カテゴリ:戦争への道( 39 )

おまえは国民の敵だ

「国益損なう」と罵倒

自衛官暴言で防衛省中間報告 「国民の敵」発言で食い違い

 防衛省は24日、統合幕僚監部所属の幹部自衛官(3等空佐)が民進党の小西洋之参院議員に暴言を吐いた問題で、3等空佐本人から聞き取り調査した内容を中間報告として発表しました。

 防衛省によると、3等空佐は16日に国会議事堂周辺をジョギングしていた際に小西氏と遭遇。以前から小西氏に対し「政府や自衛隊が進めようとしている方向とは違う方向での対応が多いというイメージをもっていた」ことから、「国のために働け」と大きな声で発言したといいます。

 さらに「俺は自衛官だ」と自ら名乗った上で、「あなたがやっていることは、日本の国益を損なうようなことじゃないか」「こんな活動しかできないなんてばかなのか」「気持ち悪い」などと発言。3等空佐は「一国民としての思い」だと弁明しましたが、自ら自衛官であると名乗った以上、文民統制からの逸脱は明らかです。

 一方、小西氏は「おまえは国民の敵だ」と言われたと主張していますが、3等空佐はその発言内容を否定しているといいます。これに関して小西氏は記者団に、「私は現に『国民の敵』という暴言を受けた。組織的な隠蔽(いんぺい)の調査報告だ」と批判。「『国民の敵』という発言を認めると、小野寺五典防衛相や河野克俊統合幕僚長の責任問題になるので、うやむやにしたのではないか」と指摘しました。

 防衛省は、小西氏に対する暴言について「あってはならないこと」と謝罪。引き続き調査して厳正に対処するとしています。



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by daisukepro | 2018-04-25 22:04 | 戦争への道

それは『告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実』(講談社)である。

存在しない」はずだった陸上自衛隊のイラク派遣時の日報が発見された。 続けて、航空自衛隊の日報も発見された。

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 そんな中、国会では森友学園の問題についての追及が続いている。

 森友学園の文書書き換え問題について、南スーダンの日報隠蔽問題との類似点を指摘する声が少なくない。南スーダンに派遣されていた部隊の日報について、防衛省は廃棄されたと言っていたのに、実は廃棄されていなかったという問題である。その日報には、「戦闘」という言葉が何度も使われていた。が、国会では繰り返し「戦闘ではなく衝突」などと答弁されていた。自衛隊派遣の継続のためには決してあってはならなかった「戦闘」という言葉。よって日報は廃棄されていなればならなかった。国会答弁のために、事実の方が歪められる。なんとも森友問題と酷似した構図である。

 さて、この文書書き換え騒動の中にもかかわらず、安倍首相は3月25日の自民党大会で「いよいよ憲法改正に取り組むときがきた」と気勢を上げている。

 そんな折、改憲や自衛隊の海外派遣などについて、あまりにも深く考えさせられる一冊と出会った。それは『告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実』(講談社)である。著者はNHKディレクターの旗手啓介氏。2016年8月に放送されたNHKスペシャル「ある文民警察官の死〜カンボジアPKO 23年目の告白」をご存知だろうか。この番組はギャラクシー賞テレビ部門大賞など数々の賞を受賞している。私も放送当時観て大きな衝撃を受けたのだが、その取材をもとにして書かれた本書を読み、ただただ言葉を失った。

 本書で取り上げられるのは、日本が初めて本格的に参加したPKOの地・カンボジアで93年、一人の隊員が殺された事件である。亡くなったのは、岡山県警警部補の33歳の高田晴行氏。当時のカンボジアは、ポル・ポト派、シアヌーク派、ソン・サン派、プノンペン政府などが入り乱れ、20年以上にわたって続いた内戦がようやく終結した頃。そんなカンボジアに自衛隊が派遣されるということで世論は揺れに揺れたが、自衛隊派遣の影で、文民警察官も75人、派遣されたのだ。殺された高田氏は文民警察官の一人。ちなみに文民警察官に求められた役割は、現地警察の指導や監視。当然、武器は非携行。

 そうして92年、75人の文民警察官はカンボジアに派遣されるのだが、「選ばれた警部補以下の隊員たちのほとんどは海外勤務をしたことがなく、当然ながらPKOについて特別な訓練を積んだこともない、ふつうの"お巡りさん"だった」というから驚く。これに対して、他国の文民警察官は、軍警察や軍事訓練を受けた警察官で構成され、防弾ヘルメットや背面まで覆う防弾チョッキを装備していた。が、日本の装備や研修はあまりにもお粗末。「紛争地域に行くのではない」という建前があるため、十分な装備を要求することもできないままに始まったPKO派遣は、最初から波乱に満ちていた。

 まず、文民警察官はいくつかの地域に分かれて配属されたのだが、亡くなった高田警部補が配属されたのは「無法地帯」と言われ、毎日のように殺人事件が起きていたアンピル。自衛隊が派遣されたタケオは「カンボジアでも安全な地域のひとつ」だったのに対して、アンピルは「カンボジアの中で最も困難な地域のひとつ」だった。何しろ、当時のカンボジアでは普通の農民でさえ自動小銃やロケット砲を平然と持っている。現地を視察した隊員は、「せめて機動隊の爆発物処理班が使用するような耐爆用ヘルメットを持っていきたい」と感じていたものの、「文民として『安全な場所』に派遣されるという建て前がある手前、過度な装備品を要求できる空気ではなかった」と語る。そして、以下のように続けるのだ。

 「PKO協力法の根底にあるのが、紛争地域に行くのではない、和平条項が締結されて安全なところに行くんだと。(中略)文民警察はあくまで文民なんだ、平和なところへ行くんだ、だから(過度な装備は)必要ないじゃないかと。誰かがそう言ったわけではないけれど、そういう根底からの雰囲気ですよね。たぶん上層部にかけあっても、『なんだ、安全なところに行くんじゃないのか』という話になる。紛争地を想定することはPKO協力法を根底から覆すことになりますから」

 派遣中、彼らは現場の実態と、「紛争地ではない」という建て前に翻弄されることになる。その後、彼らの状況は「市街戦そのものの戦場」「頭が狂い出しそう」「戦闘が起こると防空壕に身をひそめるしかなかった」という過酷なものになっていくのだが、辿り着いたアンピルは、生活環境も劣悪だった。

 ヘリコプターでジャングルを超えて降り立った集落は、雨季のため道路が寸断され、陸の孤島状態。そのため、水や食料の確保は困難をきわめ、先に来ていた他国の文民警察官は沼の水を煮沸して飲むという「原始時代のような生活」を強いられていたのだ。しかも乾季になるまでは通信基地に行くことができないため、本部との連絡は一切とれない。もちろん電気もなく、あるのは長い内戦で埋められた無数の地雷ばかり。マラリア蚊や、夜でも35度を下らない暑さにも苦しめられる。

 隊員の一人は、手記に以下のような言葉を残している。

 「このような実態をUNTAC本部はまったく知らない。もちろん明石代表も知る由がない。(中略)強固な砦の中で、革張りの椅子に座り、偉そうにアドバイスしている文民警察本部の高官に呆れてしまう」

 隊員たちは地雷原のすぐ近くに宿舎を確保するが、アンピルはポル・ポト派など反政府三派が混在する地。その上、総理府が手配して日本から持参した発電機は、日本国内で使う100Vのもの。220Vのカンボジアではなんの役にも立たない。しかも、発電機は100Vなのに変圧器は220Vから100Vに変換するものなのでやはり使えない。一事が万事、この調子なのだ。

 しかし、日本政府は彼らが派遣された場所がどれほど危険か、知りもしないし知ろうともしない。そのうちに治安は劇的に悪化していき、「市街戦そのものの状況」になっていくのだが、恐ろしいのは、日本政府は自衛隊にばかり気をとられて、文民警察官の派遣そのものを忘れているように思えることだ。当時、実質の責任者だった河野洋平氏は、取材に答えて以下のように語っている。

 「正直いいますといちばん気がかりで気にしていたのは自衛隊なんですね。直接日本の自衛隊という組織が何かトラブルに巻き込まれ、小競り合いを起こすようなことがあると、これはもう非常に問題だということがいつも頭にあったものですから、自衛隊のことはしょっちゅう見てたわけです。その反面、文民警察はですね、本当に申し訳ないことだけど、個人的に(カンボジア各地に隊員が)散っているものですから、毎日、非常に注意深く全部見るということまで手が回っていたかどうかですね」

 まるで他人事のような言いようである。もし、自分の家族など大切な人が派遣されていても同じことが言えるのだろうか。しかし、「偉い責任者」の本音はこんなものだろう。

 そうして政府もマスコミも世間の関心も低い中、状況は悪化していく。カンボジアに派遣された一部の隊員たちは自らの身を守るため、自動小銃を調達し始める。また、隊員の中からは、ナパーム弾で攻撃されるような日々の中、精神状態が限界に達し、鬱のような状態になる者も出始めた。彼は緊張に耐えられず、職場放棄したことを告白している。貧しい家族のために文民警察官の任務につくことを希望したバングラデシュ人に、1日100ドルで自分の身代わりとして勤務してもらったのだ。バングラデシュ人の自国での給料は月15ドル。1日100ドルは破格である。が、そのバングラデシュ人は、彼の身代わりとしてついた任務で銃撃され、足に重傷を負ってしまう。

 イラクやインド洋など海外に派遣された自衛隊員のうち、54人もが帰国後に自殺しているという話はよく知られている。また、今年3月、南スーダンに派遣された自衛官のうち、2人が帰国後に自殺したことが明らかになった。南スーダンに派遣された自衛隊員の中には、家族にLINEで「死体がゴロゴロ」などと伝えていた者もいることが報じられている。本書でカンボジアの状況を細かく知れば知るほど、「戦場」で、人の精神がどのようにして蝕まれていくかが恐ろしいほどのリアリティをもって迫ってくる。

 さて、高田警部補が殺される1ヶ月前には日本人の国連ボランティアがポル・ポト派とみられるグループに拘束されたのち、殺害されている。それから数日後、アンピルで日本人の文民警察官が襲撃されている。そうしてポル・ポト派のラジオでは、日本人の殺害予告が流れる。内戦の中、一時はタイに難民として逃れていたものの、カンボジアに戻っていた人々が、再びタイに脱出を始めていた。そうして93年5月、高田警部補は殺害される。

 6台の車で移動中、車列がポル・ポト派らしき兵士にRPG対戦車グレネード砲で襲われたのだ。1台目は逃げたものの、2台目、3台目の日本文民警察隊の車は銃弾の雨を浴びる。車内で伏せるものの、弾丸が顔の肌をかすめ、何発かが髪を通過して髪の毛がバラバラと落ちる。頭から大量の血を流している者もいる。「また当たりました」「今度は、腹に来ました」「俺も当たったよ。悔しいが生きて帰れないぞ。覚悟してくれ」といった会話が車内で交わされる。頭部のほか、腹部に7発、背中を5発撃たれた者がいば、背中に5センチほどの穴が開き、内臓が見えるほどの重傷を負った者もいた。しかし、命は助かった。が、高田警部補はこの銃撃で命を落とした。銃弾に首の付け根から肺を貫通され、胸から足まで無数の弾丸に貫かれながらも2時間以上生き続けたが、絶命した。

 これが、カンボジアPKOの文民警察官の実態である。しかし、それでも日本政府は「停戦合意は崩れておらず、撤退はしない」と決断。大臣がカンボジアを訪れた際には、隊員たちは切実な思いをぶつけている。

 「日本の警察官は戦場のようなところで仕事をするための訓練は受けていない」

 「大臣。われわれがあと何人死んだら、日本政府は帰国させるのでしょうか」

 恐ろしいのは、この事件が20年以上にわたって忘れ去られていたことである。取材のきっかけは、事件の23年後に元隊長から記録の提供を受けたことだという。

 また、日本政府は、この文民警察官の派遣に対して、まともな検証など行っていない。スウェーデンでもオランダでも、カンボジアPKOに関する検証がなされているにもかかわらず、だ。

 さて、ここまで読んで、あなたは「建て前」と現場の落差について、どう思っただろうか。

 だからこそ、自衛隊が海外で駆け付け警護なんて言語道断、という意見もあれば、だからこそ改憲や法整備が必要、というような声もあるだろう。ここにひとつの証言がある。現地で当時、治安担当少将をしていた男性は、高田警部補が撃たれた理由を、彼と一緒にいたオランダ海兵隊が銃を持っており、応戦したためと見ているのだ。

 「ポル・ポト派は殺すために襲撃をしたのではなく、UNTACの人たちを車から降ろし、車を奪い、人質にしようとしたものと考えられます。しかし、オランダ海兵隊のボーイ氏が銃を持っており、応戦したため、ポル・ポト派も本格的に応戦したと思います。その結果、日本人の高田さんが撃たれたと私は考えています」

 高田警部補が殺された日、当時の宮澤首相は軽井沢でゴルフをやっていた。事件が伝えられると、「しかたないな」と発言して問題になったという。

 本書には、派遣された隊員たちの「怒りの声」が多く収録されている。現実を知らない日本政府や国連関係者など、多くの権力を持った者たちにそれは向けられている。「命令する側にいる偉い人」たちは、決して過酷な現場へなど行かない。安全な場所から、無理難題を押し付けるだけだ。しかも発電機の一件が象徴するように、最低限の情報すらも持たないまま。そんな中、一人の命が奪われた。その責任を、誰一人としてとってはいない。

 イラク派遣の際の日報が存在したことを受けて、久々にテレビで当時の小泉首相の答弁を見た。

 「自衛隊が活動している地域が非戦闘地域です」

 「どこが非戦闘地域でどこが戦闘地域か 今 この私に聞かれたってわかるわけないじゃないですか」

 この程度の認識の人が、イラク派遣の責任者だった。カンボジアPKOで一人の命が奪われたことなど、何ひとつ教訓にすらしていない。

 この事件には、今だからこそ考えなければならないテーマが詰まっている。

(2018年4月11日「大臣。われわれがあと何人死んだら、日本政府は帰国させるのでしょうか」〜25年前、「市街戦そのものの戦場」に派遣された日本のPKO隊員の死。の巻(雨宮処凛)より転載)



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by daisukepro | 2018-04-15 12:39 | 戦争への道

BS1スペシャル「ペリーの道~元米国防長官の警告~」

必見!BS1スペシャル「ペリーの道~元米国防長官の警告~」

クリントン政権下で米国防長官を勤めたウィリアム・ペリー(90歳)。氏は世界史の「危機の瀬戸際」を歩んできた。新兵として沖縄派遣、キューバ危機の際にはCIAの分析チームで働いた。その後、国防次官として米軍全体の近代化に着手、国防長官就任時は、北朝鮮核危機に直面。そして今、自身の最後の役割として見なしているのが「核なき世界」の実現だ。ペリー氏へのロングインタビューを通して、戦争と平和の現実を考える。

【語り】中條誠子


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by daisukepro | 2018-03-31 23:45 | 戦争への道

PKО 「先制的殺傷」容認 陸自文書に明記 戦争法施行2年 自衛隊 武器使用基準拡大の危険

PKО 「先制的殺傷」容認

陸自文書に明記

戦争法施行2年 自衛隊 武器使用基準拡大の危険

 国連平和維持活動(PKO)の一環として、陸上自衛隊が昨年5月まで参加していた国連南スーダン派遣団(UNMISS)が、任務を妨害する相手の「先制的殺傷」を含む武器の使用を容認していることが、本紙が情報公開請求で入手した陸自第10次派遣隊の成果報告書(2016年12月11日付)に明記されていました。

 29日で施行から2年を迎えた安保法制=戦争法では、PKOでの任務を大幅に拡大。政府が今後も新たな「派兵先」を模索するなら、国連PKOの基準にあわせて、国民が知らない間に自衛隊も武器使用基準を変え、先制的な武器使用に足を踏み入れる危険があります。

 第10次隊が活動していた首都ジュバでは、16年7月に政府軍・反政府軍の大規模な戦闘が発生。陸自など複数の部隊が共同使用していた宿営地の周囲で、戦車まで用いた戦闘が展開されました。報告書によれば、UNMISSから、反政府軍の一部が宿営地内にまぎれこんで避難し、政府軍が「狩り出しのために(宿営地に)攻撃を仕掛けてくる公算」もあるとの情報提供がありました。

 安保法制では、PKOの新任務として「宿営地共同防護」が盛り込まれています。実際に政府軍の攻撃があったら、自衛隊も「共同防護」参加の可否を迫られていました。

 報告書は、「UNMISSの交戦規定(RОE)は、状況によっては、先制的自衛行動のための殺傷的な武器の使用を容認している」と明記。UNMISSは国連安保理決議で、「住民保護」のために「必要なあらゆる手段」を取る権限が与えられています。

 一方、報告書は「陸上自衛隊の武器使用規範(RUW)とは性質が異なり、相互運用性は制約される」とし「部隊行動基準に基づく法的制約」があることを認めています。

 「共同防護」に参加した場合、「先制的殺傷」を辞さない部隊との共同行動となります。他方、宿営地共同防護における自衛隊の「危害射撃」(相手の殺傷)要件は従来通りの「正当防衛・緊急避難」を当てはめており、深刻な矛盾に直面することになります。


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by daisukepro | 2018-03-30 10:11 | 戦争への道

「いずも」とF35B 「攻撃型空母」保有検討やめよ

主張

「いずも」とF35B

「攻撃型空母」保有検討やめよ

 安倍晋三政権の下で、海上自衛隊最大のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」を改修し、最新鋭のF35Bステルス戦闘機の運用を可能にすることを視野に入れた調査・研究が行われていることが明らかになり、大きな問題となっています。F35Bは精密誘導爆弾などによる対地攻撃を主任務の一つにしており、「いずも」を「攻撃型空母」にすることを想定した重大な動きです。政府はこれまで、他国に攻撃的な脅威を与える兵器を持つことは憲法の趣旨に反するとの見解を示してきました。安倍政権は、「攻撃型空母」の保有に向けた検討を直ちに中止すべきです。

防衛相が初めて認める

 問題となっているのは、「DDH(ヘリコプター搭載護衛艦)の航空機運用能力向上に係る調査研究」です。海自が、「いずも」を建造したジャパンマリンユナイテッド社に委託・実施しています。DDHのうち、空母のように艦首から艦尾まで続く全通甲板を持つ「いずも」型と「ひゅうが」型について、現在運用しているヘリコプターではなく、「新種航空機を運用するために必要な機能・性能を検討、評価する」のが目的です。

 海自は、「いずも」型(全長248メートル)と「ひゅうが」型(同197メートル)を2隻ずつ保有しています。

 小野寺五典防衛相は、日本共産党の小池晃書記局長の質問に対し、「いずも」型と「ひゅうが」型が「どの程度の拡張性を有しているのか、最新の航空機のうちどのようなものが離発着可能なのか」などを調査しており、「新種航空機」として短距離離陸・垂直着陸が可能なF35Bが対象になっていることを初めて明らかにしました(2日の参院予算委員会)。

 首相も「(『いずも』などの)拡張性についてさまざまな検討を行うことは当然だ。危機が生じてからさまざまな装備を導入しようというのはまさに泥縄式」だと述べ、事実上、「いずも」へのF35Bの搭載を検討していることを認めました。いずれも、F35Bを導入し、「いずも」での運用を視野に入れて「攻撃型空母」への改修を検討しているとのメディアの報道を裏付ける重大な答弁です。

 看過できないのは、小野寺防衛相が、今年1月に米軍佐世保基地(長崎県)に配備され、F35Bを実際に運用している強襲揚陸艦ワスプについて「憲法に抵触するような攻撃型空母に該当するか否かについては、その時々の国際情勢を踏まえる必要がある」と述べ、憲法上保有できないと明言しなかったことです。全通甲板を持つワスプの全長は253メートルで、「いずも」とほぼ同じです。

 政府は、「攻撃型ではない空母」として「対潜ヘリコプターを搭載し、海上を哨戒することを主たる目的とする艦船」を挙げています(1988年10月20日、参院内閣委員会、日吉章防衛庁防衛局長=当時)。これに照らせば、対地攻撃が主任務のF35Bを運用できるように「いずも」を改修することは、まさに憲法違反の「攻撃型空母」への変ぼうに他なりません。

米軍も戦闘行動で使用

 そうなれば安保法制=戦争法の下で米軍のF35Bが戦闘作戦行動で使用することもできます。憲法9条改悪をはじめ、米軍と一体となって制約のない海外での武力行使を可能にしようとする安倍政権の暴走を許してはなりません。



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by daisukepro | 2018-03-10 09:22 | 戦争への道

南北首脳会談開催合意を歓迎し、米朝対話の開始を求める 日本政府は「対話による平和的解決」を促進する立場にたて 日本共産党幹部会委員長 志位和夫

南北首脳会談開催合意を歓迎し、米朝対話の開始を求める

日本政府は「対話による平和的解決」を促進する立場にたて

日本共産党幹部会委員長 志位和夫

写真

(写真)志位和夫委員長

 一、文在寅(ムンジェイン)韓国大統領の特使と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の会談の結果、南北首脳会談を4月末に開催することで合意した。ホットライン開設などその他の合意された措置とあわせ、朝鮮半島の緊張緩和に向けた重要な動きとして歓迎する。

 一、韓国側の発表によれば、北朝鮮側は、「朝鮮半島非核化の意思を明確」にし、「北朝鮮に対する軍事的脅威が解消され、北朝鮮の体制の安全が保証されれば、核を保有する理由がない」と述べた。さらに、「非核化は先代(金日成(キムイルソン)国家主席と金正日(キムジョンイル)国防委員長)の遺訓」と述べ、「非核化問題の協議および米朝関係正常化のために、米国と虚心坦懐(たんかい)な対話を行う用意」があることを表明した。

 これに対して、米国のトランプ大統領は、南北の合意について、「非常に前向きだ。それは世界にとって良いことだ」と肯定的に評価した。同時に、米朝対話については、「平和的な道を行きたい」としつつ、「事態を見たい」としている。

 日本共産党は、北朝鮮をめぐる危機を打開し、核・ミサイル問題の解決をはかるために、米朝が直接対話に踏み出すことを繰り返し求めてきた。今回の南北の合意を契機に、米国が北朝鮮との直接対話に踏み出すことを強く求めたい。

 一、日本政府は、これまでの対話否定・軍事一辺倒のかたくなな態度をあらため、いま生まれている北朝鮮問題の「対話による平和的解決」をめざす動きを促進し、それを実らせる立場にたち、あらゆる外交努力をはかるべきである。


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by daisukepro | 2018-03-08 12:00 | 戦争への道

F35B戦闘機、護衛艦「いずも」と「ひゅうが」での運用を調査していた。

F35B戦闘機、護衛艦「いずも」と「ひゅうが」での運用を調査していた。

もし搭載すれば海上自衛隊初の空母に…

HANDOUT . / REUTERS
F35B戦闘機

「いずも」型護衛艦で、アメリカの最新鋭ステルス戦闘機「F35B」が離発着できるか調査を海上自衛隊が実施していたことが明らかになった。

3月2日の参院予算委員会で、共産党の小池晃氏の質問に小野寺五典防衛相が答えた。

小野寺防衛相は「護衛艦いずもに、F35Bを搭載するか否かは何ら決まっておりません」とした上で、ヘリコプター搭載型護衛艦「ひゅうが」型と「いずも」型について「最新の航空機のうちどのようなものが離発着可能なのかなど、現有艦艇の最大限の潜在能力を把握するために必要な基礎調査を実施している」と表明した。

具体的にはF35Bのほか、無人ヘリ「MQ-8C ファイアスカウト」、無人航空機「RQ-21 ブラックジャック」の離発着ができるか調査しているが、「自衛隊がこれらの機体を導入することを前提としているわけではない」としており、最終的な報告書はまだ作成途上だという。

続けて答弁した、安倍晋三首相は「護衛艦いずもについて、現在保有していない装備について調査研究するのは当然のことだと考えています」と強調した。

毎日新聞によると調査研究は、「いずも型」と「ひゅうが型」計4隻の航空運用能力向上が目的。海上自衛隊が公募し、製造業者のジャパンマリンユナイテッドに2017年度、378万円で委託していた。
 

■F35Bとは?

時事通信社
F35B戦闘機

F35Bは、最新鋭ステルス戦闘機「F35 ライトニング II」のうち、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)ができるようにしたバージョンのことだ。在日米軍が山口県の岩国基地に配備している

Responceによると、F35Bは艦上での運用を前提としているため、短距離離陸(STOL)ができる。また、搭載兵器を使い果たしたり、燃料を消費して機体が軽くなった状態では垂直着陸(VTOL)も可能になっている。

短距離離陸も、垂直着陸もできるため「STOVL機」などと称されている。共同通信によると防衛省が既に導入を決めた空軍仕様のF35A戦闘機のうち、一部をB型に変更する案、別に追加購入する案があり、2018年後半に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込むことも想定しているという。

 

■「いずも」と「ひゅうが」とは?

時事通信社
護衛艦「いずも」

自衛隊が配備する護衛艦「いずも」型は全長248mで、空母のように艦首から艦尾まで続く「全通甲板」を持ち、ヘリコプターを搭載できる。現在、同型護衛艦は「いずも」と「かが」の2隻ある。潜水艦を探知する哨戒ヘリコプターなどを9機運用できる。機関砲を移転するなど甲板を改装すれば、F35Bにも対応できると見られている

また、コトバンクによると「ひゅうが」型はやや小ぶりで全長197mで、艦首から艦尾まで平らな「全通飛行甲板」は哨戒ヘリ3機の同時発着をほぼ可能とし、艦内の格納庫は最大11機のヘリを収容する。

 

■政府見解との整合性が焦点に

1988年4月の参議院予算委員会では、竹下内閣の瓦力(かわら・つとむ)防衛庁長官は「憲法第九条第二項で我が国が保持することが禁じられている戦力」について答弁した。

その際に、相手の国土を壊滅するために用いられるICBMや長距離戦略爆撃機などと並んで「攻撃型空母を自衛隊が保有することは許されず」と説明した

これが政府見解として続いてきただけに、もし「いずも」型や「ひゅうが」型がF35Bを搭載して空母となった場合には整合性を問われることになりそうだ。

中国メディアの環球時報は「いずも」の進水時に「固定翼の戦闘機も搭載可能で、実際には軽空母だ」と主張した上で、「いずもを護衛艦と呼ぶのは、日本の高官が"私人の立場"と言って靖国神社に参拝するのと同じだ」と批判していた

 


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by daisukepro | 2018-03-04 22:39 | 戦争への道

米国の「核態勢の見直し(NPR)」 2018 (核不拡散・軍備管理)

米国の「核態勢の見直し(NPR)」 2018(核不拡散・軍備管理)

2018年2月6日日本国際問題研究所・軍縮・不拡散促進センター

2018年2月2日(日本時間3日未明)、米国防省が「核態勢の見直し(NPR: NuclearPosture Review)」を公表したところ、核不拡散・軍備管理に関する部分の概要(一部抜粋)は以下のとおり。

1.国防長官による前文 (第15段落、ページiii)

米国が、軍備管理・不拡散・核セキュリティーという長期的な目標から離れることはない。核不拡散条約(NPT)の目的に対する米のコミットメントは、依然強固である。しかし、現在の環境が、近い将来の核兵器削減に向けた更なる進展を極めて困難にしていることを認識すべきである。我々の核抑止が依然強固であると保証することが、有意義な軍備管理イニシアティブに関与するよう他の核保有国を納得させるのに最良の機会を提供してくれるだろう。

2.第10章 不拡散・軍備管理 (69~74ページ)

(ア)効果的な核の不拡散及び軍備管理措置は、米国・同盟国・パートナー国の安全保障を以下によって支えるものとなろう。

(a)核物質及び核技術の拡散の管理(b)核兵器の製造、保有及び配備に関する制限の設定(c)誤認(misperception)と誤算(miscalculation)の低減(d)(安全保障を)不安定化させる核軍備競争の回避

(イ)米国は、以下の努力を継続する。

1 核武装国の数の最小化(米国の信頼できる拡大核抑止と安心供与の維持によるものを含む)

1

2テロリスト組織による核兵器・核物質・核専門家へのアクセス拒否3兵器利用可能物質、関連技術・専門家の厳格な管理4安全保障を強化し検証可能で強制力のある履行が可能な軍備管理協定の追求

(1)不拡散とNPT(核不拡散条約)

(ア)NPTは、核不拡散体制の礎石である。保障措置によって核兵器の不拡散を確保しながら原子力の平和利用を管理できる枠組みを確立している。同時に核テロの脅威削減にも有益。引き続き、米国はNPT体制を遵守し強化していく。加えて、米国の信頼できる拡大核抑止は不拡散努力の基礎であり、米は30の同盟国・パートナー国の上にかかる核の傘を維持していく。

(イ)現在、核不拡散は深刻な課題に直面している。北朝鮮の核開発によるNPT及び国連安保理決議の違反に加え、ミサイル実験を実施しているイランが、決断すれば核兵器級のウランを生産する能力を有していることも懸念される。

(ウ)国際原子力機関(IAEA)等、NPTを補助する機関が、違反を特定し、多数国による制裁を課す証拠を提供し、イランの場合のように国際的な監視と検証の能力を確立することが重要。

(エ)核不拡散の努力と並行して、米国は、引き続き、一層の核削減を可能とするような政治・安全保障の状況を模索していく。適当であれば、戦略対話、リスク低減のためのコミュニケーション・チャネル、成功事例の共有により、核保有国とその他の核武装国との間で起こりえる誤算を回避するため、透明性と予見可能性を増大させる。

<安全保障貿易管理:輸出管理>

(オ)NPT体制強化のため以下の能力を促進する。以下はテロ対策にもなる。(a)拡散と使用の探知・抑止・(使用などしたアクターの)特定(b)世界中の核物質・放射性物質の盗取に対する脆弱性の低減(c)拡散上機微な(proliferation-sensitive)装置及び技術の不法取引を通じた入手

可能性の低減

(カ)米国は、ザンガー委員会や原子力供給国グループ(NSG)等の多国間の供給国レジームによる努力を支持する。既存の核物質情報プログラム(Nuclear Materials

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Information Program)と合わせて、核物質データ集積によって核鑑識能力を完璧にする。

(キ)核削減の検証の技術的課題の長期的解決策として、核軍縮検証のための国際パートナーシップ(International Partnership for Nuclear Disarmament Verification)への支持を含め、新たなコンセプト・新たなアプローチを模索する。

(ク)同盟国・パートナー国と以下の協力を行う。(a)拡散ネットワークの断絶(b)大量破壊兵器関連の物質・技術・専門家の移転の阻止(c)即製核爆弾の使用防止

(d)犯罪者の責任追及(f)大量破壊兵器使用が引き起こす被害の緩和

<包括的核実験禁止条約>

(ケ)上院に批准を要請しないが、CTBTO準備委員会並びに核実験を探知し地震活動を監視する国際監視システム(IMS)及び国際データセンター(IDC)を支持する。米国核兵器の安全性と信頼性の確保に必要ない限りは、米国は核爆発実験は再開しない。また、核兵器を保有する全ての国に対し、核実験モラトリアムを宣言又は維持するよう慫慂する。

<核兵器禁止条約>

(コ)核兵器禁止条約は、国際的な安全保障環境の変化という前提をおくことなく非現実的な期待によって煽られ、2017年に国連で署名開放された。このような努力は、国際社会を二分化し、軍縮問題を不拡散の枠組みに入れ込もうするものであり、不拡散体制にとってダメージとなりかねない。また、米国の安全保障と、米国の核抑止に依存している同盟国・パートナー国の安全保障を損ないかねない。また、同条約署名国と米国との間の現行及び将来の軍事協力(信頼できる拡大核抑止の維持に必要)を損ないかねない。

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(2)軍備管理

(ア)軍備管理は、諸国間の戦略競争の管理に資するので、米・同盟国・パートナー国の安全保障に貢献する。敵対関係においては、透明性、理解及び予見可能性を促し、誤解と誤算のリスクを軽減する。正式な合意(協定)に加え、ドクトリンや戦力に関する定期対話も相互理解に貢献し、誤算のリスクを軽減する。

(イ)冷戦時代、一連の軍備管理条約を通じ、米ソは透明性を向上し、競争を緩和し、戦略核戦力の大まかな合意を成文化し、競争に終止符をうった。2010年の新戦略兵器削減条約(新 START)は露の戦略兵器の水準に上限を設け、遵守を監視するための検証措置も含んでいた。

(ウ)米・同盟国・パートナー国の安全保障を促進し、検証可能、強制力を持って履行でき自国の義務を責任をもって遵守するパートナー国を含む軍備管理の努力について、米国はコミットする。このような軍備管理努力が、米の戦略的安定の能力維持に役立つ。しかしながら、核武装国が国境変更を試み、既存の規範を覆し、現行の軍備管理の義務とコミットメントに遵守違反を続ける状況では、将来の一層の進歩を想像することは困難である。

(エ)ロシアは一連の軍備管理条約とコミットメントに違反し続けており、最も深刻な違反は中距離核戦力全廃条約(INF 条約)の違反である。その他、ロシアは欧州通常戦力条約、ブダペスト覚書、ヘルシンキ合意、大統領核イニシアティブ及びオープンスカイ協定にも違反している。また、新 START の後継ラウンドの削減交渉、及び非戦略核兵器の削減を追求する努力をロシアは拒絶した。

(オ)INF 条約について、米は遵守しており、ロシアに対しては遵守を求めてきた。今後も米は合法的な軍備管理義務を違反する諸国に対し、遵守に戻るよう働きかける。今、軍備管理の努力は、信用とコミュニケーションを再構築し、信頼と安全保障を醸成する措置を強調すべきである。米国はロシアと信頼のための環境を、また核兵器の拡大と近代化を図る中国とは一層の透明性を求めていく。

(カ)米は賢明な軍備管理の課題に今後も関与していく。

(キ)我々は、諸国を予見可能性と透明性に引き戻す軍備管理の機会を検討する用意があり、また、仮に条件が整い潜在的な成果が米国・同盟国・パートナー国の安全保障を改善させるならば、将来の軍備管理交渉を受け入れる余地がある。 (了)

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by daisukepro | 2018-02-17 03:47 | 戦争への道

核攻撃への抑止と反撃に限らず、通常兵器への反撃にも核の使用を排除しない方針を打ち出した

【ワシントン=永沢毅】トランプ米政権は2日、今後5~10年間の米国の核戦略の指針となる「核体制の見直し(NPR)」を発表した。核攻撃への抑止と反撃に限らず、通常兵器への反撃にも核の使用を排除しない方針を打ち出した。爆発力を抑えた核兵器の開発方針も明記。「核なき世界」をめざして核の役割を減らそうとしたオバマ前政権の方針から転換し、核兵器の役割を広げた。

トランプ米大統領=AP

トランプ米大統領=AP

 中国、ロシアによる核兵器の近代化や北朝鮮の核開発により脅威が高まっていることに対応する。トランプ大統領は声明で「核の役割や数を減らすこの10年にわたる米国の努力にかかわらず、他の核保有国は安保政策での核の優位性を増してきた」と指摘。「21世紀の様々な脅威に柔軟に対処する」と表明した。

 今回のNPRは、核の使用について「米国や同盟国の極めて重要な利益を守るための極限の状況に限る」と前政権の方針を継続。ただ、その極限の状況には「国民やインフラ、核施設などへの重大で戦略的な非核攻撃」もあてはまるとし、通常兵器の攻撃に対しても核の使用を辞さない方針を鮮明にした。

 新しい指針では、新たな核開発を進めることもうたった。短期的には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)で使う爆発力を抑えた新たな核兵器の開発を検討。長期的には、海洋発射型の核巡航ミサイルを新規に開発する方針も盛り込んだ。

 多様な核戦力を保有することで様々なケースでの使用に備え、抑止力を高める。10年のNPRでは「新たな核弾頭は開発しない」としていた。

 オバマ政権がまとめた前回の2010年のNPRでは、核拡散防止条約(NPT)を順守する非核保有国には「核兵器を使用しない」と表明していた。


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by daisukepro | 2018-02-15 10:45 | 戦争への道

論戦ハイライト 藤野議員 米核態勢見直しで追及 衆院予算委 北の核開発加速の口実に 核兵器搭載の米艦防護も

論戦ハイライト

藤野議員 米核態勢見直しで追及 衆院予算委

北の核開発加速の口実に

核兵器搭載の米艦防護も

 トランプ米政権の新たな核戦略「核態勢見直し」(NPR)によって、日本への核持ち込みの危険が高まる―。日本共産党の藤野保史議員は14日の衆院予算委員会で、核兵器の増強と使用条件の緩和を打ち出したNPRが日本に与える影響を指摘し、政府の認識を追及しました。


写真

(写真)質問する藤野保史議員(左)=14日、衆院予算委

 日本政府は、NPRを「高く評価する」と歓迎しています。藤野氏は、NPRの方針が、北朝鮮の核・ミサイル開発を加速させる口実となることや、新たな核軍拡競争の火種となると世界でも懸念が広がっていると指摘。北朝鮮問題に関して、韓国と北朝鮮間で対話が始まったことや、ペンス米副大統領の前向きな姿勢を紹介し、政府の認識を批判しました。

 藤野 ペンス氏は「最大限の圧力は継続され、強化される。しかし、彼らが対話を求めるならば、われわれは対話をする」と述べている。しかし、首相からは「対話」がでてこない。際限のない核軍拡競争を招きかねないNPRをとてもではないが評価はできない。

 首相 北朝鮮の核・ミサイル開発の進展等、安全保障環境が急速に悪化しており、日米同盟のもとで通常兵器に加え核兵器で守ることが大切だ。

 今回のNPRでは、太平洋地域から前方配備の核兵器を撤退させていた方針を転換しました。核兵器を搭載している爆撃機と、通常兵器と核兵器が搭載できる両用戦闘機(DCA)を、「世界中で前方配備する能力を維持する」とし、「必要な場合、北東アジアなどの他地域に配備する能力を持っている」と明記しています。

 日本政府はこれまで、米国が核兵器の撤退や退役を打ち出していたために、日本の領空に核搭載の米爆撃機が飛来・通過することは、「想定していない」と答弁しています。藤野氏は、今回のNPRにより政府答弁の前提が崩れ、日本に核が持ち込まれる危険性を指摘。さらに、安保法制のもとで自衛隊が核兵器を搭載した米艦艇・航空機を防護する可能性を追及しました。

 藤野 安保法制の国会審議のとき、「日本が核兵器を搭載した米艦艇や爆撃機を防護するのか」との質問に対し、安倍政権は否定した。理由は、「米国が核兵器を撤去したから」とのことだったが、この前提が今回のNPRで変わったことは認めるか。政府答弁の整合性が問われている。

 首相 前提が変わるわけだが、米国はわが国の非核三原則を十分に理解している。米国が核兵器を搭載した米軍機をわが国に飛来させたり、領空を通過させたり、配備をしたりということは、現状において想定はしていない。

 首相は藤野氏の指摘を認めながらも「想定はしていない」と強調。小野寺五典防衛相も、「米軍が自衛隊に対して、核兵器を搭載した航空機・艦艇等の防護を要請することは想定されない」と強弁しました。

 藤野氏は、非核三原則の「核持ち込み」に関する密約が正式に廃棄されていないと強調。トランプ政権が核密約に基づき、日本に核持ち込みを求めてきた場合の政府対応を追及しました。

 首相 米国は同盟国の日本の非核三原則を十分に理解している。

 藤野 非核三原則のもとでも、核密約があったではないか。日本への核持ち込みの危険が現実となっている。絶対に許されないことだ。

 藤野氏は、日本に核持ち込みがされない根拠を示せない政府を批判。「核密約」や非核三原則の根本が改めて問われていると指摘するとともに、政府の統一見解を要求しました。



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by daisukepro | 2018-02-15 10:30 | 戦争への道