るために」「労基署は監督の強化を」「多様な労働実現しよう」(社説)「財界高プロ歓迎」「非正規改善企業に課題」(7面)「チェック体制整備必要」「有期雇用例外措置に」「『同一賃金』議論深めよ」(9面・論点)「『裁量はない』『非正規に賞与配分』」「労働者困惑と期待」「解説・働き手の視点で運用を」「『過労死防止と矛盾』遺族ら記者会見」(31面)。

 社会面に「労働者困惑と期待」とある。記事の大部分は高プロの適用に不安を感じる外資系企業のシステムエンジニアの「困惑」についてだ。「同一賃金」が明記されたことにより非正規でも賞与をもらえるようになるかも知れないという「期待」も取り上げているが、これは期待外れが目に見えている。

 社説でいう「多様な労働実現しよう」とは、「介護や育児をしながら働く人は増え、地域での活動や副業、趣味などにもっと時間をかけたい人も多いはずだ」という認識が前提になっている。確かにそういう人たちはいるだろう。しかしそのために新しい法律を作る必要がどこにあるのか。

 財界は本法案を「働きがいと生産性の向上、イノベーションを生み出す改革の実現に向けて取り組みを加速する」「多様な人材が生き生きと働ける環境の整備につながる」と歓迎している。『毎日』社説も財界談話も「多様な労働」「多様な人材」と労働の多様性を殊更強調し「新しい労働システム」の必要性を鼓吹する。

 しかし多様かも知れないが労働は労働だ。労働者は労働者だ。むしろ労働が多様になればなるほど労働のあり方、働かせ方の規範を厳しく規定する必要があるのではないか。今よりもっと使用者を縛る労働基準法がなければならない。それを多様性を隠れ蓑にして現行労基法のなし崩し解体を目指す。それが高プロであり、今回の働き方改革法なのだとおれは思う。社会の富は労働によって築かれる。労働を粗末にする国は滅びるしかない。
 
 


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by daisukepro | 2018-07-17 13:49 | 労働運動

仕事で精神疾患 初の500人超 「働き方」法で防止できず 17年度 労災補償状況

仕事で精神疾患 初の500人超

「働き方」法で防止できず

17年度 労災補償状況

 厚生労働省は6日、2017年度の労災補償状況を発表しました。仕事が原因でうつ病などの精神障害を発症して労災認定を受けた人は、前年度比8人増の506人で、過去最多を更新しました。500人の大台を超えたのは初めて。このうち自殺・自殺未遂は14人増の98人で、14年度の99人に次ぐ高水準でした。

残業100時間未満が多数

■精神障害

図

 精神障害の要因は、長時間労働など「仕事の量・質」が5人増の154人。パワハラを中心とする「対人関係」は12人増の112人と増加しています。

 精神障害になった人の1カ月平均の残業時間は、100時間以上が151人に対して、100時間未満が211人でした。

 今国会で成立した「働き方改革」一括法では、残業時間に過労死ラインと同じ月100時間未満などの上限を設けていますが、こうした高い上限では歯止めにならないことを示しています。

 業種別では製造が87人、医療・福祉が82人、卸売り・小売りが65人、運輸・郵便が62人など人手不足で労働時間が長い業種が目立ちました。労災の申請は146人増の1732人と大幅に増え、5年連続で過去最多となりました。

運輸業最多 過労死40人

■脳・心臓疾患

 一方、脳・心臓疾患の労災認定は7人減となったものの253人と高水準が続いています。このうち過労死は15人減の92人でした。

 残業時間でみると、過労死ラインの1カ月100時間未満で労災認定されたのが5人(うち過労死1人)、2~6カ月平均で80時間未満が13人(同6人)もいました。

 業種別では運輸・郵便が認定99人、過労死40人とともに最多でした。「働き方」法案で運輸業は上限規制が5年も先送りされた上、一般労働者より200時間以上長くなっており、名ばかりの上限規制となっています。

 裁量労働制で脳・心臓疾患認定は4件(過労死2件)、精神障害は10件(5件)でした。

 労災補償状況は毎年5~6月にかけて公表されていますが、今年は「働き方」法案が可決されてから発表されたことになります。

国は実態把握・防止策を

過労死弁護団全国連絡会議

 過労死弁護団全国連絡会議は6日、厚生労働省が公表した昨年度の「過労死等の労災補償状況」について、川人博幹事長のコメントを発表しました。

 請求件数が大幅に増加しているのは、職場の過労疾病・過労死の実態が深刻であることを意味しており、「この数字はまだ氷山の一角に過ぎない」と指摘。脳・心臓疾患が多い運送業・建設業が「働き方」法で適用除外とされていることは問題であり、「国は被害の実態把握に努め、過労死防止の取り組みを推進しなければならない」と強調しています。



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by daisukepro | 2018-07-07 20:17 | 労働運動

「働き方改革」関連法案の閣議決定 国会提出に抗議する

「働き方改革」関連法案の閣議決定
国会提出に抗議する

 4月6日(金)午前、安倍内閣は「働き方改革」関連法案を閣議決定し、開会中の通常国会に提出した。

 私たち映演労連は怒りをもってこの暴挙に抗議する。

 同法案は、「世界で一番企業が活躍しやすい国」を標榜する安倍政権が、財界の要請を受け「働き方改革」の名の下検討を進めてきた、高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)の創設、過労死ライン(月100時間、2~6ヶ月平均80時間)の残業上限規制、正規・非正規賃金格差容認など、8本の法改正を一括法案に取りまとめたものであるが、内実はタダ働き・過労死促進法案とも呼ぶべき労働法制の大改悪法案に他ならない。

 私たちはこれまで、安倍内閣、厚労省に同法案の国会提出を断念するよう繰り返し強く求めてきた。
厚生労働省による一般労働者と裁量労働制で働く人の労働時間の調査におけるデータ捏造という前代未聞の不祥事が発覚し、当初盛り込まれる予定であった裁量労働制の適用業務の拡大は、法案から削除されている。

 しかし、安倍首相や加藤厚労相が特別指導の好例と国会答弁を行った野村不動産の裁量労働制濫用事例が、過労自殺の労災申請がきっかけであったことが遺族の労働局への抗議FAXによって明らかとなり、現行の裁量労働制下ですら過労死につながる濫用が防止できていない実態が浮き彫りになっている。

 閣議決定された法案には月100時間、年間960時間もの残業の合法化、残業代ゼロで働かせ放題の合法化が盛り込まれたままである。労働者のいのちに対する眼差しが完全に欠落した法案は断じて受け入れられない。

 厚労省のみならず、財務省の決済文書改竄、防衛省の自衛隊日報隠蔽、文科省の教育現場への不当介入など民主主義国家としての存立基盤を揺るがす異常事態が次々と発覚し、行政への信頼は失墜している。ガバナンスが崩壊した安倍政権には、働く者のいのち、生活と権利を守る労働法制に手を触れる資格はない。

 私たち映演労連は、今回の閣議決定に断固抗議するとともに、過労死・過労自殺を根絶し、8時間働いて人間らしく暮らせる社会の実現をめざして、全法案の廃案に向け全力を尽くすことを誓うものである。
以上
2018年04月11日
映画演劇労働組合連合会
中央執行委員長 金丸 研治



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      by daisukepro | 2018-07-06 21:44 | 労働運動

      民放キー局全社で違法残業まん延 労基法違反、是正勧告5年で9回

      c0013092_21473490.jpg
      2018年6月30日 20時36分 社員らに上限を超える時間外労働(残業)をさせたなどとして、三田労働基準監督署が2013~17年、労働基準法違反で在京民放キー局全5社に計6回の是正勧告をしていたことが30日、関係者への取材で新たに分かった。この期間にテレビ朝日が3回の勧告を受けていたことは共同通信の取材で5月に明らかになっており、5社が受けた勧告は計9回となった。 放送界では近年、NHKの30代の女性記者や、テレビ朝日の50代の男性プロデューサーが相次いで過労死。業界をリードする在京キー局全社での違法残業のまん延が明らかになったことで、働き方改革を求める声は、さらに強まりそうだ。(共同)
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      by daisukepro | 2018-06-30 21:50 | 労働運動

      主張 残業代ゼロ制度 実施許さず廃止に追い込もう

      主張

      残業代ゼロ制度

      実施許さず廃止に追い込もう

       働く人の命を危険にさらすとして厳しい批判を浴びている「残業代ゼロ制度」(高度プロフェッショナル制度)などを柱とする「働き方改革」一括法が、参院本会議で自民・公明の与党などの賛成により成立しました。過労死家族の人たちが懸命に反対を訴え、全労連、連合をはじめ労働界がこぞって反対する中で、これらの声を無視し成立を強行した安倍晋三政権の責任は極めて重大です。野党の国会での追及に、政府はまともな答弁ができず、立法の根拠は総崩れしています。民意に反する破綻した法律の実施・具体化を許さず、廃止に追い込むことが必要です。

      立法の根拠は総崩れに

       安倍政権が強行した「働き方」法は、労働時間規制を全面的に撤廃し「24時間働かせ放題」にすることを可能にする「残業代ゼロ制度」を、戦後日本の労働法制に初めて盛り込むなど、文字通り「働かせ方」大改悪という以外にない、とんでもない悪法です。

       政府が売り物にする「残業時間の上限規制」も、過労死ラインの残業時間を合法化するもので、長時間労働を一層まん延させるおそれがあるものです。「同一労働・同一賃金」も、賃金格差を温存し固定化する内容であるのが実態です。財界の強い要求にひたすらこたえ、働く者の命と健康を脅かす「働き方」法を、数の力を振りかざして乱暴に成立させた安倍政権と自公、維新の会などの暴挙は断じて許されません。

       国会審議の中では、「働く人のニーズ」とか「時間でなく成果で評価される」とか「自律的に働ける」などの政府の言い分が全く成り立たないことが次から次へと明らかになりました。だいたい、この法律は法案づくりの出発点となった労働時間調査について大量のデータのねつ造や隠ぺいが発覚し、法案を国会に提出することの前提が大本から問われていたものです。

       安倍首相は今年初め、今国会は「働き方国会」と豪語し最重要法案と位置付けたにもかかわらず、法案の審議日程は大幅にずれ込み、当初の会期内に成立させることはできませんでした。強引な会期延長をしなければ成立させられなかったこと自体、この法律の道理のなさを浮き彫りにしています。国民世論、肉親を過労死で奪われた人たちをはじめとするたたかいにこそ大義があり、安倍政権を追い詰めていることは明らかです。

       法律は成立したものの、実際に動かすには少なくとも90項目にわたる政省令・指針などを定めなければなりません。それを決める労働政策審議会の審議はこれから始まります。労働者を保護するための「乱用防止」措置を明記させるなどの取り組みが不可欠です。また各職場に「残業代ゼロ制度」を導入させないたたかいが極めて重要になっています。

      共闘の力さらに前進させ

       「残業代ゼロ制度」導入阻止を中心に法案反対の活動は、労働運動のナショナルセンターの違いを超えて大きく広がり、市民と野党の共闘も強まりました。安倍政権と対決する野党の国会共闘も大きく前進し、政権を追い詰める一連の成果をあげています。この力をさらに発展させ、疑惑まみれ、悪法推進の安倍政権を打倒し、「働かせ方」大改悪法の廃止、本物の「働き方」改革の実現へ道を切りひらこうではありませんか。



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      by daisukepro | 2018-06-30 12:55 | 労働運動

      「働き方改革」一括法に対する 倉林議員の反対討論 参院本会議

      「働き方改革」一括法に対する 倉林議員の反対討論

      参院本会議

       29日の参院本会議で成立した「働き方改革」一括法に対する日本共産党の倉林明子議員の反対討論(要旨)は次の通りです。

       与党は、継続、徹底審議を求める野党の要求を打ち切り、野党3会派が提出した厚生労働委員長解任決議案を棚上げするという前代未聞の暴挙の上、厚生労働委員会を再開させて採決を強行しました。これは二重の暴挙であると断ぜざるを得ません。

       本法案は立法事実が破たんしています。議論の出発点である労働時間のデータのねつ造、データの隠蔽(いんぺい)が発覚し、法案から裁量労働制を削除せざるを得ないという異例の事態となりました。2割にも上るデータを削除した後も、残りのデータに次々と誤りや記載ミスが見つかっただけでなく、削除後のデータに重大な乖離(かいり)が生じていたのです。さらに、管理監督者を一般的な働き方に含めたデータを労政審に提出していたことも発覚し、大臣は誤りだったと認めています。誤りを認めるのであれば、労政審に差し戻すのが当然ではありませんか。労政審も国会も冒涜(ぼうとく)し、国民世論も過労死家族の会の願いも踏みにじる本法案は廃案とするのが、立法府としての責任です。

       本法案が過労死促進法であることが審議を通じて明らかになっています。高度プロフェッショナル制度は、労働時間規制をいっさい取り払うもので、戦後の労働法制上、やったことがない異次元の規制緩和となるものです。対象業務は限定するというものの、どんな業務が対象になるのか明らかになるのは法案成立後です。肝心の年収要件も高収入とは看板倒れで、実はパートも含む労働者の平均が根拠だったこと、通勤手当など固定的な手当もふくまれること、1075万円の総額は示されているものの、手取り額の実態は最後まで明らかになりませんでした。

       この制度が最初に法案として盛り込まれた当時の厚労相は「小さく生んで大きく育てる」と発言していた通り、高プロの対象となる業務も労働者も大きく膨らむ危険が極めて強いのです。

       さらに裁量権があるから自由な働き方が可能だと説明しながら、裁量権は法案で規定されていません。対象業務など省令や指針、通達で決める項目は90を超えています。こんな危険な白紙委任は到底認められません。

       時間外労働の上限規制については、過労死ラインの時間外労働を合法化するものとなっています。罰則付きの上限規制が長時間労働を助長する危険性は極めて高いのです。

       本法案で、雇用対策法の役割を大きく変質させることは重大な問題です。法律の名称を「雇用対策」から「労働施策」に変え、「労働生産性の向上」を目的に据え、「多様な就業形態の普及」が国の施策と位置付けられています。労働者保護法制が適用されない働き方も含む「多様な就業形態の普及」を国の施策に加えることは、無権利・低所得の労働者を増大させることにつながります。

       2014年6月、この議場で過労死等防止対策推進法が全会一致で可決成立し、翌年には「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定されました。大綱策定からわずか3年、政府が過労死促進法ともいうべき本法案を提出すること自体、言語道断、到底許されるものではありません。過労死の悲劇を繰り返さないという総理の言葉は、過労死家族もすべての働く人々も欺くものだといわざるを得ません。国民を欺く安倍政権には一刻も早い退陣を強く要求します。



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      by daisukepro | 2018-06-30 12:53 | 労働運動

      残業代ゼロ 世論と結び廃止必ず 「働き方」法成立 自公維が強行 参院本会議 過労死家族を踏みにじる

      残業代ゼロ 世論と結び廃止必ず

      「働き方」法成立 自公維が強行

      参院本会議 過労死家族を踏みにじる

       過労死を促進する残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)を盛り込んだ「働き方改革」一括法の成立が29日、参院本会議で自民党、公明党、維新の会などの賛成で強行されました。日本共産党、国民民主党、立憲民主党、希望の会(自由・社民)、沖縄の風は厳しく反対。一貫して残業代ゼロ制度の削除を求めてきた野党は、反対討論でも「戦後最悪の労働法制大改悪だ」などと、そろって批判しました。本会議後の記者会見で、日本共産党の笠井亮政策委員長は、とりわけ残業代ゼロ制度について「世論と運動と結んで、廃止に追い込んでいく国会でのたたかいを急速に強めたい」と表明しました。


      写真

      (写真)反対討論に立つ倉林明子議員=29日、参院本会議

      倉林議員反対討論

       日本共産党の倉林明子議員は本会議での反対討論で、野党提出の参院厚生労働委員長解任決議案を無視して法案採決を強行した与党の暴挙を糾弾。ねつ造、隠蔽(いんぺい)が発覚し、労働時間データの誤りが次々と明らかになったとして「立法事実は完全に破たんしている。労政審も国会も冒涜(ぼうとく)し、国民世論も過労死家族の会の願いも踏みにじる本法案は廃案とするのが立法府としての責任だ」と強調しました。

       倉林氏は「本法案が過労死促進法であることが審議を通じて明らかになった」と指摘。労働時間規制を一切取り払う「高プロ制度」は対象業務も、収入要件の実態も明らかになっておらず、労働時間の裁量権も規定されていないとして「こんな危険な白紙委任は到底認められない」と強調しました。

       さらに、世界でも異常な長時間労働を放置したまま「過労死ライン」を合法化する時間外労働の上限規制を批判。労働者保護法制が適用されない働き方も含む「多様な就業形態の普及」を国の施策に加えることや、格差是正と称し正社員の処遇引き下げも可能な「同一労働同一賃金」の問題点を指摘しました。

       倉林氏は「過労死の悲劇を繰り返さないという総理の言葉は、過労死家族もすべての働く人々をも欺くものだ」として、国民を欺く安倍政権の一刻も早い退陣を求めました。

       本会議場の傍聴席では、「過労死を考える家族の会」の人たちが過労死で亡くした家族の遺影を手に、厳しい表情で審議を見守りました。

      (倉林議員の反対討論)



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      by daisukepro | 2018-06-30 12:51 | 労働運動

      主張 「働き方」採決強行 命奪う法案 数の力による暴挙

      主張

      「働き方」採決強行

      命奪う法案 数の力による暴挙

       数の力にものをいわせた暴挙という他ありません。自民・公明などが「働き方改革」一括法案の採決を参院厚生労働委員会で強行しました。過労死を促進する法案の危険極まる中身が明らかになり、政府のいう法案の必要性の根拠も総崩れする中、追い詰められた安倍晋三政権が力ずくの手段にでたものです。働く者の健康を脅かし命まで奪う法案を数を頼りに押し通すことに大義はありません。「働かせ方大改悪案は廃案を」の声を広げ、悪法強行を重ねる安倍政権をさらに包囲し、追い込む世論と運動を強めることが急務です。

      過労死家族の声を無視し

       全国過労死を考える家族の会をはじめ多くの人が「採決を許さない」と傍聴席に詰めかける中、野党などの抗議を無視し審議を打ち切り、採決に踏み切る―。乱暴なやり方は、労働者や国民の不安や疑問を顧みようとしない安倍政権と与党の姿勢を象徴しています。

       法案には働く者の命と健康を危険にさらす重大な中身が数多くありますが、その最たるものは、「残業代ゼロ制度」(高度プロフェッショナル制度)を初めて導入しようとしていることです。同制度は、労働時間規制を全面的に適用除外にし、「24時間働かせ放題」にすることを可能にする仕組みです。

       週休2日にあたる年間104日の休みを与えれば、24時間労働を48日間連続させても、それを規制できません。安倍首相は「働き方を自ら選択できる」と繰り返しましたが、労働者が仕事量や労働時間を自らの裁量で決められる規定はありません。いまでも過労死が後を絶たないのに、こんな制度が導入されれば、命を削って働かされ続ける事態が続発することは、火をみるよりも明らかです。

       政府の「ニーズがある」との主張も、ニーズ調査のヒアリングは12人しか行わないなどアリバイ作りのためのずさんなものだったことが判明し根拠は崩れています。

       だいたい「働き方」法案は、国会提出前の時点から、政府に都合のいいデータをねつ造していたことが大問題になり、裁量労働制の拡大の部分を削除して、国会に出されたものです。国会審議に入ってからもデータねつ造や異常値が相次いで発覚し、法案の前提が完全に破綻しています。野村不動産で違法な裁量労働制の適用によって社員が過労自殺した問題をめぐっても安倍政権は、過労自殺の事実を隠ぺいしようとして厳しい批判を浴びました。

       国民の命にかかわる法案をめぐってねつ造と隠ぺいを繰り返し、そのことに反省さえない安倍政権には、そもそも「働き方」法案を持ち出す資格はありません。

      安倍政権打倒の声広げ

       過労死水準まで容認する「残業時間の上限規制」の重大性もますますあらわです。「同一労働同一賃金」も名ばかりの実態が明らかになっています。多岐にわたる問題の審議は全く尽くされていません。労働法制の基本にかかわる8本の法律を「一括法案」で国会に出し、一気に押し通そうというやり方自体が間違っています。

       安倍政権は、米国を除く11カ国による環太平洋連携協定(TPP)関連法案の採決も参院内閣委員会で強行しました。「森友」「加計」問題の解明に背を向け、悪法を次々強行する安倍内閣を総辞職に追い込むたたかいが重要です。



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      by daisukepro | 2018-06-29 09:51 | 労働運動