カテゴリ:核兵器廃絶( 8 )

米軍縮施設で核兵器製造 核安全保障局が計画


 【ワシントン共同】米核安全保障局(NNSA)は20日までに、南部サウスカロライナ州のサバンナリバー核施設で、核弾頭の中枢部分「プルトニウム・ピット」を製造する計画を明らかにした。施設では核軍縮で不要になった核兵器のプルトニウムを処分する工場を建てていたが、遅れとコストの増大で頓挫。政府は造りかけの工場の利用法を検討していた。実現には時間がかかるが、一転して兵器工場への転換が現実味を帯びてきた。

 トランプ米政権は、核兵器の役割低減を目指したオバマ前政権の政策を覆す方針で、核軍縮の停滞が懸念される。



 建設が頓挫したサバンナリバー核施設のMOX燃料工場。一転して核兵器製造に使う計画が浮上(核監視団体サバンナリバー・サイト・ウオッチ提供・共同)

 建設が頓挫したサバンナリバー核施設のMOX燃料工場。一転して核兵器製造に使う計画が浮上(核監視団体サバンナリバー・サイト・ウオッチ提供・共同)


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by daisukepro | 2018-05-21 02:03 | 核兵器廃絶

米で原爆の非人道性展示へ 核開発地の国立歴史公園

米国が第2次大戦中、原爆開発を推進した「マンハッタン計画」関連地の米国立歴史公園が、原爆投下による人的被害などの非人道的な側面を展示する方針を固めたことが13日、米内務省国立公園局への取材で分かった。広島、長崎両市の要望を踏まえたもので、具体的な内容は今後詰めるが、担当者は「被害を尊重し余すことなく触れるつもりだ」と話している。

 米国では原爆投下について「戦争終結を早めた」との主張が根強く、1995年には国立スミソニアン航空宇宙博物館が企画した原爆展が事実上中止された。投下正当化論は公園の展示でも併記される見込みだが、今回は異例の対応といえそうだ。

(共同)

 米内務省国立公園局がまとめた基本文書

 米内務省国立公園局がまとめた基本文書
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by daisukepro | 2018-05-13 18:46 | 核兵器廃絶

「核の傘」強化要求 「日本」→「同盟国」に 米議会議事録 日本政府が隠ぺい工作か

「核の傘」強化要求 「日本」→「同盟国」に

米議会議事録

日本政府が隠ぺい工作か

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米上院軍事委員会公聴会(2009年5月7日)の議事録。当初は「日本の代表が」となっている箇所が「我々の同盟国の一つの代表が」に変わっています

 オバマ前米政権の「核態勢見直し」(NPR)策定に向けて米議会が設置した「米国の戦略態勢に関する議会委員会」(戦略態勢委員会)による米議会証言のうち、日本を名指しした箇所が改ざんされている可能性が浮上しました。日本国内での反発をおそれ、米国の「核の傘」強化を求めた日本側の見解を隠ぺいする狙いがあったものとみられます。

 戦略態勢委員会の委員は2009年5月7日、米上院軍事委員会公聴会に出席しました。このうちジョン・フォスター委員は、複数の同盟国から意見聴取を行ったところ、米国の「核の傘」の信頼性についての疑問が出たと証言。その代表例として日本を名指しし、「特に日本の代表は、米国の『核の傘』としてどんな能力を保有すべきだと自分たちが考えているかについて、ある程度まで詳細に説明した。ステルス性があり、透明で迅速であることだ。彼らはまた、堅固な標的に浸透できるが、副次的被害を最小化し、爆発力の小さな能力を望んでいる」と述べました。

 本紙は公開されていた議事録を入手して同年9月3日付で報道。日本共産党の井上哲士議員も同年11月19日の参院外交防衛委員会でこの証言を取り上げていました。

 ところが、今年3月、井上議員室が米政府印刷局のデータベースでこの議事録を確認したところ、フォスター氏の証言のうち「日本の代表は」の部分が「われわれの同盟国の一つの代表は」との文言に差し替えられていました。

 米国の核態勢をめぐっては、米科学者団体「憂慮する科学者同盟」のグレゴリー・カラーキー氏が、戦略態勢委員会の意見聴取に対する日本側の文書発言(09年2月25日付)や議事概要を入手。本紙3月4日付が報じ、波紋を広げました。文書発言の内容とフォスター氏の議会証言は一致しています。

 カラーキー氏は「議会議事録の変更は通常ありえないが、不可能ではない」として、特別な手続きを取れば可能との見方を示しています。

 二つの議事録を比較すると、細かい変更がところどころありますが、内容に関わる変更は「日本」が「同盟国の一つ」という文言に変更された箇所だけです。日本政府は、意見聴取で見解を述べたことは認めているものの、詳細は明らかにしていません。

解説

「核依存」 国民の批判恐れ

 「われわれが今聞いたことは、びっくりさせるものだ」。2009年2月25日、水上発射型核巡航ミサイル・トマホークの代替兵器や地中貫通型兵器など具体的な兵器名をあげて米国の核態勢強化を求めた日本政府関係者の発言に対して、米議会の諮問機関「戦略態勢委員会」の委員がもらした感想です。

 日本からの意見聴取の内容はもともと公開を前提にしたものでした。だからこそ、1面報道のように、委員の1人が同年5月7日の米上院軍事委員会で日本の発言内容を具体的に証言したのです。

 ところが、意見聴取の内容はその後、日本側の要請で非公開にされたことが明らかになっています。これと並行して、上院軍事委員会の議事録から「日本」という文言が削除され、「同盟国」に差し替えられたのです。こうした経緯から、意見聴取の内容を隠すよう求めた日本側の要請が、議事録書き換えにつながった公算は高いといえます。

 なぜ隠すのか。世界で唯一、原爆の惨禍を経験した日本国民の圧倒的多数は核兵器廃絶を強く望み、世界の反核平和運動をリードしてきました。こうした世論や運動と、米国の同盟国の中でも突出した「核の傘」依存の政府の姿勢は相いれず、国民の強い批判を恐れているからです。

 09年の意見聴取での日本側の発言は、その後の米国の核政策を大きく左右しました。意見聴取を踏まえ、10年から「日米拡大抑止協議」が開始。日本は米国の「核抑止」強化を正式に要求するようになりました。ここでの議論が、アジア地域での核戦力の大幅な強化を掲げたトランプ政権の核態勢見直し(NPR=今年2月公表)につながっています。

 さらに懸念されるのは、朝鮮半島の非核化プロセスでの日本の役割です。安倍晋三首相は「完全な非核化」を盛り込んだ南北首脳会談の「板門店宣言」を高く評価する一方、4月18日の日米首脳会談では、軍事的な選択肢を含む「全ての選択肢」への支持を表明しています。

 日本が今後も米国の核に過度に依存し続ければ、朝鮮半島情勢に否定的な影響を与える可能性もあります。(竹下岳)


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by daisukepro | 2018-05-09 10:47 | 核兵器廃絶

国連核兵器禁止条約の順守を宣言 タコマパーク市議会 全米初 決議を採択 自治体レベルから支持の声広げる

国連核兵器禁止条約の順守を宣言 タコマパーク市議会

全米初 決議を採択

自治体レベルから支持の声広げる

 米東部メリーランド州タコマパーク市議会は3月、核兵器禁止条約の順守を宣言する決議案を全会一致で採択しました。昨年7月に同条約が国連で採択されて以来、市がこうした決議をあげるのは全米で初めて。市民からは、1980年代に各地の地方自治体に広がった反核運動の再構築に向けた「重要な一歩」と歓迎の声があがっています。(タコマパーク=池田晋 写真も)


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 タコマパーク市は、首都ワシントンの中心部から地下鉄で約20分の郊外にある、人口約1万7千人の街。決議は、禁止条約に対してだけでなく、条約の履行を加速させるため、国際NGOの連合体「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の活動にも支持を表明するものです。

 なぜ同市が全米初の条約順守都市になったのか―。

 「決議は、世界の存続のために核兵器は違法化されるべきだとの、市の政策と信念と合致するもの」。こう話すのは、市の助言機関のタコマパーク非核委員会の一員であり、反核平和団体「ビヨンド・ニュークリア」の一員でもあるポール・ガンターさんです。

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(写真)タコマパーク市の核兵器禁止の取り組みを語るポール・ガンターさん

 市は83年に制定した条例で非核地帯宣言を行い、核兵器製造に関わる企業の市内での商取引、市の契約への入札などを禁止。そのため、同市は以前から条約が目指す事実上の“核兵器禁止地帯”となっていました。

 市は条約の「順守」を改めて宣言することで、トランプ政権が核戦力強化を進める中、自治体レベルから条約支持の声を広げていく決意を示しました。

 「政府が(核軍拡という)反対の方向に向かう中、国民が意思を示すためには、民主主義が重要な役割を果たすと市が認識した結果だ」。ガンターさんは採択に胸を張ります。

移民にも寛容

 投票権は16歳から、移民にも寛容、市民と当局が協力してリベラルな気風を長年守ってきた同市。欧米で反核運動が高まった80年代当時も、全米でいち早く非核地帯宣言を行った都市の一つです。

 条約推進キャンペーンを進める「ニュークリア・バンUS」のまとめによると、米国内で現在、非核地帯宣言の存在が確認される地方自治体・先住民部族は少なくとも計217にのぼり、そこでは2000万人以上が暮らしています。

 「この決議は、80年代以来の全米規模の運動を復活させるため、とても大事な一歩だ」。ガンターさんらは、同様の決議を他の自治体にも広げようと、他の市民団体との連携も進めています。

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(写真)タコマパーク市内のサントラスト銀行

完全非核化へ

 タコマパーク市自身の“非核化”も、今回の決議で完結したわけではありません。

 核兵器関連産業が根付く米社会にとって、関係の完全断絶は容易なことではなく、同市の非核委員会は核関連企業への融資が報告されているサントラスト銀行からの市の資産の撤退について数年をかけて慎重に議論を進めてきました。

 決議が採択された3月14日の市議会で、スチュアート市長は“完全非核化”に向け次の課題に言及する一方、「一言感謝を伝えたい」と祝福と完全非核化への後押しに駆け付けた市民らをねぎらいました。



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by daisukepro | 2018-05-09 07:54 | 核兵器廃絶

核兵器禁止条約発効を NPT準備委開幕 各国が呼びかけ

核兵器禁止条約発効を

NPT準備委開幕 各国が呼びかけ

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 2020年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第2回準備委員会が23日、ジュネーブの国連欧州本部で始まりました。各国は、昨年7月に国連加盟国の約3分の2の賛成で採択された核兵器禁止条約の早期発効を呼び掛け。韓国と北朝鮮の首脳会談を直前に控え、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築へ期待を表明する発言も相次ぎました。

 国連の中満泉(なかみつ・いずみ)軍縮担当上級代表は南北首脳会談に関し、「朝鮮半島の検証可能な非核化と持続可能な平和へつながる交渉の再開の枠組みに早期に合意することを期待する」と述べました。

 また「核兵器使用の脅威が増大している」として、核保有国が核兵器の最新鋭化を進めていることなどを指摘。軍縮交渉の停滞に懸念を示し、「この傾向を逆転させなければ、核兵器に対する抑制がない状況に後戻りしてしまう」と述べました。



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by daisukepro | 2018-04-26 12:09 | 核兵器廃絶

核兵器禁止条約発効を NPT準備委開幕 各国が呼びかけ

核兵器禁止条約発効を

NPT準備委開幕 各国が呼びかけ

 2020年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第2回準備委員会が23日、ジュネーブの国連欧州本部で始まりました。各国は、昨年7月に国連加盟国の約3分の2の賛成で採択された核兵器禁止条約の早期発効を呼び掛け。韓国と北朝鮮の首脳会談を直前に控え、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築へ期待を表明する発言も相次ぎました。

 国連の中満泉(なかみつ・いずみ)軍縮担当上級代表は南北首脳会談に関し、「朝鮮半島の検証可能な非核化と持続可能な平和へつながる交渉の再開の枠組みに早期に合意することを期待する」と述べました。

 また「核兵器使用の脅威が増大している」として、核保有国が核兵器の最新鋭化を進めていることなどを指摘。軍縮交渉の停滞に懸念を示し、「この傾向を逆転させなければ、核兵器に対する抑制がない状況に後戻りしてしまう」と述べました。



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by daisukepro | 2018-04-25 22:42 | 核兵器廃絶

米の核削減 日本が反対 核弾頭の最新鋭化も促す 現外務次官ら大使館関係者 09年オバマ政権時 「文書発言」に明記 本紙入手

米の核削減 日本が反対 核弾頭の最新鋭化も促す

現外務次官ら大使館関係者 09年オバマ政権時

「文書発言」に明記 本紙入手

 オバマ前米政権が新たな「核態勢見直し」(NPR)策定に向けて米議会に設置した諮問機関「米国の戦略態勢に関する議会委員会」が2009年2月に在米日本大使館関係者から意見聴取を行った際、日本側が日本との「事前協議」なしに米国が核兵器を削減することに強い懸念を示し、質量ともに核戦力の維持・増強を求めていたことが明らかになりました。


 本紙が入手した日本側の文書発言(09年2月25日付)と、同委員会スタッフが作成した意見聴取の概要メモ(同27日付)に明記されていました。日本政府関係者が米国の核削減に反対していたとの報道や米議会での証言が相次いでいましたが、関連文書が明らかになったのは初めて。日本政府がオバマ政権の掲げていた「核兵器のない世界」への最悪の妨害者だったことを裏付けるもので、昨年、国連で圧倒的多数の賛成で採択された核兵器禁止条約を拒み、「核抑止」にしがみつく姿勢を如実に表しています。

 意見聴取は米戦略態勢委員会の定例会合(09年2月24~25日)に合わせて実施。メモには、米側からペリー議長やシュレジンジャー副議長(いずれも元国防長官)ら9人、日本側から秋葉剛男公使(現・外務事務次官)、金井正彰1等書記官の名前が記されています。

 日本側の文書発言によれば、日本側は、米国に求める核抑止能力として「柔軟性」「信頼性」「ステルス性」など6点を列挙。退役が検討されていた水上発射型核巡航ミサイル・トマホーク(TLAM/N)について「退役を決定した場合、能力の喪失の相殺について協議したい」として、代替兵器の配備を要望しました。老朽化が指摘されていた核弾頭の最新鋭化も促しています。

 米側のメモによれば、日本側は「低爆発力の地中貫通型核兵器」が「拡大抑止に特に有効」だと述べたと言及。委員の1人が「われわれが今、聞いたことはびっくりさせるものだ」と述べています。

 日本側はさらに、核兵器搭載可能な戦略ミサイル原子力潜水艦(SSBN)の運用や、B2・B52爆撃機のグアム配備に言及しています。その上で、「潜在的な敵が核能力の拡大・近代化を思いとどまるための十分な質量」の核戦力を要求。戦略核弾頭の「大幅削減」については、「事前に日本との緊密な協議が不可欠」だと求めています。さらに「米単独での戦略核弾頭の削減は日本の安全保障を危うくする。ロシアとの核削減交渉を行う際、中国の核軍拡に留意すべきだ」と述べています。

 米戦略態勢委員会は09年5月に公表した最終報告書で、「アジアの若干の同盟諸国はTLAM/Nの退役を懸念するだろう」と明記。委員会が協議した「外国政府関係者」リスト26人のトップに秋葉氏ら日本人4人の氏名を記しています。

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(写真)米戦略態勢委員会の意見聴取に対する日本側の文書発言。3枚つづりのメモで、委員会出席者によれば、ほぼこの内容に沿って意見表明された



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by daisukepro | 2018-03-04 10:56 | 核兵器廃絶

核兵器禁止条約 日本政府 邦訳せず 市民団体の公開質問状 外務省が回答 政府方針に異論 知らせない政権

核兵器禁止条約 日本政府 邦訳せず

市民団体の公開質問状 外務省が回答

政府方針に異論 知らせない政権

 外務省は、昨年7月に122カ国の賛成で国連会議で採択された核兵器禁止条約への「不参加」を理由に、邦訳を作成していないことが、市民団体の公開質問状への回答で分かりました。政府の方針と異なることは国民に知らせない安倍政権の姿勢を示すものです。

 公開質問状を出したのは埼玉県所沢市の「マスコミ・文化 九条の会 所沢」。昨年10月に河野太郎外相宛てに送りました。核兵器禁止条約第20条は「アラビア語、中国語、英語、仏語、ロシア語、スペイン語を等しく正文とする」と定めて核保有国の言語でも公表されているとして、同条約の邦訳・公開を要求。これに対して外務省側は、「核兵器禁止条約に我が国は参加しておらず、邦訳は作成されておりません」と、一言だけの回答を昨年12月末に送りました。

 外務省「核軍縮・不拡散」のホームページには、核不拡散条約(NPT)の全文邦訳が掲載されています。また、包括的核実験禁止条約(CTBT)、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)、非核兵器地帯条約は概要を紹介しています。



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by daisukepro | 2018-02-18 19:59 | 核兵器廃絶