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自治体の合意なければ再稼働できぬ 原電社長、6市村に説明 17年 東海第2の事前了解

2019年1月10日(木)

自治体の合意なければ再稼働できぬ

原電社長、6市村に説明 17年

東海第2の事前了解

 日本原電東海第2原発(茨城県東海村)の事前了解権をめぐって2017年3月、原電の村松衛社長が「自治体の合意が得られるまでは再稼働できないという覚悟を持っている」と発言していたことが、本紙の情報公開請求で明らかになりました。


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(写真)情報公開請求で入手した、原子力所在地域首長懇談会の様子をまとめた那珂市作成の「報告書」

 この発言は、同年3月24日に開かれた周辺6市村で構成する「原子力所在地域首長懇談会」(座長・山田修東海村長)でなされたもので、那珂市がまとめた同会合の「報告書」とする公文書から明らかになりました。

 同会合ではまた、6市村側の「合意形成には実質的に事前了解という解釈でよいか」との質問に、原電社長は「そのとおりだ。(中略)住民や自治体、議会に対し説明責任を負っている」と回答しています。

 事前了解権は、原発再稼働をめぐって、事業者が原発立地自治体と事前協議を行い、同意を求めるとするもの。茨城県では、昨年3月の新安全協定の締結で、事前了解権が周辺6市村にまで拡大されており、6市村の間では「一つの自治体でも了解できなければ先に進めない」との認識で一致しています。

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 一方、事前了解権について原電の和智信隆副社長は昨年11月7日、報道陣に対し「拒否権なんて言葉は新協定のどこにもない」と発言。周辺6市村首長が反発していました。公開された文書からは、原電側が当初、自治体との合意形成が事前了解に当たり、自治体の事前了解がなければ再稼働できないとの認識を示していたことが分かります。

 花島進・党那珂市議のコメント 大きな事故が起きれば、放射能が行政の境界で止まることはないので、周辺自治体の意向を配慮するのは当然。早く再稼働を断念すべきだ。


by daisukepro | 2019-01-10 23:04 | 脱原発

主張 政府の原発推進策 行き詰まり認めゼロに向かえ

2019年1月9日(水)

主張

政府の原発推進策

行き詰まり認めゼロに向かえ

 安倍晋三政権が固執する原発推進政策の破綻が鮮明になるなかで新年を迎えました。昨年末には、日立製作所による英国での原発建設計画の延期・凍結が濃厚になるなど、「インフラ輸出戦略」の目玉としてすすめてきた「原発輸出」が総崩れです。国内での再稼働路線はいたるところで矛盾に直面しています。原発にしがみつく安倍政権を国民世論でさらに追い詰め、「原発ゼロ」の日本に向けた転機になる年にしていきましょう。

「安定」電源ではない

 原発推進の行き詰まりを象徴しているのは、日本経済団体連合会(経団連)の中西宏明会長(日立製作所会長)による年頭の報道各社とのインタビューです。「全員が反対するものをエネルギー業者やベンダー(提供企業)が無理やりつくるということは、この民主国家ではない」とのべ、原発存続にとって国民的議論が必要との認識を示しました。この発言は原発推進が国民との間で深刻な矛盾を広げていることの反映といえます。

 つまずいているのは「原発輸出」だけではありません。昨年は県民の世論に押され、東京電力福島第2原発などの廃炉が決まりました。東電福島第1原発事故に反省もないまま推し進める再稼働も、思惑通りにはいきません。

 原子力規制委員会は、一昨年に東京電力の柏崎刈羽6、7号機(新潟県)、昨年は日本原電の東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に「合格」の判断を出しました。しかし、地元自治体から強い懸念と反対の声が根強く、再稼働への同意をとれる見通しはありません。

 規制委は昨年末、再稼働を認めた関西電力の高浜、大飯、美浜の3原発について、約8万年前の大山(だいせん=鳥取県)の噴火によって火山灰が降った量が、関電の調査よりも数倍多かった可能性があるとして再評価するよう指示しました。自然災害の影響を過小評価してはならない現実を浮き彫りにしています。地震・火山国で、原発を運転することの危険性は明らかです。

 原発が「安定供給」の電源などという口実も成り立ちません。

 昨年9月の北海道地震による全道停電を検証した国の認可法人・電力広域的運営推進機関の委員会は、現在停止中の北海道電力泊原発(泊村)の全3基が仮に再稼働し、災害によって一斉に停止すると、「ブラックアウト(全域停電)に至る可能性が高い」という指摘を盛り込んだ報告書を出しました。大規模集中発電の最たるものである原発に頼ることの危うさを改めて示すものです。

 核燃料サイクルも八方ふさがりで、再稼働をすれば増える「核のゴミ」はたまるばかりです。

 昨年に閣議決定した、2030年時点の電源構成に占める原発の割合を20~22%にするというエネルギー基本計画は撤回こそ必要です。原発依存から抜け出し、世界で急速に進む再生可能エネルギーの拡大に踏み出すべきです。

原発なくせの声を高く

 原発固執勢力を追いこんでいるのは、国民世論と首都圏反原発連合の官邸前行動をはじめ、各地で取り組まれている行動です。この力をさらに広げ、野党共同で国会に提出した「原発ゼロ基本法案」を必ず実現しましょう。市民と野党の共同の力で原発ゼロと再生エネの飛躍的な普及への転換を勝ち取ろうではありませんか。


by daisukepro | 2019-01-09 19:56 | 脱原発

原発政策の矛盾鮮明 経団連会長、コスト高指摘

インタビューに答える経団連の中西宏明会長=都内で


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 経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)が原発政策について「国民が反対するものはつくれない」として国民的議論の必要性を指摘した。経団連と足並みそろえて原発再稼働を進めてきた安倍政権。「パートナー」のはずの経団連からも見直し論が出てきたことで、コスト高騰で競争力の失われた原発を無理に進めようとする政策の矛盾が鮮明になっている。 (編集委員・中沢幸彦)

 中西氏が会長を務める日立の前会長の川村隆氏は現在、東京電力ホールディングスの会長を務める。東電は、福島第一原発事故を起こしながらも新潟県柏崎刈羽原発の再稼働に向けての働き掛けに懸命。本来なら中西氏は原発の推進に回ってもおかしくない立場だ。

 それにもかかわらず、中西氏が国民的議論の必要性を指摘するのは、日立の英国への原発輸出計画を通じて、コスト面からの原発への逆風を身をもって感じているからにほかならない。

 日立と英政府は英中西部のアングルシー島で原発建設を計画しているが、安全対策の強化で必要な投資額は当初の二兆円から一・五倍の三兆円まで膨張。採算が合わないため、暗礁に乗り上げようとしている。

 一方で、再生可能エネルギーのコストは急低下しており、日本の原発輸出計画はトルコやベトナムなどでも相次いで行き詰まっている。原発輸出を成長戦略ととらえる安倍政権は英国向け輸出を推進したい考え。だが、日立には、このままでは経産省の政策に沿って海外の原発会社を買収した結果、大損失を被った東芝の「二の舞い」になりかねないとの危機感もあるとみられる。

 原発への逆風は国内でも同様。国民の反発が強いのに無理に進めれば、安全対策は膨張し、採算をとるのは困難だ。

 中西氏は「(電力会社など)顧客が利益を上げられていない商売でベンダー(設備納入業者)が利益を上げるのは難しい」と訴えており、政府にエネルギー政策の見直しを迫っている。


by daisukepro | 2019-01-08 08:15 | 脱原発

原発輸出総崩れ 日立、英国で2基建設計画 暗礁に ゼロめざす国民世論が背景

原発輸出総崩れ

日立、英国で2基建設計画 暗礁に

ゼロめざす国民世論が背景

 英国で原発事業を目指してきた日立製作所は計画を凍結する可能性が濃くなりました。同計画は、原発輸出の可能性が残る唯一の計画でした。東京電力福島第1原発事故後、「原発ゼロ」「原発輸出なんてとんでもない」の世論と運動が強まる中、原発輸出戦略は総崩れの状態です。


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(写真)日立製作所本社前で原発輸出反対を訴えるPAWBのメンバー=5月29日、東京都千代田区

行き詰まり

 安倍晋三首相は、福島県民約16万人が避難生活を強いられている状況をしり目に、2013年に「インフラシステム輸出戦略」を決定。原発輸出を10年間で約2兆円へ7倍化すると掲げ、それまでの部品や設備の輸出から、原発プラントそのものの輸出へと内容を大きく変えました。安倍首相みずから、原子力産業界と一体となってトップセールスを展開してきましたが、経済産業省によると、原子力の海外受注実績はゼロ(2016年)です。

 東芝は米国の子会社、原子力大手ウェスチングハウスの経営破綻により、米国の計画から撤退しました。ベトナム、台湾、リトアニアへは凍結・中止。インドとは原子力協定を結んで秘密交渉を重ねていますが難航のもようです。最近になり三菱重工業のトルコでの計画も「断念へ」と報じられました。

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 3兆円に膨らんだ日立の英国での原発事業では、経団連の中西宏明経団連会長(日立製作所会長)が「もう限界だと英国政府に伝えている」と明かしました。出資企業の確保が難航し、巨額の損失が出た場合に単独では補えないためです。中西氏は日英両政府にさらなる支援を求める意向を示しましたが、破綻を認めて断念すべきです。

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 日立は英国の電力事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を12年に900億円で買収。英中西部のアングルシー島で原発2基の建設を計画し、20年代中期に商業稼働を目指していました。

 福島原発事故後の安全対策費の高騰から建設費は当初の2兆円から1・5倍に拡大しました。原発事業の失敗で経営危機に陥った東芝の二の舞いを避けるため、ホライズン社の出資比率を50%未満に下げ、子会社から外すことを画策しています。

 今年5月には中西氏が英国のメイ首相と会談して支援強化を要請。英国政府による投融資額を2兆3000億円まで積み増し、残りの7000億円を日立や日本の電力会社・金融機関が分担するとされていました。採算確保の鍵を握るのが英国の電力買い取り価格です。ところが日立が求める高価格の買い取りには、英国内で反発が強く、日立が求める水準には達していません。

ツケは国民

 安倍政権は、「国内の原子力技術と人材基盤の維持強化にとって原発輸出が重要」と説明して、再稼働と一体に原発輸出を進めてきました。政府100%出資の国際協力銀行(JBIC)による出資と、日立に巨額の損失が出た場合に備えて日本貿易保険(NEXI)が損失を穴埋めする枠組みを想定しています。

 2月6日の衆院予算委では日本共産党の笠井亮議員が「もうけは原発メーカーと原発利益共同体へ、損失のツケは国民にという原発輸出はキッパリやめよ」と追及しました。安倍首相は「現時点で何ら決定していない」と説明を拒んでいました。

 世界では原発はハイリスクとの認識が広がる一方、再生エネルギーの利用が拡大しています。原子力政策の専門家らによる「世界原子力産業現状報告」2018年版(WNISR2018)は、世界全体の原子力発電のシェアが1996年の17・5%から2017年には10・3%まで下落したと明らかにしました。さらに「再生エネルギーのコストは原子力よりはるかに低くなっている」と指摘しました。経産省の資料でも、16年の世界の電力投資は原子力が2・5兆円に対して再エネは30兆円。さらに40年には再エネへの投資は170兆円に伸びる見込みです。

 原発の新増設について5月23日の衆院経済産業委員会で笠井亮議員の質問に世耕弘成経産相は「新設・建て替えは全く考えていない」と答弁していました。ところが、政府は、19年度予算案で、新型原子炉の研究・技術開発のために6・5億円を盛り込み、原発推進に固執しています。

 日本共産党など野党4党は3月9日、「原発ゼロ基本法案」を衆議院に共同提出しました。国会史上初の原発ゼロをめざす法案提出の背景にあるのは大きな国民世論です。衆院経産委員会での審議は待ったなしです。再稼働中止、原発ゼロ・輸出もしないエネルギー政策の転換に向けた共同がますます求められています。

 (日本共産党国会議員団事務局・中平智之)

ウェールズ住民「計画から撤退を」

 「私たちの美しい島にウィルファ原発を建てないでください」。5月下旬に英国から来日した地元住民団体「PAWB」は、日立製作所本社前で声を上げました。日立による英ウェールズの原発輸出計画は、地元の人々から強い反対を受け続けています。

 PAWBは国際環境団体「FoEジャパン」とともに経済産業省や日立本社などを訪問し、原発輸出の中止を要請しました。原発建設計画が浮上した1988年に設立されたPAWBは、英アングルシー島で脱原発を求めてきました。

 「日立にとって賢明で実現可能な選択肢はウィルファ原発計画を廃棄し、廃炉以外の他の原発計画から撤退することです」とPAWBのメンバーである元獣医師のロバート・デイビーズさんは指摘します。「もはや原子力に実行可能性や持続可能性、安全性はなく、低炭素エネルギーでもありません。福島のような災害が発生する危険があります。原子炉を閉鎖しても1世紀をはるかに超える期間、放射性廃棄物が敷地に放置されることになるのです」

 FoEジャパンの深草亜悠美(ふかくさあゆみ)さんは「撤退判断が遅れれば日立の損失は膨らむ。日本政府を忖度(そんたく)することなく、正しい経営判断を望みたい」と語ります。

 (斎藤和紀)



by daisukepro | 2018-12-28 10:35 | 脱原発

原発撤退へ動く流れこそ、福島事故から学んだ世界の教訓


きょうの潮流

 安倍首相自ら宣伝し他国に売り込んできた、原発輸出戦略が行き詰まりを見せています。今月、日本政府と三菱重工業がトルコの原発建設計画を断念する方向でトルコ政府と調整に入ったと伝えられます。英国での建設計画も出資企業が集まらず難航…▼東京電力福島第1原発事故を受け安全対策費用がかさんで、建設費が当初の想定の2倍以上に膨らんだためです。「原発は安くない」という原発を取り巻く状況を示したものです。福島事故後、日本の原発メーカーがかかわる建設計画で見通しが立たなくなった例は他にも▼リトアニアでは原発建設の是非を問う2012年の国民投票で「反対」が多数に。14年には台湾で2基の建設停止を決定。16年にはベトナム国会が原発建設計画を白紙に▼コストや事故の危険の大きな原発。だからでしょうか、日本の電力会社などは国民にコストを押しつけないとやっていけないと、公然と主張しています。原発事故での賠償制度を定める原子力損害賠償法の見直しに向けた有識者会議でのことです▼電力会社の代表はこういいます。「事業者責任を超える賠償は国が責任を負う仕組みに」「(支払い能力を超えるものは)国に払っていただきたい」と。事故が起きたら支払い能力はありませんというのです▼それでも原発を再稼働させ輸出したいという無責任さ。原発を売り込む理由を安倍首相は「事故の教訓を世界に共有する」とうそぶきます。原発撤退へ動く流れこそ、福島事故から学んだ世界の教訓です。



by daisukepro | 2018-12-18 11:12 | 脱原発

安倍首相の責任問われる 英原発計画「凍結」 小池書記局長が会見

安倍首相の責任問われる

英原発計画「凍結」 小池書記局長が会見

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(写真)記者会見する小池晃書記局長=17日、国会内

 日本共産党の小池晃書記局長は17日、国会内で記者会見し、日立製作所が英国の原子力発電所建設計画のための出資企業集めに難航し、同計画を凍結する公算が大きくなったとの一部報道に言及し、世界の流れに逆らう原発輸出を「トップセールス」でやると豪語してきた安倍晋三首相の責任は重大だと批判しました。

 小池氏は、日本の原発輸出計画は、米国、台湾、ベトナム、リトアニア、トルコ、インドと今回の英国でそれぞれ断念や保留に追い込まれており、「すべて暗礁に乗り上げている」と強調。東京電力福島第1原発事故などで原発の安全性が破綻し、安全対策の高コストが明らかになったことがその原因だとして、「まさに首相みずからがトップセールスでやってきたことが破綻したということになる」と指摘しました。

 その上で、「安全性への疑問符と高コストが各国の原発計画断念の理由なのに、日本政府はいまだに国内で“原発はコストがかからない”と言い募って、原発政策を推進している。あまりにも世界の流れに逆行するようなやり方だ」と強調。「原発政策を転換し、原発ゼロへいよいよ踏み出すべきだと求めていきたい」と表明しました。



by daisukepro | 2018-12-18 11:05 | 脱原発

原発輸出すべて暗礁に 日立 英で計画延期も 経団連会長「もう限界」

原発輸出すべて暗礁に

日立 英で計画延期も

経団連会長「もう限界」

 日立製作所が英国で進めている原子力発電所の建設計画をめぐり、2019年中としてきた建設に関する同社の最終判断が遅れる可能性が出てきました。安倍晋三政権が「成長戦略」の柱としてきた原発輸出は、米国、ベトナム、台湾、リトアニア、トルコと次々に失敗しており、全て暗礁に乗り上げることになります。


 原発は、東京電力福島原発事故を受けて事故対策など建設費が大きく膨らみ、事業として成り立たなくなっています。そこで、政府100%出資の日本貿易保険を活用しようとしているのが日立の英原発計画です。事故や事業失敗の場合は日本国民の負担となります。同時に安倍政権は、海外事業を支えるため国内で原発を再稼働させています。日立の英原発建設が失敗となれば、こうした安倍政権の原発建設戦略が総破綻することになります。

 日立は年内に、実施主体の英原発子会社に出資する企業の選定にめどを付ける方針でしたが、複数の関係者は16日までに「年内の出資企業確保は困難」と指摘しました。このため、最終判断が遅れ、20年代前半を目指す運転開始時期も延期されかねない情勢です。

 日立は英原発子会社を通じ、20年にも英中西部のアングルシー島で原発2基の建設工事に着手する計画。ただ、同子会社への出資比率を現在の100%から50%未満に引き下げ、経営リスクを抑えることが前提となっています。

 しかし、関係者によると、日立が採算確保に向け、英政府に資金支援などを求めてきた交渉は決着しておらず、本格的に出資企業を募る段階に至っていないといいます。

 総事業費が3兆円規模と想定を大幅に上回る見通しになる中、日立は今年6月、計画実現を目指し、英政府と本格交渉に入ることで合意しました。両者はこれまで、英側による2兆円超の融資や3000億円程度の直接出資などを検討してきましたが、決着していないもようです。

 中西宏明経団連会長(日立製作所会長)は17日の記者会見で、日立が英国で進めている原子力発電所の建設計画に関し、「難しい状況というのは事実だ」と語りました。その上で「もう限界だと英国政府には伝えている」と述べ、現状のままでは凍結せざるを得ないとの見方を示しました。

 中西氏はこうした理由について、中国の原子力大手とフランス電力公社による英原発計画ほどの収支が見込めず、日本側から出資を集めにくいことなどを挙げました。



by daisukepro | 2018-12-18 11:02 | 脱原発

茨城 東海第2原発 那珂市長「再稼働反対」 事前了解権の6市村初

茨城 東海第2原発 那珂市長「再稼働反対」

事前了解権の6市村初

 茨城県那珂(なか)市の海野徹市長は22日、メディアの取材に対し、今年11月に運転開始から40年を迎える東海第2原発(東海村)の再稼働に反対する意思を表明しました。


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海野徹市長

 原発再稼働に際し、事前了解権を有する6市村の中で反対の表明を行ったのは海野市長が初めてです。

 事前了解権は、再稼働をめぐって事業者と原発立地自治体が事前協議を行い、自治体の同意を求めるとするもの。通常、県と立地自治体だけに認められていますが、茨城県では新安全協定の締結によって、立地自治体の東海村に加え周辺5市(日立、ひたちなか、那珂、常陸太田(ひたちおおた)、水戸)にも拡大されています。

 自治体首長としての反対表明は、原発周辺30キロ圏内にある14市町村のうち、高萩市、大子町、茨城町、城里町に続き5人目です。

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 22日の再稼働反対表明の直前に日本共産党北部地区委員会が市長と行った懇談では、市長が「住民の意見を反映するのが市長の役目」と述べた上で、「完全な避難計画の策定はできない」と主張。共産党は、市長の再稼働反対の意思表明を求めていました。

 海野市長による表明を受け、花島進・党那珂市議は「避難計画の策定は不可能で、原発事故は防げないという下での市長判断。歓迎したい」とコメントしています。



by daisukepro | 2018-10-24 22:43 | 脱原発

2018とくほう・特報 北電と安倍政権の責任 北海道全域停電は人災 コスト・原発優先が招く

2018とくほう・特報

北電と安倍政権の責任 北海道全域停電は人災

コスト・原発優先が招く

 震度7の胆振(いぶり)東部地震による北海道全域停電(ブラックアウト)は、537万道民の日常生活と、本州の食料を支える農水産(加工)業などに甚大な被害を与えました。地震から1週間。道内を歩くと「北海道電力(北電)による人災」だとの声とともに、今回の事態を教訓に原発・原子力を優先する安倍政権のエネルギー政策こそ大転換すべきとの声があがっています。(阿部活士)


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 北電経営陣は、全域停電させたことについて道民への謝罪会見を開かず、全域停電にいたった経過の情報公開も説明責任も果たしていません。

 地震が起きた6日深夜、どんな発電体制をとっていたのか。北電が明らかにしている火力では、苫東厚真(とまとうあつま)(石炭)発電所の3基(最大165万キロワット)と、2基ずつある奈井江(石炭、最大35万キロワット)、知内(しりうち)(重油、最大70万キロワット)、伊達(重油、最大70万キロワット)の各発電所の各1基を主力として発電していました。

 インフラ・公益事業の公共性に関する著書がある北海学園大学の小坂直人教授は、「重油よりコストが割安の石炭を使う苫東厚真一つにもっぱら依拠して発電をがんばる体制です。地震発生から1分後に2号機、4号機が緊急停止、その17分後の3時25分に最後の1号機が止まり、ブラックアウトにつながったと説明しますが、重油を使う伊達・知内や水力、そして北本連系の稼働状況も含め、十数分間の対応はどうだったのか。北電は説明が必要です」と指摘します。

 もともと胆振地方は、日高、釧路地方とともに、北海道でも地震多発地域です。苫東厚真発電所は、1970年代にはじまり、その後破たんした国家プロジェクト・苫小牧東部(苫東)工業基地開発で進出するはずの工業用でした。

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(写真)北電本社ビルに掲げられた横断幕は、節電の協力を求めるものだけでした=13日

 北電は、泊原発の原子力とともに、地震が多いこの苫東臨海部に大型の火力電力を集中させ主力にしつつ、ほかの中小の内陸火力などを閉鎖してきました。

 小坂教授は、「電力の安定供給より、コストを重視した発電所統廃合だった」としたうえで、「今回の対応も苫東厚真が地震などでダメになった時にどうするのか、リスク管理を考えていないと疑いたくなるような信じがたい対応でした」と批判します。

泊に数千億円

 「今回のブラックアウトは人災で、北電の不作為の責任がある」と話すのは、札幌学院大学教授の川原茂雄さんです。

 川原さんは、東京電力福島第1原発事故の教訓から学ぶことが重要だといいます。その教訓とは、どこかの発電所にエリア全体の電力を依存させたら、その発電所が事故や故障などで停止した場合、エリア全体が「ブラックアウト」するリスクが高まるため、それを回避する対策が重要だということです。

 北電は、2011年以降、何をやって、何をやらなかったか。

 道民には2度も電気料金を値上げしました。川原さんは「泊原発を再稼働させることに必要な安全対策と称して約2000億円を投入し、700億円ともいわれる年間維持費も7年続けてきて、道民のために1ワットも発電していない」と批判します。

 「私は原発廃炉派ですが、すぐには自然エネルギーが出てこないのでLNG火力発電所の早期実施を提案してきました。8年たって来年にようやく1号機ができるが、もっと早く動かしていれば、ブラックアウトは防げたと思う。原発をあきらめきれない北電経営陣の判断ミスです」と語ります。

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(写真)大型クレーンも使って復旧作業が続く苫東厚真発電所=13日

 「今回のブラックアウトは、再生可能エネルギーを主力にする政策にかじをきれない日本政府のエネルギー政策そのものに起因している」。こう話すのは、元北電職員で「原発ゼロをめざす旭川連絡会」の代表委員の水島能裕さんです。

 安倍政権は原発、海外炭火力、LNG火力の大規模電源を「ベース電源」として優先し、「ベストミックス」=電力の最良の組み合わせといっては、原子力を必ず主力にすえます。口先では「再生エネの最大限導入」といいながら、実際には邪魔をしていると実例をあげます。

 ―主力である風力を送電線に接続しない。

 ―固定価格買い取り制度でせっかく急伸した太陽光へブレーキをかける。

 ―バイオマス発電には十分な研究・開発費をかけない。

 原発のためには多大な送電線の投資をするが、風力・太陽光のために小さな投資をしない電力会社の姿勢の背景だと指摘します。

再生エネ転換

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(写真)脱原発と自然エネルギーへの転換を呼びかけた地震直後の「11日行動」=11日、札幌市

 今回の全域停電事故を教訓に、今後、どんな電力の供給体制に転換すべきか。

 さきの小坂教授や水島さんは「再生可能エネルギー・分散型電源に切り替えることを真剣に検討、実施すべきだ」と呼びかけます。

 とくに、北海道は太陽光や風力、バイオマス、地熱など再生可能エネルギーの宝庫です。今回の全域停電でも、企業や家庭などに普及した太陽光発電が非常用電源として大いに役立ったと話題になっています。

 さきの川原教授は、「『道民には節電を求める北電さん、あなたはどうするんですか』といいたい」といいます。大学での講義の傍ら、原発の危険と自然エネルギーへの転換などをテーマに出前市民講座を460回以上開いてきました。

 「活断層のそばでなくても震度7の地震が起きました。活断層のうえにある泊原発は、廃炉しかありません。原発や大規模電力に依存するシフトのチェンジを運動で迫りたいし、世論にも訴えていきたい」


by daisukepro | 2018-09-18 10:47 | 脱原発

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員) 北海道の停電は原発依存のツケ 18/09/13

戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

北海道の停電は原発依存のツケ 18/09/13

明日へのうたより転載

 「北海道 節電本格化」「北海道地震 生産復旧電力不安が壁」「苫東厚真火力 直後に2基自動停止」「全道停電引き金に」(11日付『毎日』)。「北海道節電長引く恐れ」「『苫東』全面復旧は11月に」(12日付同)。「北海道地震1週間 全面停電一極化のツケ」「企業節電四苦八苦」「看板点灯遅らす/自家発フル稼働」(13日付同)。北海道地震の電力不足関係の記事である。

 そもそも震度7程度の地震で、何故発電所が停止したのかよく分からない。11日付『毎日』によれば「北海道電力(北電)は10日、北海道全域を襲った停電の原因となった苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)で、実地調査を始めたと発表した。同発電所にある発電設備3基のうち、2号機と4号機が震度7の揺れを感知して地震直後に自動停止し、道内にある他の発電所3か所に負荷がかかって『ブラックアウト』につながったことが判明した」というのだが、要するに地震によってどこか故障したというのでなく、「自動停止」しただけのようだ。それならすぐ復旧できそうなものだが11月まで駄目だという。

 この日本列島で、震度7程度の地震はどこで起こっても不思議ではない。それを想定していない発電所というのはどういう危機管理をしていたのか。そんな疑問を持っていたら、12日付『毎日』の「記者の目」欄で筑井直樹記者が「原発依存が招いた〝人災〟」と指摘しているのが目に入った。「地震は予測不能の天災だが、停電は電気を供給する北海道電力(北電)に責任があり想定外ではなかった。今回の原因は、長年にわたる原発依存の経営が招いた〝人災〟だと言わざるを得ない」。

 北電は1998年に泊原発1号機が運転を開始して以来、原発依存度が4割と全国で一番高かった。2009年には3号機が動き出したが、直後に福島第一原発事故が起こって12年に停止しそれ以後稼働していない。にもかかわらず北電は泊原発の再稼働に固執し、火力、水力、再生エネルギー型等への資金投下を怠り老朽化を放っといたというのである。そのツケが回ったのが今回の電力不足・停電騒ぎなのだ。

 いま政府はテレビで20%節電を要請するなど、北海道の停電で大騒ぎしている。「電力が足りなくなるのは原発停止のせいだ。泊原発を早く稼働させよう」との魂胆が見え見えである。筑井記者はそれを見抜いて次のように提言している。「このまま冬を乗り越えるのはかなり厳しいだろう。だからといって泊原発の例外的な再稼働はあってはならない。(中略)北電は電源の多様化や発電所立地の分散化に、限りある経営資源を投じるべきだ」。まったくその通りだ。筑井記者がんばれ。


by daisukepro | 2018-09-14 19:31 | 脱原発