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カテゴリ:脱原発( 96 )

再稼働対策1.2兆円 柏崎刈羽 コスト高は明白 東電 施設費 試算の1.7倍

再稼働対策1.2兆円柏崎刈羽 コスト高は明白
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東電 施設費 試算の1.7倍 東京電力ホールディングス(HD)が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)について、「安全」対策費を従来試算の1・7倍の約1兆1690億円に増やしたことが30日までに、分かりました。テロ攻撃などに備えて国の新規制基準で義務付けられた対策施設の建設費などがかさむため。これらの費用は各原発でも膨らみ続けており、原発のコストの高さが改めて浮き彫りになっています。写真(写真)白柏崎刈羽原発(東京電力提供) 東電はこれまで、柏崎刈羽の「安全」対策費を約6800億円と見積もっていました。新規制基準に適合させるため、原発建屋への航空機衝突などで重大事故が起きた場合でも、炉心冷却などに取り組めるための対策工事費を大幅に増やします。地震発生時の液状化や火災防護に備えるコストも積み増します。 柏崎刈羽原発は6、7号機が2017年に原子力規制委員会の安全審査に“合格”しましたが、再稼働に必要な地元自治体の同意を得るめどは立っていません。 福島第1原発事故が収束しないなかで処理費用がすでに10兆円を超え、費用がどこまで膨らむか見通せないにもかかわらず、再稼働をねらうことに強い批判があります。原発は商業的に成り立たず新潟大学名誉教授(地質学)・県「原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」委員 立石雅昭さんの話写真(写真)立石雅昭さん 再稼働をするかどうかとは別に、原子炉が存在し、テロの可能性がまったくゼロではない以上、危険性を除去するという意味で安全対策の強化はしなければなりません。 しかし莫大(ばくだい)な費用をかけたからといって安全だという論理にはなりません。再稼働に対して多くの国民がもっている不安や危惧に十分に対応できる保証はありません。 今回の対策をいったいどんな装置で行うのか本当に機能するのかどうかなど、まだ見えていないのが現状で、もっと計画内容を明らかにする必要があります。 安全対策の費用は非常に膨大になり、実際は国民が負担することになります。それも限界がくると思います。 原発はもはや商業的に成り立ちません。国民負担という日本独特のシステムの中で、膨大な費用をかけるだけの価値のあるものとは思えません。
by daisukepro | 2019-07-31 10:38 | 脱原発

参院選とエネ政策 原発ゼロ・再エネ拡大の政治を

主張参院選とエネ政策原発ゼロ・再エネ拡大の政治を 参院選では、原発推進の政治か、原発ゼロへ向かう政治にするのかが争点の一つです。東京電力福島第1原発事故は2011年3月11日の発生から8年4カ月―。いまなお8万5千人(「日経」3月17日付)が避難生活を続けているのに、安倍晋三政権や東電は“事故は終わったもの”として被害者支援や賠償を次々と打ち切っています。一方、安倍政権が目玉にしてきた原発輸出政策は完全に破綻しています。原発に固執する姿勢はあまりに無責任です。 参院選で原発ノーの声を示し、再生可能エネルギーの大胆な拡大へと転換する機会にしましょう。原発依存社会への逆行 自民党は参院選政策のエネルギーの項目の中で「原発の再稼働を進めます」と明記しました。さらに「原子力に対する社会的信頼の獲得に向け全力を注ぎ…」と強調しています。どの世論調査をみても再稼働反対、原発ゼロの声は過半数です。多くの国民が原発に不安を抱いているなかで、エネルギー政策で原発・原子力にこだわる自民党の公約は世論に逆行するものです。 自民党の公約は「2030年エネルギーミックスの確実な実現」をうたいます。これは、昨年7月に安倍内閣が閣議決定した「エネルギー基本計画」の推進を意味します。同計画では、原発を「重要なベースロード(基幹)電源」と位置づけ、30年度の電源構成で「20~22%」を原発でまかなうとしています。現在は原発9基が再稼働し、発電量に占める割合は約3%です。これを何倍にも引き上げようというのがエネ計画です。廃炉が決まっているもの以外の既存原発の再稼働だけでなく、建設中の原発まで、30基以上を動かす規模です。 こんな“原発依存社会”に逆戻りさせる自民党に、政治を任せるわけにはいきません。 安倍首相や自民党は、再稼働させる原発は“世界でもっとも厳しい規制基準に適合したもの”と主張します。しかし、「新基準」自体、福島原発事故の原因究明もないまま、再稼働ありきで決められたものです。事故の際の住民の避難計画も自治体任せで、実効性はありません。 規制委が、テロ対策を5年先送りして再稼働を認めた原発は、電力会社が費用負担などを理由にテロ対策を講じてこなかったため、来年から順次、運転停止に追い込まれようとしています。再稼働を最優先でおし進めた矛盾はいよいよ明白です。 安倍政権の原発輸出が行き詰まったのも、安全対策費などコストがふくらみ、ビジネスとして成り立たなくなったためです。世界で急速に普及が進み、コストが大きく低減している太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーの拡大が必要です。再エネ普及・脱炭素にかじをきって、温暖化対策で積極的な役割を果たすべきです。市民と野党が力合わせ 日本共産党など野党4党が共同で国会に提出した「原発ゼロ基本法案」を審議し、成立させることが不可欠です。5野党・会派が合意した参院選の「共通政策」では「再稼働を認めず」「原発ゼロを目指す」ことを掲げています。 市民と野党の共闘の勝利、日本共産党躍進で、原発ゼロ、再エネへの大転換をはかりましょう。
by daisukepro | 2019-07-12 12:55 | 脱原発

安倍政権倒し やめよう原発 反原連 国会前大集会 報道関係者・落語家・医師らスピーチ

2019年3月11日(月)

安倍政権倒し やめよう原発

反原連 国会前大集会

報道関係者・落語家・医師らスピーチ

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(写真)「再稼働反対」「原発ゼロ政権の誕生を」と国会正門前に集まった人たち=10日

 首都圏反原発連合(反原連)が10日に開いた国会前大集会では、各界の著名人らがスピーチし、原発ゼロへ決意を新たにしました。

 元NHKヨーロッパ総局長の大貫康雄さんは、デンマークでは米スリーマイル島原発事故後、国民的議論を経て原発をやめて再生可能エネルギーの普及が進んだことを紹介。「政府に圧力をかけると同時に、マスコミにもきちんと伝えるよう言わないといけない」と訴えました。

 「損得抜きにして、まずは安倍政権を倒さないことにはどうにもならない」と訴えたのは、落語家の立川談四楼さん。精神科医の香山リカさんは「『原発は安全』『放射能は安全』というのは、科学的、客観的、倫理的にも問題があったことがわかった。あらゆる方面から原発問題を攻めていかなければならない」と指摘しました。

 立教大学特任教授の西谷修さんは、「われわれは今、悪夢の世界に住んでいる。子どもたち、若い人たちには、この悪夢から絶対覚めてもらわないと困る」と表明しました。

 台湾からは環境保護団体「緑色公民行動聯盟」の崔愫欣さんが参加。「共に原発ゼロのアジアネットワークを築き上げていきたい」と呼びかけました。

 作家の雨宮処凛さんは「原発事故と貧困は終わっていない、現在進行形だ。過去のものにしたいという政治的な圧力に、どうやってあらがうかだ」と強調。歴史社会学者の小熊英二さんは、「民意の支持のある運動が“落ち目の産業”とたたかって負けるはずがない。抗議の運動は、大きな影響を与えている」と激励しました。



by daisukepro | 2019-03-11 13:12 | 脱原発

主張 原発輸出の国策 「机上の空論」と決別する時

2019年2月17日(日)

主張

原発輸出の国策

「机上の空論」と決別する時

 日立製作所が英国で計画していた原発建設計画の凍結を発表するなど、安倍晋三政権の「原発輸出」政策が完全に行き詰まっています。安倍首相は「粘り強く推進していく」とこだわる姿勢を示しますが、官民一体で進めてきた国策の総破綻は隠しようもありません。安全対策に費用がかさむ原発は、高コストでビジネスとして成り立たなくなっていることが、世界の流れとして明らかになっています。その現実を直視して、これまでの政策からの根本的転換をはかるときです。

直近で輸出実績はゼロ

 日立製作所は、英国での原発建設の凍結理由について、「民間企業としての経済合理性の観点」と発表しています。英国のほか、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコ、ベトナム、ポーランド、リトアニアなどで日本の官民が推し進めた計画も、原発の「安全対策費」の高騰などに直面し、原発プロジェクトは全てとん挫しました。

 安倍首相が原発輸出を「成長戦略」の柱に位置づけ、外遊に原発メーカーなどを同行させるトップセールスを繰り返し、売り込みをはかってきた責任は重大です。

 第2次安倍政権発足の翌年(2013年)に策定された「インフラシステム輸出戦略」は、原子力の世界市場は拡大が見込まれるとして、10年には原子力の海外受注が3000億円だったのに対し、20年には2兆円にするという目標を掲げてきました。

 実際はどうか。13日の衆院予算委員会で、日本共産党の笠井亮政策委員長に追及された世耕弘成経済産業相は直近の16年は、「原発のプロジェクトとしての輸出額はない」と、実績ゼロであることを認めざるをえませんでした。20年に2兆円になることなどどう考えても、ありえません。世耕氏は、日本の原発輸出にはまだまだ期待があると言い張りましたが、具体的な計画は示せず、説得力はありません。「机上の空論」にしがみつこうとするのはやめて、原発輸出をきっぱり断念すべきです。

 安倍首相は原発輸出を正当化する議論として、「日本の原子力技術や人材の基盤の維持強化」を持ちだしますが、理由になりません。「技術・人材」というなら、日本で直面している原発の課題は廃炉であり、その技術と人材こそきちんと確保することが必要です。

 東日本大震災から8年近くたっても東京電力福島第1原発事故は収束せず、多くの福島県民が避難生活を強いられている中で、事故を起こした原子炉メーカーと一体で原発輸出を進めるやり方自体、倫理的にも許されません。

世界の流れに逆らうな

 国際エネルギー機関(IEA)がまとめた世界エネルギー展望(18年)の電力市場規模の見通しでは、40年に再生可能エネルギーは180兆円プラスになる一方、原子力は20兆円プラス、火力は90兆円マイナスになるとしています。国際的な潮流がどちらを向いているかは明白です。原発や火力に執着する安倍政権は、世界の流れも市場動向もわかっていません。

 野党4党が共同提出した、原発ゼロ、再エネへの抜本的転換をめざす「原発ゼロ基本法案」を国会で直ちに審議し、実現を急ぐべきです。原発ゼロに背を向け、原発再稼働に固執する安倍首相に、もう政治は任せられません。


by daisukepro | 2019-02-17 12:44 | 脱原発

主張 原発輸出の総破綻 国内外で推進路線を断念せよ

主張

原発輸出の総破綻

国内外で推進路線を断念せよ

 日立製作所が、英国での原発建設計画の凍結を正式決定しました。安倍晋三政権が「成長戦略」の目玉として進めてきた「原発輸出」計画は次々と破綻しており、今回の日立の決定によって、輸出案件は事実上ゼロになります。原発輸出を日本経済の成長の柱にすえようとしたこと自体が世界の流れに逆らっていることをまざまざと示しています。それにもかかわらず、安倍政権はあくまで原発の輸出に固執し、国内では再稼働させる立場を改めようとしていません。あまりに無反省で無責任です。

事業として成り立たぬ

 原発輸出計画は、安倍政権の「インフラシステム輸出戦略」でも中心に位置づけられ、なかでも英国への輸出は首相をはじめ官民一体で力を入れてきたものです。

 事業費が想定の1・5倍の3兆円規模に膨らみ、計画が難航しても、英国政府から2兆円もの融資を受け、残りの資金は日立、日本企業、英国政府・企業が分担して出資するという枠組みまでつくって実現しようとしました。しかし、最後は「民間企業としての経済合理性の観点」(日立の発表文)から、凍結に追い込まれました。

 太陽光や風力などの普及が進み、発電コストが下落している一方、安全対策強化が求められる原発のコストは年々上昇しています。事業として成り立たないことは、もはや動かせません。

 英国の計画が失敗しても世耕弘成経済産業相は、原発輸出戦略に「変更はない」と言い張っています。そのうえ、「(東京電力の)福島第1原発事故を経験した日本の安全に関する技術が世界に貢献していく可能性はある」とまで述べました。原発事故から8年近くなるのに、福島では県内外で4万人以上がいまも避難生活を続け、事故の収束の見通しもたたない現実から何も学んでいない居直り発言です。世界の流れが理解できない安倍政権の姿勢が問われます。

 原発輸出が破綻する中で、年頭の記者会見で“国民が反対するものはつくれない”と述べていた経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)が、国内での「(原発)再稼働はどんどんやるべきだ」(15日)と発言したことは見逃せません。同氏は昨年末に「原発のリプレース(建て替え)・新増設が必須」だとも語っています。極めて重大です。国内外での行き詰まりを認め、政策転換をはかるべきです。

 福島原発事故後に、原発の「安全対策費」が増え続けて、高コスト電源であることは国内でも一層明らかです。

 だいたいどの世論調査でも、原発運転再開反対・原発ゼロが多数派です。国民の声を受け止めるというならば再稼働は中止すべきであり、新増設など論外です。

 原発固執は再生可能エネルギー普及にとって重大な障害です。それは、九州電力が、原発稼働を優先し太陽光発電の受電の中断をくりかえしていることにも示されています。

未来の希望開く転換を

 国民、市民の長年の運動をふまえて、「原発廃止・エネルギー転換を実現するための改革基本法案」(原発ゼロ基本法案)が昨年、野党共同で国会に提出されました。法案前文で原発ゼロに向かうことは「未来への希望である」と宣言しています。世界の流れとも一致する法案を実現しましょう。


by daisukepro | 2019-01-22 07:48 | 脱原発

原発輸出総崩れ 成長戦略の誤り認めよ

 日立製作所が英国での原発建設計画を凍結し、日本の原発輸出はすべて暗礁に乗り上げた。契機は福島原発事故。その当事国が原発輸出を「成長戦略」と呼ぶことに、そもそも無理はなかったか。 

 リトアニア、台湾、米国、そして今度の英国と、福島原発事故後もなお、日本メーカーがかかわってきた原発輸出計画は、次々に挫折した。トルコからの撤退も確実視されている。

 米国に押しつけられた感のある原発メーカー、ウェスチングハウス・エレクトリックの経営破綻は、買収した東芝をも経営危機に追い込んだ。

 今世紀初め、温暖化対策などを名目に「原発ルネサンス」、すなわち世界的に再評価が叫ばれた。

 経済産業省は二〇〇六年に「原子力立国計画」を立案し、現政権は原発輸出を「成長戦略」の中心に位置付けた。だが、3・11がすべてを変えていたのだ。

 福島の教訓に基づく安全対策費用の高騰で、原子炉は一基一兆円超時代。高過ぎて造れない。“商売”として見合わなくなっていた。

 「コストを民間企業がすべて負担するには限界がある」と、日立製作所の東原敏昭社長は言った。

 しかし、総事業費三兆円という今回の原発計画には、英政府が約二兆円の融資保証をつけていた。

 たとえ政府レベルの手厚い支援があっても、もはや原発事業は、成り立たないということだろう。

 一方、再生可能エネルギーは世界中で飛躍的に伸びている。二〇一五年に導入された発電設備の五割以上を再生可能エネが占めている。だが、かつて太陽光パネル生産量世界一を誇った日本は、今や再エネ先進国とは言い難い。

 もしかするとメーカーとしてもリスクだらけの原発という重荷を下ろし、再エネ事業などに切り替えたいというのが、本音なのではないか。

 世界の潮流に逆らうような、不自然ともいえる政府の原発へのこだわりは、日本経済の足かせになっているとは言えないか。

 海外がだめなら国内で。原発の再稼働を急ぎ、さらに新増設も、という声もある。大間違いだ。政府支援、つまりは税金を使った新増設を民意が許すはずがない。

 原子力技術の継承が必要ならば、当面は廃炉技術に磨きをかけるべきではないか。原子力発電の衰退は、廃炉市場の拡大にほかならない。「成長戦略」というのなら、そちらを取りに行くべきだ。

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by daisukepro | 2019-01-20 01:12 | 脱原発

自治体の合意なければ再稼働できぬ 原電社長、6市村に説明 17年 東海第2の事前了解

2019年1月10日(木)

自治体の合意なければ再稼働できぬ

原電社長、6市村に説明 17年

東海第2の事前了解

 日本原電東海第2原発(茨城県東海村)の事前了解権をめぐって2017年3月、原電の村松衛社長が「自治体の合意が得られるまでは再稼働できないという覚悟を持っている」と発言していたことが、本紙の情報公開請求で明らかになりました。


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(写真)情報公開請求で入手した、原子力所在地域首長懇談会の様子をまとめた那珂市作成の「報告書」

 この発言は、同年3月24日に開かれた周辺6市村で構成する「原子力所在地域首長懇談会」(座長・山田修東海村長)でなされたもので、那珂市がまとめた同会合の「報告書」とする公文書から明らかになりました。

 同会合ではまた、6市村側の「合意形成には実質的に事前了解という解釈でよいか」との質問に、原電社長は「そのとおりだ。(中略)住民や自治体、議会に対し説明責任を負っている」と回答しています。

 事前了解権は、原発再稼働をめぐって、事業者が原発立地自治体と事前協議を行い、同意を求めるとするもの。茨城県では、昨年3月の新安全協定の締結で、事前了解権が周辺6市村にまで拡大されており、6市村の間では「一つの自治体でも了解できなければ先に進めない」との認識で一致しています。

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 一方、事前了解権について原電の和智信隆副社長は昨年11月7日、報道陣に対し「拒否権なんて言葉は新協定のどこにもない」と発言。周辺6市村首長が反発していました。公開された文書からは、原電側が当初、自治体との合意形成が事前了解に当たり、自治体の事前了解がなければ再稼働できないとの認識を示していたことが分かります。

 花島進・党那珂市議のコメント 大きな事故が起きれば、放射能が行政の境界で止まることはないので、周辺自治体の意向を配慮するのは当然。早く再稼働を断念すべきだ。


by daisukepro | 2019-01-10 23:04 | 脱原発

主張 政府の原発推進策 行き詰まり認めゼロに向かえ

2019年1月9日(水)

主張

政府の原発推進策

行き詰まり認めゼロに向かえ

 安倍晋三政権が固執する原発推進政策の破綻が鮮明になるなかで新年を迎えました。昨年末には、日立製作所による英国での原発建設計画の延期・凍結が濃厚になるなど、「インフラ輸出戦略」の目玉としてすすめてきた「原発輸出」が総崩れです。国内での再稼働路線はいたるところで矛盾に直面しています。原発にしがみつく安倍政権を国民世論でさらに追い詰め、「原発ゼロ」の日本に向けた転機になる年にしていきましょう。

「安定」電源ではない

 原発推進の行き詰まりを象徴しているのは、日本経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長(日立製作所会長)による年頭の報道各社とのインタビューです。「全員が反対するものをエネルギー業者やベンダー(提供企業)が無理やりつくるということは、この民主国家ではない」とのべ、原発存続にとって国民的議論が必要との認識を示しました。この発言は原発推進が国民との間で深刻な矛盾を広げていることの反映といえます。

 つまずいているのは「原発輸出」だけではありません。昨年は県民の世論に押され、東京電力福島第2原発などの廃炉が決まりました。東電福島第1原発事故に反省もないまま推し進める再稼働も、思惑通りにはいきません。

 原子力規制委員会は、一昨年に東京電力の柏崎刈羽6、7号機(新潟県)、昨年は日本原電の東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に「合格」の判断を出しました。しかし、地元自治体から強い懸念と反対の声が根強く、再稼働への同意をとれる見通しはありません。

 規制委は昨年末、再稼働を認めた関西電力の高浜、大飯、美浜の3原発について、約8万年前の大山(だいせん=鳥取県)の噴火によって火山灰が降った量が、関電の調査よりも数倍多かった可能性があるとして再評価するよう指示しました。自然災害の影響を過小評価してはならない現実を浮き彫りにしています。地震・火山国で、原発を運転することの危険性は明らかです。

 原発が「安定供給」の電源などという口実も成り立ちません。

 昨年9月の北海道地震による全道停電を検証した国の認可法人・電力広域的運営推進機関の委員会は、現在停止中の北海道電力泊原発(泊村)の全3基が仮に再稼働し、災害によって一斉に停止すると、「ブラックアウト(全域停電)に至る可能性が高い」という指摘を盛り込んだ報告書を出しました。大規模集中発電の最たるものである原発に頼ることの危うさを改めて示すものです。

 核燃料サイクルも八方ふさがりで、再稼働をすれば増える「核のゴミ」はたまるばかりです。

 昨年に閣議決定した、2030年時点の電源構成に占める原発の割合を20~22%にするというエネルギー基本計画は撤回こそ必要です。原発依存から抜け出し、世界で急速に進む再生可能エネルギーの拡大に踏み出すべきです。

原発なくせの声を高く

 原発固執勢力を追いこんでいるのは、国民世論と首都圏反原発連合の官邸前行動をはじめ、各地で取り組まれている行動です。この力をさらに広げ、野党共同で国会に提出した「原発ゼロ基本法案」を必ず実現しましょう。市民と野党の共同の力で原発ゼロと再生エネの飛躍的な普及への転換を勝ち取ろうではありませんか。


by daisukepro | 2019-01-09 19:56 | 脱原発

原発政策の矛盾鮮明 経団連会長、コスト高指摘

インタビューに答える経団連の中西宏明会長=都内で


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 経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)が原発政策について「国民が反対するものはつくれない」として国民的議論の必要性を指摘した。経団連と足並みそろえて原発再稼働を進めてきた安倍政権。「パートナー」のはずの経団連からも見直し論が出てきたことで、コスト高騰で競争力の失われた原発を無理に進めようとする政策の矛盾が鮮明になっている。 (編集委員・中沢幸彦)

 中西氏が会長を務める日立の前会長の川村隆氏は現在、東京電力ホールディングスの会長を務める。東電は、福島第一原発事故を起こしながらも新潟県柏崎刈羽原発の再稼働に向けての働き掛けに懸命。本来なら中西氏は原発の推進に回ってもおかしくない立場だ。

 それにもかかわらず、中西氏が国民的議論の必要性を指摘するのは、日立の英国への原発輸出計画を通じて、コスト面からの原発への逆風を身をもって感じているからにほかならない。

 日立と英政府は英中西部のアングルシー島で原発建設を計画しているが、安全対策の強化で必要な投資額は当初の二兆円から一・五倍の三兆円まで膨張。採算が合わないため、暗礁に乗り上げようとしている。

 一方で、再生可能エネルギーのコストは急低下しており、日本の原発輸出計画はトルコやベトナムなどでも相次いで行き詰まっている。原発輸出を成長戦略ととらえる安倍政権は英国向け輸出を推進したい考え。だが、日立には、このままでは経産省の政策に沿って海外の原発会社を買収した結果、大損失を被った東芝の「二の舞い」になりかねないとの危機感もあるとみられる。

 原発への逆風は国内でも同様。国民の反発が強いのに無理に進めれば、安全対策は膨張し、採算をとるのは困難だ。

 中西氏は「(電力会社など)顧客が利益を上げられていない商売でベンダー(設備納入業者)が利益を上げるのは難しい」と訴えており、政府にエネルギー政策の見直しを迫っている。


by daisukepro | 2019-01-08 08:15 | 脱原発

原発輸出総崩れ 日立、英国で2基建設計画 暗礁に ゼロめざす国民世論が背景

原発輸出総崩れ

日立、英国で2基建設計画 暗礁に

ゼロめざす国民世論が背景

 英国で原発事業を目指してきた日立製作所は計画を凍結する可能性が濃くなりました。同計画は、原発輸出の可能性が残る唯一の計画でした。東京電力福島第1原発事故後、「原発ゼロ」「原発輸出なんてとんでもない」の世論と運動が強まる中、原発輸出戦略は総崩れの状態です。


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(写真)日立製作所本社前で原発輸出反対を訴えるPAWBのメンバー=5月29日、東京都千代田区

行き詰まり

 安倍晋三首相は、福島県民約16万人が避難生活を強いられている状況をしり目に、2013年に「インフラシステム輸出戦略」を決定。原発輸出を10年間で約2兆円へ7倍化すると掲げ、それまでの部品や設備の輸出から、原発プラントそのものの輸出へと内容を大きく変えました。安倍首相みずから、原子力産業界と一体となってトップセールスを展開してきましたが、経済産業省によると、原子力の海外受注実績はゼロ(2016年)です。

 東芝は米国の子会社、原子力大手ウェスチングハウスの経営破綻により、米国の計画から撤退しました。ベトナム、台湾、リトアニアへは凍結・中止。インドとは原子力協定を結んで秘密交渉を重ねていますが難航のもようです。最近になり三菱重工業のトルコでの計画も「断念へ」と報じられました。

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 3兆円に膨らんだ日立の英国での原発事業では、経団連の中西宏明経団連会長(日立製作所会長)が「もう限界だと英国政府に伝えている」と明かしました。出資企業の確保が難航し、巨額の損失が出た場合に単独では補えないためです。中西氏は日英両政府にさらなる支援を求める意向を示しましたが、破綻を認めて断念すべきです。

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 日立は英国の電力事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を12年に900億円で買収。英中西部のアングルシー島で原発2基の建設を計画し、20年代中期に商業稼働を目指していました。

 福島原発事故後の安全対策費の高騰から建設費は当初の2兆円から1・5倍に拡大しました。原発事業の失敗で経営危機に陥った東芝の二の舞いを避けるため、ホライズン社の出資比率を50%未満に下げ、子会社から外すことを画策しています。

 今年5月には中西氏が英国のメイ首相と会談して支援強化を要請。英国政府による投融資額を2兆3000億円まで積み増し、残りの7000億円を日立や日本の電力会社・金融機関が分担するとされていました。採算確保の鍵を握るのが英国の電力買い取り価格です。ところが日立が求める高価格の買い取りには、英国内で反発が強く、日立が求める水準には達していません。

ツケは国民

 安倍政権は、「国内の原子力技術と人材基盤の維持強化にとって原発輸出が重要」と説明して、再稼働と一体に原発輸出を進めてきました。政府100%出資の国際協力銀行(JBIC)による出資と、日立に巨額の損失が出た場合に備えて日本貿易保険(NEXI)が損失を穴埋めする枠組みを想定しています。

 2月6日の衆院予算委では日本共産党の笠井亮議員が「もうけは原発メーカーと原発利益共同体へ、損失のツケは国民にという原発輸出はキッパリやめよ」と追及しました。安倍首相は「現時点で何ら決定していない」と説明を拒んでいました。

 世界では原発はハイリスクとの認識が広がる一方、再生エネルギーの利用が拡大しています。原子力政策の専門家らによる「世界原子力産業現状報告」2018年版(WNISR2018)は、世界全体の原子力発電のシェアが1996年の17・5%から2017年には10・3%まで下落したと明らかにしました。さらに「再生エネルギーのコストは原子力よりはるかに低くなっている」と指摘しました。経産省の資料でも、16年の世界の電力投資は原子力が2・5兆円に対して再エネは30兆円。さらに40年には再エネへの投資は170兆円に伸びる見込みです。

 原発の新増設について5月23日の衆院経済産業委員会で笠井亮議員の質問に世耕弘成経産相は「新設・建て替えは全く考えていない」と答弁していました。ところが、政府は、19年度予算案で、新型原子炉の研究・技術開発のために6・5億円を盛り込み、原発推進に固執しています。

 日本共産党など野党4党は3月9日、「原発ゼロ基本法案」を衆議院に共同提出しました。国会史上初の原発ゼロをめざす法案提出の背景にあるのは大きな国民世論です。衆院経産委員会での審議は待ったなしです。再稼働中止、原発ゼロ・輸出もしないエネルギー政策の転換に向けた共同がますます求められています。

 (日本共産党国会議員団事務局・中平智之)

ウェールズ住民「計画から撤退を」

 「私たちの美しい島にウィルファ原発を建てないでください」。5月下旬に英国から来日した地元住民団体「PAWB」は、日立製作所本社前で声を上げました。日立による英ウェールズの原発輸出計画は、地元の人々から強い反対を受け続けています。

 PAWBは国際環境団体「FoEジャパン」とともに経済産業省や日立本社などを訪問し、原発輸出の中止を要請しました。原発建設計画が浮上した1988年に設立されたPAWBは、英アングルシー島で脱原発を求めてきました。

 「日立にとって賢明で実現可能な選択肢はウィルファ原発計画を廃棄し、廃炉以外の他の原発計画から撤退することです」とPAWBのメンバーである元獣医師のロバート・デイビーズさんは指摘します。「もはや原子力に実行可能性や持続可能性、安全性はなく、低炭素エネルギーでもありません。福島のような災害が発生する危険があります。原子炉を閉鎖しても1世紀をはるかに超える期間、放射性廃棄物が敷地に放置されることになるのです」

 FoEジャパンの深草亜悠美(ふかくさあゆみ)さんは「撤退判断が遅れれば日立の損失は膨らむ。日本政府を忖度(そんたく)することなく、正しい経営判断を望みたい」と語ります。

 (斎藤和紀)



by daisukepro | 2018-12-28 10:35 | 脱原発